小説むすび | 2018年8月発売

2018年8月発売

ヴィクトリア朝怪異譚ヴィクトリア朝怪異譚

イタリアで客死した叔父の亡骸を捜す青年、予知能力と読心能力を持つ男の生涯、先々代の当主の亡霊に死を予告された男、養女への遺言状を隠したまま落命した老貴婦人の苦悩。日本への紹介が少なく、読み応えのある中篇幽霊物語四作品を精選して集成!一八六〇年代には今日のミステリやスリラー小説の源流になったと目される作品が次々と出版され、また、怪奇小説、恐怖小説の分野で優れた作品が数多く発表されたのもこの時代であった。内容的に長い話にはしにくかった恐怖小説は中短篇が主体で、特にクリスマスの時期になると、各雑誌が競って幽霊物語を掲載し、当時の文壇の大御所であった作家も好んで幽霊譚を寄稿した。比較的長い物語の場合、優れた作品でありながら、選集に収録するには長すぎるし、かといって、それ一作を単行本として刊行するには短かすぎる、ということで、あまり日の目を見ずにきたという作品もかなりある。本書では、そうした長めの怪異譚の中から、読み応えのある力作で、かつ、日本の読者にはあまり馴染みがない作品を四篇選び、これまでにない趣のアンソロジーの編纂を試みた。--三馬志伸「解題」より ウィルキー・コリンズ「狂気のマンクトン」(1855)ジョージ・エリオット「剝がれたベール」(1859)メアリ・エリザベス・ブラッドン「クライトン・アビー」(1871)マーガレット・オリファント「老貴婦人」(1884)訳註訳者解題

ナイトランド・クォータリーvol.14 怪物聚合〜モンスターコレクションナイトランド・クォータリーvol.14 怪物聚合〜モンスターコレクション

幻視者のためのホラー&ダーク・ファンタジー専門誌《ナイトランド・クォータリー》。 vol.14は、「怪物聚合〜モンスターコレクション」。 人間はなぜ古くから、怪物なるものに心惹かれるのでしょうか。 奇怪な姿が映す自然への畏怖と、神話への畏敬。 強大な破壊力と、滅びるものの悲哀、そして、恐怖ーー 今号に集めた小説から、あなたは怪物のどのような面を見つけるでしょうか。 キム・ニューマン、アルジャーノン・ブラックウッド、スティーヴ・ラスニック・テム など翻訳7編、日本作家は朝松健、伊東麻紀。この他、南山宏インタビュー、菊地秀行インタビューなど、今回も読み応えたっぷりです。 ■ジェマ・ファイルズ「副葬品」/訳:小椋姿子 ■スティーヴ・ラスニック・テム「空腹」/訳:待兼音二郎 ■ジャック・ロンドン「生き残ったもの」/訳:植草昌実 ■リサ・タトル「侵入者たち」/訳:小椋姿子 ■アルジャーノン・ブラックウッド「エジプトの雀蜂」/訳:牧原勝志 ■ウォードン・アラン・カーティス〈古典新訳〉「ラメトリー湖の怪物」/訳:甲斐呈二 ■キム・ニューマン「少年探偵リチャード・リドル〈フランス密偵事件〉」/訳:植草昌実 ■朝松健「〈一休どくろ譚〉 迷い風」 ■伊東麻紀「空き家対策課」 ■南山宏 インタビュー「UMAのMは謎(ミステリー)のM」 ■菊地秀行 インタビュー「私のモンスター映画セレクション」 ■Night Land Gallery 太田翔/沙月樹京 ■他人の密会(1)パルミジャニーノ、美少年の怪物/柏木静 ■映画「MEG ザ・モンスター」海のモンスターとの攻防!/甲斐呈二 ■藤原ヨウコウ・ブンガク幻視録(6)萩原朔太郎「ウォーソン夫人の黒猫」より/藤原ヨウコウ ■STRANGE STORIES(11) 銀仮面作者の奇妙な味/安田均 ■『幻獣辞典』と〈怪物〉をめぐる解釈学/岡和田晃 ■【名作ガイド】ショート・モンスター・コレクション/牧原勝志 ■【未訳書紹介】ペーパーバックに潜む怪物たち/植草昌実 ■表紙/太田翔

