小説むすび | 2020年9月28日発売

2020年9月28日発売

私はゼブラ私はゼブラ

PEN/フォークナー賞受賞の傑作長篇  「文学以外の何ものをも愛してはならない」。父から教え込まれた家訓を胸に、若き文学至上主義者ゼブラが、文学に時に救われ、時に囚われながら、度重なる亡命で分裂した自己を取り戻し、新たな愛に目覚めていくピカレスク小説。主要メディアが絶賛、イラン系アメリカ人作家による現代版『ドン・キホーテ』。  独学・反権力・無神論の3つの柱を掲げ、冒頭の教えを家訓とするホッセイニ一族。その末裔として生まれたゼブラは、5歳のとき、サダム・フセインが仕掛けた戦争で混乱したイランを脱出する。トルコ、スペインと亡命を重ね、最後に渡った“新世界”アメリカでも父娘に居場所はない。22歳になったゼブラは、父の死で天涯孤独となり、一大決心をするー亡命生活で分裂した自己を取り戻すため、亡命の旅路を逆からたどり直そう、と。アメリカでの唯一の師の力添えで、ゼブラは“亡命の大旅行”をスタートする。バルセロナで彼女を出迎えたのは、イタリアから亡命してきた若き文献学者のルード・ベンボ。二人はすぐに惹かれ合うが、愛に臆病なゼブラは文学の鎧ー過去の偉大な作家たちの言葉ーで身を固め、ドン・キホーテのごとく不条理な奮闘を続ける……。

小説 真景累ヶ淵小説 真景累ヶ淵

古典落語の大名跡・三遊亭圓朝が創作した代表的作品のひとつ『真景累ヶ淵』を、時代小説の名手奥山景布子が小説化。人間の業の深さ、血縁と因縁が複雑に絡み合った愛憎劇を、時代小説として再編。人物関係図、解題を付す。本作には古今亭菊之丞が監修を行う。 ・奥山景布子 名古屋大学大学院博士後期課程修了。高校教諭、大学講師を経て、『平家蟹異聞』でオール讀物新人賞を受賞し、デビュー。以降、時代小説を中心に精力的に執筆を行う。ほか、松本清張賞候補、中山義秀文学賞候補。愛知県芸術文化選奨文化新人賞、新田次郎文学賞を受賞。学生落語コンクールの「広瀬杯」「てんしき杯」の審査委員をつとめる。 なお、本作は「小説 古典落語」の第1冊目として刊行され、以下のラインナップで21年1月まで毎月1冊刊行予定。  9月 第1冊『小説 真景累ヶ淵』(奥山景布子/監修 古今亭菊之丞)   10月 第2冊『小説 牡丹灯籠』(大橋崇行/監修 柳家喬太郎)  11月 第3冊『小説 らくだ』(並木飛暁/監修 桂文治)  12月 第4冊『小説 西海屋騒動』(谷津矢車/監修 未定)  1月 第5冊『小説 品川心中』(坂井希久子/監修 柳家喬太郎)

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