2017年10月13日発売
名門女子高校の近くでよく見かける赤シャツの不審者が、体育館内の密室で絞殺死体になって発見された。推理するのは、退屈な日常に倦む十七歳の森カオルと、赴任してきたばかりの教育実習生、伊集院大介、二十四歳。名物コンビはじめての事件に挑む。著者自身の高校生活が投影されたシリーズ初期の傑作!
レザーフェイスと呼ばれる男は、駅前で切り絵をする女の子に出会った。プレゼントは渡せないし、メールは送れない。奥手すぎる男の淡く儚い恋の行方はー(「初恋」)。世の中にはうまく馴染めないけれど、君に出会うことだけは出来た。異色の経歴を持つ作家だからこそ描けた、不器用で切ない5編の恋模様。
デス・スターの設計図はいかにして手に入れられたのかー?銀河帝国が銀河全域を支配しつつあった時代。惑星破壊兵器デス・スターの設計者、ゲイレン・アーソは、この兵器の重要情報を反乱同盟軍のソウへ送る。反乱同盟軍からソウのもとに送り込まれたゲイレンの娘ジンとキャシアンは、デス・スターの急所と設計図の在処を知ることになる。ジェダ・シティの破壊によりデス・スターの威力を見せつけられたジンたちは、反乱同盟軍の評議会で帝国との交戦を主張するが、否決されてしまう。絶望の淵に立つジン。だが彼女の前に現れた男たちがいた。名もなき戦士たち「ローグ・ワン」の、命を賭した戦いが始まるー!
「君の気持ちなど関係ない。あれはただのセックスだ」富豪アレコスの冷淡な言葉に、イオランテの心は凍りついた。初めての舞踏会で王子様のようにハンサムな彼と出会い、薔薇色の将来を夢見て純潔を捧げた直後のことだった。それ以上の話をする間もなくイオランテは横暴な父に連れ去られ、傷物と罵られながら欲得ずくの政略結婚を強いられた。10年後。名ばかりの夫が事故死して9歳の息子と取り残され、困窮したイオランテは藁にもすがる思いでアレコスを訪ねる。「私の息子は夫の子じゃない…あなたの子なの」
両親を亡くし、住む家を失ったサラにとって、自分を受け入れてくれた祖母は、なによりも大切な存在だった。だから、心臓が悪い祖母のためと言われると、大富豪ルークとの結婚を断る理由が見つからなかった。彼は、亡き妻の肉親である私の祖母を安心させたいだけ。しかも継妹の嘘を信じ、私を財産めあての女と思っている。つまりルークは私に、妻という罰を与えるつもりなのだ。けれど前に彼からされた、熱く強引なキスの記憶がよみがえると、無垢なサラの胸は、おびえつつも小さくときめくのだった…。
祖母とふたり、世を忍んで暮らすガブリエラのもとに客が訪れた。アレックス・ディ・シオーネー美貌の大富豪は、病床の祖父のためドーロ王家に伝わる幻の絵画を手に入れたいのだという。実はガブリエラの祖母は国外追放されたイゾラ・ドーロの女王で、ガブリエラも幼い頃からその噂は聞いていた。すると祖母はおもむろに絵の存在を認め、アレックスと一緒に故国へ戻り、宮殿内を捜してみるようガブリエラに命じた。だが、地味な“本の虫”の初めての冒険は漕ぎだしてすぐ頓挫する。彼の魅力の虜になり、あろうことかキスに応じてしまったのだ!
