2015年6月25日発売
舞台は十九世紀末モスクワ。一人の青年が、公衆の面前でピストル自殺を遂げた。捜査にあたるのは、特捜部にやってきたばかりの新人、黒髪に青い目、お洒落ではにかみ屋の美青年、ファンドーリン。簡単な事件と思いきや、捜査線上に浮かんできた絶世の美女、新たな殺人、そして謎の言葉“アザゼル”-必読のシリーズ第1作!
時は一八七七年、舞台はバルカン半島。オスマン帝国と睨みあう、ロシア陣営最前線。果たしてチェックメイトをかけるのはどちらか?スパイ合戦の只中へ、婚約者を追って単身乗り込む主人公は、ときに乙女、ときに無謀、愛すべき“進歩的な”美少女ワーリャ!血の匂いと陰謀渦巻く戦場で、彼女に出逢ったファンドーリンはー女の子が主人公の“新しい『戦争と平和』”ここに誕生!
<スイ研>こと酔理研究会で、神酒島先輩とともに数多の謎に遭遇してきた蝶子。大学生活も二年目、<スイ研>には新たなメンバーが加入。思わぬライバルの登場に、神酒島先輩との関係にもついに変化が……!?
日本中を号泣させた『teddy bear』べあ姫がおくるこの夏、いちばんの感動ラブストーリー 母親を亡くし、転勤中の父とも離れ、一人暮らしする高校生の菜緒。ある日、クラスに瀬戸千秋という美しい転校生がやってきた。色めきだつ女子生徒たちをよそに、みんなの目の前で、瀬戸は菜緒に「君が好きだ」と告げてきて…。 この出会いがもたらす不思議な出来事の数々。やがて20年前にあった、ある奇跡の純愛をもよびさます。
京都、下鴨。高校生の鹿乃は、ぐうたらな兄と近くの大学で准教授をしている下宿人の慧と三人暮らし。亡き祖母からアンティーク着物を譲り受け、同時に蔵にある“いわくつき”の着物の管理も引き継ぐが…?
それは、家出中の女子高生こずえが、鍵師の淀川宅に助手として居候し始めたばかりの頃。高熱で倒れた淀川宛に、宝箱の開錠依頼が急に舞い込んだ。代わりに鍵を開けようと奮闘するこずえだったが…?
桃木沙良は気付くと2年前に卒業した母校・蔵院高校の校庭に寝ていた。校内放送に促され教室に辿り着くと、兎のキグルミを着た何者かにクラスメイトが襲われていて!? 学園サバイバル・パニック・ホラー!
北国のラブホテルの一室で、心をも裸にして生々しく抱き合う男と女。互いの孤独を重ねる中に見えてくるそれぞれの人生の大切な断片を切り取る。第149回直木賞受賞作の文庫化。(解説/川本三郎)
モネ、マティス、ドガ、セザンヌ。19世紀から20世紀にかけて活躍した美の巨匠たちは何と闘い、何を夢見たのか。彼らとともに生きた女性たちの視点から色鮮やかに描き出す短編集。(解説/馬渕明子)
大正生まれの小川万亀は、山梨の裕福なお菓子屋の末娘。優秀な彼女は東京の女学校に進む。現実の壁に幾度もくじけながら、常に前向きに夢を持ちつづけた女性の激動の半生の物語。(解説/中島京子)
12年前の花火の爆発事故で、両親をなくした昇一は、突然の祖父の電話で故郷に呼び戻される。そこには、一人の女性が花火師の修業をしていた。鎮魂の花火に込めた思いとは……。(解説/北上次郎)
本所に住む貧乏御家人・松平残九郎。表ざたにできない罪人の介錯を副業としていることから、ついたあだ名が「斬九郎」。腕はめっぽう立つのだけれど、酒と女、そして何より79歳になる美食家で大食漢な母親にはからきし弱い!ふつか酔いの今日も尻をたたかれ、依頼の仕事に駆けつける。江戸の町から東海道、京都まで、事件の裏の謎を解く短編10作と中編5作を収録した、型破りな傑作時代小説。
1944年ベルリン。ユダヤ人の元敏腕刑事オッペンハイマーは突然ナチス親衛隊に連行され、女性の猟奇殺人事件の捜査を命じられる。断れば即ち死、だがもし事件を解決したとしても命の保証はない。これは賭けだ。彼は決意を胸に、捜査へ乗り出した…。連日の空襲、ナチの恐怖政治。すべてが異常なこの街で、オッペンハイマーは生き延びる道を見つけられるのか?ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞作。
大恐慌後のアメリカ、雄大なアパラチア山脈を舞台に、新妻セリーナが我欲と支配欲に取り憑かれ、稀代の悪女へと変貌していく様を描いた迫真の文芸大作。ジェニファー・ローレンス主演の同名映画原作!
謎を解く鍵はー“キス”高校1年生の美鈴は神社の跡取り娘。そんな美鈴の家には、厳しい掟がある。それは“初めてのキスの相手と生涯を共にすべし”というもの。ところがあるとき、美鈴は謎のイケメン男子に唇を奪われてしまう!おまけに「カケル」と名乗るその男子は、なんとユーレイで!?
航空機メーカー、四星工業で働く沢本由佳。担当する超音速機「TF-1」の生産は堅調だったが、技術者として新たな開発を手掛けたいと思った彼女は、「TF-1」をより効率的に運用するための改修開発「リヴィジョンA」を提案する。戦闘機開発の裏側に渦巻く、官民の思惑。元技術者の著者が、その舞台裏をぎりぎりまで描く!
下総稲月藩三万五千石の若殿・千太郎君は御三卿田安家ゆかりの由布姫との祝言を前に藩邸を夜逃げ。骨董目利きの才と剣の腕で、江戸の難事件に挑む山之宿の弥市親分を助けている。この日、弥市親分に若い女が追いすがり、盗人稼業から逃げたいので助けてほしいという。かわりに大泥棒の日記を土産にするとも…。
刀を包丁に持ち替え江戸に出て料理人となった時吉とおちよの旅篭付き小料理のどか屋に、十四歳の娘を連れた両親が宿をとった。娘はけなげにも、兄の形見の絵筆を胸に、根岸に住む八十過ぎの老絵師の弟子になりたいと願う。同じ日、上州から来たという五人組の船大工が投宿した。ところがこの五人、なにやら素振りがいぶかしい。二組の“訳あり”の投宿者に何が起こるのか。