2012年発売
謎の書き置きを残し、駆け落ちした姫さま。豪商〈薩摩屋〉から奇妙な手口で大金を盗んだ義賊・怪盗一寸小僧の正体とは。モテ年到来の姫さまが、江戸を賑わす謎を追う! 大人気書き下ろしシリーズ第3弾!
身に覚えのない幼稚園の同窓会の招待を受けた隆一は、ミライと出逢う。ミライは、人嫌いだった父親を捜していた。手がかりは「厭人」「ゴリ」、2つのあだ名だけ。失われゆく時代への郷愁と哀惜を秘めた物語。
大正の世、名無しのぬっぺほふことおいらは財閥家の令嬢コバト姫に飼われ、純愛を捧げていた。だが、コバトが義理の兄・秋信と関係を持っていることを知ってしまい、おいらは観る人を不幸にする絵「夜波」を使って秋信を抹殺しようと決める。夜波の画家ナルセ紳互を妖怪たちが集う無得市に引き込み、ようやく絵を手に入れるが、なぜか想定外の人物にも渡ってしまい…。若き鬼才が奔放な想像力で描く衝撃×禁断の妖奇譚。
目を覚ました八雲の側にあった、血まみれの遺体。もしかして自分が!? 混乱する八雲は、ひとまずその場を離れることに。一方、行方不明の八雲を探す後藤と晴香は、驚がくの事件に巻き込まれ!? 緊迫の第8弾!!
その夏、英国の小さな村では蛇が異常発生していた。獣医のクララはある老人の死に疑問を感じる。死因は蛇の毒だが、1匹に咬まれたにしては毒の濃度が高すぎるのだ。さらに近所の家で、世界で最も危険と言われる毒蛇を発見する。数々の事件は、何者かの策略なのか?言い知れぬ恐怖と謎に挑む女性獣医の姿を圧巻の筆致で描きMWA賞受賞に輝いた、荘麗なゴシック・ミステリ。
蛇をめぐる事件が村の静寂を破り、住人を脅かしていく。獣医であるクララは原因を調べはじめるが、たまたま知り合った老女、ヴァイオレット殺害の最有力容疑者として逮捕されてしまう。全財産をクララに譲ると書かれた遺言状が残されていたのだ。釈放された後、自分を窮地に陥れた犯人を懸命に追い続けるクララが辿り着いた驚愕の真相とは。英国ミステリの旗手が贈る新たな傑作。
1929年、春のベルリン。ゲレオン・ラート警部が、わけあって故郷ケルンと殺人捜査官の職を離れ、ベルリン警視庁風紀課に身を置くようになってから、一ヶ月が経とうとしていた。殺人課への異動を目指すラートは、深夜に自分の部屋の元住人を訪ねてきたロシア人の怪死事件の捜査をひそかに開始するが…。今最も注目されるドイツ・ミステリが生んだ、壮大なる大河警察小説開幕。
怒涛の日々を送るベルリン警視庁のラート警部。ベルリンを震撼させる殺人事件の謎、消えたロシア人歌姫の消息、都市に暗躍する地下組織、ひそかにベルリンに持ち込まれたとささやかれる莫大な量の金塊の行方…。予測不能の成り行きで、絶対絶命のピンチに陥ったラートに光明は射すのか?転換期の首都と人を鮮やかに活写する、傑作大河警察小説。ベルリン・ミステリ賞受賞作。
優等生の委員長と不良少女の淡い恋、すべてはそこから始まった。彼女が自力で人生を立て直すことができたなら、十年後にあるものを渡そう。そして約束の日、三年前から行方不明だという彼女の代わりに、夫を名乗る人物がやってきたがー。ニューヨークから帰ってきた青年と、幽霊騒動に巻き込まれた少年少女、そして最高の「相棒」が織りなす、約束と再会の物語。
帝銀事件を描く暗黒のアンチ・ミステリ 一九四八年冬の大量毒殺事件を生んだ占領下東京の黒い霧を、ノワールの旗手が鬼気迫る筆で暴きだす。狂気渦巻く漆黒の現代文学、誕生
勇者互助組合ーそれは、役目を終えた退役勇者達によって運営されている、時空を超えて様々な世界の『勇者』をサポートする組織。現役勇者や退役勇者同士の交流にも力を入れており、交流型掲示板の設置・保守もその活動のひとつである。そんな勇者の、勇者による、勇者のための掲示板で交わされる、『勇者』の概念を揺さぶるような、禁断の本音トークの数々-あまりにも理不尽な設定、信頼できない仲間への愚痴、誰にも相談できない秘密の失敗談…勇者同士でしか分かちあえない、胸に秘めた思いを解き放つべく、今日もまた、勇者互助組合・交流型掲示板にスレが立つ。