対岸の家事対岸の家事

出版社

講談社

発売日

2018年8月30日 発売

『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。家族の為に「家事をすること」を仕事に選んだ詩穂。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。誰にも頼れず、限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始めるーー。終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編! 『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。 家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始めるーー。 手を抜いたっていい。休んだっていい。でも、誰もが考えなければいけないこと。 終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編! プロローグ 第一話 専業主婦が絶滅危惧種になった日 第二話 苦手なパパ友 第三話 時流に乗ってどこまでも 第四話 囚われのお姫様 第五話 明るい家族計画 第六話 家のことは私に任せて 第七話 大きな風 エピローグ

青い春を数えて青い春を数えて

出版社

講談社

発売日

2018年8月30日 発売

青春期。部活に進路、友情や恋愛、親への反抗ーー。数えても数えきれない複雑な思いを、葛藤を抱え、少女たちは大人になっていく。「響け! ユーフォニアム」シリーズ著者、待望の最新刊! “青春”の一言では片づけられない、切実でリアルな思いの数々を、5人の女子高生の視点で描いた珠玉の連作短編集。 青春期。 数えても数えきれない複雑な思い、葛藤を抱え、少女たちは大人になっていくーー。 「白線と一歩」……一番の親友だけど、負けたくない。あの子には。 「赤点と二万」……ズルいと思われたくない。でも損もしたくない。 「側転と三夏」……私は空っぽなんかじゃない。もっと私を見て! 「作戦と四角」……私って、人からどんな風にみられてるんだろう? 「漠然と五体」……はみ出したくない。でも、たまに息がつまりそうになる。 ーーこの作品に出てくる誰もが自分だった。(高校生・女子) ーー誰にも言えなくて張り裂けそうになる、そんな気持ちを詰め込んだ本。(高校生・女子) 現役高校生からの共感の声、続々!! この痛みは、感情は、“青春”の一言で片づけられない!! 「響け! ユーフォニアム」シリーズ著者、待望の最新刊! 切実でリアルな思いの数々を、5人の女子高生の視点から描いた連作集。 白線と一歩 赤点と二万 側転と三夏 作戦と四角 漠然と五体

監禁面接監禁面接

『その女アレックス』の鬼才ルメートル、最新作。 徹夜必至。一気読み保証。 どんづまり人生の一発逆転にかける失業者アラン、57歳。愛する妻と娘たちのため、知力と根性とプライドをかけた大博打に挑む! 鬼才のノンストップ再就職サスペンス! リストラで職を追われたアラン、失業4年目。再就職のエントリーをくりかえすも年齢がネックとなり、今は倉庫でのバイトで糊口をしのいでいた。だが遂に朗報が届いた。一流企業の最終試験に残ったというのだ。だが最終試験の内容は異様なものだった。 〈就職先企業の重役会議を襲撃し、重役たちを監禁、尋問せよ〉 重役たちの危機管理能力と、採用候補者の力量の双方を同時に査定するというのだ。アランは企業人としての経験と、同じく人生どんづまりの仲間たちも総動員し、就職先企業の徹底調査を開始した。そしてその日がやってきた。テロリストを演じる役者たちと他の就職希望者とともに、アランは重役室を襲撃する! だが、ここまでで物語はまだ3分の1。「そのまえ」「そのとき」「そのあと」の三部構成を操って名手はアランと読者を翻弄する。残酷描写を封印、ルメートルが知的たくらみと皮肉なブラック・ユーモアを満載して送るノンストップ再就職サスペンス!

