2018年9月14日発売
愛する人はみんな去っていく。 だから、もう誰も愛さないと決めたのに……。 マルゴは恋人のギリシア富豪レオに、いきなり求婚された。 一族の大企業を率いる彼は、跡継ぎをもうける決意をしたという。 母親にないがしろにされ、里親を転々として育ったマルゴは、 愛する人にはいずれ見捨てられることを思い知っていた。 だからこそ、自分は誰とも愛に基づく関係は築けないのだと悟り、 やむなく求婚を断ると、レオは最後に体を奪って去っていった。 そのときに彼が見せた瞳の冷たさは、本当の終わりを告げていた。 だが1カ月後、マルゴは体に変調を覚えた。まさか、赤ちゃん……。 予期せぬ事態に、彼女は途方に暮れた。愛を注がれずに育ったからこそ、 子供には両親の愛を与えたい。でも、今さら彼にどう告げたらいいの? 涙なくして読めない物語を紡ぐK・ヒューイットの2部作、〈新妻物語〉第2話をお贈りします。まともに子育てができない母親の出産により、弱冠11歳にして異父妹の面倒を見ていたマルゴ。悲しい過去を背負って生きてきた彼女に、幸せはいつ訪れるのでしょうか?
差し出されたガラスの靴を、 履いてはいけないシンデレラ……。 ツアーガイドのフェイスは、異国で貧しくも自由な生活を送っていた。 だがある日突然、会社が倒産して仕事も家も失い、 母国イギリスに戻る金さえなくて空港で途方に暮れていたとき、 偶然知り合った富豪貴族のドミニクに、臨時ガイドとして雇われる。 救世主である彼の役に立とうと懸命に働くフェイスだったが、 彼女は出自にまつわる重大な秘密を抱えていたーー 本当はドミニクと同じ上流階級に生まれながら、なじめず失踪したのだ。 フェイスはそれを伝えられないまま、優しくて魅力的な彼に誘われ、 せめてひと晩だけの思い出として親密な夜を過ごしてしまう。 その直後、彼に正体を知られ、悪鬼のごとき怒りに触れるとも知らず。 困窮してもなお、もといた場所には戻りたくないと願うフェイス。いつしかドミニクを愛するようになってしまいますが、皮肉にも、彼は自分が逃げ出してきた世界の中心に生きる人物でした。やがて終止符を打たなければならない、せつない恋の結末やいかに?
愛を嫌悪する億万長者との結婚ーー その行く末は……? 「養子にしたい5歳の男の子がいるから、ぼくと結婚してくれ」 高校時代からの親友マックスの申し出に、リジーは茫然とした。 マックスは高校卒業後に事業で大成功して巨万の富を築いた、 思わずため息が出るほどハンサムな独身貴族の男性だ。 旅先の南太平洋に浮かぶ島の施設で出会った孤児の男の子に絆を感じ、 養父母を懸命に探したが、誰も見つからないという。 だからといって、親友のわたしと形だけの結婚式を挙げて、 首尾よく養子にできたら、すぐに離婚する計画を立てるなんて……。 そのとき、リジーは気づいてしまった。 長年の友情を壊したくなくて必死に抑えこんでいた彼への愛に。 高校時代からの親友マックスに頼みこまれ、彼との形だけの結婚を承諾してしまったリジー。やっと自覚したマックスへの愛を隠したまま彼の広大な屋敷で豪華な結婚式をしたあと、初夜を迎え……。本作は『ボスと秘書の禁断の恋』の関連作になっています。
小さな天使たちがくれたものは、 愛と勇気と、運命のめぐりあい。 まさか、知らないうちに双子の赤ちゃんの母親になっていたなんて! 不妊治療クリニックに保存していたビッキーの卵子を、 医師が勝手に使用したことがわかり、彼女は怒りに身を震わせた。 赤ちゃんたちの父親は、見ず知らずのイギリス貴族だという。 ひとたび怒りが静まると、やがてビッキーの中で母性があふれだした。 子供たちに会いたい。そして、できればこの手で育てたい。 ところが冷酷な貴族ジェイムズは、交渉はおろか面会すら拒んだ。 このままでは、永遠に我が子を抱くことはできない……。 覚悟を決めたビッキーは、ジェイムズと子供たちのもとへ旅立ったーー 彼女自身ではなく、弁護士の“ミズ・ラスコー”になりすまして。 名作を選りすぐる“ハーレクイン・ディザイア傑作選”より、一度も会ったことのない貴族との間に生まれた子の母親になったビッキーのシンデレラストーリーをお贈りします。別人としてジェイムズと打ち解けてゆく彼女は、日に日に正体を打ち明けづらくなり……。
掃除、洗濯、買い物、食事の支度…家事のいっさいをこなしながら、セリーナはこの数年間、病人を決めこむ気難しい父の世話をしている。ある日、少しだけ休息を求めて近くの丘にのぼると、いつもは誰もいない頂上に、見知らぬ男の人がいた。年上の彼は初対面なのになぜか親しみが湧き、つかの間ではあったけれど、セリーナは純粋な幸福感をおぼえた。それからすぐに父が心臓発作で倒れ、主治医の友人として現れたドクター・ファンドーレンを見て、彼女はあっと驚いたー彼こそ、丘の上でセリーナの胸をときめかせた、あの男性だったのだ!
マンディはあこがれのアルプスでの登山中、雪崩に巻き込まれ、 ガイドの魅力的なイタリア人男性ーーレンゾと山小屋に取り残された。 生死のはざまで愛が芽生え、マンディは彼と結ばれる。 だが悲運にも山小屋の壁が崩れ落ち、レンゾは谷底へと消えた。 一人で救出され2年が過ぎたとき、彼女は信じられない新聞記事を読む。 レンゾが生きていて、大企業の社長として活躍している、と。 では、なぜ連絡がないの? マンディはレンゾの住むミラノへ飛び、驚愕の事実を知る。 九死に一生を得た彼には当時の記憶がないというのだ! そんなレンゾに息子の存在をどう伝えるか、マンディは途方に暮れ……。 栄えあるRITA賞の受賞作家ルーシー・ゴードンはヨーロッパを舞台にした物語で大人気です。今回の作品はフランスのシャモニーやイタリアのミラノを舞台に愛の奇跡を描きます。とびきり魅力的でセクシーな富豪との心震えるロマンスをお楽しみください。
リンは酒浸りだった母に代わり、妹の世話をしてきた。だが母の死後、妹は若気のいたりで妊娠し、出産中に亡くなった。リンは生まれた男の子を決して手放さないと誓うが、貧しい暮らしのなかでの子育ては難しかった。そんなある日、アナトール・テロニディスというギリシア人富豪が現れ、遺児の父親は、近頃亡くなった彼のいとこだとリンに告げる。愛しい妹の忘れ形見は、なんとギリシア名家の遺産でもあったのだ!ああ、なんてこと。彼を相手に、私が親権を保持できるすべなどない。大切な男の子を失う恐怖に真っ青になったとき、彼が法外な提案をした。養子縁組が成立するまで、夫婦にならないか、と。
キャスリンは大財閥の御曹司ヒューの秘書に採用されて数カ月になる。父親に代わって巨大企業のCEOを務めることになったボスは、何よりも女性を愛するプレイボーイとして名高いが、彼女はあくまでも上司と部下の関係を貫いていた。そんなキャスリンには一刻も早く結婚したい事情があった。幼いときの自分に救いの手を差し伸べてくれた亡き恩人ーその大事な思い出の家を受け継ぐには、30歳までの結婚が条件なのに、1カ月後に期限の誕生日を迎える今になっても相手が見つからない。どうしたらいいの?ある朝、泣きはらした顔で出社すると、キャスリンはボスに理由を問いつめられ、真相を告白してしまい…。
歪んだ愛をケンドラに捧げるのは、史上最悪の連続殺人鬼ーー シリーズ最高潮! 〈ケンドラ・マイケルズ〉第3弾!! 盲目だったが故に人間離れした五感を持つケンドラは、一流犯罪コンサルタン トのアダムと組み、事件を解決してきた。4カ月前には長年の宿敵であった殺人 鬼コルビーを処刑場へ送り込むが、平穏を取り戻した世界で、彼女だけがその 死を信じられずにいた。猟奇的な事件が起きるたび、コルビーの痕跡を血眼で 探すケンドラは嘲笑の的となってしまう。そんな中、ケンドラを揶揄する記事 を書いた記者が殺される。その手口は紛れもなくコルビーのものだった。そし てついに、邪悪な求愛者が帰還を果たす。アダムの不在を狙ったかのように。
公爵家の末っ子が恋したのは、男装した記憶喪失のレディ!? あの〈モアランド公爵家〉が15年の歳月を経て、新章開幕! モアランド公爵家のアレックスはその日、双子の兄弟が営む調査所にたまたま 一人でいた。そこへ、帽子を深々とかぶって顔を隠した、小柄な紳士が依頼に 現れるーーと思いきや、なんとその紳士は男装した、黒髪の美しきレディ。ど うやら気がついたときにはいっさいの記憶をなくしていたらしく、「自分を探 してほしい」という。しかし手がかりは身につけていた指輪やロケットのわ ずかな所持品と、そこに記されていた“サブリナ”という名前だけ。行くあて のない彼女をひとまず公爵家に連れて帰ることにしたアレックスだが……。
父が起こした仕事上の重大なトラブルを処理するため、ミーガンは取引相手のイーサンの住む屋敷へ向かった。噂によれば、世にも醜い姿の彼は決して人前に現れないという。屋敷の異様さに不安を覚えつつも従僕に取り次ぎを頼むと薄暗い部屋に通され、男の姿が闇に浮かびあがった。顔は半分しか見えないが、この世のものとは思いないほど美しいー想像との違いに戸惑いながら、ミーガンは父の免罪を請う。すると男は、彼女を幽閉して“楽しむ”間は許すとしたうえで、冷たく告げた。「ただし君に飽きた瞬間、僕は彼を破滅させる」
幼稚園で働くジャニンは最近入園してきた少女が気がかりだった。 5歳のトリーシャは他の子と遊ばずに大人と一緒にいたがるのだ。 話を聞けば、仕事のため街に住む父親に会えなくて寂しいという。 ジャニンは事態を黙認できず、家庭訪問をすることにした。 少女の父は富と権力を誇る名門キャラウェイ家の次男キャメロン。 彼の圧倒的な男らしさに戸惑いつつもジャニンが意見すると、 キャメロンは口出しするなと言って真っ向から対立してきた。 幼い娘を放っておくなんて、この人は最低の男に違いないわ! 彼女は怒りのあまり帰ろうとするが、嵐のせいで足止めされ……。