2013年12月発売
吸血鬼や人狼が人類と共存し、メカ使用人がお屋敷で働くヴィクトリア朝英国。レディのためのスパイ養成学校で学ぶソフロニア・テミニック嬢は、試験で前代未聞の優秀な成績をとるが、友人たちと仲違いするはめに。そんななか空中学園がいつもの荒れ地を離れ、ロンドンに向かうと発表された!邪悪な発明家の卵の男子の一団も同行するというのだが…。おてんば少女が大活躍、ユーモア満載のスチームパンク冒険譚第二弾!
ケイロニアの都サイロンが、黒死病の恐怖に続いて、強力な魔道を操る黒魔道師たちに脅かされた『七人の魔道師』事件から一年。豹頭王グインの指揮のもと、復興を目指すサイロンを、またしても未曾有の災厄が襲った!発端はトルクの影、“まじない小路”の異変。そして幽閉された皇女シルヴィアをめぐって暗躍する不可解な男。忍び寄る見えざる脅威から再び都を守るべく、豹頭王は心を奮いたたせて走り出すのだった!
はるかな未来、150万年のあいだ意思疎通を拒んでいた孤高世界から、融合世界に住むラケシュのもとに、使者がやってきた。衝突事象によると思われる惑星の地殻の破片が発見され、未知のDNA基盤の生命が存在する可能性があるというのだ。その生命体を探しだそうと考えたラケシュは、友人パランザムとともに銀河系中心部をめざす!周囲を岩に囲まれ、“白熱光”からの熱く肥沃な風が吹きこむ世界“スプリンター”の農場で働くロイー彼女は、トンネルで出会った老人ザックから奇妙な地図を見せられ、思いもよらない提案をもちかけられるが…現代SF界最高の作家による究極のハードSF。
徒党を組み、大店を襲っては殺戮を繰り返し、金品を奪う兇賊赤不動が江戸を去ったとの情報が入った。その探索のため、火附盗賊改方の同心・鏑木十左が御用旅に出た。しかし、その最中、旅籠に火を放ち、彼に襲いかかる者が次々に現れた。赤不動の手の者か、それても怨恨か?十左配下の岡っ引きの八十助と、老中・松平定信の命を受けた隠密の紫乃も駆けつけ、未知なる敵に立ち向かう。
駆け落ちを計画していた十七歳の真琴だったが、彼はあっさりと金で彼女を捨てた。真琴の祖父で大企業の会長・城ノ内薫が手切れ金を渡したのだった。そんな祖父は三年後、二十代の妻・美保と再根。美保は会社経営に口を出し、会社が分裂の危機にー。それに気づかない祖父にあきれた真琴は戦略を考えることに。ある日パーティで美保のネックレスが何者かに狙われた!これは誰かの罠?元祖ユーモアミステリー!泥棒と刑事が夫婦!?
人生に七味あり、と辻占いの老婆が告げたのは、樫村が営々と勤めてきた銀行が吸収合併されたときだった。うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみが振りかかり、これからが本当の人生だと。合併行での居場所を失い飲食フランチャイズ会社に転職した樫村だが、隠蔽された巨額負債が発覚、社は倒産の危機に陥った!絶望しつつも前を向き、巻き返しサラリーマン小説。
大学生のぼくは、失恋の痛手を癒す感傷旅行と決めこんだ旅の帰り、フェリーに乗り込んだ。そこで出会ったのは、ナップザックを持ち、ジーンズに粗編みのセーターを着て、少しそばかすがあるが、瞳の大きな彫りの深い異国的な顔立ちの美少女。彼女はエマノンと名乗り、SF好きなぼくに「私は地球に生命が発生してから現在までのことを総て記憶しているのよ」と、驚くべき話を始めた…。
日本プロ野球のチームに、女性選手が入団。東京レオパーズ所属の楠田栞は、左腕で下手投げの中継ぎ投手。客寄せパンダと陰で囁かれつつも、同僚で親友の早蕨麻由と励まし合いながら、野球に恋に奮闘している。ある日栞は、臨時コーチの雲野と出会う。雲野は言う。おまえの恵まれた体と素質を活かせ、一流になれ、と。女性投手では前例のない、ある目標のための特訓が始まった…。
