2012年発売
伝説の『殺人鬼』ふたたび! ……蘇った殺戮の化身は山を降り、麓の街へ。いっそう凄惨さを増した地獄の饗宴にただ一人立ち向かうのは、ある「能力」を持った少年・真実哉! ……はたして対決の行方は?!
時は平安。神代の昔に閉ざされた黄泉の扉を、開こうと画策する者がいた。そのために彼らが欲するのは、神の血をもつ生贄。北辰が翳り、瘴気が吹き荒れるなか、見習い陰陽師・昌浩は都を救うべく奔走するが・・・・・
カリフォルニアでマリファナのビジネスで成功していたベンとチョン。だがメキシコの麻薬カルテルが介入し、二人の恋人オフィーリアが拉致されてしまう。二人は彼女を取り戻すために危険な賭けにでるがーー。
僕は恋人のリエを殺した。いや、殺したはずだったー。だが僕が警官に連行された先は、封鎖された会議室らしき場所。しかもそこには5人の男女が集められ、警官を含めた全員が驚愕の告白を始めていく。「私がリエを殺しました」とー!謎の主催者の指令のもと幕をあけた、真犯人特定のためのミーティング。交錯する記憶、入り乱れる虚実、明らかになっていく本当のリエ。リエを殺したのは誰なのか!?予測不能の新感覚ホラー、開演。
愛されること、それこそはノーマ・ジーンが長い間望み、一度も叶えられたことのない夢だった。自分に自信がなく、人生にも絶望していたー。繊細な魂を胸に秘め、大リーガー、ディマジオと結婚、大作家ミラーと恋愛、また大統領ケネディの愛人となり、彼らの秘密を見つめ続けた世界の恋人マリリン・モンロー。成功の階段を上りながら求めたものは何だったのか?新たな視点で描いたハリウッド美神の悲劇、決定版。
掟破りの推理法で真相を解明する水平思考に天性の才を発揮する浅倉絢奈。中卒だった彼女は如何にして閃きの小悪魔と化したのか? 鑑定家の凜田莉子、『週刊角川』の小笠原らとともに挑む知の冒険、開幕!!
家族と生まれ育った美しい屋敷をこよなく愛する少女パット。変化を嫌い永遠にこのままを願うが、時に身を引き裂かれる思いをしながら大人への階段を上っていく。少女の成長を描くリリカル・ストーリー!
施政権返還直前の沖縄、那覇。英字新聞リュウキュウ・ポストの記者・伊波尚友は、ある日ホワイトとスミスと名乗る2人のアメリカ人から反戦活動に関するスパイ活動を迫られる。離島出身ゆえに幼少の頃から差別を受け、沖縄にも日本本土にも憎悪を募らせる尚友は、グリーンカードの取得を条件に承諾。コザに移り住み、反米反基地活動に身を投じながら情報を集めていくー。
大学生の陽は、8歳年上の中野と関係を持つ。一番でなくても側にいたい、と彼の前で都合のよい女を演じるが… “第4回iらんど大賞”NHK賞『金魚倶楽部』椿ハナの、ほろ苦い大人の恋物語。
あの日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本。大きく魂を揺さぶられた作家、詩人たちは、何を感じ、何を考えたのか? 谷川俊太郎、多和田葉子、重松清、小川洋子、川上弘美、川上未映子、いしいしんじ、J.D.マクラッチ、池澤夏樹、角田光代、古川日出男、明川哲也、バリー・ユアグロー、佐伯一麦、阿部和重、村上龍、デイヴィッド・ピース。日米英同時刊行! あの忘れられない日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。2011年3月11日に発生した東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本。福島第一原発の重大事故との闘いは、今後何十年も続く。大きく魂を揺さぶられた作家、詩人たちは、何を感じ、何を考えたのか? 谷川俊太郎、多和田葉子、重松清、小川洋子、川上弘美、川上未映子、いしいしんじ、J.D.マクラッチ、池澤夏樹、角田光代、古川日出男、明川哲也、バリー・ユアグロー、佐伯一麦、阿部和重、村上龍、デイヴィッド・ピース。 日本、アメリカ、イギリス同時刊行!本書の著者印税相当額/売り上げの一部は震災復興のため寄付されます。 谷川俊太郎 言葉 多和田葉子 不死の島 重松清 おまじない 小川洋子 夜泣き帽子 川上弘美 神様2011 川上未映子 三月の毛糸 いしいしんじ ルル J.D. マクラッチー 一年後 ジェフリー・アングルス訳 池澤夏樹 美しい祖母の聖書 角田光代 ピース 古川日出男 十六年後に泊まる 明川哲也 箱のはなし バリー・ユアグロー 漁師の小船で見た夢 柴田元幸訳 佐伯一麦 日和山 阿部和重 RIDE ON TIME 村上龍 ユーカリの小さな葉 デイヴィッド・ピース 惨事のまえ、惨事のあと 山辺弦訳
御側衆本郷康秀が将軍家斉の代参として日光に向かった。極秘の出立、余りにも少ない従者の数、かげまの同行等、不審な点が目に付き、総兵衛は百蔵と天松を伴って一行を追う。一方、この代参に関わる秘密を掴んだおこものちゅう吉も後を追った。御庭番、傭兵たちとの激闘を経て、本郷の恐るべき野望が明らかとなるのだが…。東照宮を舞台に十代目総兵衛の胸のすく活躍を描く第三巻。
末っ子は損だ。いつまでも姉にいたぶられ、ホント腹立たしい──。元は貧乏男大好きの長女・亜矢は見合いの果てに結婚、転んでもただでは起きない毒舌家の次女・真矢は奇病を克服し、華麗に転職。三女の水絵は大学を出たものの、フリーターの実家暮らしで、恋に一喜一憂の日々。それぞれの恋愛、人間関係を時に優しく時に厳しく見守る家族の日々を描く長編小説。
豪雨で帰宅困難になった人たちの心模様を描く表題作はじめ、それぞれの日々の悲哀と小さな誇り、職場の人たちとのすれ違いや結びつきを丹念に描き出す6篇。働き、悩み、歩き続ける人たちのための物語集。
あたらしい生のほうへーひとつの命の誕生という奇跡をのせて、天体は回転しつづける。焼きまつたけとはもしゃぶ。西マリアナ海嶺のうなぎの稚魚。裏のお地蔵さん。石のうさぎ。園子と慎二。みんなのせて。赤ん坊の誕生という人生最大の一日。
迷宮のような建物〈夢宮殿〉、そこには、選別室、解釈室、筆生室、監禁室、文書保存所等が扉を閉ざして並んでいた。国民の見た夢を分類し、解釈し、国家の存亡に関わる夢を選び出す、この機関に職を得た名門出の青年マルク・アレムは、次第にその歯車に組み込まれていく。国家が個人の無意識の世界にまで管理の手をのばす、不条理で不気味な怖るべき物語。バルカン半島の国アルバニア発の幻想と寓意に満ちた傑作。訳者あとがき=村上光彦/解説=沼野充義
15世紀イタリア。中世以降、覇権をめぐってたびたび戦火が広がるなか、各国の君主たちは芸術を保護し、「ルネサンス」と呼ばれる古典の復興運動が巻き起こっていた。その時代に活躍した万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチ。彼が生涯をかけて解明し続けた、自然の洞察についての極意が詰まった遺稿の数々を漫画化。
河南省の板橋店で小さな宿屋を営む女将の三娘子は客に焼餅を食べさせ驢馬に変える妖術を使っていた。それを知った旅人が女将を騙し驢馬に変えて酷使するという唐代の怪異譚「板橋三娘子」について、その原話から成立の背景、伝播と変遷の実態を、広範な資料を渉猟し総合的に考察。原話の中国への伝来と翻案による怪異譚としての成立の背景を、関連資料の収集、舞台となった土地の歴史、物語と当時の風俗との関わり、人形を用いる幻術の特異性、さらに小説としての完成度など多面的に考察するとともに、中国の変身術が古代の自然観にもとづく「気」一元論に依拠することを明らかにする。