2017年11月発売
エリート公安捜査官・小日向純也の目の前で自爆テロ事件が起きた。犯人はスペイン語と思しき言葉を残すものの、意味は不明。ダイイングメッセージだけを頼りに捜査を開始した純也だったが、要人を狙う第二、第三の自爆テロへと発展してしまう。さらには犯人との繋がりに総理大臣である父の名前が浮上して…。1970年、学生運動が生み出した遺恨が、今、日本をかつてない混乱に陥れる!
同じ高校に通う女子が、真っ裸の俺の前に現れた!?エレンという名で、華道の家元の娘らしい。元高校球児のブンヤとバイクでツーリング、川沿いの露天風呂に入ったとこまではいいけれど、さすがにこの展開は悪すぎる。翌日は翌日で、昨日の災難をヘンに誤解したエレンの取り巻きにブンヤが囲まれて、俺まで煽りを食らっちまうし。エレンがバイクに興味を持ってくれたことだけが救いだな。書下し温泉ツーリング学園小説。
学園の一角に建つ壁には日暮れると生徒たちの影が映った。そしてある宵、壁は映し出した、恐ろしい場面を……。京都の名門高校に次々起こる凶悪事件。古生物部の部長にして化石オタクのまりあが、たった一人の男子部員をお供に繰り出す、奇天烈な推理の数々とは?
18世紀イギリス小説、風俗描写あり、社会風刺あり、当時の様子がありありと。そして、なによりも、その狂言回しが、子犬のポンペイ。動物を主人公としたユーモア小説。となれば、思い出されるのが夏目漱石の『猫』。小説家で英文学翻訳家でもあった丸谷才一が、『猫』を生み出すきっかけになった作品に相違ないと推理!一読されれば、推理が確信になること、請け合いです。
第一部 不遇の海(明治維新前) 倒幕へ向けて時代が動く中で、幕府に追われる立場となった西郷。鹿児島湾での入水自殺や薩摩藩から奄美諸島への島流しなど過酷な運命と戦う。その中で出会った人々と明治維新へ向けて再び立ち上がる。 第二部 ニッポンの夜明けに散る(維新後) 西郷らを中心とした精忠組の活躍により、日本は新たな時代を迎える。そんな中で維新三傑の大久保などと意見の隔たりが生じる。すべては日本のため、その共通の想い、故郷鹿児島への想い、そして懐かしき奄美への想い。すべてを背負い最後の戦いに赴く。
小さな動物や虫と話ができる幼稚園児の拓人の目に映る、カラフルでみずみずしい世界。ためらいなく恋人との時間を優先させる父と、思い煩いながら待ちつづける母のもと、しっかり者の姉に守られながら、拓人は大人たちの穏やかでない日常を冒険する。
産業廃棄物処理場で発見された死体は、組織犯罪対策五課長・角田の中学時代の同級生だった。角田の意を汲み、特命係がその親友の死の真相に迫る「あとぴん〜角田課長の告白」、唯一の目撃者である警視庁副総監の愛娘への聴取を禁じられ、解決の糸口が見えない殺人事件を解きほぐしていく「アンタッチャブル」など6篇を収録。(連続ドラマ第15シーズンの第7話〜第12話を収録)
江戸の鉄砲鍛冶が次々と行方不明になる奇怪な事件が頻発。柳橋芸者の小吉から経緯を聞いた鞍馬天狗は、事件の裏になにか大がかりな陰謀があると睨む。黒椿を愛でる謎の幻庵老人、相川の佐渡奉行から今は老中となった松平主計介、佐渡視察に行って命を落とした大目付・志村織部らが江戸情緒たっぷりの舞台でうごめく。そして遂に鞍馬天狗は思わぬ獲物をとらえる。時代小説の名作「鞍馬天狗」から、評論家・鶴見俊輔が厳選した傑作シリーズの第四弾。
続々重版のぽんこつロボ物語、待望の続編! AIが日常で活躍する近未来のイギリスを舞台に、妻に出て行かれた30代のダメ男ベンと、イヤイヤ期のぽんこつ男の子ロボット・タングの旅と絆、それぞれの成長を描いた「ロボット・イン・ザ・ガーデン」。書店からじわじわと評判が広がり、13刷8万部のヒット作となった友情物語の続編が、いよいよ登場です。 ベンと元妻エイミーに女の子ボニーが生まれてから9か月。「妹」ができ「良き兄になろう」と奮闘するタング。だけどうまくいかずに癇癪を起こしたり、焼き餅を焼いたり、ベンとケンカしてプチ家出したり……。前作からちょっぴり成長した「お兄ちゃんタング」の可愛さといじらしさが満載。一方、ベンと元妻エイミーの微妙な関係は…?そして一家を脅かす新キャラロボットも登場! 面倒くさくも愛おしい、人間とロボットの「家族」の物語。装画は、前作に引き続き絵本作家の酒井駒子さんの書き下ろしです。
300万部ベストセラー『神カル』の原点! 上橋菜穂子さん推薦! 「命というものの深みに届きながら、 信州の風のような爽快さと、静かな明るさがある。 これこそ夏川さんの筆の、魔法です」 シリーズ300万部突破のベストセラー『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚であり、かつ珠玉の短編集です。栗原一止は、信州にある24時間365日営業の本庄病院で働く内科医。本作では、医師国家試験直前の一止とその仲間たちの友情、本庄病院の内科部長・板垣(大狸)先生と敵対する事務長・金山弁二の不思議な交流、研修医となり本庄病院で働くことになった一止の医師としての葛藤と、山岳写真家である一止の妻・榛名の信念が描かれます。ますます深度を増す「神カル」ワールドをお楽しみください。 【編集担当からのおすすめ情報】 二度の映画化、二度の本屋大賞ノミネートを経て、 一止とハルさんの物語は原点へ。 日本中を温かい心に包み込んだ 大ベストセラー、最新作!
