2018年発売
この婚約はお芝居なのに、 彼の熱いキスに胸を震わせている……。 ニューヨークのバレエ団に所属するソフィアは、 海外公演から戻ったばかりの空港で突然プロポーズされた。 相手は莫大な富を誇るマクニール家の三兄弟の末っ子キャメロン。 事業を相続するためには結婚が必須条件だと祖父に言い渡され、 オンラインで花嫁を紹介する業者を大急ぎで利用したという。 どういうこと? そんなところに登録した覚えはないのに。 動揺するソフィアに、空港で待ち構えていたマスコミが襲いかかる。 業者の手違いに気づいて素早く姿を消したキャメロンに代わり、 ソフィアを救ってくれたのは三兄弟の長兄クインだった。 なんと彼は、自分が本当の婚約者だと声高らかに宣言したのだ! お待たせしました! 新作の刊行が熱望されていたJ・ロックの作品をディザイアから久々にお届けします。とっさに機転をきかせてくれたクインのおかげで、ソフィアはスキャンダルを免れ、1カ月間の偽装婚約に同意しますが、やがて彼の魅力に抗えなくなり……。
代々続く家業の香水メーカーで調香師をしているサディは、生産量は少なくとも丁寧に作った香水に誇りを持っていた。だが祖母が亡くなり、筆頭株主となったいとこのラウールが、世界的な有名企業に身売りをしようと動き出す。何事も合理的な大企業のもとでは、大切な伝統がすたれてしまう…。サディは話し合いをするために、ラウールのオフィスへ向かった。ところが足を踏み入れたとたん、その場に凍りついた。目の前にいたのは、以前、香水の見本市で会った傲慢な男性ーサディのことを“売り物か”と蔑んだ実業家、レオニアディスだった!
こんな結婚、やっぱり私にはできない!誓いの言葉を交わす寸前になって、花嫁のアニーサは逃げだした。婚約者がじつは同性愛者で、それをカムフラージュするためにアニーサをだまして縁談を進めていたと、式の直前にわかったのだ。ウエディングドレスを着たままホテルのエレベーターに乗りこんだ彼女は最上階の豪華なペントハウスで、見知らぬ男性とでくわした。本当はこの人のような男性と、情熱的に結ばれたかった…。彼の青い瞳に誘われて、アニーサは彼と一夜をともにする。彼がそのホテルのオーナー、セバスチャン・ウルフだと知るのは、数週間が過ぎ、お腹に宿した子の父親を捜しているときのことー
これは周到に計画された、私への残酷な仕打ち? 一族が代々暮らしてきた広大な屋敷を買い取ったのが、 かつて愛を捧げた恋人ローハンだと知り、シャーロットは打ちのめされた。 兄が川で亡くなったあと、母は心を病み、 一緒にいたローハンは責任を感じて町を出た。 そして、シャーロットは秘密を抱えたまま兄の友人と結婚した。 やがて父が投資に失敗。夫も亡くなり、屋敷を売らざるを得なくなった。 そんな辛い日々の中、息子のクリスだけが心の支えだった。 シャーロットは怖かった。暴力的だった亡夫との結婚生活よりも、 ローハンに、クリスの父親は自分だと知られることが……。 ヒロインが別の男性と結婚した事情を知る由もなく、彼女が心変わりしたと信じこんでいたヒーロー。しかし、ヒロインの息子をひと目見て我が子と気づき……。ベテラン作家マーガレット・ウェイが描く、波瀾に満ちた再会劇をお楽しみください。
