2010年発売
母が亡くなって2年後、元エンジニアで変わり者の父が、ウクライナからやって来た豊満なバツイチ美女と結婚すると言い出した!父84歳、美女36歳。母親の遺産問題で仲の悪くなっていた2人の娘は一時休戦、財産とヴィザ目当てに違いないその女性から父を守るべくタッグを組み、追い出し作戦を開始するのだが…。ヨーロッパで話題騒然のイギリス発世界的ベストセラー、日本初上陸。
ヨルショル霧状星雲での悲劇のあと、ローダンとアトランの対立はますます深刻化していた。NEIの180隻の艦隊に“ソル”は包囲され、“ソル”生まれの乗員たちは“故郷”の危機に不安をつのらせる。そのなかのひとり、ラレエナには、猫のような外見と敏捷性を持つ息子のブジョがいた。“ソル”生まれの代表を自任するサイバネティカーのヘルムートは“猫男”ブジョの力を借り、事態を打開する糸口を探そうとするが…。
謀反人メリザンドの息子にして王家の血をひく少年イムリールがさらわれた。長旅のすえメネケットで国王に面会したフェードルは、少年が遠くドルージャンに連れ去られたことを知る。だが、その地は闇の神アングラ・マンユを奉じる狂気の王が統べ、恐怖に支配されていた…。幼馴染みヒアシンスの解放をも目指すフェードルにさらなる苛烈な運命がふりかかるー刺激にみちた歴史絵巻、かつてない衝撃とカタルシスの第2巻。
何のために走ってるの?-全宇宙最速をかけた何でもありの大レース“REDLINE”。すごく優しい男JPと、初恋の相手ソノシーはともにその最高の舞台に立つ。しかし開催地のロボワールドは、史上最悪の兵器でレースを阻止しようとしていた。幼き日の憧れ、友情、矜持、恋…それぞれの思いを胸に、命懸けで挑むレーサーたちの勝負の行方は?マッドハウス制作の劇場映画を日本SF大賞受賞作家・牧野修が完全ノヴェライズ。
美しい海辺のリゾートへ旅行に出かけた失明間近の母とその息子。遠方の大学への入学を控えた息子の心には、さまざまな思いが去来するーなにげない心の交流が胸を打つ表題作をはじめ、11歳の少年がいかがわしい酒場で大人の世界を垣間見る「カフェ・ラブリーで」、闘鶏に負けつづける父を見つめる娘を描く「闘鶏師」など全7篇を収録。人生の切ない断片を温かいまなざしでつづる、タイ系アメリカ人作家による傑作短篇集。
ある馬主が死に、その右腕だった男に呼ばれた古書店主クリフ。馬主の20年前に死んだ妻が生涯をかけて集めた蔵書を鑑定し、彼女の死後何者かに盗まれた蔵書の一部の行方も突き止めてほしいと言う。だが、盗まれた本が市場に出回った形跡はなく…深まる謎を解こうとするクリフは競馬界と古書界を行き来しながら、本を愛した一人の女性の人生へと踏み込んでいく。古書薀蓄に加えて競馬への愛も詰まった人気シリーズの異色作。
心臓を刺されて死んだ若い男。警察署の“身元不明死体の廊下”に張り出されていた写真の一枚に、わたしは弟を見つけた。美貌の女装歌手として愛されていた弟はなぜ殺されたのか?絶対に殺人犯を突き止める。そう決意してひそかに調べはじめたものの、わたしの息子だと主張する謎の幼い少年が現われたことにより、社会の裏にうごめく様々な思惑と対峙することにー。ナチス政権前夜のベルリンに展開する慟哭のミステリ。
かつての幼馴染みはナチスのエリート将校とその弾圧に抵抗する修道士として袂を分かった。だが激化する戦線が、一つの目的のもと二人の運命を再び交差させる。全二巻連続刊行の歴史冒険大作完結
