2011年4月発売
一九五〇年代初頭、東京で服役中のニコライ・ヘルのもとにCIA局員が訪れた。ヘルは釈放と引き換えに要人を暗殺すべく北京に赴くが、行く手には死の危機が! 人気・実力No1作家の大注目作!
アメリカ側の裏切りによって、ニコライは深手を負うが、ソ連寄りの毛沢東の政策に反対する中国国防部長らの一派に命を救われる。国防部長の副官、余大佐にニコライは巧みに取引をもちかける。ヴェトナムでは激しい独立闘争でフランスの支配が揺らいでおり、アメリカがフランスの後釜に座ろうと画策していた。国防部長らはその企みを密かに封じ、アメリカと協力関係を築きたいと考えていた。そのためには、独立闘争を展開するヴェトミンにロケット・ランチャーを売って闘争に勝利させ、アメリカにヴェトナム介入を断念させる必要があった。こうした状況を踏まえ、ニコライは自分がロケット・ランチャーをヴェトミンに売る役目を果たそうと申し出たのだ。報酬として彼は、新たな身分と身分証明書を求めた。要求が受け入れられたニコライはロケット・ランチャーとともに、中国の雲南省からヴェトナムに向けて出発する。自分を裏切ったアメリカ側に復讐することを誓って。だが、行く手には、大自然の猛威とソランジュとの再会、そして激烈きわまりない闘いが待ち受けていた。
身代金1億円の小切手を伝書鳩で運ばせるという前代未聞の誘拐事件。国会議員氏家一孝は娘を奪還するため犯人の要求を呑んだが、娘は還らなかった。直後、小切手を換金した金融業者が殺害され、継続捜査係の特捜刑事・香月功は捜査を開始。だが、新たに相棒となった志賀今日子と共に娘の意外な過去を掴んだ矢先、2人に捜査中止命令が下った…。果たして娘と犯人の行方は?快調の人気警察小説シリーズ第8弾。
どんな依頼も引き受ける「何でも屋」の仕事にも慣れてきた健太郎だが、生意気な後輩の駒田と美人の由衣が仲間に加わって、毎日が落ち着かない。そのうえ持ち込まれるのは「校庭に埋めたタイムカプセルを見つけて」「連敗続きの少年野球チームを勝たせて」と相変わらずおかしな依頼ばかり。健太郎はだんだん由衣といい雰囲気になってきたのに、よりによって駒田も由衣を狙っている?!絶好調ノンストップお仕事小説第2弾。
狂気の科学者J・Mは、五人の子供に人体改造を施し、”怪物”と呼んで責め苛む。ある日彼は惨殺体となって発見されたが!?--本格ミステリと恐怖、そして異形への真摯な愛が生みだした三つの物語。
鎖国下の日本近海に異国船が頻繁に姿を現し、材木商・片寄平蔵は木材需要の儲け話を耳にする。が、江戸湾に来航したペリー艦隊には、「燃える石」が燃料として渡されたと聞き、平蔵は常磐炭坑開発に取り組む。
織田の軍に妻子を殺された、若き伊賀の上忍・影正。信長への復讐を誓い凄腕の忍び7人を連れて紀州へ向かう途中、荒れ寺に辿り着くが、そこに棲む妖が1体ずつ彼らを襲ってきて!? 忍者VS妖怪の死闘!!
礼金のよい化け物退治をこなしても、いっこうに借金の減らない四十郎。その四十郎にまた新たな化け物退治の依頼が舞い込んだ。医院の入院患者が、一夜にして骸骨になったというのだ。四十郎の運命やいかに!
ロシア人の血を引く子爵・麻倉清彬は、殺人容疑をかけられた親友・多岐川嘉人に上野のカフェーに呼び出される。それが全ての事件のはじまりだった。華族社会で起きた殺人事件と共産主義活動家の摘発。そして、禁断の恋…。退廃と享楽に彩られた帝都の華族社会で混血の子爵・麻倉清彬が辿りついた衝撃の真実。
特集 E.L.カニグズバーグ 対談 神宮輝夫×安藤由希 手紙 「日本のみなさまへ」ポール・カニグズバーグ
170万部の大ベストセラー「夢をかなえるゾウ」著者による、幸せになるための4つの物語。 クローバーは通常三つ葉ですが、ごくまれに四つの葉をつけることがあります。この「四つ葉のクローバー」を見つけた人には幸運が訪れるという伝説があり、(土地や文献によっても異なりますが)四つの葉にはそれぞれ 「faith(誠実」」「happiness(幸福)」「heart(愛情)」「hope(希望)」の意味があると言われています。 そして、本書「四つ話のクローバー」に登場する4つの物語にも、「笑い」や「感動」だけではなく、「幸運」を呼び込むための具体的なヒントがつまっています。 ■第一話:「この世界に存在する『たった一つの成功法則』を教えてもらえる」。その噂を信じて会長室の扉を開けた男が見たものはーー「深沢会長の秘密」 ■第二話:12月31日、大みそかの夜。「紅白歌合戦」をはるかに超える視聴率を叩き出す怪物番組が現れたーー「ハッピーコロシアム」 ■第三話:突然、駅のホームで幽霊になってしまった男は、世にも不思議な「人生」の授業に参加するーー「見えない学校」 ■第四話:深夜、誰もいない遊園地で親子が途方に暮れていた。「ジェットコースターに乗せてもらえなければ、私たちは死んでしまうのです」--「氷の親子」 4つの物語を読み終えたときーーあなたの元に幸運が訪れているかもしれません。 第1話:深沢会長の秘密 第2話:ハッピーコロシアム 第3話:見えない学校 第4話:氷の親子
人間の大病は一生に三度ほど。そのとき自分の臍の緒を煎じて飲むと妙薬となる、という。幼少期に肺炎を患った峰子は、自分のそれの行方が俄かに気になる。ラスト1行に戦慄する表題作ほか、皇国の世に小学校を包む妙なる調べ「月光の曲」、亡夫の運命を高名な占い師に尋ねたくなった妻の心理「星辰」、コーンスターチを大量購入する女の秘密「魔」。生の不思議に酔う、純文学短編集。
スリーバレーのバーテンダー松永は、早乙女静香の話についていくため日夜歴史の勉強を続けている。ある日、静香が宮田六郎と連れ立って店に入ってきた。これまで宮田に対してやたら喧嘩腰だった歴史バトルにおいても、何やら風向きが違う。なぜだ?二人の親密な態度は気になるが、現存する世界最古の国ニッポンのことを知らないのも捨て置けない…。
数年ぶりに直人の前に現れたのは、大学時代の同級生で、目の治療のため日本に滞在することになった王子、アディールだった。身の周りの世話と秘書として働くことを依頼され、なぜ自分を選んだのか…と、戸惑いながらも引き受ける直人。だが夜の役目をも求められ…仕事として受け入れるうちに、憧れだった想いは次第に恋に変わり…。いつかくる彼との別れに恐怖を感じた直人は、離れることを決意するが…。