小説むすび | 2017年5月25日発売

2017年5月25日発売

スペース・オペラスペース・オペラ

本邦初の傑作選〈ジャック・ヴァンス・トレジャリー〉全3巻完結! ヴァンス渾身の本格的スペース・オペラ巨篇! ではなく 宇宙(スペース)を渡り歩く歌劇(オペラ)団のお噺! 宇宙歌劇団が繰り広げる唖然茫然・波瀾万丈の珍道中を描く傑作SF長篇、 そして浅倉久志がセレクトした珠玉の中短篇4篇を集成! 未知の惑星ルラールから来た〈第九歌劇団〉は素晴らしい演目を披露したあと、忽然と姿を消した……オペラの後援者デイム・イサベル・グレイスはその失踪の謎を解決するため、地球の歌劇団をひきいて様々な惑星をめぐる宇宙ツアーに乗り出すことを計画する。イサベル・グレイスならびに歌劇団の面々とともに宇宙船ポイボス号に乗り込んだのは、〈第九歌劇団〉を招いた団長にして宇宙船船長アドルフ・ゴンダー、音楽学者バーナード・ビッケル、イサベルの甥のロジャー・ウール、そして謎めいた美女マドック・ロズウィン。かくして波瀾万丈のスペース・オペラが開幕するーー彼らを待ち受けるのは大成功か大失敗か大騒動か!? 皆様予想どおりのヴァンス的展開となる傑作長篇と、ヴァンスを愛しつづけた名翻訳者・浅倉久志が選び抜いて訳した珠玉の中短篇4作(「新しい元首」「悪魔のいる惑星」「海への贈り物」「エルンの海」)を集成。 カバー装画:石黒正数 スペース・オペラ Space Opera 新しい元首 The New Prime 悪魔のいる惑星 The Devil on Salvation Bluff 海への贈り物 The Gift of Gab エルンの海 The Narrow Land 訳者あとがき(白石朗)

音楽と沈黙 1音楽と沈黙 1

ウィットブレッド賞受賞! 伝説の王クレスチャン4世の苦悩、 そして官能に溺れる王妃キアステンが夢見る人生ーー 17世紀デンマークを舞台にした波瀾万丈の歴史ロマン大作、ついに登場! 「ランプに明かりが灯る」--1629年、美貌のイギリス人リュート奏者ピーター・クレアがデンマーク王クレスチャン4世の宮廷楽団に招かれ、コペンハーゲンのローセンボー城に到着する。王はリュート奏者に親友ブロアの面影を重ねて寵愛する。一方、王の妻キアステンは王への不満をつのらせ愛人との官能の日々を送っている。やがてピーターはキアステンの侍女エミリアと恋に落ちる。しかし二人には数多の試練が待っていた……デンマーク、イングランド、アイルランドと各地をまたがる複数の物語が、絡み合う旋律となって壮大な音楽が奏でられる。極上の歴史小説にして恋愛小説、優美な音楽小説にして青春小説でもある英国ベストセラー、ついに翻訳刊行! 〈17世紀のデンマーク。当時の国王クレスチャン4世は、謁見室の真下にある暗いワイン貯蔵室に宮廷楽団を待機させていた。来客たちは、見えない楽団によって奏でられる音楽が湧き上がってくるのにびっくり仰天したという。これは史実である。コペンハーゲンに行き王宮を見学した英国小説家ローズ・トレメインは、その史実を知って小説家としての興味をかきたてられ、想像をたくましくした。そこの地下室にいた演奏家はどんな思いだったのだろうと。そこから生まれたのが、ベストセラーにもなった、波瀾万丈の物語『音楽と沈黙』である。登場人物たちはみな歴史小説の枠から少しはみ出して、わたしたちにも共通する現代的な悩みを抱えた人間ばかりであり、そのぶつかり合いが、異なる楽器による演奏のような、語る声と声の交唱にもなって、物語をフィナーレへと運んでいく。それはまるで宝塚歌劇を観ているようだ、と言えば褒めすぎになるだろうか〉 若島正(英文学者・翻訳家)