「ひたむきに、勤勉に、自らの時間を捧げて僕は、超レベル上げた。でもなあ、流れのままに魔王を倒していいのだろうか?」それが悩み。30歳。ヒモ生活。爆発すれすれの感情を封じ込めた無職の男が、生活という冒険を華麗に生き抜く表題作。そして、死に行く女の意識を彩るエンドレス走馬燈「ゆっくり消える。記憶の幽霊」併録。日本演劇界の寵児が描く青春大冒険小説集。
あれから5年目の春、ついに先生が帰ってきた!生意気に可愛く達観しちゃった僕僕と、若気の至りを絶賛続行中の王弁くんが、波乱万丈な二人旅へ再出発。さっそく道中の漉水のほとりで、男女の熱愛現場に遭遇した一行。しかしそれは、人間の男と、すでにこの世のものでなくなった女との、悲しい恋の目撃だったー新しい旅の仲間も増えて、ますます絶好調の僕僕シリーズ第二弾。
水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器一つで水泳を教えようとする娘(「水泳チーム」)。英国のウィリアム王子をめぐる妄想で頭がはちきれそうな中年女(「マジェスティ」)。会ったこともない友人の妹に、本気で恋焦がれる老人(「妹」)-。孤独な魂たちが束の間放つ生の火花を、切なく鮮やかに写し取る、16の物語。カンヌ映画祭で新人賞を受賞した女性監督による、初めての小説集。フランク・オコナー国際短篇賞受賞作。
ほかの新聞記者から畏怖されながらも、権力の前に屈した父・洋介が残したと言われる、所在不明の遺書。難民の救済活動をしていたが、ドラッグ中毒死してしまった、高校時代の同級生で元ジャーナリストの三枝響子。三流ゴシップ誌の編集長・石神遼一がちらつかせる、すべてのメディアが嫌悪したとされる謎の“Nファイル”。戦前から政財界の暗闇に恐るべき影響を与え続けているという、古神道系宗教法人「七生舞の会」。ペーパーバック『Into a black sun』を手にし、羨望と尊敬を込めて「戦場の哲学者」と呼ばれる伝説の傭兵・ミノワ。-外資系民間軍需請負企業に籍を置く戦争のプロ・野際昭輔と、コロンビアの内戦で負傷した子供達だけを集めたダンスチームに属する少女・リサが、運命の糸で繋がれたとき、実体無き悪が蔓延する世界に復讐を始める。
「ファウスト」などの作品で知られるドイツの文豪・ゲーテを尊敬するエッカーマンは、 教えを請うべくゲーテのもとを訪れる。 助手として、文学や芸術など、ゲーテとの語らいからさまざまなことを学んだ彼は、 それらを書き留める決意をする──。 エッカーマンの目を通して描かれる偉人の思想とその名言の数々を漫画化。
明治の末。幼少の頃に実父を失い、以来、父の同期生だった紀田財閥二代目の清一に育てられてきた徹雄。可憐な美貌、そして類稀な画の才能を開花させた徹雄は十七歳を目前にしたある日、生まれて初めて自分の意思…画家を志したいということを義父、清一に告げる。だが、それは息子に執着する清一の怒りに触れ、獰猛な獣と化した義父に犯されてしまう。娼婦の如く抱かれる日々が続き、やがて…。禁忌滴る官能の折檻。
留学中、友人のアーキルに密かな想いを寄せていた真樹。だがアーキルの王子としての立場を思い、黙って姿を消した。…七年後、仕事で赴任したのはアーキルのいる国、ジャルマイラ。そして最会した二人…真樹を捕え、凌辱するという形でアーキルの復讐が始まる。彼を裏切った過去への贖罪から、想いを伝えることができない真樹。アーキルもまた…。そんな時、アーキルの兄、ナジムが真樹を欲し…。ねじれた傷心愛。
雑誌編集者の彩子、歌手志望の町子、金儲けが趣味のOL美紀。同居生活を送る三人は、それぞれの恋愛、仕事を通して人間の真理に目覚めていく。軽やかなユーモアをまとって描かれる、恋愛の美しさと哀しさ、自立と結婚、「女の真実」と「男の典型」-人生を謳歌する女たちの姿がさわやかな感動を呼ぶ傑作長編。