あやかしを見る瞳を持つ作家・水守響呼が猫の耳の少女・ひなぎくと竜宮ホテルで暮らして初めてのクリスマス。とあるパーティへひなぎくとともに訪れると、そこには幻のライオンをつれた魔術師めいた少女がいて…。謎の少女と呪いの魔術を巡る第一話。元アイドルの幽霊と翼ある猫の物語の第二話。雪の夜の、誰も知らない子どもたちの物語のエピローグで綴る、奇跡と魔法の物語、第二巻。書下し。
大学生の由美子は、クリスマスだというのに体調不良。おまけに、元彼がバイト先に来ちゃったりして、ますますツラくなり…。早退けさせてもらった帰り道、バレーボールくらいの大きさをしたピンク色のぶたのぬいぐるみが歩いているところに遭遇した。これは幻覚?それとも聖なる夜が見せた奇跡?山崎ぶたぶたと出会った人たちが体験する特別な夜を描くハート・ウォーミング・ノベル。
身勝手な恋人、辞めてしまった仕事、母親が隠した秘密、大切なものは、いつも姿を変えて私の目の前に現れる。そして、人生の気掛かりは深爪のように気になるけれど、確実に毎日癒されていくのだ。名作詞家、戸沢暢美描き下ろし短編小説集。
現代人の孤独を軽快かつクールに描くベストセラー作家の6つの短編集。 常にベストセラー入りする「ブランド」とも評されるウン・ヒギョンが、新たな境地を拓いたと高く評価され、東仁文学賞を受賞した短編集。従来の韓国文学にはなかった、アイロニーとユーモアを持ち味とする作品は、ドライな感覚で現代社会の過酷な人生をあぶり出している。 【ストーリー】 長年の肥満体形にコンプレックスをもった「僕」が34歳の誕生日を境にダイエットを始める。 そんな中音信不通だった父が、重篤との知らせをきき、太っていた時の「僕」と父との記憶をたどるー 「美しさが僕をさげすむ」より
震災発生の三日後、小説家のネムオはネット上で「それはなんでしょう」という言葉遊びを始めた。一部だけ明らかにされた質問文に、出題の全容がわからぬまま無理やり回答する遊びだ。設定した時刻になり出題者が問題の全文を明らかにしたとき、参加者は寄せられた「問いのない答え」をさかのぼり、解釈や鑑賞を書き連ねる。そして画面上には“にぎやかななにか”が立ち上がるーことばと不条理な現実の本質に迫る、静かな意欲作。それぞれの場所で同じ時間を過ごす切実な生を描いた、著者四年振りの長篇群像劇。
キスしようかと迷ったけれどしなかった、と言い、家まで送ってくれたジャーナリストに心を奪われ、幼子を連れてトロントをめざす女性詩人。片田舎の病院に新米教師として赴任した女の、ベテラン医師との婚約の顛末。父親が雇った既婚の建築家と深い仲になった娘と、その後の長い歳月。第二次大戦から帰還した若い兵士が、列車から飛び降りた土地で始めた新しい暮らし。そして作家自身が“フィナーレ”と銘打ち、実人生を語る作品と位置づける「目」「夜」「声」「ディア・ライフ」の四篇。引退を表明したアリス・マンローが、人生の瞬間を眩いほど鮮やかに描きだした、まさに名人の手になる最新にして最後の短篇集。
令嬢ベアトリスは、屋敷に飾られた英雄レノーの肖像画に恋をしていた。ところがある日、戦死したはずの彼が突然帰還!肖像画からは想像もつかない、変わり果てたその姿にベアトリスは…。珠玉の“四人の兵士の伝説”シリーズ、完結編!
チャイルドが支配する世界を目指す宗教団体「リボーン」により壊滅的な被害を受けた北海道。リボーンの幹部である高校生の氷室香鈴は、王様ゲームの命令を自由に操れるナノクイーンを使い宮内雅人に挑戦状を突きつける。“恋人がいる者はその相手を殺せ”-追い詰められた雅人と、恋人の春野美咲は…。
大学生の中村和也は、兄の家に下宿して学生生活を謳歌する気楽な身。だが、兄の海外赴任で状況は一変する。美しい義姉・恵と二人きりの暮らしが始まったのだ。ひとつ屋根の下に満ち溢れる、女盛りの甘い匂い。貞淑な笑顔に隠された禁断色香に惑わされ、和也の疼きはやがて限界に達してー。オリジナル長編美熟エロス。