信長の原理信長の原理

出版社

KADOKAWA

発売日

2018年8月31日 発売

何故おれは、裏切られ続けて死にゆくのか。 織田信長の飽くなき渇望。家臣たちの終わりなき焦燥。 焼けつくような思考の交錯が、ある原理を浮かび上がらせ、 すべてが「本能寺の変」の真実へと集束してゆくーー。 まだ見ぬ信長の内面を抉り出す、革命的歴史小説! 吉法師は母の愛情に恵まれず、いつも独り外で遊んでいた。長じて信長となった彼は、破竹の勢いで織田家の勢力を広げてゆく。だが、信長には幼少期から不思議に思い、苛立っていることがあったーーどんなに兵団を鍛え上げても、能力を落とす者が必ず出てくる。そんな中、蟻の行列を見かけた信長は、ある試みを行う。結果、恐れていたことが実証された。神仏などいるはずもないが、確かに“この世を支配する何事かの原理”は存在する。そして、もし蟻も人も同じだとすれば……。やがて案の定、家臣で働きが鈍る者、織田家を裏切る者までが続出し始める。天下統一を目前にして、信長は改めて気づいた。いま最も良い働きを見せる羽柴秀吉、明智光秀、丹羽長秀、柴田勝家、滝川一益。あの法則によれば、最後にはこの五人からも一人、おれを裏切る者が出るはずだーー。 累計10万部超え『光秀の定理』の空白はここに繋がり、歴史小説はまた、進化を遂げる。 【絶賛の声!】 歴史小説に確率論を導入した『光秀の定理』の画期は前兆に過ぎなかった。 パレートの定理を応用した『信長の原理』は、システム論的歴史小説という壮大な実験だ。 誰も見たことのない、まったく新しいエンターテインメントの形がここにある。                    --斎藤環氏(精神科医) この本で信長は心理学者であり、それ以上に明敏な社会学者である。 あの謀反の原因も、信長の「社会学説」から解き明かされる。                       --大澤真幸氏(社会学者) 史実を踏まえた奇抜な着眼!     --谷口克広氏(戦国史専門・歴史研究家) 司馬遼太郎も思いつかなかった、組織論と人事論に根拠を置いた戦国もの。 良い本と巡り合った!     --菊池仁氏(書評家) 「パレートの法則」を通して物事の本質を見る信長を描きつつ、 論理からこぼれ落ちる情の部分をもしっかりと描いている。 見事な一作という他はない。      --縄田一男氏(書評家)

お人好しが異世界で一旗揚げますんお人好しが異世界で一旗揚げますん

出版社

講談社

発売日

2018年8月31日 発売

自宅のタンスの中から異世界に落っこちた正司は、スキル制のゲームのようなその世界でのんびりコツコツとクエストをこなして人助けをしていく。彼のそうした行為はやがて周囲に大きな影響をもたらしていく。「小説家になろう」の天然お人好しが世界を変える異世界変革ファンタジー、新作エピソード大幅加筆で待望の書籍化!  生来のお人好しの性格から損も得もしてきた土宮正司(つちみやただし)はある日、自宅のタンスの中から異世界に落っこちてしまう。そこは正司の好きなスキル制のゲームのような世界だった。その世界で正司がスキルを得るのも上げるのも、困った人に話しかけることで発生するクエストをこなして貢献値ポイントを集めなければならないという、ちょっと変わった仕様。  のんびりコツコツとクエストをこなして人助けをしていく正司の存在は、やがて周囲に大きな影響をもたらしていく。天然お人好しが世界を変える異世界変革ファンタジー! 「小説家になろう」投稿作が新作エピソード大幅加筆で待望の書籍化!!

レベル1だけどユニークスキルで最強です4レベル1だけどユニークスキルで最強です4

出版社

講談社

発売日

2018年8月31日 発売

あらゆるものがダンジョンモンスターからドロップされる世界に転移した佐藤亮太。仲間ーーリョータ・ファミリーと共に、ダンジョンに潜りドロップで稼ぐ日々を送っていた。ある日、リョータによって救われた街、インドールにあるアウルムダンジョンで謎の少女に出会う。「モンスターか!?」「ちがうよ、あたしはモンスターじゃない。あたしの名前はアウルム、アウルムだよ」ダンジョンと同じ名前を名乗る少女の正体はーー!? あらゆるものがダンジョンモンスターからドロップされる世界に転移した佐藤亮太。 仲間ーーリョータ・ファミリーと共に、ダンジョンに潜りドロップで稼ぐ日々を送っていた。 ある日、リョータによって救われた街、インドールにあるアウルムダンジョンで謎の少女に出会う。 「モンスターか!?」 「ちがうよ、あたしはモンスターじゃない。あたしの名前はアウルム、アウルムだよ」 ダンジョンと同じ名前を名乗る少女の正体はーー!? コミックも絶好調! 人気シリーズ第4弾!

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