妻を看取って十余年、人生の行き止まりを意識し始めた嶺村浩平は、古いトランクからかつての大学のゼミ仲間・瀬戸重子の若々しい写真を見つける。そして甦る、重子と一度きりの接吻を交わした遠い思い出。思わぬ縁で再会した重子の勧めで、七十代にして初めて携帯電話を持った浩平は、秘めた想いをメールに込めるが…。恋に揺れる、老いの日々の戸惑いと華やぎを描く傑作小説。
結婚すれば世の中のすべてが違って見えるかといえば、やはりそんなことはなかったのだー。互いに二十代の長く続いた恋愛に敗れたあとで付き合いはじめ、三十を過ぎて結婚した男女。不安定で茫漠とした新婚生活を経て、あるときを境に十一年、妻は口を利かないままになる。遠く隔たったままの二人に歳月は容赦なく押し寄せた…。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。
ギリシア神話にしか登場しなかった伝説のトロイア。しかし、その伝説を信じ、ついにはトロイアの都が実在していたことを証明してみせた男ーシュリーマン。18か国語を操り、巨万の富を築いた実業家でありながら、どんな環境におかれても希望を見失わず、トロイア発掘の夢を追い続けた人物の情熱的な生涯をつづった自伝を漫画化。
男友達もなく女との恋も知らない変わり者の中年男・本田の心を捉えたのは、レズビアンの親友・七島の女同士の恋と友情。女たちの世界を観察することに無上の悦びを見出す本田だが、やがて欲望は奇怪にねじれー。濃く熱い魂の脈動を求めてやまない者たちの呻吟を全編に響かせつつ、男と女、女と女の交歓を繊細に描いた友愛小説。『親指Pの修業時代』『犬身』で熱狂的な支持を得る著者5年ぶりの新作。著者26歳の時に書かれた単行本未収録作も併録。
『テーラー・えのきだ』でスーツの仕立てに心血を注ぐ榎田。そしてそんな榎田を今夜も淫靡な世界へと誘う芦澤。一見何事もなく過ぎる日々。だが、一人の中年刑事が木崎と諏訪の関係…木崎の組への裏切り行為に気づいたことで、破滅へのカウントダウンが始まる。諏訪が組に捕らわれ、今度はその人質交換として木崎が榎田と優香を攫う。一方で木崎の殺害を命じられる芦澤。八方塞がりの闇の中、一発の銃声が響き…。
佳幸は新進気鋭の金属彫刻アーティスト。従兄弟の博光がパリで実業家のアルマンと恋に堕ちたのがきっかけで、アルマンの親友、ジャン・ミシェルから熱い秋波を送られているが、所詮彼は遊び人…と若干引き気味。そんな佳幸とジャン・ミシェルがラスベガスのコンテンポラリーアートフェアで再会した。煌めく夜に二人の関係も一気に燃え上がるかと思われたが…。素直になれない佳幸。パリー神戸ディスタントラブ。
葛飾北斎の生涯を描いた歴史小説 偉大な芸術を生み出した原動力は何か、奇行奇癖の人間像について、女体遍歴と貧乏伝説、なぜ九十三回も引っ越しをくりかえしたのか、なぜ彼は長寿だったのか。 絵師となった娘、お栄(画号:応為)と暮らした日々。 カラー口絵・葛飾北斎春情流麗の世界 第一章 俺流の生き方を貫くぜ 酒は気違い水で絵の修行には大敵/ 風呂も掃除も半年に一度 他 第二章 画狂人とニ人の女 八重という女/ 登根という女 他 第三章 二人の女房と六人のわが子 登根と子供の不幸な行く末/ 二人目の女房と三人の子供 他 第四章 人生はさすらいなり 転居、転居で今年も終わる/ 絵を描く悦びを教えてくれる膝栗毛/ 旅先の女のつまみ食い 他 第五章 浮世絵秘画についてのひとくさり 美しく描いてむずむずさせる/ よく見て描くための覗きのわざ 他 第六章 娘のお栄と暮らした五十年 結婚を失敗したお栄/ お栄が男に生まれていたならば/ お栄の絵描きとしての才能 他 第七章 画狂人の自画自賛 -わが絵についての我田引水 北斎という名に込めたわが思い/ 私にとっての富士山と風景画 他 第八章 画狂人の強性法・健康法・長寿法 女も若返りの妙薬/ 好奇心と目標を失うな 他 第九章 忘れられないわが生涯の思い出ばなし 蔦屋重三郎さんの思い出/ 歌麿・写楽・広重のこと 他 第十章 娘お栄のひとりごと -北斎死す 人魂となり散歩に出て帰らなかった北斎/ 人間失格なれど偉大な父北斎 他 あとがき
一護が力を失った空白を埋める物語!! 藍染と戦った一護は、死神の力を失った。誰かを守れないことに苛立つ一護の力を、もう一度取り戻すため、ルキアは一人、ある決意を固めた ーー!!