2018年12月発売
九州の大名の末裔である大牟田敏清は、妻の瑠璃子と友人の画家・川村と三人で、地獄谷と呼ばれる渓谷へ行く。敏清は断崖から落下してしまう。どれだけの時間が経過したかわからないが、石室に収められた棺に埋葬されたものの、蘇生した。出口を求めて墓穴の内部を探っていると隠された海賊の財宝を発見する。暗黒の世界に閉じ込められた恐怖は、敏清の黒髪を白髪の老人に変えてしまった。屋敷に戻ると、川村と瑠璃子が寄り添う姿を目の当たりにする。敏清は海賊の財宝を使い、復讐を開始する…。
スコットランド王ロバート・ブルースの戴冠に協力した咎で、城壁に吊るされた檻かごに監禁されたベラ。脳裏に浮かぶのは、数カ月前に会ったばかりの悪名高きハイランダー、ラクラン・マクルアリ(暗号名・毒蛇)。孤高の影をまとい、蛇のように巧妙な“侵入・脱出”が得意なラクランは、ベラを助け出すことができるのか?そして、互いに傷ついた過去があるふたりの恋の行方は?史実を絡めたドラマチック・ロマンス。歴女マッカーティの真骨頂!
まだ誰も知らない、しかしその才能は本物。「ゲンロンSF創作講座」出身・櫻木みわ、デビュー。東ティモール、死者の“声”を聞く少女アニータ。ラオスの山奥、親友と婚約者に裏切られたレモネード。南インド、兄のために癌の新薬を探しに来た中瀬。日本、南西諸島で不思議なとうめいの石を見つけたミサキ。四人の女性が、自らの五感を全開にするとき、世界はつながる。俊英の第一作品集!
北海道でハンターをやっている僕、中島進。凶暴化したヒグマから子供を助けて、命を落としました。しかし、目が覚めるとそこは異世界。どうやら、無責任女神のナノテスさんが、異世界に召喚してくれたらしいです。僕が使える能力は、「ハンティング用品が買える」という“マジックバッグ”だけ。不安ですが、偶然巡りあったエルフの女狩人・サランの助けもあって、無事に猟師の仕事もできました。しかし、果たして異世界でもハンターの猟銃は適用するんでしょうか?頼れるエルフ嫁と送る異世界狩猟ライフ、はじまりです!
ヴィシュナ第六の災い“ヴィシュナ熱”に罹患したテラの人類は、その後“技術狂”と呼ばれる譫妄状態になり、目的不明の奇妙なマシンを数えきれないほど建造していた。これらのマシンは、やがて地球上の全エネルギーを吸引したのち、謎の六次元性インパルスを放射しはじめる。レジナルド・ブルは調査に乗りだすが、そのとき宇宙空間から、輝くちいさな泡が数十億個も湧きだすようにあらわれてテラ地表へと向かってきた!
トプシダーの捕虜収容所から脱走したタコ、アンネらは、遂に惑星ピゲルでフェロン人の長トルトと邂逅した。そしてトーラを救出したローダンらは惑星ラノルにて、長年彼らを待ちわびていたという者から驚愕の事実を知らされるが…。一方、宇宙船“ミラナー”に囚われているブル、シドらは、ネズミやビーバーに似た姿のグッキーと出会う。彼らは脱走のため協力して、ファンタン星人相手に“芝居”を演じる算段を始めた
女王ミヒルを駆逐したメニー・メニー・シープは、ついに“救世群”との和平を成し遂げる。太陽系から合流した二惑星天体連合軍(2PA)とともにカルミアンの母星に到達したセレスだったが、そこには超銀河団諸族の巨大艦隊が待ち受けていた。果たして彼らの狙いとは?カドム、イサリ、アクリラらは、メニー・メニー・シープの未来を求めて苦闘するがー今世紀最大最高のSFシリーズ万感の完結篇、ついに刊行開始。
現代ロンドン。大物ギャングだった亡き父の跡を継がず、時計じかけの機械が専門の職人として暮らすジョー。しかし、旧友が持ちこんだ機械じかけの“本”の修理を請け負ったことをきっかけに、彼の周辺に怪しい影が見え隠れするようになる。祖父の遺品がほしいと言いつのるスーツのふたり組、謎の衣装に身をつつんだ客…。ジョーは自分が何かやっかいな事態に巻きこまれてしまったと気づくが。傑作エンターテイメント!