音楽と沈黙 2音楽と沈黙 2

映画化決定! 美貌のリュート奏者ピーターと侍女エミリアの運命の恋ーー ページをめくる手がとまらない驚異のベストセラー小説、ついに翻訳! 不貞が発覚しコペンハーゲンから追放となった王の妻キアステンは侍女のエミリアとともに母エレンの城に移り住み、無謀ともいうべき策略を思いめぐらす。「勇気を出すのよ」という亡き母の言葉を胸に抱きながら、弟マークスとの日々を懸命に生きるエミリア。彼女の継母マウダリーナはティルスン家の男たちを支配し、一家を破滅に導いていた。一方、ピーターはかつての恋人オフィンガル伯爵夫人と再会し、夫人に誘惑されながらもエミリアへの思いを募らせる。そして失意のクレスチャン王のもとに現れる新しい存在とは? 運命に翻弄される人々の心に果たして静寂の春は訪れるのかーー濃密な物語性と精緻な語りで、最後の最後まで驚きの展開がつづく歴史ロマン大作!  批評家・各紙絶賛!……〈トレメインは同時代最高の歴史小説家である。匂いたつ官能性と洗練されたウィットで過ぎし時代を鮮やかに再現する……巧みに練られたプロット……エロスと芸術が織りなす忘れがたいタペストリー(A・N・ウィルソン)〉〈『音楽と沈黙』の核となる部分は、罪と欲望の描写である。生き生きした登場人物たちは、自分自身の行為と夢を相手に格闘する……作者は時代の精神に分け入ることによって、歴史に寄り添いつつ深く洞察するという、見事な離れ業をやってのけた……これは最高水準の作品である(スコットランド・オン・サンデー紙)〉〈詩情豊かで、色香漂う、絵画的なすばらしい作品……読者は、過ぎし日の宮廷の豪奢な松明の光で照らしだされた華麗な光景とドラマを満喫できる(サンデー・タイムズ紙)〉〈トレメインは多彩な語り口を自由自在にあやつりながら、時を行きつ戻りつし、ディテール、香り、音、色を自分のキャンバスに見事詰め込んだ……巧みで魅力的で優雅な筆致(オブザーバー紙)〉〈濃密で秀逸な作品(ガーディアン紙)〉〈堂々たる小説……何度も読み返す価値のある見事な作品(タイムズ紙)〉

韓国の自然主義文学韓国の自然主義文学

出版社

クオン

発売日

2017年5月25日 発売

ジャンル

植民地時代の朝鮮では、日本が西洋文化を学ぶための窓だった。日本語を習得し、日本流に変形された自然主義文学を受容した廉想渉の作品の変遷を縦糸に、自然主義が生まれたフランス、それを変形させて受容した日本、日本から自然主義を受けいれた韓国の比較を横糸に、韓国における近代の受容の軌跡をたどる。 まえがき 私はなぜ自然主義を研究したのか? 序論 1 韓国自然主義研究の問題点ー源泉の二重性 2 研究の対象と範囲 第1章 用語にかんする考察 1 名称の単一性と概念の複合性 2 用語の源泉の探索 第2章  現実再現の方法 1 芸術観の二重性と主客合一主義 2 ミメーシスの対象の二重性 3 選択権の排除ー言文一致運動と排虚構 4 価値の中立性と描写過多現象 第3章 文体混合の様相 1 人物の階層と類型 2 背景ー「ここーいま」のクロノトポス(Chronotopos)時空間 3 カネの具体性と性の間接性 4 無解決の終結法 5 ジャンル上の特徴 第4章 物質主義と決定論 1 廉想渉の世界に現れた物質主義 2 廉想渉と決定論 結論 自然主義の韓国的様相 1 用語に対する考察 2 現実再現の方法 3 文体混合の様相 4 物質主義と決定論 5 自然主義の韓国的様相

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