2016年8月26日発売
「君の音楽、聴かせて貰ったよ」月夜煌めくとある日ーー、ミュージシャンとしての活動に行き詰まりを感じていた音楽家、ノエルは運命の出会いを果たす。声をかけてきた男は全身黒の衣装を身に纏い、夜なのにサングラスをかけるという怪しい風体。「てめぇ・・・、何者だ!?」あからさまな嫌悪感を示すノエルに、その男は不敵な笑みを浮かべて・・・・・・!?月夜の邂逅。青年は夜鷹の如く翔け登るーー。Sound Horizon新物語シリーズが堂々の開演! 「生きてるなら燃えてやれッ!」
天才作曲家にして非モテの元祖・ブルックナーオタク3人組との出会いが残念な女子の運命を変える?図書館の非常勤職員・ゆたきは、男性マニアが集うブルックナーのコンサートで「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組に声をかけられる。その一人がサイトに載せた「ブルックナー伝」を読んだゆたきは意外な面白さに引き込まれていく。ブルックナーの不遇に自らの人生を重ねる彼らとつきあう彼女に変化が……。異才の書下ろし小説! 天才作曲家にして非モテの元祖・ブルックナーを偏愛するオタク3人組との出会いが、夢を諦めた文系女子の運命を変える? ままならない人生に心ふさぐ人々へ、エールを送る異才の書下ろし快作! 小川洋子氏、穂村弘氏推薦。 図書館の非正規職員として働くゆたきは、男性マニアが集うブルックナーのコンサート会場で、「ブルックナー団」を名乗る男たちに声をかけられる。いかにもイケてないオタク風の3人組だが、その一人、タケがサイトに載せた「ブルックナー伝」を読んだゆたきは、その不器用すぎる人生と意外な面白さに引き込まれていく・・・。天才作曲家ながら「非モテの元祖」というべき奇人変人だったブルックナーの生涯は、周囲からの無理解と迫害に満ちていた。そんなブルックナーに自分たちの不遇を重ねるブルックナー団の面々とつきあううちに、ゆたきの中で諦めていた翻訳家への夢が甦ってきて……。
弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である夫の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てばたつほど彼女に惹かれていく。
「この工場で奉仕するために必要なことは、愛情と使命感を持つことだ」ブラック企業を辞め、妻子を連れて地元へUターン就職したアルト。町は巨大工場を中心にシステム化されており、住民は誇りを持って働いている。しかしそこで何が作られているか、実は誰も知らないー。アルトたちも徐々に工場の「秘密」に気づきはじめ…。
女は軽井沢宿で飯盛女をしていたが、江戸に逃れて夜鷹となり、唐瘡に罹ってしまうー「千代」。歌舞伎の戯者になることを希う男児は、京から下り、希望とは裏腹に江戸の陰間茶屋で育てられることにー「吉弥」。貧乏長屋に住み、町芸者に入れ込んで借金を背負った浪人の男は、女房の不義密通を疑うのだがー「長十郎」。八丈島に住む娘は、御用船で送られてきた女犯僧らしき流人と懇意になるー「登勢」。濡れ衣の人殺しで入牢した男は、覚悟の準備をするのだが、そこで地獄の光景を目にし、自らも責問を受けるー「次二」。鬼気迫る五つの暗黒物語。
はみ出し者の地震学者たちが、究極の津波予測に挑むーー! 東日本大震災から三年。かつて地震研究所で広報を担当していた準平は、学界の“プリンス”武智要介に、ある計画に誘われる。 準平は、無謀だと思いつつも、武智の強い決意に推されてこの計画に参加することに。 他にも、それぞれの思いを抱えた〈チーム武智〉の個性豊かなメンバーたち。 彼らは、次々と立ちはだかる困難を乗り越え、プロジェクトを成功させることができるのか。 元研究者の著者による、「科学」への思いにあふれたエンタメ長篇
私はクリスティーナ・ノワール。天才だ。 愛する我が大天使・妹のミシュリーとともに 誰もが振り返る美少女へと、めきめき成長している。 いずれはノワール家姉妹で社交界を席巻する予定だ。 そんな私だは、婚約者の第三王子シャルル・エドワルドに 少し……そうだな、うん、つまりその、恋ってやつをしてしまったみたいだ。 感情というのは真に御し難い。 だがそんな時、第一糞王子のエンド・エドワルドが現れ、 淑女の私に向かって剣での決闘を吹っかけてきたのだ。 天才である私の機転でなんとか王子を懲らしめたが、 唐突にして衝撃的なお父様からの宣告が、心に突き刺さる……。 愛する妹ミシュリーのため、私はとある決断を下した。
春子は、ゴミ置き場に花を捨てに来た男性に声を掛け、その花を譲り受けた。数日後に再び花を捨てに来たのを見て、春子はあることの重大な意味に気づいたのだが……。 春子と拓郎(プロ野球選手)が織りなす事件と日常と花々の連作集。
自伝的要素が濃厚な表題作ほか短編5篇を収録。朝鮮の「開化」の時代を、極貧に耐え志をもって生きた一青年の苦悩と民族の義憤を描く。待望の邦訳に詳細な訳者解説を附した。