2021年6月発売
<b>「わたしたちはいったい何を間違えてしまったのでしょう」 取り返しのつかない過去を思いつつ、さまよう人々の叫びと祈りの物語</b> 1960年代以降、大学進学によって貧しさから脱け出し、軍事政権による開発経済の恩恵を受け、建築家として成功した初老の男性。 急速な発展の結果として拡大した現在の格差の中で、多くをあきらめながら苦しい生活を送る劇作家の若き女性。 持てる者が失わなければならなかったものは何か。 持たざる者がなお手放さないものは何かーー。 韓国文学を代表する作家が、現代社会に生きる人間の魂の痛みを静かに描き出す。 <b>ブッカー国際賞の候補作にも選ばれた、 韓国文学を代表する作家 黄晰暎による中編小説</b> たそがれ 作家の言葉 訳者あとがき 静かにまたたく星たちの物語(姜信子) 黄昏と暁とーー「めぐる因果」を越えて(趙倫子)
弟子アルトとの旅を続けるセツナ。道すがらいろいろなことに興味を示すアルトと、そんなアルトを慈しむセツナの旅は、ゆっくりとしながらも着実に進んでいた。そんなある日、二人の様子を奴隷商が奴隷を連れていると勘違いした獣人の二人組がセツナに襲い掛かってきてーー。 さまざまな人々とのかかわりの中で、疑念、嫉妬、情愛・・・セツナに対するアルトの複雑な感情が、師匠と弟子という関係に変化をおこす。そして洞窟の中で出会った美女トゥーリとの出会いが、セツナたちの間に「家族」という新たな関係と役割をもたらすのだった・・・・。 プロローグ/第一章 デージー《乙女の無邪気》/第二章 クリスマスカクタス《冒険心》/第三章 カルセオラリア《我が伴侶》/エピローグ/追章 杜若《音信》
蛇の姿に進化した元・小魚の応錬は、捕らえられた先で出会った少女・アレナの行方不明の姉・サテラを探すことに。そして「前鬼の里」という鬼の種族・鬼人の村にたどり着くが、白蛇の姿の応錬は神とあがめられる。そんな中、サテラはガロット王国という隣国に奴隷として送られたという情報が。応錬は「前鬼の里」の鬼人たちと、ガロット王国に旅立つが、そこに待ち受けていたのは、国体をゆるがす大きな陰謀だった・・・。応錬は少女と王国の危機を救い出すことができるのか!? 物語が一気に動き出す、怒涛の第2巻。そして応錬は人間の姿に!? 小魚零漸のその後を追った書下ろし番外編「零漸珍道中」収録! 第一章 鬼たち/第二章 移動/第三章 前鬼の里/第四章 里の危機/第五章 新しい王/番外編 零漸珍道中
使い魔たちと異世界で気ままな旅を続けるユキタカ。第2弾は、暑い火山の国を出て海へ! しかし、夜な夜な聞こえる謎の歌声のせいで街は閑古鳥。解決に乗り出したユキタカたちが出会ったのは、意外な生き物でーー?
侯爵家に転生したルークは、家を追放されてしまい、無人島に流れ着く。 しかし「錬金BOX」のスキルを持つルークは無人島でもあらゆる物を錬成! 一緒に漂着した獣人のシアと島を開拓していく。 さらに島にはモフモフなモンスターもいて……? レンガを錬成して建築、ポーション作成もお手の物! 錬金BOXを駆使して、無人島を過ごしやすく開拓だ!
厄神の力で転生したアヴェラは、その分霊であるヤトノを連れて冒険者となる。 しかしヤトノは厄神の加護と一緒に様々な災難を運んできて……? 自らの力で災難を退け、アヴェラは「不運」や「死」の神の加護の影響で不幸に襲われる者を助けていく! やがて彼らは仲間として様々な困難に立ち向かうことに。 お節介な厄神と不幸を希望に変える冒険譚!
家族に虐げられ、森に捨てられてしまった聖女・リリー。自身を苦しめていた妹とも和解し、過保護なもふもふ家族たちに愛され構われまくる日々。見た目は幼女のリリーだが、特例で念願の魔法学園への入学が叶うことに!規格外の魔力を持つことは絶対秘密のはずなのに、入学式から魔力が暴走(涙)。波乱含みのスタートを切るも、念願の友達もできて、幸せいっぱい!そんなある日、聖女の力を解放し、地下に暮らすドラゴンの傷を癒している姿を王子・アレクシスに見られてしまい…!?もふもふ獣人たちからの過保護も加速中。大人気シリーズ第2弾!
ある日突然異世界に転移してしまった瑠璃。人見知りの幼女・リーナ(3才)に懐かれ、先生として侯爵家に迎えられる。保育士だった知識を活かして活躍する瑠璃だったが、なにげなくステータスを確認すると魔力レベルが規格外の「癒しの聖女」だった!? 自分を慕ってくれるちびっこの側で平穏に暮らしたいだけなのに、チートな魔力で次々と画期的なアイテムを生み出す瑠璃を周りは放っておいてくれなくて…!? WEB発、ちびっこに癒されたい聖女の異世界ファンタジー、待望の書籍化!
日本人だった記憶を持つリーゼ。大切に育てられていたが、外れスキルしかないとわかると人生が急変。父親は怒り狂い辺境の地へ追放されてしまう。荒れ果てた領地に驚くリーゼだが、外れといわれたスキル『硬化』で村を救い、聖女の力がどんどん覚醒! しかも拾った子犬まで最強の聖獣に姿を変え…!? 一方父親は、リーゼが実は膨大な魔力を持つ聖女だと分かると態度が急変!でも、今さら甘やかされてももう遅いです。辺境の地で個性豊かで最強な仲間たちとスローライフを楽しみます!
