2020年3月18日発売
『學藝員9010』と称する人物が、ウェブ上に爆破予告動画を投稿した。猶予は9時間。火薬探知犬と盲導犬を左右に司る爆弾処理班のエース、『両犬あざな』こと扉井あざなが捜査を進める中、容疑者となった隠館厄介の依頼により、忘却探偵・掟上今日子も参戦するがー。忘却探偵の最速の推理をもってしても、このタイムリミットには間に合わない!?
この女優に付いていってはいけないー。小説家は、母の声に導かれ彷徨い続ける。『限りなく透明に近いブルー』からひと筋に続く創造の軌跡!5年ぶり、待望の長編小説!
120年前、誕生して間もない日本を襲った未曾有の危機。それは、現代でも起こりえる明日の物語。明治33(1900)年5月。柴五郎陸軍中佐は、公使館付駐在武官として北京に赴任した。おりしも清国では、後に「義和団の乱」と呼ばれる攘夷運動が激化。北京市内の外国公使館地区でも皆、警戒を強めていた。しかし自国民保護を目的に列強各国が武力介入に踏み切ると、清の権力者・西太后はこれに抗すべく宣戦を布告して公使館地区へ攻撃を開始。日本を含む各公使館の人々は救援到着まで団結しての籠城を決意するが、500人足らずの寄せ集めの籠城連合軍に対し、敵は数万…。はたして、津波の如き勢いで迫る敵軍を防ぐことは可能なのか?そして、救援が来るその日まで生き延びることはできるのだろうか?ここに55日に及ぶ、地獄の籠城戦が始まった!!
国家のエネルギー政策に携わる男は、ある晩、奇妙な電話を受ける。彼のことを詳しく知る電話の男は、人類と地球の絶望的な未来について語り、彼にそれを防ぐ処方箋を提示するが…。『三体』著者である劉慈欣の真骨頂たる表題作など、現代の北京でSNS産業のエリートのひとりとして生きる主人公の狂乱を描いた、『荒潮』著者の陳楸帆による「開光」、春節の帰省シーズンに突如消えた列車とその乗客の謎を追う、「折りたたみ北京」著者の〓景芳による「正月列車」など、14作家による現代最先端の中国SF16篇を収録。短篇小説の名手、ケン・リュウ編による綺羅星のごときアンソロジー第2弾。