2020年6月発売
貧しい村に生まれ、身売り同然で森の奥深くで暮らす“竜守り”ナウザーに嫁いだファミア。貴族出身で元は華やかな竜騎士だった彼は、負傷したのを機に竜を飼い慣らす竜守りになったという。髭面で粗雑な彼と、健気に尽くす美しいファミア。人里離れた森で突然始まった、一見不釣り合いな夫婦生活は、温かくて愉快な竜たちに見守られて、次第に愛情を深め合っていく。しかしある時、ナウザーの元婚約者だという貴族令嬢が現れて…!?
アルバイト先に忘れられた一冊の本。それは誰からもまともに取り合ってもらえなかった千春がはじめて読み通した本となった。十年後、書店員となった彼女の前に現れたのは。(『サキの忘れ物』)。前の東京オリンピック以来の来日で、十二時間待ちの展示の行列に並びはじめた主人公がその果てに出会った光景。(『行列』)。ある晩、家の鍵をなくした私は居場所を探して町内をさまようことに。一篇のなかに無数の物語が展開!(『真夜中をさまようゲームブック』)。
「どうぞ愛をお叫びください」は、YouTubeにゲーム実況動画を投稿している4人グループ。全員が現役男子高校生であることを明言している。主に「愛ダサ」と略される。
最新鋭ステルス戦闘機F-35が太平洋に墜落!「航空機の事故には必ずウラがある」国産の「銀翼」開発に挑む技術者たちは、事故の真相を突き止め、ミッションを遂行できるのか!業界に精通する著者が「タブー」に切り込んだ傑作サスペンス。
政府の売血政策によって富を得た丁庄村に正体不明の熱病が蔓延する。木の葉が風でハラリと落ちるように、灯が消えるように死を迎える村人たち。やがて病人たちは学校で共同生活を始めるが、精神の安らぎは得られない。咲き誇る花の匂い、血のような赤に染まった平原の砂地と作物。村の売血王として君臨する少年の父と、先生と慕われる少年の祖父を中心に繰り広げられる生と死の葛藤。ノーベル賞候補と目される作家が7回の潜入取材を経て「人の心の中のエイズを書いた」傑作長篇。
龍人の国で暮らし始めた人間の少女アリエットは、ついに自分の気持ちに素直になった龍帝ジークからの求愛を受け入れる。だが「子作り」の方法を母・ソフィアに教わった日から、恥ずかしさのあまり部屋に閉じ籠ってしまい、ジークはすっかり龍体で拗ねる日々。ルルの計らいでようやく仲直りし、龍帝の“番”として生きる決意をするアリエット。そんな折、祖国ラビルニア王国から、二人の婚約を祝いたいとの招待状が届き、訪れた祝いの夜会でアリエットはセリオット王国の王子フリート、王女のマルグリット、そして黒衣の護衛ユリウスに出会う。アリエットに対し羨望と嫉妬の渦巻く中、ユリウスは一人敵意を剥き出しにしたうえに、「臭い」と吐き捨てる…。ユリウスは一体何者?運命の“番”同士でありながら前途多難な二人が、種族を越え無事結婚できる日はくるのか?異種族間ラブストーリー第2巻!
店主の急死により、閉店フェアをすることになった幸本書店。そこに現れたのは、故人の遺言により幸本書店のすべての本を任されたという都会から来た高校生・榎木むすぶ。彼は本の声が聞こえるという。その力で、店を訪れる人々を思い出の本たちと再会させてゆく。いくつもの懐かしい出会いは、やがて亡くなった店主・幸本笑門の死の真相へも繋がってゆくー。“本の味方!”榎本むすぶが繋ぐ本と人のビブリオミステリー。
彼女たちの想いの欠片をもう一度ー在りし日のヒロインたちの姿を綴ったオフィシャルイラストストーリー。ゲーム本編のifストーリー、後日談を収録!
死は全て無に帰すことを想像できる人間の悲しさなのか、生命があること自体が神秘な喜劇なのか、時にはユーモラスに人を想う心が温かく伝わってくる第18回日本海文学大賞受賞作品「崖」、銀華文学賞奨励賞「ラスト・トゥデイ」ほか。
夢の中では間抜けな“蜥蝪のビル”になってしまう大学院生・井森建。彼はある日見た夢の中で、活溌な少年ピーター・パンと心優しい少女ウェンディ、そして妖精ティンカー・ベルらに拾われ、ネヴァーランドと呼ばれる島へやってくる。だが、ピーターは持ち前の残酷さで、敵である海賊のみならず、己の仲間である幼い“迷子たち”すらカジュアル感覚で殺害する、根っからの殺人鬼であった。そんなピーターの魔手は、彼を慕うティンカー・ベルにまで迫り…ネヴァーランドの妖精惨殺事件を追うのは殺人鬼ピーター・パン!