1939年、イギリス。女性徒イーディーは、政府直属の秘密組織“サイエンス2”に加わった。祖国に迫りつつある数々の危機と闘うため、スパイとしての特訓を受けた彼女に与えられた使命ーそれは英領インドにある藩王国の王シェム・シェム・ツィエンの陰謀を阻止することだった。しかし、軍服に身を包み、宮廷に足を踏み入れた彼女を待っていたのは、想像を絶する光景だった!疾風怒涛の勢いで突き進むスパイ・スリラー。
半世紀以上前に作られた最終兵器を、意図せず目覚めさせてしまったジョー。そして彼の日常に、さまざまな思惑を持った人々があらわれる。奇怪な黒ずくめの集団、連続殺人鬼、なりふり構わないイギリス政府の秘密組織…世界はどうなってしまうのか?彼は信頼できる仲間たちとともに、大切なものを守るために立ち上がる!ジャンルを超えて熱狂的に評価された傑作サスペンスにしてエンターテイメント!
ベティ・トラスク賞(英)、フェミナ賞外国小説賞(仏)など数々の栄誉に輝く、“パトリック・メルローズ”シリーズ第三弾!ベネディクト・カンバーバッチ主演ドラマ原作。底意地の悪い社交界に身を置き、女性の体に救いを求めながら、ぼくはぼくなりに再生しつつあった…英国を代表する作家の半自伝的小説(全5巻)
画期的な脳外科手術EEDを受けることにより、恋人や夫婦がたがいの気持ちをダイレクトに伝え合うことが可能になった社会。携帯電話メーカーのコムスパン社に勤務するブリディは、エリートビジネスマンでボーイフレンドのトレントとの愛を深めるため、干渉してくる親族たちや、コムスパンいちの変人と名高いCBの反対を押し切って、EED処置を受ける。だが、ブリディが接続したのは、トレントではなくとんでもない相手だった!?人の心がわかることは幸福につながるのか?ソーシャル・メディアとコミュニケーションの未来を、SFならではのテーマとミックスする、超常恋愛サスペンス大作。
“聖なる夜、銀世界のリゾートに日本初のカジノがオープン”のはずが、絢爛豪華な開所式の最中に巨大地震が発生、雪崩で世界のVIPを含む一万五千人が孤立した。壊滅した施設から主賓の首相がヘリで逃亡(?)する中、立ち上がったのは、部下の泉田準一郎と共に居合わせた警視庁の薬師寺涼子警視。停電に余震、変死体にカジノ強盗まで現れるも辛うじてパニックを回避する。だがそこへ、謎の“白い怪物”の大群が押し寄せて…!?「ドラキュラもよけて通る」と謳われるお涼、雪国のトバク場で、オールナイトの灼熱バトル!
「私を捜さないで」人捜し屋・秋せつらの許を訪れた謎の女・森下春奈はそう言い残して去った。彼女は、実現する未来を視る能力者“幻視人”で、世界か「魔界都市“新宿”」か、どちらかの破滅しかない未来を視ていた。直後、大予言者の息子ベン・ケイシーが訪れ、春奈こそが世界を滅ぼす者だとして捜索を依頼、せつらは受諾する。春奈は何者なのか?追跡を開始したせつらの前に、それぞれの思惑で立ちはだかる米軍や“幻”の刺客たち。死闘が続く中、遂に幻視した未来が現実を侵食し始め、究極の二択のカウントダウンが始まった!
『幸村・上杉法律事務所』に新たに持ち込まれた案件。それは、破産寸前の『轟フィナンシャル』が投資と称してだまし取った疑いのある20億円の回収で、甲斐正午は蟹江貢とチームを組まされることになった。一方、鈴木大輔は『アテナリゾート』社長・藤原一輝の娘・華名が同社から1億円以上を別口座に移した件を担当する。しかし華名に、ハーバードの卒業生でないことや弁護士・鈴木大輔になりすましていることがバレてしまう。大輔はピンチから逃れることができるのか?交錯する人間模様がさらに複雑に絡み合う!