小説むすび | 2017年10月27日発売

2017年10月27日発売

ナニーと聖夜の贈り物ナニーと聖夜の贈り物

私にはもう、限られた時間しかない。 だから、最後で最高のクリスマスを。 「ここで子供たちのお世話をするのが本当に楽しみです」 青白い顔のエマがほほえむと、医師のアダムは冷ややかにうなずいた。 3年前の12月に妻に先立たれて以来、この時季はいつも不機嫌らしい。 おかげで幼い双子は家族でクリスマスを祝ったことがないという。 そんな彼らの屋敷に住み込みのナニーとして雇われたエマは、 実は難病の治療が一段落したところで、密かに死を覚悟していた。 全力で双子を愛し、懸命に楽しいクリスマスを贈ろうとするエマに 怒りを見せるアダムだったが、やがて彼女の優しさに癒やされていく。 これが私の人生最後のクリスマスなら、最高のものにしたい。 そう強く心に願ったエマは、彼に無私の愛を捧げるが……。 心を閉ざしたアダムにもう一度生きる喜びを感じてほしいというエマの思いが実り、一家は幸せに包まれます。しかしほどなくエマの病気の治療結果が明らかになり……。クリスマスの小さな奇跡を集めて美しい光を灯したような、可憐なシンデレラストーリーです。

罪なき誘惑罪なき誘惑

無垢な娘の罪なき誘惑は、 不幸せな結婚への序章……。 二十歳のルイーザは決意を胸にロンドンのとある屋敷へやってきた。 両親亡きあと、家督を継ぐはずの兄ジェームズは放蕩の限りを尽くし、 故郷にも戻らず、毎夜賭事をしては大金をすっている。 今すぐあの悪習を断たなければ、唯一残った館も人手に渡ってしまう。 だが時すでに遅く、兄は一世一代の大勝負に出ていた。 相手はカードの名手で社交界の重要人物、アリステア・ダンスタン卿。 案の定、勝負を制したアリステアはしかし、その後に大きな過ちを犯す。 ルイーザをジェームズの愛人と思いこみ、露骨に言い寄ったのだ。 無垢な彼女は館を守りたい一心で、捨て身の作戦に出た。 「4000ギニーいただけるなら、ひと晩、お相手を務めます」 頽廃の香り漂う18世紀ロンドン社交界。男は思ったーー誰の愛人だろうとかまわない、彼女が欲しい。女は思ったーー愛してもいない人に惹かれるって、こういうものなの? それぞれの思惑は外れ、事態は予期せぬ方向へ……。誤解と偏見が生む、愛の煩悶の物語。

クリスマス・ストーリー2017 愛が輝く聖夜クリスマス・ストーリー2017 愛が輝く聖夜

夢の街ニューヨークで暮らすマチルダは、今夜セレブの集まるパーティでウエイトレスをしていた。大企業を率いる億万長者のチェイスが主催者だから、ミスは許されない。それなのに大失態を演じて首になった彼女をデートに誘ったのは、なんとチェイスだった!(『億万長者と魔法の一夜』)。両親を亡くしたアリスは身を寄せた伯父の屋敷でこき使われている。伯父一家が泊まりがけで外出した夜、玄関先に突然現れたのは伯爵のジャック。吹雪から逃れる場所を求めていたという。妻に先立たれた彼は幼い子供を妻の実家から引き取ってきたばかりで…。(『ある伯爵とシンデレラの物語』)。ライリーの上司は、原石の発掘から高級宝石店までダイヤモンドのすべてを扱う会社のCEOジェームズ。ある夜、彼女は憧れの彼とついに結ばれたが、“一生結婚する気はない”と言われて凍りつく。別れを決意した彼女がジェームズに辞表を突きつけると…。(『ダイヤモンド・クリスマス』)。アンドレアは生後3カ月の赤ん坊と一緒に、雪の降るなか車を走らせ事故に遭った。病院で目覚めたとき、そばにいたのはフリンという頼もしい男性。退院許可が出るやいなや、アンドレアは息子と共に彼の家へ連れていかれる。(『天使を守りたくて』)

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