小説むすび | 2021年12月10日発売

2021年12月10日発売

答えは風のなか答えは風のなか

この気持ちは、なんだろう? はじめて感じる胸のモヤモヤ。 過ぎ去ってしまったあの頃のこと。 いま、心のなかにある感情は これからどこに行くのだろう。 家族、友だち、社会。 胸がぎゅっと苦しくなったとき。 頭でも、心でも、わからなくても、きみといっしょに考える。 この世界を、ずんずん歩いていくために。 『きみの町で』に続く10の物語。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 僕はいつも、自分の書くお話には 「答え」なんてないんだと思っています。 読んだあとには、むしろ「問い」が残ってほしい。 答えは風のなか。風を見つめて探すには…… つまり、顔を上げてほしかったのです。 うつむいてばかりの世の中だからこそ。 なにも言わなかったのに、ミロコマチコさんの絵、 そうなってるんだよ。すごいよね。 重松 清 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー もくじ いいヤツ  おばあちゃんのメモ  ふるさとツアー  ぼくらのマスクの夏  しあわせ  いちばんきれいな空  ケンタの背中  おねえさんが教えてくれた  タケオの遠回り  あきらめ、禁止。

スター作家傑作選〜白雪に願いを〜スター作家傑作選〜白雪に願いを〜

母のいない幼い双子の兄弟は、サンタクロースにママをお願いしようと決めた。そんな彼らは音楽教師のネルこそが“その人”ではと期待する。ネルも、無口で不愛想だが魅力的な、双子の父のマックに惹かれ、会うたびに想いを募らせるが、彼はにべもなく告げた。「女性の相手をしている暇も、なにかを始める気もさらさらない」(『サンタがママを連れてきた』)。妊娠を告げたとたんに捨てられたメグは、独りで息子を育ててきた。最近、イタリアから来た医師ディノが誘いをかけてくるが、プレイボーイは信用できなかった。もう傷つきたくない。何より、彼になついている息子を傷つけたくない。だがそんなメグの思いをよそに、息子はディノを父親代わりに授業参観へ呼びたいと言いだし…(『雪原で誓いのキスを』)。裏通りのカフェで働くケイトは、荒っぽい客にからまれたところを、上等なスーツを着た男性客に助けられた。その夜、彼女は新聞で、彼が有名な投資会社の社長アーロンだと知る。別の日、姉が倒れて取り乱したケイトを、自家用機でロンドンまで送り届けてくれたのも彼だった。こんなすてきな人が、なぜ私に親切にしてくれるの?(『冬のシンデレラ』)。真冬に心温まる、感動のシンデレラ・ストーリー!

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