2013年11月発売
高校時代からの女ともだち三人も堂々たる五十代。動物園へ繰り出して語り合う、それぞれの近況、人生のあれこれ。孫もできる、恋もできる!思いがけない感情を発見しながらアクティブに生きる日々を軽やかに綴る長編小説。
撮影現場から姿を消した人気女優とあとを追う老俳優の、奇妙な逃避行。男の脳裏によみがえる、少年時代の禁断の恋。いくつかの曖昧な記憶が、思いがけず新しい像を結ぶー。思い出すたびに色合いを変える、遠い日の禁断の恋の記憶。ブッカー賞、フランツ・カフカ賞受賞作家による最新長篇。
緩やかに衰退する“共和国”の生体兵器として造られ数百年にわたり、戦いと孤独を生き抜いた少女。彼女は、初めて“誰か”の為に願ったー緑化政策船団211隻、すべて、私が墜とす。黄昏ゆく世界を硬質な抒情で描く本格SF。
もと芸者でいまでも粋なお蔦さんはご近所の人気者だ。滝本望はそんな祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。三学期がはじまって間もないある日、同じ中学に通うサッカー部の彰彦とその後輩・有斗、幼なじみの洋平が滝本家を訪れていた。望手製の夕飯をお腹いっぱい食べ、サッカー談義に花を咲かせた、にぎやかな夜。しかし望と彰彦が有斗を自宅に送り届けた直後、有斗が血相を変えて飛び出してきた「部屋が血だらけで!家ん中に、誰もいないんだ!」消えた有斗の家族の行方、そして家族が抱える秘密とはー。
パリの予審判事アンリ・バンコランは、剣の名手と名高いサリニー公爵の依頼をうけ、彼と新妻をつけねらう人物から護るために深夜のナイトクラブを訪れる。だが、バンコランと刑事が出入口を見張るカード室で、公爵は首を切断されていた。怪奇趣味、不可能犯罪、そして密室。カーの著作を彩る魅惑の要素が全て詰まった、探偵小説黄金期の本格派を代表する巨匠の華々して出発点。
ストックホルム市庁舎で開かれていたノーベル賞晩餐会で、何者かが発砲した。受賞者は重傷、一緒に踊っていた選考委員会の事務局長は即死だった。女性新聞記者アニカは、狙撃の際もっとも近いところにいたにもかかわらず、スクープをものにするどころか、警察から情報開示の禁止を言い渡されてしまう。華やかなノーベル賞の陰に何が?スウェーデン・ミステリの女王の代表作。
狙撃者は黄色の目を持つ女。アニカは殺された選考委員会の事務局長キャロリーンの死の瞬間が忘れられなかった。事件を目撃していながら、記事にできないジレンマ。新聞社から休職を言い渡された彼女は、ひとり選考委員会のあるカロリンスカ研究所を調べ始める。委員会のメンバー同士の確執、そして学生の不審死。ジャーナリストでもある著者が、ノーベル賞選考の舞台裏に迫る傑作。
砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦…ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。選考委員を驚嘆させた第5回ミステリーズ!新人賞受賞作を巻頭に据え、美しいラストまで突き進む驚異の連作推理。各種年末ミステリ・ランキングの上位を席捲、本屋大賞にノミネートされるなど破格の評価を受けた大型新人のデビュー作。
一冊の本をきっかけに、ガーンジー島の人々と手紙を交わしはじめたジュリエット。そこで彼女が知ったのは、大戦中ナチスに占領され不自由な世界を強いられた島民の心を支えた“読者会”の存在だった。
ガーンジー島へ渡り、島の人々と交流を深めていくジュリエット。大戦中から続く“読書会”を次回作の題材に決めた彼女は、ナチスに捕えられ消息のわからないエリザベスに思いを馳せる。ニューヨーク・タイムズのブックランキングで5週連続第1位。
この世の破滅を目論む外道衆がアヤカシ修羅を使って一斉攻撃をしかけてくる。300年前から外道衆退治の使命を受け継ぐ、志葉丈瑠率いる侍戦隊シンケンジャーに望みが託された!国民の多くを未知のウィルスに感染させようとする邪悪な企みに丈瑠たちはどう立ち向かうのか!?
子供が大好きで幼稚園教諭として七年間を過ごしてきた陽生だが、ワケあって派遣シッターとして再出発することに…。早速決まった派遣先は腕がいいと評判の獣医、倉持の家。三歳になるひとり息子、真尋と暮らす倉持は笑顔が爽やかでおしゃれな三十八歳のバツイチ。実はゲイの陽生にとっては超好みのタイプ。自分に信頼を寄せてくれる倉持に、次第に募る恋心…陽生は湧き上がる想いを抑えようと自分を戒めるのだが…。
人気上昇中の絵本作家、趣利は大の人嫌い。スポンサーとの面会を理由に、出版社に勤める従姉、鷹司から無理やりヘアサロンに行かされるはめに。だが担当スタイリストの深水は予想外に気遣いの達人で、趣利は好印象を抱く。それからまもなく、趣利は再び従姉の命令で渋々あるパーティに顔を出すことに。実はそれ、売れっ子BL漫画家・正美の美不足を補うためのものなのだが、趣利はそこで深水と再会し…。
中国4000年ともいわれる悠久の歴史を後世に伝えるため記された歴史書『正史』。そのはじめの書である史記は、人代の祖から前漢の武帝の時代までを司馬遷がまとめあげたものである。自らの境遇も重ね、歴史に「正しい天の道」を求めた司馬遷が見出した古代中国の姿とは?現代においても元祖「歴史書」としての地位を誇る古典を漫画化。