父が莫大な負債を残して急逝したため、エマは夢をあきらめ、メイドとして働きながらこつこつ返済している。ロンドンの高級住宅街にある屋敷でのパーティに派遣された夜、ずっと音信不通だった最愛の男性の姿を目にし、彼女は息をのんだーああ、あれはレッドミンスター伯爵ジャック・ウエストウッド!6年前に渡米し、今や世界的企業の社長となった彼が、なぜここに?激しく動揺したエマは派手な失態を演じてしまい、烈火のごとく怒った屋敷の主人に乱暴されそうになる。すると、突然ジャックが現れ、威嚇するように言い放った。「僕の妻に、手を出さないでくれないか」
ロンドンの病院で看護師長をしているジュリアは、週2回、彼女のいる婦人内科へ回診にやってくるオランダ人医師、ファン・デル・ワーギマー教授と折り合いがよくなかった。女性看護師の大半が、有能でハンサムな彼に憧れているが、ジュリアには無愛想で、ときに意地悪とも言える言葉をかけてくるのだ。だが、教師である父が彼の息子の補習を引き受けたのを機に、彼女はファン・デル・ワーギマー教授の私生活を知るようになる。妻との死別、息子の寮生活、そして…近々、結婚予定があることを。予期していなかった事実を聞いて胸がちくりと痛み、ジュリアはいつのまにか彼に恋していた自分を戒めるのだった。
ピアは親友の結婚式に現れたタキシード姿の男性を見て、目をみはった。ジェイムズ!なぜ彼がこんなところにいるの?アドニスを彷彿させる美貌。誘惑するような瞳ー間違いない。3年前、ひと目で恋におち、バージンを捧げた翌朝、私の前から突然、姿を消したひと。その彼を、ホークシャー公爵だと参列者から紹介され、ピアは唖然とした。公爵ですって?あの夜、彼はそんなことはひと言も言わなかった。ジェイムズが皮肉っぽい笑みを浮かべ、再会は偶然だとピアに告げる。彼に惑わされてはだめ。私はただの火遊びの相手だったのよ。けれどピアの胸に、めくるめく熱い夜の記憶はよみがえり…。
大企業に重役の秘書として派遣されたトリシアは、オフィスに入った瞬間、息をのんだ。リー・スミスー3年前、ふたりは休暇中の豪華客船で、熱く燃え上がる3日間を過ごした。だが彼は、トリシアをーエマという偽名を使い、自由奔放なブロンド娘を演じていた彼女のことを、覚えてはいなかった。短い恋が胸に深い傷を残して終わりを告げて以来、トリシアは二度と恋などしないと心に誓い、仕事に打ち込んできた。それなのに、まさかこんなところで彼とまた会うなんて!リーは淡々とトリシアに翌週の出張旅行への同行を命じてきたが、やがて彼女が何者かに気づくと…。
シャーロットは、画家だった父の遺作展覧会で、若きイタリア人実業家のジェイク・ダマートと出会った。遺作となった裸婦画のモデルは、父の若い愛人で、ジェイクの妹だったのだが、シャーロットが知るはずもない。自分がジェイクにとって、憎き男の娘であることなど露知らず、シャーロットはその謎めいた魅力に強く惹かれていった。誘われるままバカンスに同行し、ジェイクに身も心も捧げたが、休暇が終わると、彼からの連絡はぱたりと途絶えた。わたしは弄ばれたんだわーシャーロットは打ちのめされた。体の中に息吹いたばかりの小さな命が、愛の証ではなかったことに。
半年前、ヴェロニカは結婚式当日に花婿のせいで大怪我をし、婚姻を無効にされたうえ、ごみのように捨てられた。不幸のどん底で脳裏に浮かんだのは、継父のやさしい顔だった。すがる思いで継父の家を訪れた彼女を待っていたのは、「父は半年前に亡くなった」という、息子コールの言葉ー。16歳のころ、ヴェロニカは義兄に熱い想いを寄せていたが、なぜかひどく疎んじられ、いつも冷たくあしらわれていた。時を経て男らしさを増したコールは、まさに大人の男だった。目を奪われているヴェロニカに、彼は蔑みもあわらに言った。「放蕩娘のお帰りか。どうせ父の遺産が目当てなんだろう?」
