2019年9月発売
平安時代の漢詩の表現世界を追求する十四篇の論考を収めた著者二冊目の論文集。勅撰漢詩集の時代、菅原道真の漢詩の新解釈、「三蹟」と漢詩の世界、院政期漢詩と『白氏文集』、飲酒詩や筧の詩歌などに言及する。
仕事とセクハラでストレスだらけの生活を送る水樹琴音。浴室で足を滑らせた彼女は、妃を探す魔王ゼオンフィルドによって異世界に召喚された上、混濁する意識の中処女を捧げてしまった!正気を取り戻した琴音だが、元の世界には帰れないと知り王宮から逃亡、故あって、もふもふな魔獣の世話係にー!?一途でワンコな魔王さまと元ブラック会社員女子の、異世界トリップラブファンタジー!
大手IT企業で公私に充実していた有希は、突然のクビ宣告に茫然自失する。自分を捨てて、アイドルとの結婚に走った社長を見返すべく、ラーメン店起業へと走り出す。有希はプライドを取り戻せるのか?
タイトル通り、 「クトゥルフ様が めっちゃ雑に教えてくれる クトゥルフ神話用語辞典」です。 クトゥルフ様は「雑」ですが、監修の朱鷺田祐介による、より詳しい解説付き! 《本書の内容》 オープニング クトゥルフ神話とは クトゥルフ神話用語 ラヴクラフト略伝 神話生物の紹介 ラヴクラフト略伝 続 魔導書と物語の舞台 リーダーズガイド ラヴクラフト先生の豆知識 名状し難き「あとがき」のようなもの 監修者解説 おまけ4コマ 参考文献一覧
クトゥルー! ヨグ・ソトート! アザトート! ……ホラーの世界で、こんなにもぞくぞくする名で呼ばれる存在は類を見ない。その名だけで、異次元から来た想像を絶する怪物だとわかる。 H・P・ラヴクラフトが創造した、幻想文学史上もっとも怖ろしいものたちを、21世紀にクトゥルー神話の可能性を追求しつづける気鋭の作家たちが、新たな視点から描く。 邦訳紹介が停滞しがちだった現代海外クトゥルー神話を一望するアンソロジー、堂々の登場。 解説は幻想文学の第一人者にして『クトゥルー神話大事典』の著者、東雅夫。 【収録作品】(☆は本邦初訳。他は新訳) 「世界が再び終わる日」 ニール・ゲイマン 「脅迫者」 レアード・バロン☆ 「赤い山羊、黒い山羊」 ナディア・ブキン☆ 「ともに海の深みへ」 ブライアン・ホッジ☆ 「三時十五分前」 キム・ニューマン 「斑あるもの」 ウィリアム・ブラウニング・スペンサー☆ 「非弾性衝突」 エリザベス・ベア☆ 「残存者たち」 フレッド・チャペル☆
虚弱体質を乗り越え、なんとかギリギリの成績で魔法学園を卒業したジョシュア。これでやっと、魔法使いとして働けると思った矢先に、伯爵家令嬢ウェンディに目を付けられて、危険な「死徒のダンジョン」への攻略メンバーにスカウトされてしまった。アンデッドばかりが襲い来るというその迷宮は、危険なことで有名だ。武術に優れるメイドのアリンや、学園でも天才として噂されていた少女ローナはレベルも高く、ウェンディ自身も剣士としての実力がある。しかし、体が弱く、魔力も少ないジョシュアには、きびしい冒険となった。そして当然のようにピンチとなったことで、ウェンディはあっさりと、ジョシュアを迷宮内で見捨ててしまう。そんな最大の危機ではあったが、ジョシュアは偶然から、「吸血」スキルに目覚めるのだった。本来であれば吸血鬼だけが持つはずのこのスキルなら、相手の血を吸うことで、無限にパワーアップ出来る。強力なモンスターの血や、美しい処女からの奉仕を受けることで、破格の能力を手にしたジョシュアは、逆にウェンディたちを従えて、ハーレムとなったパーティーとともに、迷宮の完全攻略を目指すことに!
「応仁の乱」勃発の原因となった武将・畠山義就。その戦に明け暮れた怒涛の生涯を描く稀有な歴史小説! 畠山義就を中心に描くことで見えてくる「応仁の乱」とは? 畠山家の壮絶な家督争いは、ついに応仁の乱を引き起こす!畠山義就は、何を想いどのように戦ったのか? 稀代の名将の知られざる激動の生涯を描いた初の歴史小説! 小説で読む「応仁の乱」!! 畠山義就(はたけやま・よしなり) 1437-1491 室町時代の武将。畠山持国の子で、持国の養子になった叔父の畠山持富の次男の政長と家督を争い、畠山家は両派に分裂。時の将軍、足利義政の仲裁で一時和睦するも、その後対立し、山名持豊とくみ、政長とくんだ細川勝元と戦い、応仁の乱の発端となる。 第一章 動乱の兆し 第二章 御家騒動 第三章 二人の次郎 第四章 龍虎激突 第五章 天下大乱 最終章 戦の果てに
大正十一年、社交の殿堂として丸の内に創業。 結婚式やパーティ、記者会見などで訪れる人々の数だけ物語を紡いできた。 震災や空襲、GHQの接収などの荒波を経て、激動の昭和を見続けた建物の物語。 デビュー15周年。著者が初めて挑戦した感動の大河小説です。
井上靖、三島由紀夫らの小説でも描かれ、越路吹雪も長く會舘でのショーに出演。 1970年代はじめに改装。平成では東日本大震災の夜、帰宅できない人々を受け入れ、その翌年には万感の思いで直木賞の受賞会見に臨む作家がいた。 そして新元号の年、三代目となる新本館が竣工する。 解説 出久根達郎 デビュー15周年。著者が初めて挑戦した感動の大河小説です。
2020年テレビアニメ化決定 快速IWGPシリーズ第13弾! 真冬の池袋で、超高給短期バイトの情報が駆けめぐる。 たった半日で報酬は10万円以上。 怪しすぎる誘惑に若者たちは浮き足立つ。 その裏に隠された目的は何なのか。 そして、募集に使われた闇サイトの運営をめぐり、 マコトのもとにはある財団から依頼が持ちこまれるーー。 (表題作「裏切りのホワイトカード」) ほかに、 「滝野側炎上ドライバー」 「上池袋ドラッグマザー」 「東池袋スピリチュアル」の3篇を収録。 巻末に掲載の 作家・朝井リョウさんとの対談では、 朝井さんから 「『IWGP』はひとつの発明です!」と熱いコメントが。 必読です!
移動デリを経営するバツイチでアラサーの夏都。借金を返しながら、海外赴任中の姉の息子・智弥を預かる生活はぎりぎりであった。ある日突然、中学生アイドル・カグヤのファンたちに車ごとさらわれた夏都は、芸能界の闇に巻き込まれていく。カグヤとファンの暴走に思われた事件は、思いもよらぬ結末を迎える。
「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」亡くなった姉の未咲の代わりに同窓会に出た裕里は、初恋相手の鏡史郎と再会し、姉のふりをして文通を始める。手紙は姉妹の娘たちをも巻き込み、二つの世代の時間を動かし始めたー不朽の名作『ラヴレター』から24年の時を経て贈られる、岩井美学の到達点。
第157回芥川賞受賞作。 大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。 北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、 ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。 ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。 いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、 「あの日」以後、触れることになるのだが……。 樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。 芥川賞受賞作に、単行本未収録の「廃屋の眺め」(「文學界」2017年9月号・受賞後第一作)、「陶片」(「文學界」2019年1月号)を併録。 綾野剛・松田龍平主演で映画化(大友啓史監督)、2020年初頭に公開予定。
捕縛したものを取り調べる仮牢兼調所「大番屋」の元締を勤める鏡三郎が今回遭遇する事件は、町会所の押し込み強盗。町会所とは幕府が貧困や災害時の救恤のため民間に設けさせた機関で、そこから二万両が奪われたという。鏡三郎らは犯人の行方を追うが、事件は幕閣が震撼するスキャンダルへと意外な展開を見せて…。
地下アイドル時代、心身に深い傷を負い、鎌倉の祖母のもとでひっそりと生活を送っていた20歳の小松奈々子。そこに突然現れたラジオ局のディレクター黒木から、番組アシスタントにスカウトされる。 初日の生放送は、後に「伝説の十秒回」と呼ばれる神回となり、かつてラジオ界で絶大な人気を誇ったパーソナリティの片鱗を感じさせるものだった……!? 大食いのアナウンサー、演じるキャラに疲れている女性芸人、売れっ子のオネェタレント…。様々な仲間に囲まれ、時に黒木と罵り合いながら、奈々子はラジオの世界に向き合っていく。それは自身の傷や、過去とも対峙しなければならなかったが、奈々子が生き直そうと決めた「小松夏海」の存在は、次第に黒木たちをも巻き込んで、確かなムーブメントとなっていく。そしてその言葉は、子どものできない夫婦や、大人になることの意味を考える高校生など、切実な日々を生きるリスナーたちの、ほんのわずかな未来を動かし始めていた。 「いいか小松、ラジオにはテレビやネット動画と違って映像がない。 映像という明確なものがない分、リスナーはそれを補って想像する。 そうして頭の中で想像されたものは、誰にも否定されないし奪えない。 だから想像させろ。 リスナーに、姿の見えないお前を想像させるんだ」(本文より引用) ラジオの魅力と、傷を抱えた人々が織り成す、あたたかな小気味よさあふれる物語。 150万部を突破した『神様の御用人』著者、浅葉なつの書き下ろし長編!
燕飛び交う初夏に、将軍家治は日光社参を決行する。浪人の坂崎磐音は、路銀出納のために随行する今津屋老分番頭の由蔵らと、勘定奉行の配下として江戸を出立する。しかし、真の使命は密かに同行する家治の嫡男家基の影警護だった。襲い来る下忍・雑賀衆蝙蝠組と、その背後で暗躍する幕閣の権力者の影……。磐音の戦いが始まった!
坂崎磐音の父で豊後関前藩家老の正睦は、日光社参の無事を祝って城中で催された猿楽に異例の招きを受ける。背景には、磐音と将軍家との交わりがあった。息子の江戸での暮らしに想いを馳せる正睦は、おこん親子との対面も果たしたが、その帰路、何者かに襲われる。それは、関前藩の新たな病巣を斬るときを意味していたー。
不動産会社に勤める桜木紫野は、同僚に誘われ初めてワイン会に参加する。口慣れないワインと人間関係に意気消沈する紫野だったが、織田一志というベンチャーの若手旗手と出会う。紫野のワインに対する敏感な感覚に興味をもった彼は、新たなワンイ会に紫野を誘う が、ある事件がおきてーー。『神の雫』の原作者が描くワイン小説。