公式イベントで最凶プレイヤーとして名を馳せたレーナはある時、王女の誘拐に端を発した王国と帝国の戦争を勃発させる。各地に混乱を巻き起こすレーナの所業に注目した運営は、全プレイヤーに「レーナの討伐」クエストを発令、「混沌・中立・秩序」の三勢力入り乱れての大混戦を演出するのであった。そんな折、レーナの前には中立勢力最強プレイヤーの「絶対不可侵領域」が出現。彼が自らと同類だと知ったレーナは、全身全霊をかけた大激戦に挑む!
眠ることが大好きな吸血鬼のクレアは、高貴なる一族にあるまじきその怠惰さから屋敷を追放されてしまう。見知らぬ森に放り出されたクレアだったが、偶然出会った伝説の魔獣フェンリルを、会話をするためだけに眷属にする。さらに力を与えられブラッドフェンリルに進化した話は広まり、他の魔物たちもクレアの眷属になろうと集まってくるようになった。そして森はクレアが眠っている間に魔物たちが暮らす国へと発展するが、そこに人間がやってきて…。
(一部、性暴力表現が含まれています)映画化版権契約完了! 誰であれ、私の体を私の許しもなく見た者はただじゃおかない! 元祖「n番部屋」といわれた17年間つづいた韓国最大アダルトサイトを爆破したフェミニストたちの勝利を題材にしたドキュメンタリー小説。実在するもっともわきまえない野蛮なオンラインフェミニスト集団「メガリア」VS韓国最大アダルトサイト「ソラネット」。実際にあったこの戦いは韓国の世論を巻き込み国を動かしていった。デジタル性暴力を社会問題にした韓国フェミニズムはどう闘ったのか! 第1章 招待 第2章 視線 第3章 そんな男 第4章 永劫回帰 第5章 デッドライン 第6章 自警団 第7章 リベンジ 第8章 今日も晴れ 作家の言葉 参考資料 日本の読者のみなさんへ 小説『ハヨンガ』の背景にあるもの 北原みのり 訳者あとがき 大島史子
片田舎での暮らしを厭う高校生の奈緒は、東京から越して来た亜矢子と親しくなる。しかし、それを境に村の空気は一変し、亜矢子の口数も少なくなる。疑念を抱く奈緒は、密かに彼女の自宅に忍び込もうとするが……。書き下ろしミステリー。
85歳超えの退役海女たちは、後進の若者のために潜った海の海図作成に余念がない。カジメやアワビ、海底に突き刺ささる戦時の沈没船、水産大学校出の孫や嫁からきく天皇海山列と春の七草海山……円熟した作家による老女と潜水艦の異色冒険小説。
オーストリア・シュタイアーマルク州北部に、ヘリアナウという全寮制の学校がある。インディゴ症候群を患う子供たちのための学園だ。この子供たちに接近するものはみな、吐き気、めまい、ひどい頭痛に襲われることになる。新米の数学教師クレメンス・ゼッツはこの学園で教鞭をとるうちに、奇妙な事象に気づく。独特の仮装をした子供たちが次々と、車でどこかに連れ去られていくのだ。ゼッツはこの謎を探りはじめるが、進展のないまますぐに解雇されてしまう。その15年後、新聞はセンセーショナルな刑事裁判を報じる。動物虐待者を残虐な方法で殺害した容疑で逮捕されていた元数学教師が、釈放されたというのだ。その新聞記事を目にした画家のロベルト・テッツェルはかつての教え子として、ゼッツが手を染めたかもしれない犯罪の真相を追いかけていくー軽快な語り口と不気味さが全篇を覆い、独特な仕掛けがさまざまな読みを可能にする。既存の小説の枠組みを破壊して新しい文学の創造を目指した、神童クレメンス・J・ゼッツの野心溢れる傑作長篇。
法律事務所が建ち並ぶロンドンの古い通りで起きる難事件にリチャードとリヴァーズエッジ刑事が挑む!アメリカ大統領ウィルソンも愛読したミステリ作家、J・S・フレッチャーの長編です。 ベッドフォード・ロウの怪事件 訳者あとがき
「神殿を建てよ」「大自然を元に戻せ」「争いをやめよ」人類が和することを合図として神は発動するときを待たれている。人類は神と出会い争いをやめることができるのか。『ムーとアトランティス』に続く待望の第二作!
女性職人を主人公としたシリーズ、好評の第3弾! 文政十二年夏。大火は江戸を焼き尽くしたが、照降町の人びとは復興に向け動き出し、佳乃の発案した船を店に仕立てて履物を売る「船商い」は大繁盛した。一方、花魁道中で履く三枚歯の下駄の制作を佳乃に託していた梅花は、秘めた想いを佳乃に語ったーー。
大人になる途中で、私たちが取りこぼし、忘れてしまったものは、どうなるんだろうーー。封じられた時間のなかに取り残されたあの子は、どこへ行ってしまったんだろう。 かつてカルトと批判された〈ミライの学校〉の敷地から発見された子どもの白骨死体。弁護士の法子は、遺体が自分の知る少女のものではないかと胸騒ぎをおぼえる。小学生の頃に参加した〈ミライの学校〉の夏合宿。そこには自主性を育てるために親と離れて共同生活を送る子どもたちがいて、学校ではうまくやれない法子も、合宿では「ずっと友達」と言ってくれる少女に出会えたのだった。もし、あの子が死んでいたのだとしたら……。 30年前の記憶の扉が開き、幼い日の友情と罪があふれだす。 圧巻の最終章に涙が込み上げる、辻村深月の新たなる代表作。