サヴァナはギリシア人の夫に嫁いだが、結婚生活は散々だった。夫は自らに問題があることを棚に上げて息子が生まれないと責め、何人もの愛人を作ったあげく、そのうちの一人と事故死した。亡くなったその女性は、よりにもよって夫の従兄の妻ーギリシアでも名高い大富豪レアンドロスの妊娠中の妻だった。かつてレアンドロスはあるパーティで出会ったサヴァナに、まさか従弟の妻とは知らず一方的にキスをしたことがある。恐ろしくハンサムな彼は、冷たくサヴァナを見据えると、妻と跡継ぎを失った責任を負うよう迫った。「君には、僕と結婚して、僕の息子を産んでもらう」
タロットカードに描かれた絶世の美女、レナー命を吹き込まれながらも、何千年ものあいだ狭い世界に閉じ込められてきた彼女だが、ある日助けを求める誰かの声に呼ばれ、気づいたときには人間の世界に。そこには母親を目の前で殺されて犯人から逃げてきたという、怯えきった幼い少年がいた。このまま放っておけずレナは少年と行動を共にすることに決めるが、そんな二人の前に現れたのが、5日以内にレナを連れ戻せと厳命を受けた、冷酷と悪名高い傭兵ケイン。レナは反発しつつも、彼の冷たい漆黒の瞳からなぜか目が離せず…。
シャーリーは男装し、双子の妹を連れて非情な後見人から逃げ出した。道中、二人は若き伯爵ラドクリフと出会う。彼はまだ幼さの残る“兄妹”に同情したらしく、ロンドンの屋敷に匿ってやると申し出てくれたが、彼との旅には予想もしない困難が待ち受けていた。そんなに軟弱では妹を守れない、と彼は手取り足取りシャーリーに射撃を教え、2部屋しかない宿では当然のように1部屋を妹に与えて「我々は相部屋だ」と言う。シャーリーはハンサムな伯爵を間近に感じるたびに心臓が飛び出しそうになり、彼の戸惑いには気づきもしなかった。
カーリーは夫ステファノの浮気に耐えきれず家を出たが、その直後、妊娠していることに気がついた。それから7年、娘のアンーマリーは今や何よりも大切な存在だ。だがキャリアも積み、ささやかな幸せをかみしていた矢先、娘の病気が発覚して莫大な費用が必要となってしまった。一刻も早く手術を受けさせたいと焦るカーリーは、顔も見たくないはずのステファノを訪ねる決意を固める。彼は子どもの存在を知ったらどんな反応をするかしら?そして私は…彼と再会したらどうなってしまうのだろう?
幼くして両親を亡くしたダイナの後見人となったのは、名門銀行家一族の若き当主、ジェイソン・デブレルだった。二十歳になったダイナは、ジェイソンにプロポーズされる。こんな内気な私に…。ダイナは夢見心地で「はい」と言った。だが、婚約発表パーティが催されたハロウィーンの夜、ジェイソンの求婚が愛からではなく、同情だったことを知る。ダイナは逃げ出そうとしたが彼に見つかり、その夜、怒った彼はなかば無理矢理に、ダイナを自分のものにした。翌朝、ダイナは家を出た。彼の子を宿したとは知らぬまま。
300年スライムを倒し続けていたら、いつのまにかー子供になってました!?ハルカラが焼いた毒きのこをうっかり食べてしまったせいです…(蒼白)おかげで家族は目の色変えて私をあやそうとする始末(やめてー!)ベルセブブと魔王の城に行ったら、今度はペコラに捕まってしまい(もうどうにでもして…)、なんとか戻ったと思っても、今度は村に来ている変な吟遊詩人と出会ったり、娘二人が世界精霊会議という謎の会議に招待されたりでー!?巻き込まれ体質だからって、私はスローライフを諦めないんだからね!!
最愛の恋人を勇者パーティ4人に殺害され、自身も死の淵から蘇ったリューク。1人目の標的である聖神官を倒し、次に向かったのは竜騎士ドルトムの住む街だった。相手は単騎でも強大な力を持ち、更に伝説級の竜を従えているため打倒するのは極めて困難。どうやって復讐するかを考えていたリュークは、自分と同じように家族を奪われた子供の竜、アルと出会う。『死者の力を喰らうスキル』『時を戻すスキル』に加え、志を同じくする協力者を得たリュークは、竜騎士への復讐を果たせるのか。絶対的強者に挑む復讐劇、第二の幕がいま上がる!