2014年6月発売
“ゴーメンガースト”はもともと三部作として構想されたものではなかった。著者は第四部を構想しアイディアを遺していた。夫亡きあと、夫人が書き上げた。故郷を離れたタイタスは彷徨を重ねる。奇矯な人々に出会い、様々な出来事に遭遇するも、安住の地を見いだせず、終わりなき探索を続けるタイタス。ディケンズに譬えられる、幻想文学の最高峰シリーズ幻の最終刊刊行。
お祝いなんてまっぴらごめん!100歳の誕生日パーティの当日、アラン・カールソンは老人ホームの窓から逃走した。ひょんなことからギャング団の大金を奪ってしまい、アランの追っ手は増えていく。けれども、当の本人はなるようになるさとどこ吹く風。それもそのはず、アランは爆弾つくりの専門家として、フランコ将軍やトルーマン、スターリン、毛沢東ら各国要人と渡り合い、数々の修羅場をくぐり抜けてきた過去の持ち主だったのだ。20世紀の歴史的事件の陰にアランあり!過去と現在が交錯するなか、次々展開するハチャメチャ老人の笑撃・爆弾コメディ、日本初上陸!
中国首脳部は、尖閣沖に続いてトンキン湾でも日本の海上国防軍に屈したため、海洋制覇をいったん中断し、紅軍の主力である陸軍の意向に沿って、戦略目標をロシアの沿海州とシベリア方面に変更した。そして、これに先立って、韓国と北朝鮮を統一させたうえで併合し、その戦力をもって沿海州に侵攻させる。一方、ロシアのプーチン大統領は、露朝国境付近に展開している兵力が最大時の半分以下に激減しているために、ウラジオストックの防衛は困難と判断し、日米両軍に出動を要請する。ウラジオストックをめぐる攻防の行方はいかに!?
信濃の要衝である高遠城を奪うことに成功した織田信長は、武田の息の根を止めるべく、自ら岐阜城を出陣し、諏訪に進軍を開始しようとする。しかし、そんな信長の行く手を遮るが如く、真田昌幸が尾張の清洲城を狙って不気味な動きを見せ始めた。昌幸は信長を倒し、新たな天下人となるべく、真っ向から戦いを挑んだのだ。一方、武田勝頼が窮地に陥ったことを知った上杉謙信は、越前攻めを中止し、信濃に向かうことを決意する。上杉軍が信濃に現れたことを知った勝頼は、武田の全軍を諏訪の総決戦に投入しようとする。しかし、羽柴秀吉や軍師竹中半兵衛などの活躍もあり、武田軍は確実に追い詰められていった。果たして謙信は、勝頼を救うことができるのか!?
兄は穀物商の跡取り、美人の妹は老舗旅館に玉の輿!豊臣秀吉似のサル顔が災いして、片田舎の農家に嫁がされたサダ。口も悪くて金払いも最悪のこの女に、それでもなぜ人は吸い寄せられるのか?悩みも悲しみも笑い飛ばす、最強女の一代記!
「新しいリンになっても、ぼくと一緒にいてくれる?」A.D.2501-「ココロシステム」を求めて、レンはリン、カイト、ルカたちと月に行く決心をする。しかし、荒廃した地球から月に行くには軌道エレベーターで宇宙ステーションに向う必要があった…。「ココロ」ノベルシリーズ完結!!
孤独を抱える少年・海斗(カイト)はある日、二人の少女と出会う。裕福な家庭で育った無邪気な未来(ミク)と、面倒見がよく心優しい流歌(ルカ)。互いにかけがえのない存在となった三人は楽しい日々を過ごす。未来が海斗への恋心を自覚して、歯車が狂いだすその時までは…。届くことのない想いー本当に愛しているのは?
2013年9月7日。2020年夏季オリンピックの開催地が東京に決定したその日、警視庁は早くも五輪対策に乗り出した。7年後の東京五輪のために始動したチームに召集されたのは、警備部機動隊や生活安全課など、さまざまな部署から選ばれた個性豊かな面々だった。チームの初陣は「五輪詐欺」。架空の五輪チケットを餌に金を騙し取る詐欺グループに、チーム・トウキョウが挑む!乱歩賞作家による本格警察小説シリーズ第1弾!!
辺境貴族のおてんば姫ナターリエが恋した人は騎士で王弟のダリウス。20歳も年上、しかも王族ーきっと叶わぬ恋。ところが王宮を訪れたナターリエを待っていたのは、ダリウスからの溺愛。なんでそんなに優しいの!?子供として可愛がっているだけ?余計に辛くて去ろうとした時、まさかの求婚が。彼も私に恋していたなんて…!年の差&身分差&身長差カップルのハッピーロマンス。
ハイジュエリーブランドを扱う企業に勤める織乃は地味なOL。深夜のオフィスで憧れの社長に惚れ込まれー私が専属秘書に!?「君は原石だ。もっと淫らに磨きたくなる」夜景が一望できる彼の私室に招かれる織乃。大人の巧みな手管で愛撫され、導かれる甘い愉悦。これも秘書の仕事?それとも恋人として?秘められていた美貌を花開かせた織乃が、宣言された驚きの社長命令とはー!?セレブな紳士に独占される濃厚エロティック・ロマンス。
武士から転身した変わり種、諸国の菓子に通ずる店の主・治兵衛。菓子のことなら何でもござれ、驚異の記憶力を持つ出戻り娘・お永。ただいま花嫁修業中!ご存じ、南星屋の“看板娘”・お君。親子三代で営む菓子舗「南星屋」。繁盛の理由は、ここでしか買えない日本全国、銘菓の数々。でもこの一家、実はある秘密を抱えていて…。思わず頬がおちる、読み味絶品の時代小説!
戦国最強の部隊ー「赤備え」。戦場で最も目立つ朱の具足をまとった集団が現れただけで、敵兵は畏れ、逃げ惑い、敗れていった。「天下取りの部隊」として諸国に轟いたその強さに憧れる甲斐の地侍、成島勘五郎と、幼馴染みの百姓・飯沼藤太は、武田信玄配下の赤備えを率いる山縣隊に加わり、武功を立てる。武田家が鉄砲を主戦力とする織田・徳川連合軍に長篠の戦いで敗れた後、生き残った勘五郎は徳川に主家を替え、武田の赤備えを引き継いだ“赤鬼”井伊直政のもとで天下取りを目指す。
百瀬太郎は、青い瞳をした女性国際スパイの強制起訴裁判に指定弁護人として選任された。挙式の相談に乗ってくれない百瀬に困惑する婚約者の亜子。事務所に帰ってこない主を待ちわびる野呂と七重。飼い主と会えずに寂しい日々を送るテヌー。百瀬の事務所を手伝う赤井、百瀬の身を案じる法律王子と透明人間、百瀬を利用しようとする秦野…。一心不乱に裁判の準備をする天才弁護士は、シリーズ最終巻にしてついに法廷に立つ。
夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意しー「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずがー「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。人間ドラマの名手が贈る、くすりと笑えて、ホロリと泣ける平成の家族小説。
恋をしてから、小説が書けなくなった「私」。自分を甘やかしたい。横になる寝台が欲しいのだ。そう言った私に、男友達はバリ島行きの航空券を手配してくれた。暑い国で休んでおいで。行っておいで、あの熱帯の安楽椅子に。そこで出会った男たちと愛しあううち、私の中にバリ島の熱が染み込んでゆく。豊潤で濃密な愛の物語。巻末に、綿矢りさ・村田沙耶香両氏による特別対談を収録。
大阪のデザイン事務所で働く傍ら、副業でライターの仕事をこなす奈加子。ある日、上司の代理の打ち合わせ先で、東京の建設会社に勤める重信と出会う。共に人間関係や仕事の理不尽に振り回され、肉体にも精神にも災難がふりかかる32歳。たった一度会ったきり、しかし偶然にも名字と生年月日が同じだったことから、二人はふとした瞬間に互いを思い出す。男女のささやかな繋がりを描くお仕事小説。
独身なのに、14歳から6歳までの孤児9人を同居させているかわり者、江戸町奉行所の町方同心、大和川喜八郎・32歳。めっぽう腕は立つが、情には弱い。同僚の妻をはじめ美女が次々失踪する謎を追う「南蛮船」。巾着切が浪人者からすりとった小判には秘密があり…「埋蔵金十万両」。ほか2編の連作短編を収録。喜八郎を居候の子どもたちが助け、事件解決に大活躍する痛快大江戸人情捕物帳!