小説むすび | 2021年1月28日発売

2021年1月28日発売

ははのれんあい(1)ははのれんあい(1)

著者

窪美澄

出版社

KADOKAWA

発売日

2021年1月28日 発売

長男の智晴(ちはる)を産んだ由紀子は、優しい夫と義理の両親に囲まれ幸せな家庭を築くはずだった。しかし、双子の次男・三男が産まれた辺りから、次第にひずみが生じていく。死別、喧嘩、離婚。壊れかけた家族を救ったのは、幼い頃から母の奮闘と苦労を見守ってきた智晴だった。智晴は一家の大黒柱として、母と弟たちを支えながら懸命に生きていく。直木賞候補作『じっと手を見る』の著者が描く、心温まる感動の家族小説。 ひとつの家族の一代記みたいなものを書きたいと思ったのが最初のきっかけです。それも「普通の家族」ではなく、シングルマザー、離婚家庭など、そのときどきによって有機的に形を変えていく家族を書きたいと思いました。世間から見たら歪なものであっても、それでも「家族」なんだよ、どんな形をしていても「家族」としてどれも間違ってない、ということを伝えたかったですーー窪美澄 ははのれんあい 目次 第一部   第一章 かぞくのはじまり    第二章 せかいのひろがり    第三章 ちはる、あにになる   第四章 かわっていくかぞく   第二部  第一章 ちはる、ははになる    第二章 ちはる、こいをしる   第三章 あたらしいかぞくのかたち

国道食堂国道食堂

出版社

徳間書店

発売日

2021年1月28日 発売

小田原を抜けてしばらく経った頃、国道沿いに元プロレスラーが営む「ルート517」という店が見えてくる。 ドライブインというより、大衆食堂というのにピッタリなため、「国道食堂」という名もある。 この店の食事は、どれも美味しいが、ちょっと変わっているのは、プロレスのリングがあること。 さまざまな人々が集うこの店には、偶然か運命のいたずらか、とんでもないことが起きることがあって……。 好調シリーズの続篇刊行! CONTENTS 黒岩蘭子    三十三歳 トラックドライバー 加藤和美    三十八歳 保険外交員 池野美智    三十四歳 総合商社徳萬 アグリビジネス部一課マネージャー 高幡しずか   三十六歳 ネイチャーフォトグラファー 賀川みさ子   七十一歳 〈国道食堂〉従業員 賀川ふさ子   七十一歳 〈国道食堂〉従業員 鈴木みのり   二十四歳 株式会社日番印刷 インハウスデザイナー 桜川順子    三十六歳 巡査部長 武蔵野警察署大尽稲荷前駐在所 育休中 小村美也    十七歳  治畑市立東第一高校三年 久田亜由    二十七歳 株式会社ニッタ 機器オペレーター 夏川伊久美   六十九歳 元女優 有宮波乃    三十四歳 茶道講師 高幡しずか   三十六歳 ネイチャーフォトグラファー 黒岩蘭子    三十三歳 トラックドライバー 二方将二    二十九歳 マンキュラスホテル東京 料飲部企画課ディレクター 二方一(将一)  三十四歳 俳優 本橋十一    五十八歳 〈国道食堂〉店主(元プロレスラー) 黒岩蘭子    三十三歳 トラックドライバー

シンデレラの眠れぬ夜シンデレラの眠れぬ夜

疎遠の父に日陰者扱いされてきた娘は、 恋も、愛も、すべてが怖ろしくて……。 私を妊娠して捨てられてもなお、父を想い続けて一生を無駄にした母。 そんな母を見てきたので、シャーロットは恋愛に臆病になっていた。 ある日、父の突然の事故死で、莫大な遺産を継ぐことになり、 シャーロットのもとに警備会社経営の大富豪ジェイスが派遣されてきた。 たくましくて男らしい、黒い瞳と髪を持つ端整な彼に、思わず胸が高鳴る。 だが、働きながら大学院に通い、苦学の末に社会に出た芯の強い彼女には、 護衛は必要なかった。疎遠な父の遺産なんて放棄するつもりだから。 一方ジェイスにとっても、守るべき相手との特別な関係は禁忌だった。 惹かれ合うはずのないシャーロットとジェイスだが、 相続の話し合いのためNYへ向かう機上、唇と唇が触れ合い……。 王道シンデレラ・ストーリー『ガラスの靴のウエイトレス』(I-2637)の関連作です。ベテラン作家スーザン・メイアーの描くヒロインは、自立心が旺盛な努力家で、好感度抜群! 疎遠の父がNYの大富豪だったとわかっても、独立独歩を貫こうとするヒロインにご声援を。

