小説むすび | 2019年2月23日発売

2019年2月23日発売

うつせみ屋奇譚 妖しのお宿と消えた浮世絵うつせみ屋奇譚 妖しのお宿と消えた浮世絵

出版社

KADOKAWA

発売日

2019年2月23日 発売

調布は深大寺の近くーー武蔵野の自然が残るその地には、子どもにしか視えない宿屋がある。幽霊や妖怪など<人でないモノ>が泊まる宿屋、「うつせみ屋」。人間は、〈特別な用〉がなければ、入ることができない。怖がりな小学六年生の鈴は、ある夜、浮世絵師だった亡き祖父の霊に「浮世絵から出ていった絵をーー〈あの子〉を探してほしい」と頼まれ、祖父のヒントを頼りに、うつせみ屋にたどり着く。鈴がそこで出会ったのは、どこか寂しげな面持ちの青年店主・晴彦と、気まぐれに自分を助けてくれる白い狐だった。晴彦から、祖父が浮世絵師を志すきっかけとなった浮世絵コレクションを見せられた鈴は、うつせみ屋に通うことを決意し、時に晴彦からヒントを与えられながら、絵の正体へと近づいていく。人でないモノの宿は、怖い。しかし、妖の宴に巻きこまれ、妖と言葉を交わすうちに、鈴は怖がりながらも、うつせみ屋に惹かれるようになる。やっとできた学校の友達の京子にせがまれてうつせみ屋を訪れた鈴だったが、そこで京子が行方不明となり…。果たして京子を救出できるのか。あの白い狐は何者だったのか。ハラハラドキドキでラストまで一気読みの本作。

横浜大戦争 明治編横浜大戦争 明治編

出版社

文藝春秋

発売日

2019年2月23日 発売

発売初週に有隣堂書店横浜駅西口店で総合1位の快挙を達成! ハマの風を受けて横浜を中心に異様な盛り上がりを見せた『横浜大戦争』から一年半。 ハマを興奮の渦に巻き込んだ土地神たちが帰ってきた! 花見に興じる土地神たちの元に怪しい男から届けられた木箱。その中に入っていたのは、中心がかすかに紫色をした黒い水晶玉だった。訝しむ神々たちの不安は見事に的中し、その水晶玉は黒い光を放ちながら濃い影を生み出していた。中の神、西の神、保土ヶ谷の神はその影に飲み込まれ、なんと明治時代の横浜に飛ばされてしまう。 戸惑う神々の前に現れた商家の少女・茂原れんげ。なぜか力を発揮できなくなる土地神たちの神器、明治の横浜で暗躍する謎の犯罪集団……。土地神たちが現代へ帰る方法を探る最中、れんげが誘拐される事件が発生し、土地神は奪還に乗り出す。そこに鎌倉、久良岐、橘樹、都筑ら神奈川を護っていた古の土地神たちも参戦し……。れんげの運命はいかに。そして保土ヶ谷の神たちは現代に帰ることができるのか。 時空を超えた神々の異能バトルが繰り広げられる。超ド級のエンタテインメント再び!

西遊記西遊記

▼シリーズ「世界を読み解く一冊の本」(全10巻)、第三弾。 ▼映画やマンガにリメイクされつづける『西遊記』は子ども向けの本ではない? 長大な物語のあらすじを追いながら、中国の誇る〈神怪小説〉のなりたちと伝播を、妖怪たちの目線から語りつくす。 西天取経の旅とともに、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎがはじまる! 序 『西遊記』は子供に読ませるな! 1 『西遊記』はどんな本か  『西遊記』三大トリビア  『西遊記』を飛ばし読みする  『西遊記』ができるまで  玄奘三蔵の大旅行  『大唐西域記』(だいとうさいいきき)  『大唐大慈恩寺三蔵法師伝』(だいとうだいじおんじさんぞうほうしで  ん)  西天取経を描いた図像資料  『大唐三蔵取経詩話』(だいとうさんぞうしゆきようしわ)--物語ら  れる三蔵法師  『取経詩話』はどんなおはなしか  『大唐三蔵取経詩話』のなかの『西遊記』  モンゴル時代の『西遊記』  明代『西遊記』の完成ーー世徳堂本と李卓吾(りたくご)本  全ページ挿し絵入りの短い『西遊記』  清代のすっきりした『西遊記』  朱八戒から猪八戒へ  きまぐれ皇帝のブタ肉抜きメニュー  改姓への力学  海を渡る三蔵たち  通俗小説の作者  『西遊記』はだれが書いたのか  こころもとない呉承恩作者説 2 妖怪たちのカーニヴァル  『西遊記』はどう読まれてきたか  『西遊記』はどうして進む?  三蔵の肉が食いたい!--妖怪たちの証言  食材としての三蔵法師  妖怪たちのレシピーー三蔵法師の料理法  食いしん坊はだれ?  食か色か  人の肉を食らうこと  腹がへっては……  宴会が大好き  饒舌と羅列のエネルギー  カギは八戒にあり?  食ったら出すーー世界は〈うんこ〉であふれている  巨人たちと『西遊記』  サンチョ・パンサと猪八戒  聖者を引きずりおろす  人は見た目がだいじ?  おそまつな顔をめぐる議論 3 ゆれる『西遊記』・ふくらむ『西遊記』  神怪小説の隆盛  神怪小説の筆を執る文人たち  『封神演義』(ほうしんえんぎ)の誕生  阿呆船(あほうぶね)、地獄へーー『西洋記』  『西遊記』の続書の世界  清末の『西遊記』続書  アニメやら絵本やら  社会主義的『西遊記』論  『孫悟空、三たび白骨精を打つ』を学習せよ  連環画(れんかんが)の『西遊記』  文化大革命と〈妖怪〉退治  童恩正『西遊新記』--〈文革〉から〈六四〉へ  八戒故郷の伝説  英語圏における『西遊記』  三蔵の表象  弟子たちも色いろ  ひとつの怪物論ーーサイのテーマ  ゾウを想え!  『西遊記』はどのようにして終わるか  八戒いじめのテーマ?  『西遊記』よ、どこへ行く? 注 参考文献 あとがき

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