2020年1月20日発売
警視庁との軋轢、そして公安と中国の巨大な壁ーー。信念のキャリア・竜崎はすべてを乗り越えることができるのか。神奈川県警刑事部長に着任した異色の警察官僚・竜崎伸也。着任早々、県境で死体遺棄事件が発生、警視庁の面々と再会するが、どこかやりにくさを感じる。さらに被害者は中国人と判明、公安と中国という巨大な壁が立ちはだかる。一方、妻の冴子が交通事故を起こしたという一報が入り……。リスタートで益々スケールアップの第八弾!
鬼才の叡智、ここに結晶す。自伝的小説、堂々刊行。勤めていた出版社の上司、同僚、小説家の父、担当編集者。これまで明かすことのなかった彼らとの日々を反芻すればするほど、私は自問する。私は、書くために彼らと過ごしていたのか。そして最愛の妻よ。とてつもなく圧倒的で、悲しいほど実感がない君のすべてを、私は引き受ける。神に魅入られた作家が辿り着いた究極の高み。
福岡から大牟田へと走る西鉄特急の車内で、九十一歳の元社長が殺された。かつて三連覇に熱狂した西武ライオンズゆかりの地を巡り、鹿児島へ向かう旅の途中だった。被害者の「最後の旅」の目的地を辿り、ライオンズ黄金時代から遡って、十津川警部の捜査は意外な方向へ!
“ゴースト”と名付けられた謎の戦闘機は、中国が開発した無人ステルス戦闘機“暗剣”だと判明した。未だにこの機体を墜とせない日米軍は、“暗剣”の出撃基地を特定し、まるごと潰す作戦を打ち立てる。一方、いよいよ海口市攻略にかかった海兵隊と陸自水機団は、土門陸将補とデレク陸軍中将の指揮のもと、ハワイからの因縁が続く林剛大佐率いる解放軍との戦闘を開始した。地の利と身軽さで勝る解放軍が都市ゲリラ戦を仕掛け、この戦法を熟知する“サイレント・コア”原田小隊がそれを潰す。大陸上陸一歩手前で行われる、この戦いの行方はー?
平凡な小学校教員・簡阿淘は、突然、特務警察によって「政治犯」として逮捕され、非公開の密室裁判を経て投獄される。簡阿淘の波乱に満ちた半生を通じて、戒厳令下の台湾の人々の日常生活や社会的・政治的苦悩を鮮やかに描き出し、二二八事件に端を発する白色テロの全貌に迫った長篇小説。附録として著者自身による回想録『一台湾老朽作家の告白』などを収める。
ネットで知り合い、それぞれの事情から練炭自殺を画策する四人の男女。炭に点火しようとした瞬間、彼らは偶然銃撃事件を目撃してしまう。撃たれて倒れる男、銃を放り出して逃走する犯人。 四人は戦慄するが、倒れて動かない男の側に大量の札束が転がっているのを見た瞬間、邪な気持ちが芽生える。その後彼らの取った行動が、想像を絶する恐怖の扉を開けてしまう……。 予測不能の衝撃的な結末、最恐のエンターテインメント。
大韓民国臨時政府の設立から100年を迎えたが、その資料は少ない。本書は、臨時政府と国内の独立運動家たちの姿を、生活と運動を共にした女性の目をとおして生々しく描いた回想録であるとともに、臨時政府についての歴史的にも貴重な資料である。 出版にあたって 拙いことを知りつつもすべてを語る言葉[鄭靖和] 1.北に行く夜行列車 2.鴨緑江を越える 3.逮捕 4.一九二〇年代の上海 5.上海脱出 6.燃えあがる中国大陸 7.水の上の亡命政府 8.花灘渓の青き流れ 9.朝鮮義勇隊と光復軍 10.重慶の臨時政府の人びと 11.大陸を濡らした血と涙 12.日本の降伏 13.祖国へ向かう道 14.喜びと悲しみの地 15.民族は分裂し…… 16.北から来た人 17.監獄生活 18.明け方の引越し荷造り 母について 時代の呼び声に両手を合わせて[金滋東] 鄭靖和年譜 訳者あとがき 小さな声で語りつがれる人びとの記憶[姜信子]
兎田パパ親族との顔合わせも済み、婚約を無事認めてもらった鷹崎部長と大家族長男の寧。一段と幸せを噛みしめ、仕事ももっと頑張ろうと張り切る寧だったが、取引先との難しい交渉や、七生の保育園と充功のオーディション問題など頭を悩ませることもいっぱいでー。寧自身の成長と、同居へ向けて家族一丸となって着々と愛を深めていく男系大家族物語Dream編スタートです!
