2021年11月発売
「お前との婚約は今日をもって破棄させていただく!」「いやあああああ!わたしの体が!子豚みたいになってるー!」婚約者に豚呼ばわりされたことがきっかけで前世の記憶を取り戻したシャーリー。おデブのままじゃ料理研究家としての矜持が許さない、とばかりにダイエットを決意!1年後、天使のように愛らしい容姿になってデビュタントを迎えた彼女は、ひょんなことから第一王女アデルの侍女として採用される。アデルの妹イリスの拒食を、シャーリーの知識で治してほしいとのこと。こうして“イリス専属料理人”となった彼女だったが、王家と王城にある「緑の塔」には何か秘密が隠されているようでー。
フェイトナム帝国の出来損ない姫君、クレア。敗戦国からの生贄としてバラトニア王国へ嫁ぐも、「生ける知識の人」として歓待を受ける。ようやく自分の居場所を見つけた彼女は王国を豊かにするため、これまで蓄えてきた知識を惜しみなく活用。属国としての枷がなくなった王国はそのおかげでみるみる発展を遂げていく。一方、それをよく思わないフェイトナム皇帝が刺客を送るも、暗殺は失敗に終わる。そして無事結婚式を終えたアグリアとクレアは新婚旅行を計画する。1か月間隣国を巡るだけのはずだったが、彼らが王国を離れるのは皇帝にとってまたとない暗殺の機会でもあったー
魔王ルシファーを倒し、再び訪れた二人の平穏な日々。そこへフレメアによく似た「もう一人の聖女リール」が現れる。二人は、記憶を持たず怯えてばかりの彼女を保護し、「聖女」としての活動を通して距離を縮めていくが…一方その頃、ある伝染病が猛威を振るっていた。「黒痣病」と呼ばれるその病は、元凶とされる魔物を倒しても収束せず、聖女として癒しを施すフレメアとリールは疲弊していくばかりだった。リールは一体何者なのか?黒痣病とは何なのか?全てが明らかになるとき、物語は急展開を迎える!!
パリ、ダブリン、ローマ、ロンドン…傑作が生み出されるまでの五年間。作家ヘンリー・ジェイムズが「巨匠」となってゆく重要な五年間を、現代アイルランドきっての作家トビーンが事実と想像を駆使して紡ぐ。ブッカー賞最終候補、国際IMPACダブリン文学賞、ロサンゼルス・タイムズ・ノベル・オブ・ザ・イヤー、フランス最優秀外国文学賞など数々の賞を受賞した名作が、ついに邦訳。
異国情緒に満ちたホテルを恐怖に包み込む支配人殺害事件。平穏に見える日常の裏側で何が起こったのか?日本初紹介となる著者唯一のノン・シリーズ長編!
傑作ファンタジー巨編「ドラゴンランス」の待望の前日譚を初邦訳!陽気で人望ある屈強な双子の兄キャラモンとは対照的に、頭脳明晰だが虚弱で“陰険男”と呼ばれた弟レイストリン。気のふれた母の性質と悲しみを強く受け継いだその子が、史上最強の魔術師へと歩み出す、その生い立ちを描く!
傑作ファンタジー巨編「ドラゴンランス」の待望の前日譚を初邦訳!ウェイレスの“上位魔法の塔”に招かれた双子の兄弟ー「ドラゴンランス」シリーズの最大の謎の1つである、“双子の大審問”の真実の全容がついに明かされる!そこでの戦慄の事件が、双子と世界を決定的に変えた!!
勇者パーティを追放され、大国であるエーヌビディア王国を訪れたネット。王女ルシラと側近の騎士メイルと出会い、持ち前の人脈を駆使して国の一大事を切り抜けると、ここでも大きな人脈を得たネットは、エーヌビディア王国で開催される勇者パーティ選抜試験への協力を求められる。久々に開催される試験には国内外の有力者が集まり、ネットの試験官としての能力にも期待がかかる。一次試験の面接、二次試験のバトルロイヤルへと試験は進んでいくが、その裏で暗躍する勢力も現れ、ネットも警戒をするのだが、「流通の支配人を頼ってみた。流石に情報はどれも正確だったな」と、相変わらずの他力本願チートであっさり解決してみせる。しかし、勇者候補の中にも不穏な気配がありー。
素晴らしい魔法の才能を持ちながらも、「剣に向かない体つきが不満」と王女から突如婚約を破棄され、貴族の身分も失ってしまった青年・アル。これまで抑圧されてきた彼はそれを好機と思い、相棒の聖魔狐・ブランと共に旅に出る。彼らの目標はなるべく人に関わらず快適な生活を送ること!『旨いぞ!これはいくらでも食えるな!』「ブランは食い意地がはっているんだから。僕の分まで食べないでよ?」人の寄りつかない森の中で、魔法を使って道具や拠点を作り、魔物を狩って食料を調達!黒猛牛のブラウンシチュー、森蛇の串焼き、アンジュジャムのシフォンケーキなどたくさんの美食を味わいながら、面倒見の良い一人と食い意地のはった一匹は、自由気ままな快適スローライフを満喫する。
田舎の新築一軒家の管理人を任された楠木湊。実はそこは悪霊がはびこるとんでもない物件…のはずが、規格外の祓いの力を持っていた湊は、知らぬ間に悪霊を一掃してしまう!すっかり清められた楠木邸の居心地の良さに惹かれ、個性豊かな神々が集まってくるように!甘味好きな山神や、そのモフモフな眷属、酒好きの霊亀…。そして、気づけば庭が常春の神域になっていて!?さらには、湊の祓いの力を頼りに、現代の陰陽師も訪ねてくるほどで…。お隣の山神さんたちとほのぼの田舎暮らし、はじまりはじまりです。
伊集院静がずっと共鳴し、いつか書きたかった夏目“漱石”金之助の青春。夏目家の「恥かきっ子」金之助は生まれてすぐに里子に出されたり、年老いた父親にガラクタ扱いされながらも、道楽者の祖父の影響で子供ながらに寄席や芝居小屋に入り浸る。学校では異例の飛び級で頭角をあらわし、心のおもむくままにミチクサをして学校を転々とするように。その才能に気付いた兄に英語を仕込まれ、東京大学予備門に一番で合格した金之助は、そこで生涯の友となる正岡子規と運命の出逢いを果たすー。
恋侍・落合正泰の前に現れたのは、美人双子と外資系キャリアウーマン。中目黒・歌舞伎町で繰り広げられる恋愛試合。今宵の勝敗はいかにー。「三軒茶屋星座館」シリーズの著者による、等身大ラブコメディ!
