小説むすび | 2019年発売

2019年発売

蟲愛づる姫君の婚姻蟲愛づる姫君の婚姻

出版社

小学館

発売日

2019年6月6日 発売

変わり者の姫の結婚相手は隣国の国王で!? この世には〈蠱毒(こどく)〉というものがある。壺に百の毒蟲(どくむし)を入れて互いに殺し合わせ、最後に生き残った一匹が猛毒を持つ〈蠱〉となるのだ。それを古来〈蠱術〉といい、操る術者を〈蠱師〉という。 大陸でもっとも強大な斎帝国の第十七皇女・李玲琳は、気味の悪い蟲(むし)と、その蟲から生成される蠱毒をこよなく愛し、周囲からひそかに「毒の姫」とあだ名される風変わりな姫だ。ある日、最愛の姉である斎国の女帝・彩蘭の指示で魁国の王・楊鍠牙のもとへ嫁ぐ。ところが、結婚生活は前途多難。 まず、せっかく大国から迎えた若く美しい花嫁が、華やかな衣裳やきらめく宝石よりも蟲が大好きで蠱毒をつくりまくる蠱師だと判明してしまい、魁国の者たちはドン引き。鍠牙の命が何者かに狙われているーーという噂が立つと、毒殺犯の容疑をかけられた玲琳の立場はますます危ういものになって……。 運命は自分で切り開く。最強毒姫の冒険! 【編集担当からのおすすめ情報】 カバーイラスト:碧風羽

獣の牢番 妖怪科學研究所獣の牢番 妖怪科學研究所

出版社

小学館

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2019年6月6日 発売

それは迷信だ!--明治あやかし事件解明録 明治時代、大阪。会社が倒産して失業し、手持ちの金も尽きて町をさまよっていた峯北修は、小さなビルの扉に掲げられた「妖怪科學研究所」の看板と所員募集の貼り紙を見つける。怪しげな名だが採用してくれるならありがたい。扉を開いた修は、大量の本の間で不機嫌そうに座る男ーー所長の八尋に対面する。八尋によるとこの研究所は、不可思議な事件を科学的に説明することで依頼人の問題を解決するらしい。迷信嫌いの修は八尋に共感、ここで働くことを決める。 八尋の友人で小説家の飯窪恭之介とも出会い、研究所に馴染んできた頃、修は一人の青年の相談を受ける。青年の父が村長を務める村で、立て続けに人が行方不明になるが、村人たちは妖怪「ゆらさま」の仕業だとして行方不明者を捜そうとしないらしい。八尋と修、なぜか同行することになった飯窪の三人は、「ゆらさま」の事件の真相を探るため、村へと向かうが……。 「妖怪など迷信だ!」と断じる所長の八尋。迷信を憎む修。妖怪の小説を執筆する飯窪。欧化の波に逆らうように、いまだ人々の心を恐怖させる「妖怪」の正体とはーー? 大人気BL作家が初めて挑む、明治あやかし事件解明録! 【編集担当からのおすすめ情報】 カバーイラスト:松尾マアタ

静かな雨静かな雨

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文藝春秋

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2019年6月6日 発売

会社が潰れた日、パチンコ屋の裏の駐車場で、やたらと美味しいたいやき屋を見つけた行助。そこは、こよみさんという、まっすぐな目をした可愛い女の子が一人で経営するたいやき屋だった。行助は新たに大学の研究室の助手の働き口を見つけ、そのたいやき屋に通ううちにこよみさんと親しくなり、デートを繰り返すようになる。 だがある朝、こよみさんは交通事故の巻き添えで、意識不明になってしまう。家族のいないこよみさんのために、行助は毎日病院に通う。三月と三日経った日、奇跡的に意識を取り戻したこよみさんだが、事故の後遺症の高次脳機能障害で、短期間しか新しい記憶を留めておけないようになっていた。 二人は一緒に住むようになるが、こよみさんは、その日の出来事を覚えていられない。だが、脳に記憶が刻まれなくなっても、日々が何も残していかないわけではない。忘れても忘れても、二人の中には何かが育ち、ふたつの世界は少しずつ重なっていく。それで、ふたりは十分だったーー。 第98回文學界新人賞佳作に選ばれた瑞々しいデビュー作。 文庫版にはアンソロジー『コイノカオリ』(角川文庫)収録の「日をつなぐ」を併録。中学時代の恋人と結婚し、知らない町で一人子育てをする真名。くつくつと豆を煮る描写が効果的に挿入され、30数ページの中に凝縮された女性の半生と思いが描かれる。 解説・辻原登

縁は異なもの 麴町常楽庵 月並の記縁は異なもの 麴町常楽庵 月並の記

出版社

文藝春秋

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2019年6月6日 発売

江戸麹町事件帖シリーズ第二弾! 北町奉行所の定町廻り新人同心・間宮仁八郎は、難事件が持ち上がるとなぜか麹町の平河天神社の近くにある「常楽庵」に赴く羽目になる。元大奥の女中でかなりの要職に就いていたという年齢不詳の庵主・志乃の名推理がこれまで何度も事件をやわらかく解決してきたからだ。 ある日、常楽庵に一人の男がたずねてきて、「自分はまもなく殺されるだろう」と志乃に訴える。男の目の中に狂言とも思えない危ういものを感じた志乃の中に、かつて大奥で救えなかった者の記憶が甦る。志乃の説得を聞いた男は黙って帰って行った。 数日後、仁八郎は自分が調べていた事件の中にまたもや常楽庵の名が出てきたことから、しぶしぶ志乃のもとを訪れるがーー。 個性的な女中たち・行儀見習いの若い町娘たち、地元の御用聞きの文六らが楽しく脇を支え、知力胆力ともに底知れぬ元大奥の隠居と新米同心の名コンビが、深く楽しく、時に人生のやりきれなさに突き当たりながら謎解きをしていく、著者新境地の時代小説シリーズ第二弾!

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