2011年発売
どん詰まりの渡世人二人を変えたのはご禁制の拳銃ーー日本初のギャングがピストル片手に賭場から賭場を荒らし、龍馬も暗躍する幕末を駆ける。矢作・司城ゴールデンコンビが放つロード&クライム
いちばん速いヤツは誰だ!十二月三十日、G1優勝者、賞金王など九人の選手が賞金一億円をかけて争う「KEIRINグランプリ」が開催される。競輪に人生をかける選手たちが挑む、年に一度の決戦への道を迫真の筆致で描いた、心揺さぶる自転車小説。
自らの意志でティターンズと戦うことを決めたヴァンだったが、いざ戦場に出ると恐怖で身がすくみ、訓練通りの動きができない。ようやく敵機を初撃墜するものの、乗機のジム改は中破されてしまう。一方アーネストたちの小隊は、北米で強化人間の少女を受領する。ロスヴァイセと名づけられたその少女は、シミュレーターのMS模擬戦でアーネストらを圧倒する。ジム改「ワグテイル」という新たな愛機を手に入れ、無尽の活躍を見せるヴァンの前に、アーネストとロスヴァイセが現れる…。ヴァンとダニカ、アーネストとロスヴァイセ。4人の若者が戦場で激突する。『機動戦士Zガンダム』公式外伝。「ティターンズの旗のもとに」とは異なるもうひとつの「アドバンス・オブ・Z」。
東京の片隅で、中年店主が老いた父親を抱えながらほそぼそとやっている中華料理屋「昭和軒」。そこへ、住み込みで働きたいと、わけありげな女性があらわれ…「夕映え天使」。定年を目前に控え、三陸へひとり旅に出た警官。漁師町で寒さしのぎと喫茶店へ入るが、目の前で珈琲を淹れている男は、交番の手配書で見慣れたあの…「琥珀」。人生の喜怒哀楽が、心に沁みいる六篇。
製薬会社の研究員として働く霧島耀は、実の弟である魁に、密かな、決して報われることのない禁じられた想いをよせていた。ある日、魁の遊び仲間の罠に陥れられた耀を救ったのは、危険な匂いを漂わす男、軍司だった。魁への想いを軍司に重ね、肉欲に溺れ、自ら愉悦の深みに墜ちていく耀。一方、魁は兄への想いに気づき、そして軍司は耀の本心を覗き見る。魁と軍司という二人の男に乱され、耀が選んだのは…。
仁科家は、人気漫画家の長男・心、デザイン事務所勤務の次男・塁、獣医の三男・幹、そして大学生の末っ子の直、と男ばかりの…それも華やかなイケメンぞろいの四人兄弟。おまけに、心と直、塁と幹はそれぞれ恋人同士だったりするのだが…。結ばれてから四年も経つというのに、ダブル禁忌もなんのその、心の直への溺愛&束縛っぷりはエスカレートする一方で、ついに直が反乱ののろしを…。史上最強★兄弟ラブコメ。
昭和二〇年八月六日、広島は雲ひとつない快晴だったー東京の女学校に通う十五歳の珠紀。戦争の影が濃くなるなか、友人たちは次々軍人に嫁いでゆき、珠紀は従弟の担任教師と結婚する。だが突然、夫は軍に志願したため、二人で過ごせる時はたった一週間しかなかった。珠紀は姑と暮らすため広島へ移り、やがてその地で運命の日を迎えることに…。少女たちの目から原爆を描き話題となった名作。
「殺人ビジネス、始めます。新規開業につき、最初の三人までは、特別価格三〇万円でご依頼お受けします」-左胸にアイスピックを突き立てられた死体の口には、赤いリボンで結ばれたチラシが突っ込まれていた。殺された男の名は…雪平夏見、最も哀切な事件が幕を開ける。
テムズ河口の寒村で暮す少年ピップは、ある日大きな屋敷に連れて行かれる。女主人の婚礼で時が止まったままのその家では、昔日の花嫁と美少女エステラが奇妙な隠遁生活を送っていた。やがて莫大な財産を約束されたピップはロンドンに旅立つ…。巨匠ディケンズの自伝的要素もふまえた最高傑作、抜群に読みやすい新訳版。
ロンドンで暮らし始めたピップは、同宿の青年の教えを受けながら、ジェントルマン修業にいそしみ、浪費を重ねる。恋いこがれるエステラとは次第に疎遠となり、虚栄に満ちた生活に疲れた頃、未知の富豪との意外な再会を果たす。ユーモア、恋愛、友情、ミステリ…小説の醍醐味が凝縮された、天才ディケンズの集大成。
2025年上半期 文庫売上第1位!(日販、トーハン、オリコン調べ) NHK「おはよう日本」(11・28 )などで話題沸騰 半世紀前に書かれた小説が、累計80万部突破! 昭和も令和も変わらぬ人間模様、リアルな生活描写を 青い壺が絶妙に映し出す、絶対品質保証のエンタメ作。 シングルマザーの苦悩、すれ違う夫婦、 相続争いに悩む娘の言葉を聴いてドキリとする親… 人間の奥深く巣食うドロドロした心理を 小気味よく、鮮やかに描き出す絶品の13話の中には あなたの知っている人が必ずいます。 「誰かと語り合いたくなる」-- 壺にハマる人、ますます増えています! (内容) 第一話 青磁ひとすじに制作を続ける陶芸家の省造。ある日デパートの注文品とともに焼きあがったその壺は見る者を魅了した。 第二話 定年後、家でぼんやりする夫を持てあました妻は、世話になった副社長へのお礼にデパートで青い壺を買い、夫に持たせた。 第三話 副社長である夫の部下の女性と、甥っ子を見合いさせるため二人を自宅に呼んだ芳江は、今どきの人たちに呆然とする。 第四話 青い壺に美しく花を生けようと奮闘する芳江。孫を連れた娘の雅子が急に帰ってきて、婚家の醜い遺産争いを愚痴るのだが。 第五話 老いて目が見えなくなった母親を東京の狭いマンションに引き取った千代子。思いがけず心弾む生活だったが……。 第六話 夫婦ふたりで、戦後の焼け跡から始めたこぢんまりとしたバア。医師の石田は、「御礼」と書いた細長い荷物を置いて帰った。 第七話 息子の忘れ物としてバアのマダムが届けてくれた壺をみて、老婦人は、 戦時中に外務官僚だった亡き夫との思い出がよみがえり、饒舌に語りだす。 第八話 長女が嫁ぎ、長男はアメリカに留学。姑が他界したある日、夫にレストランに誘われ…… 第九話 女学校の卒業から半世紀、弓香は同級生たちと久しぶりに京都で集まる。戦争を経て子育ても終えた彼女たちは、家庭の状況も経済状態もそれぞれで。 第十話 母校だったミッションスクールの初等科に栄養士として就職した、弓香の孫娘の悠子。野菜を食べさせたいと工夫を凝らすが、ある日……。 第十一話 世話になったシスターが45年ぶりにスペインに帰郷するときいた悠子は、青磁の壺をプレゼントする。壺はついに、海をわたる! 第十二話 スペイン旅行中に急性肺炎になったという入院患者の男は、病室に飾った青い壺に触られそうになると、怒鳴るのだった。 第十三話 高名な美術評論家を訪ねた陶芸家の省造。スペインで見つけた「12世紀初頭」の掘り出しものとして、青い壺を見せ