ジーナの小さな秘密ジーナの小さな秘密

私が守るべき秘密ーーそれは、 私を捨てた彼の娘を、産んだこと。 ある日、事故で頭を打って救急搬送されてきたイタリア人を見るなり、 看護師のジーナは凍りついた。なぜ、マルコがロンドンに? 3年前、出張先のフィレンツェで医師の彼に出会って強く惹かれ、 めくるめく6週間を過ごしたのに、あっさり別れを告げられたのだ。 その後、ジーナは娘をーーマルコの子を産んだが、彼はそれを知らない。 妊娠を伝えようとしたが、電話でも手紙でも連絡がつかなかった。 そこまで嫌われているのなら……。そう思い、あきらめたのだった。 今、病室で意識を取り戻すも、記憶喪失に陥ったマルコの言葉に、 ジーナはうろたえる。「なぜか、君とは親しい仲だった気がするが?」 娘のことは言わないわ! 冷たい彼にもう傷つけられたくないから。 「君との将来は考えていない」かつてマルコに投げつけられた台詞を忘れられないジーナ。もしもマルコに娘の存在を明かしたら、今度は娘が傷つくと考えます。けれども、マルコは偶然ジーナの娘を見かけたとき、その瞳の色から、自分の子だと気づいてしまい……。

秘密のまま別れて秘密のまま別れて

おなかに小さな命がいると知ったのは、 無一文で路上に放り出されたあと……。 「社長から、電話を取り次ぐなと言われておりますので」 ギリシア大富豪クリストの秘書の返答に、エリンは愕然とした。 クリストと同棲していたのに、理由も告げられずに突然捨てられ、 エリンは気まずくなって、彼が所有するホテルでの仕事も辞めた。 すべて忘れよう……。そう思った矢先、妊娠しているとわかったのだ。 収入もないので、せめて援助を、と必死で彼の実家にも連絡したが、 息子はもうすぐ結婚するから関わるなと釘を刺されたのだった……。 3年後。困っていたエリンに働き口をくれた現在のボスに呼ばれ、 オフィスの中へ入ると、そこにいたのはーー エリンの仕事場であるホテルを買収しにやってきた、クリストだった! 〈授かり子を密かに〉と題し、シークレットベビーがテーマの珠玉作をお贈りします。3年前の別れ際、クリストとのあいだに小さな命をーーしかも、男の子と女の子の双子を身ごもっていたエリン。そうとは知らないクリストは、なぜか怒りに満ちていて……。

伯爵が愛した灰かぶり伯爵が愛した灰かぶり

伯爵の目に飛び込んできたのは、 王女のドレスをまとった、清貧の乙女。 両親亡き後、エレナーは老婦人の付添人としてつましく働いていたが、 ある日突然、婦人の親戚ラヴェナム伯爵からプロポーズされる。 ハンサムでやさしい彼を密かに慕ってはいたけれど、 話が合う君となら、ベッドで飽きてからも穏やかに暮らせるだろうから、 などという理由で結婚なんて。ショックで逃げ出したエレナーは、 ひょんなことから、さる公爵未亡人の町屋敷で世話になることに。 事の顛末を聞いた公爵未亡人は面白がり、伯爵の追跡をかわすため、 エレナーを豪華なドレスと宝石で飾り、架空の国の王女に仕立て上げた。 変装の成果を試したい夫人に、あらゆる夜会や舞踏会に連れ出されるが、 そこには必ず、怒りにたぎるまなざしのラヴェナム伯爵がいるのだった。 ヒストリカルのベテラン人気作家アニー・バロウズが贈る『公爵の秘密の願い』の関連作です。伯爵は、エレナーの変装も、彼を欺くことになり自己嫌悪に陥っている彼女の心もお見通し。公爵未亡人の前では調子を合わせながらも、ある夜ついにしびれを切らしーー

伯爵家の事情伯爵家の事情

不埒な侯爵に物申すはずが、 身も心も囚われて……。 誕生日の夜、ロス侯爵グレイは社交界の集まりから屋敷へ戻り、 書斎に足を踏み入れたとき、ただならぬ気配を感じて身構えた。 そこには、薄汚い服を着たひどい身なりの少年が一人。 少年は銃を構えて叫んだ。「妹の純潔を奪って孕ませた責任をとれ!」 世間から罪作りな男と呼ばれてはいるが、まるで身に覚えがない。 グレイは隙をついて銃をたたき落とし、少年を床に組み敷いた。 よく見れば、艶やかな肌に、丸みを帯びた頬、豊かなまつげ……。 少年のだぶだぶの上着の下に手を入れ、体に触れるーーこれは、女だ! だが次の瞬間、銃を取り返そうとする“少年”ともみ合った勢いで 弾丸が飛び出し、体を貫かれたグレイは、崩れるように気を失った……。 少年に扮したヒロイン、ケイトは、責任として養育費を支払わせようと、ただ脅すだけのつもりでした。けれども銃の暴発に動転し、侯爵を家に連れ帰って必死に看病することに。眠る侯爵は地上に落ちた大天使のように美しく、彼女は思わず見とれてしまうのでした。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP