2015年発売
ロンドンの出版社に勤めるブリジット・ジョーンズは30代前半、独身。目下、最大の目標は節酒、禁煙、ダイエット、内面の安定と充実。だが、郊外の実家では両親は熟年離婚の危機まっただなかで、ブリジットにはボーイフレンドのひとりもいない。あこがれの上司、ダニエルと個人的なメールのやりとりをするようになったものの、関係は危険な予感につつまれていてー。世界中の女性が共感したロングセラーシリーズ、ここに誕生!
恋人との関係にはライバルの登場により暗雲が垂れこめ、親友とは大げんか。募る淋しさをまぎらわすため、ブリジットは南国ビーチでのバカンスに出かけた。しかし、現地でもトラブル続き、帰国も危ぶまれるような事態に陥ってー!?ちょっと天然で失敗ばかり、がっくり落ち込んでたがを外しすぎちゃうこともあるけれど、前向きに生きるブリジット。世界中の女性たちに最大級の賛辞で受け入れられた、等身大の傑作ラブコメ。
“ばんざーい!荒れ野をさまよう不毛な歳月はもう終わり。これでわたしは“愛に見放された社会ののけ者”じゃないことが証明されたのだ!”とびきり素敵な恋人と愛を育み、すっかり有頂天になっていたブリジット。しかし、彼女の眼前に強烈なライバルがあらわれた!スタイル抜群、お金持ちのお嬢さんで、しかもばりばり仕事をこなす女性の登場に、ブリジットの不安は募る一方。さらには彼の煮え切らない態度に翻弄されて…。
両親を亡くし天涯孤独となった柊一は、高校入学を辞退し奥深い集落で一人暮らしていた。しかし彼は父から継いだある使命のために、集落の住民から避けられていた。「ツゲサン」。それは死後の世界と現世との中間をさ迷う死者に会いに行き、この世との別れを宣告する仕事だった。いっぽう、京都の大学生・沙織は、父親から、コレラ感染が疑われる病人が出たために、到着した関西空港で足止めされるという連絡を受ける。その頃、集落に住む誠は地区の神社のご神体にまつわる不思議な噂を耳にしていた。東南アジアで発生した脅威の感染症、三つの人生を繋ぐ謎の男、そして異界の扉が開く時が訪れるー。『長い腕』の著者が挑む伝奇パニック・サスペンス!
兵庫県芦屋市。元イケメン俳優五十嵐海里は、夜だけ営業の定食屋「ばんめし屋」で、料理見習いとして働き始めた。 店長・夏神留二の謎めいた過去が気になるが、親しき中にも礼儀あり。打ち明けてもらえる日を待っている。 そんなある日、獣医だという女性客がやってきた。 彼女はなんと、海里の兄の婚約者。しかし海里と兄とは派手にケンカ別れをしたきりで……。 とびきり温かく、優しい絆がここにある。泣けるお料理青春小説。
深夜の学校で行われる葬式。“参列者”の中に迷い込んだ生徒が行列の末に棺を覗くと、そこには友達の遺体が。数日後、葬式は現実になるというー。「怪談撲滅委員会」に加入した澪と雲英が次に撲滅を狙うのは、敵対する「怪談推進委員会」が作り換えた集合体怪談“深夜零時の霊柩車”。雲英が奇抜な発想と話術で怪談を論破していく一方、澪はあることに気づいて…?はちゃめちゃな“葬式”が幕を開ける!恐怖と笑い満載の学園ホラー!
次々と国宝級の遺物を掘り当てることから天才と呼ばれる若き発掘師・西原無量が派遣されたのは、神々の集う島根県出雲市。だが発掘現場の厳谷は、対立するふたつの旧家、降矢家と八頭家にゆかりの神域で、うかつに手をつけると祟りがある…と地元で囁かれている場所だった。不穏な空気の中、無量の手で青銅製の髑髏が出土。それと呼応するように、発掘現場では八頭家の跡継ぎ・孝平が遺体で発見されて…。シリーズ第2弾!
“熱烈なキスを交わした結果、ふたりは二度と出会えなくなった”“のろまを見捨てたために、彼女の出費は倍増した”など、12の謎めいたユニークなシチュエーションの真相を、イエス、ノーで答えられる質問だけで探り当てろ!ミステリ心をくすぐる仕掛けとユーモアが満載!!全世界でブームを巻き起こす推理カードゲーム「ブラックストーリーズ」初の小説化。
どうしよう、お父さん、わたし、死んでしまうー。安藤の娘、加奈が学校で転落死した。「全然悩んでいるようには見えなかった」。クラスメートからの手紙を受け取った安藤の心に、娘が死を選んだ本当の理由を知りたい、という思いが強く芽生える。安藤の家を弔問に訪れた少女、娘の日記を探す安藤。二人が出遭った時、悪魔の心が蠢き出す…。女子高生達の罪深い遊戯、娘を思う父の暴走する心を、サスペンスフルに描く!