「あんた、迷いを晴らしたいんだろ。いくら出せるかね?」昔も今も、人の悩みはつきぬもの。藁にもすがりたい人々の間で、ある噂が流れていた。「玉占〜たまうら〜」という行燈を掲げて、どこからともなく現れる不思議な老婆が、どんな望みもかなえてくれるというのだ。鍵を握るのは、まるまる太った金色の瞳の猫と、青い複雑な模様の描かれた白い大きな壺。「この壺の中の玉をひとつ選ぶのさ。ほれ、試しに引いてごらん」。玉の導く運命は?地獄から、「もう来るな」と言われた業突く占い婆さんの真の目的は?あなたの心を柔らかくする、“あやかしエンタメ”開幕!
ある日、女子大生が歩道橋から転落死する。死体を見た刑事・弓神適当(ゆがみ・ゆきまさ)は、新人・羽生虎夫とともに勝手に捜査を開始する。するとある痴漢事件との意外な関係が浮かび上がってきた。心の奥底に潜む闇を鋭く見抜き、真相究明のためには違法捜査もいとわない天才適当刑事と出世欲が強く真面目ゆえにふりまわされてしまう新人コンビが事件を解決していくバディドラマ。事件のみならず隠された複雑な人間模様も描く。ビッグコミックオリジナルの同名人気連載を原作にした話題のTVドラマノベライズ版。ドラマにはないオリジナル・ストーリーも収録。
行く先々で、なぜか死体の第一発見者になってしまう不幸な体質の持ち主、弥木圭。殺人事件の犯人に間違われ、重要参考人になることもしばしばだ。モデル仲間の、大財閥の息子で推理マニアの斎と、女性好きで聞き込み上手なシモンに助けられながら、かけられた容疑を晴らそうと、圭は難事件に挑み東奔西走!そんなあり得ない日常が続くなか、撮影のために訪れた土地で突然奇妙な感覚に襲われる圭。封印された記憶と、隠されていた真実、そして新たなる罠が圭を待ち受ける!?本格推理コメディの人気まんががついにドラマ化、原作からドラマの元話を小説化!
インターネットを通じて知り合った老紳士のロイと未亡人のベティ。お互い高齢の彼らは親睦を深め、共同生活を送ることになる。だがそれはロイによる策略だった。彼はこれまで数々の人間を騙し、陥れてきたベテランの詐欺師だったのである。ロイは悠々とした老後を過ごすべく、ベティの資産を奪い取ろうと着々と計画を進めていくが…。冷酷な犯罪と並行して明らかになっていくロイ自身の秘められた過去。嘘と偽りに満ちたその生涯の奥底にあるものとはー?巧みな心理描写で絶賛された新鋭作家のデビュー長篇。
予期せぬ事故でシャトルから放り出された、女性宇宙飛行士のカリスと料理人のマックス。恋人同士であるふたりには、酸素がそれぞれ90分ぶんしか残っていなかった。ふたりはどのように出会い恋に落ちたか、そしてなぜ現在のような状況に至ったかについて振り返る。漆黒の宇宙空間をゆっくりと確実に落下していく絶望的な状況で、必死に生存の可能性を探りながら…。“ゼロ・グラビティ”下で展開するSFラブストーリー。
魔術師養成学院を卒業したシオニー。ところが希望とはまったくちがう「紙の魔術師」に師事して修行することになってしまい……!?(2)『硝子の魔術師』2018年1月、(3)『真実の魔術師』3月刊行予定
「父が死んだわ。父が死んだのはこれで二度目よ」かつて敵国の首都に長期潜入していた元スパイのレイチェルが、この言葉だけを残して失踪した。モサド本部はパニックに陥る。機密情報を知る彼女を連れ戻さなければならない。だが今は引退した工作担当者のエフードにもレイチェルの意図はまったく不明だった。彼女の真実はどこにあるのか?元・イスラエル国防軍情報部隊准将の著者が生々しく描き出す現代スパイ戦の内幕。
十三歳の愛娘ジュリーが何者かに連れ去られたあの日、アナの家庭は何もかもを失ってしまった。あれから八年。絶望的な日々を過ごしてきた一家の前に、突然女が現れる。それは消えたはずのジュリーだった!彼女は人身売買の被害に遭い、今ようやく逃げ出すことができたのだという。奇跡的な再会に戸惑いを覚える家族たち。そしてアナは疑惑を抱くーこの女は本当に私の娘なのだろうか?哀しみが胸を打つ傑作サスペンス。