小説むすび | 2021年7月28日発売

2021年7月28日発売

アヤとあやアヤとあや

著者

渡辺優

出版社

小学館

発売日

2021年7月28日 発売

誰かの“特別”でありたいすべての人へ 画家である父のモデルをしている、小学5年生の亜耶は、常に自らの美意識と神秘性に特別なものを感じていた。そんな彼女は相棒の彩といつも行動を共にしていた。歳を重ねるにつれ、次第に自分に宿る神秘性が損なわれていっていると焦りを感じるようになる亜耶。11歳の誕生日を迎えた当日、その感覚はより一層強くなっていく。学校に大勢いるただの凡人になり下がりたくないと、彩と共に「特別な」何かをしようと決意。いつもと少し違う日常を模索する。亜耶たちの前に、「学校にナイフを持ってきた」と騒ぐ男子が。そこに着想を得た相棒の彩が、「ナイフがほしい」と言い始め……。 渡辺優だからこそ描ける少女の心の深い闇。大人と子供の狭間で複雑に揺れる十代のリアルを鋭く紡ぎ出す! 【編集担当からのおすすめ情報】 自分に自信がない、でも、誰か一人でもいいから自分を特別だと思ってほしい……。大人でも折り合いをつけるのが難しいこの気持ちを、小学生で抱えてしまった女の子が主人公です。彼女の切実さ、そしてその先の結末をぜひ見届けてください。

星のように離れて雨のように散った星のように離れて雨のように散った

出版社

文藝春秋

発売日

2021年7月28日 発売

行方不明の父、未完の『銀河鉄道の夜』、書きかけの小説。三つの未完の物語の中に「私」は何を見い出すのか? 人生の岐路に立つ女子大学院生を通して描く、魂の彷徨の物語。 執筆に先立って著者は、以下のようなエッセイを寄せています。 ================= (前略)  もうひとつ分からないのは、宮沢賢治のことだ。  幼い頃、私はたぶん明確に宮沢賢治作品が嫌いだった。理不尽と唐突な怒りと自己犠牲に溢れ、常に死の気配がして、それでいて、熱くどろりとした生命力も感じる。正直、気味が悪かった。  ただ、アニメ版の『銀河鉄道の夜』のビデオだけは繰り返し見ていた記憶がある。ますむらひろしさんのファンだったこともあるが、なにより、アニメーションと呼ぶにはあまりに深い銀河の闇に引き込まれた。  私が一九八三年生まれで、映画が公開されたのは一九八五年なので、おそらく私が六、七歳の頃に失踪して、それ以来、行方不明の実父がまだいた頃に見ていたことも、関係しているように思う。  だから、大人になり、宗教的な関心から賢治の作品を読み返すようになって、その面白さにようやく目覚めてからも、『銀河鉄道の夜』だけは自分の中でぽっかり浮いている作品だった。 (中略)  私の手元には、消えた父の残した手紙が一通だけある。その文体からは、私が身内から聞いていた父の人物像とは、かなり異なる印象を受ける。  この連載長編は、主人公の「私」と、消えた父親と、『銀河鉄道の夜』という三つの未完の物語をとおして、銀河の闇のむこうに消えたものを見つけたくて書き始めた。  じつは数週間前まで、自分がこんな小説を書くとすら思っていなかった。ほんとうの意味で消えた父親について書こうと考えたことがなかったのだ。そしていきなり始まったということは、たぶん、そういう時期やタイミングが来たのではないかと思う。 ============== 「私」をめぐる大いなる冒険の一つの答えが提示される物語をご期待ください。

闇に用いる力学 特装版闇に用いる力学 特装版

出版社

光文社

発売日

2021年7月28日 発売

連載開始から26年。世界の破綻を予見し続ける狂気の大著、遂に刊行! カルト的人気を博した第一弾『闇に用いる力学 赤気篇』以来、続編の刊行が待ち望まれていた本作。 97年刊行の「赤気篇」に全面加筆修正の上、新刊「黄禍篇」「青嵐篇」と合わせて3巻同時刊行! その発売を記念して、「赤気篇」「黄禍篇」「青嵐篇」3冊セットを、作品の世界観をイメージした函入り特装版で限定刊行します。 特典として、著者インタビューや豪華執筆陣によるエッセイ、挿絵コレクションなどをまとめた特別小冊子が付属します。 また、特別小冊子のほかに ・竹本健治 直筆サイン色紙 ・電子書籍版 ・オンラインイベント参加チケット(2021年9月中旬開催予定) も特典として追加されました。 〇小冊子収録内容 ・竹本健治インタビュー 聞き手:千街晶之 ・作品解題 千街晶之 ・エッセイ 綾辻行人、法月綸太郎、新井素子、宮内悠介、京極夏彦、北村一男 ・挿絵コレクション 喜国雅彦 ・「ジャーロ」に連載した「黄禍篇」「青嵐篇」の挿絵39点 〇赤気篇 都心の住宅街に人喰い豹が出現! 軌を一にするように、ヘリコプターと旅客機が相次いで墜落し、爆弾事件も連続する。これは終末に向かいはじめる予兆なのか──。 〇黄禍篇 高齢者を狙い撃ちする突然死ウイルス。暗躍する人喰い豹。超能力少年集団。一連の事件は相互の関連を示すことなく、悪化の速度を増していく──。 〇青嵐篇 相互の関連が見えぬまま拡大し続ける、数々の犯罪・疫病・陰謀。それぞれの要因は複雑に絡み合い、敵と味方、頼れる者と裏切り者、生者と死者がめまぐるしく入れ替わる。この闇の先に生き残った者に、世界はいかなる顔を見せるのか。著者畢生の大作、ここに完結! ※「赤気篇」「黄禍篇」「青嵐篇」各巻の通常版も同時刊行致しますので、それぞれ単独でもお求めいただけます。通常版のご案内は7月上旬になります。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP