2014年6月発売
小学四年生のフミと、六年生のマキ。ふたりは、お互いの父と母の再婚できょうだいになったばかり。おねえちゃんと仲良くなりたいフミだったが、無愛想なマキの心がわからずに泣いてしまうことも。マキはマキで、新しくできた妹に戸惑っていた。そして、姉妹を見守る父と母もまた、「家族」になるためにがんばっていて……。四人家族ひとりひとりの歩みを見つめた、優しさあふれる物語。
デザイン会社に勤める由人は、失恋と激務でうつを発症した。社長の野乃花は、潰れゆく会社とともに人生を終わらせる決意をした。死を選ぶ前にと、湾に迷い込んだクジラを見に南の半島へ向かった二人は、道中、女子高生の正子を拾う。母との関係で心を壊した彼女もまた、生きることを止めようとしていたー。苛烈な生と、その果ての希望を鮮やかに描き出す長編。山田風太郎賞受賞作。
いつの日か、この日本で本物のウイスキーを造るー。大正7年、ひとりの日本人青年が単身スコットランドに渡った。竹鶴政孝、24歳。異国の地で、ウイスキー造りを学ぶ彼はやがて生涯の伴侶となる女性リタと出会う。周囲の反対を押し切って結婚した二人。竹鶴は度重なる苦難にも負けず夢を追い、リタは夫を支え続けた。“日本のウイスキーの父”の情熱と夫婦の絆を描く。
イギリスの静かな田舎町ロングボーンの貸屋敷に、資産家ビングリーが引っ越してきた。ベネット家の長女ジェインとビングリーが惹かれ合う一方、次女エリザベスはビングリーの友人ダーシーの気位の高さに反感を抱く。気難しいダーシーは我知らず、エリザベスに惹かれつつあったのだが……。幸福な結婚に必要なのは、恋心か打算か。軽妙な物語(ストーリー)に普遍の真理を織り交ぜた、永遠の名作。
みんなは“内側”の人間だけれど、自分は“外側”の人間だからーー心を閉ざすアンナ。親代わりのプレストン夫妻のはからいで、自然豊かなノーフォークでひと夏を過ごすことになり、不思議な少女マーニーに出会う。初めての親友を得たアンナだったが、マーニーは突然姿を消してしまい……。やがて、一冊の古いノートが、過去と未来を結び奇跡を呼び起こす。イギリス児童文学の名作。
自衛隊機は、なぜ墜ちたのかー。スクランブル飛行中の自衛隊航空機「TF-1」が墜落した。はじめ事故原因はパイロットの単純な操縦ミスとされていたが、航空機メーカーの技術者たちは、どこか不可解なものを感じる。そして半年後…ふたたび同じ機種が墜落した。最新型の自衛隊機は、なぜ墜落事故を起こすのか?防衛省と航空機メーカーが相対する、脅威の正体とは?史上もっとも戦闘機に詳しい書き手による、理系ミステリーの決定版!第21回松本清張賞受賞作。
定評ある名訳の全面改訂版と半数以上の新訳作品とで贈る個人完訳・決定版。その訳文は、ハーンが基にした怪談・奇談の原拠に出てくる日本語表現や固有名詞の表記をハーンの英文に即して巧みに活かしながら、最新のハーン研究の成果を反映。従来、ほぼ割愛されてきたハーンによる原註をすべて訳出。詳細な訳註・解説を巻末に付す。
悩みを抱えたスーパー・モデルが、ある雪の日に高級住宅街のバルコニーから墜落死した。自殺と断定した警察を疑った兄は、私立探偵コーモラン・ストライクに調査を依頼する。ストライクはオックスフォードを中退後従軍し、アフガン戦争で片足切断、借金まみれでフィアンセにも逃げられ、最低の人生を送っていた。これは大きなヤマだ。この事件が運命を変えるきっかけになるかもしれない……。しがない私立探偵の大活躍! あのJ.K.ローリングが、「ロバート・ガルブレイス」のペンネームで書いていた、大絶賛のミステリー小説!! 悩みを抱えたスーパー・モデルが、ある雪の日に高級住宅街のバルコニーから転落死した。自殺と断定した警察を疑った彼女の兄は、私立探偵コーモラン・ストライクに調査を依頼する。 ストライクはオックスフォードを中退後従軍し、アフガン戦争で片足切断、借金まみれでフィアンセにも逃げられ、最低の人生を送っていた。これは大きなヤマだ。この事件が運命を変えるきっかけになるかもしれない……。しがない私立探偵の大活躍!
ハリケンジャーたちの身の回りに起こる不穏な出来事…一見それはバラバラに見えるが、その裏には全宇宙の支配を狙う呪術師ジャガルーダの周到な企みが隠されていた。鷹介、七海、吼太たちハリケンジャーは一甲、一鍬のゴウライジャーと力を合わせて陰謀を阻止することができるのかー!? 2002年2月〜2003年2月まで放送された忍風戦隊ハリケンジャーの小説です。 ハリケンジャーたちの身の回りに起こる不穏な出来事……一見それはバラバラに見えるが、その裏には全宇宙の支配を狙う呪術師ジャガルーダの周到な企みが隠されていた。鷹介(ようすけ)、七海(ななみ)、吼太(こうた)たちハリケンジャーは一甲(いっこう)、一鍬(いっしゅう)のゴウライジャーと力を合わせて陰謀を阻止することができるのかーー!?
わたしはジェニファー。わたしは六十四歳。わたしは認知症。ノートにその日にあった出来事を書いている。ある日、貼ってある新聞の切り抜きを見つけた。「アマンダ・オトゥール(75)が不審死。右手の指が四本切断されていた」。アマンダは親友だった。彼女を殺した覚えはない。でも警察が会いにきたし、ノートからは事件当日のページが切り取られているー。親友の殺害容疑をかけられた、認知症を患う女性。彼女の独白とノートに書かれた文章、介護人や娘たちが記した伝言の断片で綴られた衝撃作!
わたしはジェニファー。わたしは64歳。わたしは認知症。ノートにその日にあった出来事を書いている。ある日、貼ってある新聞の切り抜きを見つけた。「アマンダ・オトゥール(75)が不審死。右手の指が4本切断されていた」。アマンダは親友だった。彼女を殺した覚えはない。でも警察が会いにきたし、ノートからは事件当日のページが切り取られているー。親友の殺害容疑をかけられた、認知症を患う女性。彼女の独白とノートに書かれた文章、介護人や娘たちが記した伝言の断片で綴られた衝撃作!
心臓をえぐり取られた少年の死体。センセーショナルな事件に、国家刑事警察の殺人捜査特別班へ救援要請が出された。四人の腕利き刑事+かつてのトッププロファイラー、セバスチャン。だがこの男、自信過剰で協調性ゼロ、アドレナリンとセックス中毒、捜査中でも関係者を口説いてしまう、はた迷惑な奴だった。スウェーデンを代表する脚本家がタッグを組んだ、注目の北欧ミステリ。
殺された少年は以前に通っていた学校でいじめられ、転校していた。母親、友人、担任と証言を得るうちに変化していく少年の印象。一方、トラブルメーカーのセバスチャンが加わったことで、殺人捜査特別班には波紋が広がっていた。被害者も証人も捜査陣もみな秘密をかかえるなか、セバスチャン自身もある事情を隠して捜査に加わっていた。登場人物の強烈な個性が光るシリーズ開幕。
戸鹿野智貴、28歳。若きカリスマ経営者と言われる彼は、女と旅行に行った異国の地で、薬物密輸の疑いで逮捕される。会社は破綻、資産は没収。なぜ自分ははめられたのか?事件の真相を探るべく、彼は名前も顔も変えて調査に乗り出す。一方、イギリスで麻薬捜査を手がけるジャッド・ウォーカーは、ユーロポールへの出向を命じられ、イタリアでマフィア幹部の惨殺事件に遭遇する。さらに第二の事件が…。日本、イギリス、イタリア、アメリカ。舞台は目まぐるしく動き、予想もしなかった真相が立ちはだかる。世界スケールで展開するサスペンス巨編。この真相を見抜けるか!
ナマリ千代は、朝鮮でそして日本で、両親や兄弟、夫や子ども・孫を殺され、一人長崎にいた。島原の乱後、農民の子として育てられたジュリア須美は、困窮のため大坂の新町遊郭に売られ、太夫(小太夫)となる。人にはマリア様との果たすべき「御約束」があると信じていた二人。千代の「御約束」は須美に仕えることだった。そして、須美の「御約束」となった壮大な企てを実行に移そうとしていた…。
伝説のかもめが帰ってきた! 幻の最終章、ついに世界公開。全世界で四千万部を売ったベストセラーへ新たに加えられた奇蹟の最終章ーー。「飛ぶ歓び」「生きる歓び」を追い求め、やがて精神世界の重要さに気づいたジョナサンだが、彼が消えた後、弟子のかもめたちはジョナサンの神格化を始める。教えの形骸化、自由の圧殺、やがて……。いま開かれる、自由と意志と救いの扉。五木寛之渾身の〈創訳〉が、あなたを変える。