佐吉と祝言をあげ、猫字屋の嫁がすっかり板についたおきぬ。今後も照降町にはよきことだけが待っているように思われたその矢先、木戸番夫婦の許ですくすく育っていた三兄妹の末っ子お梅が突然の病魔にたおれる。砂を噛むような想いで己を責め続けるおすえ。それでも後ろを振り向いてばかりはいられない。人情で繋がった世界に身を置き、悲しみや不幸から立ち上がろうともがく人々をあたたかく描く書き下ろし時代シリーズ第五弾。
建設会社に勤める圭介は、広大な休耕地をもつ祖父の雄蔵に土地の有効利用を持ちかけていた。しかし、脳卒中から快復した雄蔵は圭介の提案を断ると、自分の命を救ってくれた少年について語り、荒れ果てた土地をひとり耕し始める。芝生の広場をつくる、という老人の夢に巻き込まれていく圭介は、両親と祖父母の確執の真実を知り、迷いのあった人生の舵を切る。愛しい人のために今を変えようと奔走する、家族の絆の物語。
晶嶺館高校合唱部。部員2人。新学期目前の春休み。部員の葉音梢は、入部希望ノートに「中村雫」という見知らぬ名前を見つける。もしかして新入生?入学式前の不自然な時期と思うも、梢は期待に胸を躍らせるが、部長の宮本耕哉は、入部希望者じゃないと断言。しかも、卒業生、在校生にも「中村雫」は存在しない。では彼女は何者なのか?部室荒らし、消えたDVD、5年前の文芸部機関誌…四季と音楽に彩られた珠玉の青春事件簿。
黄昏と境界の街、幽落町に夏がやってきた。訳あって1年間限定で、おばけや妖怪たちと同じ“常世の住人”になってしまった僕・御城彼方も、大学に入って初めての夏休みを満喫していた。さっそく駄菓子屋“水無月堂”店主の水脈さんと、隅田川の花火を見に行く約束をするものの、花火大会当日はあいにくの悪天候で…。水脈さんの飼い猫・猫目ジローさんの切ない過去も明らかになる、ほっこりやさしい謎とき物語、第3巻!
高校に入学した皆人が出会ったハル先輩は、筋金入りの妖怪マニア。彼女は皆人のもとに「妖怪がらみの事件」とやらを次々に持ち込んでくる。部室に出ると噂の幽霊の正体、天窓から覗くアフロ男、監視カメラに映らない万引き犯…。とある過去から妖怪を嫌う皆人は、ハル先輩に振り回されながらも謎を解き明かしていく。爽やかでほろ苦い、新たな青春ミステリの決定版!
殺しに時効があってたまるか!19年前に恋人が殺された未解決事件の犯人を捜して、強引な捜査を続ける一匹狼の刑事・北郷。そんな彼に川崎署の大村巡査部長や元刑事の武田も協力し、謎を追い続けるが、なぜか公安から不可解な圧力がかかる。そして事件の背後に浮かび上がる大きな闇。警官として法を守るべきか、それとも恋人の無念を晴らすべきか、葛藤する北郷が下した決断とは?実力派作家が放つ本格派警察小説!
横須賀藩留守居役の高田兵衛の許に藩内の刃傷事件の報せが届いた。藩士の中沢が妻女と密会していた男を斬り殺したというのだ。中沢は、妻女の幸代が婦道の罪を何度も重ねていたという。だが、幸代の兄弟たちの話は全く異なるものだったー。中沢の言動を不審に思った兵衛は、事件の真相を探りはじめる(「第一話婦道の罪」より)。商人として育てられ、庶民の心と武士の剣技を持つ留守居役が、人々の難事を解く、傑作時代小説。
都内に佇む茶室、妖〓(き)庵。美貌の主・洗足伊織はヒトとは僅かに違うDNAを持つ妖人であり、ある特別な能力を持っている。一方、警視庁妖人対策本部(Y対)の刑事・脇坂は、不可思議な事件を耳にした。聞き慣れない妖人属性を自称するふたりの女性が、同日、同じマンションで自殺を図ったというのだ。その裏に潜んでいたのは、母と娘の複雑な愛情と憎しみであり…。本当に怖いのは、人か、妖か。人気作第4弾、文庫書き下ろし。
警視庁の「暴力団離脱者相談電話」通称“足抜けコール”で働く永光麦秋はどんな脅しにも屈せず、暴力団の構成員を堅気に戻し組織を容赦なく叩きのめす。越権行為を重ねても、上からはなぜかまったくおとがめはない。足抜けコールに異動した元マル暴刑事の三ヶ島翔は、一風変わった麦秋に戸惑いながらも行動を共にするうちに、彼女が暴力団に個人的に激しい恨みを持っていることに気づく…。ノベライズ刊行第1弾!
幼稚園に通う息子が口にする「だまだまマーク」という言葉に隠された秘密、夢の中の音や風景が現実に滲み出して追いつめられてゆく恐怖、ひょんなことから少女が目にしてしまった女性の顔を持つ鯉…。しっかりと目を開けていたはずなのに、ふとした瞬間に歪む風景と不穏な軋みを、卓越した書き手たちが端正な筆致で紡ぎだす。現実と虚構のあわいに花開く幻夢10篇が読者を魅了する、書き下ろし怪談競作集。