英語教師として松山で子規と過ごした金之助は、次に赴任した熊本では鏡子を迎えて新婚生活が始まる。英国に留学している間に子規は亡くなり、帰国すると帝国大学の教師に。高浜虚子から子規ゆかりの句誌「ホトトギス」に小説を書いてほしいと頼まれ、初めて書いた小説「吾輩は猫である」が大評判に。やがて東京朝日新聞の社員として連載した数々の小説で国民作家となり、後進の文学者たちにも多大な影響を与えるー。
毎年夏になると、祖母が暮らす南イタリアのスペツィアーレで過ごす14歳のテレーザ。ある日、祖母の家の近所に暮らす三人の少年と知り合い、テレーザは、そのうちの一人、ベルンに一目惚れする。夏休みのたびに彼らと遊び、17歳の夏、とうとうベルンと結ばれる。だが翌年の夏休み、テレーザは祖母から、ベルンが他の少女を妊娠させたと聞いてー。ベルンとテレーザの、20年にわたる愛憎と執着の物語。『コロナの時代の僕ら』『素数たちの孤独』の著者、パオロ・ジョルダーノが贈る、イタリアで16万部突破の最新長篇小説。
円周率の中に不老不死の秘密があるー10万桁まで円周率を求めよという秦の始皇帝の命を受け、荊軻は300万の兵を借りて前代未聞の人列計算機を起動した!第50回星雲賞に輝く「円」。麻薬密輸のために驚愕の秘密兵器を投入するデビュー短篇「鯨歌」。貧しい村で子どもたちの教育に人生を捧げてきた教師の“最後の授業”が信じられない結果をもたらす「郷村教師」。漢詩に魅せられた超高度な異星種属が、李白を超えるべく、あまりにも壮大なプロジェクトを立ち上げる「詩雲」。その他、もうひとつの五輪を描く「栄光と夢」、少女の夢が世界を変える「円円のシャボン玉」など、全13篇。中国SF界の至宝・劉慈欣の精髄を集める、日本初の短篇集。
1942年、独ソ戦のさなか、モスクワ近郊の村に住む狩りの名手セラフィマの暮らしは、ドイツ軍の襲撃により突如奪われる。母を殺され、復讐を誓った彼女は、女性狙撃小隊の一員となりスターリングラードの前線へ──。第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。
子どもを欲しがらない人はますます増えていた。出産を奨励するために政府がさまざまな支援策を打ち出したが無駄だった。時間が経つにつれ状況はややこしくなった。政府は結局、新たな道へ踏み出した。「これからは国が責任を持って子どもを育てます」。チャンビ青少年文学賞受賞作。
5人の民間人が魚釣島に上陸し、奈良原岳に日章旗を掲げた。中国海警船から執拗な妨害を受けながらも決死の覚悟で抵抗していた。一方、日本政府は彼らの行動に奮い立ち、入れ替わるかたちで海上保安庁特殊警備隊を送り込むことを決定する。そんな中、那覇基地より空母『いずも』以下護衛艦9隻の出航準備が完了。さらに小笠原諸島沖では空母『かが』がF-35BによるJSM零型ミサイル運用訓練を成功させる。両国の睨み合いが続く尖閣水域であったが、一発の銃声により事態は急展開。一気に戦いは激しさを増し、ついに海上自衛隊の空母艦隊が出動する!
海兵51期は先見の明にあふれた俊傑の宝庫だった。51期卒業の大井篤、木阪義胤、樋端久利雄が知恵を出し合って画期的な新空母「制空母艦」を生み出し、帝国海軍の建造計画は大きく改定される。その結果、大和型三、四番艦の建造は中止となり、制空母艦をふくむ大型空母4隻が起工される。そして一番艦「帝龍」が昭和17年6月12日に竣工、いよいよソロモン海へ出撃してゆくが、そこでは暗号解読に成功した米海軍の空母が5隻も待ち伏せしていた。制空母艦「帝龍」は、はたして味方の窮地を救えるのか!?大量の零戦がその広大な飛行甲板を蹴って、今、飛び立つ!