社交界の華、美貌の令嬢ルイーゼには前世の記憶がある。その数なんと七人分。日本の女子高生から始まり、キャバクラ嬢、女詐欺師、極道の女。そこから異世界に転生して、高利貸しの男、海賊、極悪騎士。毎度なぜか悪役&刺殺バッドエンドで生を終えていたルイーゼは、今世こそ穏やかに生きようと決意する。だが、ある日、エミール王子の教育係に抜擢されてしまったルイーゼ。極度の人見知りで自室に籠りきりの軟弱男子エミールを、立派な王子にすることになったルイーゼだが、前世で共に戦った騎士カゾーランとの再会(?)をきっかけに、転生の謎と、ある真実を知ることにー!?
バイクで一人旅に出た大学生の高村慎吾は、山間のドライブインで地元の美女ライダー・山神紗月と知り合い、彼女の村に立ち寄る。ところが、帰り際に土砂崩れがあり、村から出られなくなってしまう。困った慎吾は神社に泊めてもらうのだが、宮司から明日の祭に参加してほしいと頼まれる。その祭は、選ばれた男たちが村の女たちと次々にセックスし、満足させていくという驚くべきものだった。童貞の慎吾は参加を断るが、その夜、寝床に紗月が忍んできて…!?淫らすぎる奇祭に巻き込まれる青年…衝撃の地方エロス!
現代日本の「子どもの文学」をいろどってきた作家、そして作品たちーー。 【第一部 石井桃子論】では、『迷子の天使』、『ふしぎなたいこ』、翻訳『たのしい川べ』の三作品に着目した石井桃子論を展開するほか、書簡のやりとりを公開。 【第二部 石井桃子の周縁】では石井と同時代を生きた佐藤春夫、中勘助、野上弥生子、早船ちよ、瀬田貞二を紹介する。 【第三部 現代日本児童文学への窓】では、太田博也、西沢正太郎、安藤美紀夫、中野みち子、皿海達哉、日比茂樹、高橋秀雄、竹下文子、さくらももこなどの作家論を収載。 * * * この本は、現代日本児童文学へのわたくしの見方を示したものです。石井桃子への敬愛の念を込めているのはもちろんですが、北川千代や野上弥生子、それにあまり詳しくは述べられませんでしたが、佐藤春夫、中勘助、早船ちよなどについても敬愛の念は変わらず、存在します。(中略) 現代日本児童文学はこれからも、どんどん間口を広げて発展していくと思います。 本書を手に取っていただき、現代日本の「子どもの文学」について、こんな見方ができるんだとか、こんな作家がこんな作品を書いていたんだと開眼していただけたら、著者として大変うれしく思います。(「はじめに」より) はじめに 【第一部 石井桃子論】 第一章 『迷子の天使』論 第二章 『ふしぎなたいこ』論 第三章 『たのしい川べ』論─中野好夫と石井桃子の翻訳─ 第四章 北川千代と霜田史光、そして石井桃子 第五章 随筆「のんびりしたような世界」 第六章 随筆「子どもにうったえる文章」 第七章 石井桃子からの手紙─書簡三通を巡って─ 第八章 二つの石井桃子論 【第二部 石井桃子の周縁】 第一章 十九世紀のイタリアと佐藤春夫「いたづら人形の冒険」 第二章 中勘助と、ある詩人 第三章 野上弥生子の児童文学 第四章 早船ちよの人生と作品 第五章 瀬田貞二についての講演 【第三部 現代日本児童文学への窓】 第一章 太田博也 第二章 西沢正太郎 第三章 安藤美紀夫 第四章 中野みち子 第五章 皿海達哉 第六章 日比茂樹 第七章 高橋秀雄 第八章 さくらももこと竹下文子 あとがき 主要文献 写真解説
大学生のソウスケが心底愛してやまないものー美しい球体関節人形が、ある日全身分解された姿で発見された。怒りに震えるソウスケだが、それは狂気の連続殺人事件の序章にすぎなかった。次々に見つかる、人形の身体と混ぜられたバラバラの遺体。次に壊されるのは、人形か、人間か?犯人を追ううちに浮かび上がる、全ての仮説を覆す驚愕の展開にあなたは二度騙される!狂った愛が止まらない、壊れすぎたホラーミステリ!