“ただちに来てくれ。君の妹は助けを必要としている” 修道院へ入る直前、敬虔なクリスチャンの看護師ドミニクは、 妹の嫁ぎ先であるイタリアのロマノス家から火急の知らせを受けた。 美しく華やかで、陽気なあの子にいったいなにがあったの? サン・サビーナに到着し、船のタラップを下りた瞬間、 高級車の脇に立ち、彼女を尊大に眺めまわしている男が目に入った。 あの人が妹の夫の兄で、ロマノス家の家長ドン・プレシディオ……。 このときドミニクはまだ知るよしもなかった。 一生を神に捧げるという誓いが、 プレシディオによって、根底から揺さぶられることになろうとは。 容姿に恵まれず、人々のために尽くすことに生き甲斐を見いだし、修道院に入る決意をしていたヒロイン。けれど傲慢で皮肉屋のヒーローと出会って、燃えるような愛に目覚め……。稀代のストーリーテラー、V・ウィンズピアの大ヒット作をお贈りします。
その夜、ホテルが襲撃され、カレンの一卵性双生児の姉は恋人のハルをかばって絶命した。ハルの子を密かに生み、妹のカレンが育てているという“秘密”を彼に打ち明けて。重傷のハルから、息子に会わせてほしいと連絡が入り、病院に駆けつけると、カレンは思いもよらぬプロポーズを受ける。拒絶すると、結婚は姉の遺言だとハルは強引に押し切ろうとする。男の狡さから、姉を真剣に愛そうとすらしなかったのにーなぜ?痛々しいまでに暗い、ハルの目に思わずのまれそうになり、カレンは激しくかぶりを振った。この人は姉さんの恋人なのに。
「名門の僕は君とは結婚できない。だから愛人になってほしい」 ある出来事がもとで、心に傷を抱えていたソフィだったが、 ギリシアのクレタ島で働くことになった。周囲にもなじみ、 自分の居場所を見つけたが、唯一彼女の心を悩ませるのが、 プレイボーイな社長アレックスの、傍若無人なこの誘惑。 類まれな美貌の彼は、平然と女性を弄ぶという悪い噂があったし、 そもそもいまのソフィでは、到底そんな気持ちになれないーー そう断ると突然、唇を絡ませてきた。ソフィは知る由もないが、 社長の目には、まぎれもない本気の火がちらついていた。
サマンサは1年前の事故のせいで、記憶の全てをなくした。首飾りに刻んであった名前も、住んでいた場所さえ覚えていない。どうして事故に巻き込まれたかすら。ある日、不意に現れた大富豪に「僕の妻だ」と抱きしめられて、見覚えがあるはずもない彼女は、怯えて卒倒してしまう。だが、アンドレと名乗る夫に甘くキスをされると記憶が疼くのだ。忘れたはずの過去が、また例の痛みを伴って全身を引き裂く。記憶を失う寸前まで、サマンサは壊れた人形だった。そしてー過去を抹消することが“彼”を拒絶する唯一の方法だった。
カリブ海の小島に身を隠したオリヴィアのもとに、亡き夫の会社を継いだクリスチャンから電話が入った。夫のところにいた息子が、事故で大怪我をしたのだという。足場を失ったかのように、オリヴィアはその場にくずおれた。すぐにでも飛んでいきたかったが、クリスチャンに居場所を突き止められたショックが大きすぎる。彼の子を身ごもっているのを知られたらどうしよう?幻滅していた夫が死んだ夜に、犯した過ちを繕う術はもうない。オリヴィアは誰にも告げず、ひとり出産しようとしていた。
前世代的な父親に厳しく躾けられた、修道院育ちのチェシー。 億万長者ロッコに求婚され、夢見心地だったが、 すぐに自分が内気で、言いなりになるから選ばれただけと気づく。 端整な美貌と巧みな話術で、ロッコは常に人の輪の中心にいた。 煌びやかな女性たちに囲まれる、自分とは不釣り合いな華麗な夫。 心と、愛が悲鳴をあげて……チェシーは行方をくらませたのだ。 だが、半年後、チェシーはロッコの車のなかにいた。 見つけだした夫に連れ戻されながら、彼女は怯えていた。 ただ跡継ぎを身ごもるためだけに過ごす、これからの日々に。
デイジーは、海辺の小さな町で父親の骨董品店を手伝っている、控えめで物静かな平凡な娘だ。ある日、浜辺を散歩していた彼女は、すてきな男性に出会う。彼はオランダの医師でユールス・デル・ホイズマと名乗り、数回店を訪れて、デイジーは淡い恋心を抱いてしまう。すぐに彼には婚約者がいると知らされて、かき消したけれど。ところが彼女は、ある骨董品をオランダまで運ぶことになり、ユールスと再会するのだ。運河に落ち、助けを求めた手を彼がつかんでひっぱり上げるという冴えない状況で。
『水の都、レーンに向かい大精霊と契約すべし。それは魔王討伐を達成する上で大きな力になるであろう』 聖勇者・藤堂直継とその仲間たちは神の代弁者たるステファンの助言を受け入れ、ゴーレム・バレーを離れ水の都レーンへと向かうことになった。 目的は精霊の中でも上位の存在であり、自然そのものとさえ言える、水の大精霊との契約。 大精霊との契約は、並大抵の魔導師では成らない偉業だが、魔族の王と戦う上で避けては通れない道であった。 勇者一行を影からサポートする僧侶アレスは強力な傭兵を雇って後を追うのだが、魔王の片腕である海魔ヘルヤールの出現で事態が急変する。 海底決戦の行方や如何にーー!?
相変わらずエミナやスタン爺さんと王都での暮らしを満喫する庶民の少年シウは、貴族の多い王立ロワル魔法学院での新たな生活を送る決意を固める! そんな彼は、チート能力【スキル】や豊富な知識により入学試験では危なげなく好成績を収め、成績最上位の第一クラスでかねてから親交のあったリグドールやアリスと再会した。リグドールとは授業の予習のための遠出を通して、より交流を深めていく。さらに、シウの成績を考慮した教師から「飛び級して高学年の戦略科目を受講する」よう勧められ、その授業では生徒会のエドヴァルドやヒルデガルドと知り合う。そして、学校の外でも新たな出会いがあるなど、シウの世界は広がるばかりであったーー!!
刀剣そのものである少女・巫剣(みつるぎ)たちが、架空の時代・銘治(めいじ)で悪しき存在・禍憑(まがつき)たちと戦いを繰り広げたのも今や昔。時代は現代に移り変わり、“戦い”という彼女たちの存在意義は薄れていった。だが、禍憑の脅威は今後も人間たちを脅かすはず……。そこで巫剣たちを管理する御華見衆(おはなみしゅう)はとある計画を実行に移す。ソード・オブ・グロリアーー巫剣たちが五人一組のチームを組み、その闘争本能を呼び覚ますため、互いに激突する剣術大会である。その舞台として用意された学校・御華学園に多くの巫剣たちが集められ、徐々に舞台は整っていった。そして、鍛冶師としての修行を積んできた久斗と、戦場に咲く花と謳われた可憐な巫剣・城和泉正宗が出会ったことで、運命は動きだす。
ナルトたち親世代の活躍を描く新作ノベライズ第3弾! 次なる舞台は五影会談! 木ノ葉一の頭脳派シカマルが、各国との諜報戦と心理戦に挑む! イラストは岸本先生描き下ろし!
女子中学生・ユキコさんが探偵役として活躍する表題連作ほか、日常の謎あり、スリラーあり、ハードボイルドありと、多彩な推理が冴え渡る。名作『黒いハンカチ』(1958)以来60年ぶりとなるミステリ作品集(巻末エッセイ・北村薫) 1 モヤシ君殊勲ノート[1958〜59] (第一話 青い鳥を見ますか/第二話 望遠鏡/第三話 赤土の崖/第四話 青いシャツの死体/第五話 街路樹の下の男) 2 春風コンビお手柄帳[1961] (第一話 消えた時計/第二話 消えた猫/第三話 指輪/第四話 逃げたドロボウ/第五話 表札) 3 窓の少女[1958] 霧[1959] 夏の『思ひ出』[1959] 赤い電話[1960] 秋の湖[1961] 収録作品解題