2021年7月29日発売
2018年の新たな始まりの日。世界崩壊を懸けたすべての戦いの記憶をなくし、仲間たちとの高校生活を謳歌するソウゴたちの姿がそこにはあった。だが、それを見守る歴史の管理者・ウォズには奇妙な違和感が。「何者かが…歴史に干渉している…?」。2018年に向かったウォズが目にしたのは、アナザーライダーに襲われるソウゴたちだった…!
生きながら、焼かれるような生。降り掛かる災厄をすべて実体のない名前に託す、忌名の儀式。「大切な人を守りたい」その想いが悲劇を引き起こす。刀城言耶シリーズ最高峰の書き下ろし長篇。「この忌名は、決して他人に教えてはならん…もしも何処かで、何者かに、この忌名で呼ばれても、決して振り向いてはならん」生名鳴地方の虫〓村に伝わる「忌名の儀礼」の最中に起きた殺人事件に名(迷)探偵刀城言耶が挑む。
気乗りしない会合を断る嘘が作家の人生を激しく狂わせる。この作品を書いたのは、けっきょく誰なのだろう?著者の創造物「作家T」が、著者本人を創造しているかのような、複雑に入り組んだメタフィクション小説。AKO文学賞受賞。
「君は幸せだな。僕にはそのことを教えてくれる父はいなかったよ」麻薬に溺れた男、麻薬を取り締まる男、二人の岐路はどこにあったのか。少年が幼い頃に愛おしんだ母犬、そして、麻薬探知犬となったその子犬が結びつける人々の絆と命の救済ー。一匹の犬が成し遂げた奇跡のドラマ。
昭和初期、浅草六区の片隅に建つ芝居小屋。ここでは夜ごと、ある特殊な条件のもと集められた少女たちによる残酷劇が演じられていた。その日、容姿端麗で美しい声を持つ新人がやってくる。本来ここには完璧な少女は存在してはいけないはずなのに。彼女の秘密が明らかになるとき、“復讐”が始まるー分かち合えない痛みと傷を抱えて生きる孤独な魂を描いた全五編。
神田旅籠町の一角で、素麺箱に古本を並べ、商売をする男がいた。その名は藤岡屋由蔵ー古本販売を隠れ蓑に売っていたのは、裏が取れた噂や風聞の類。買いに来るのは、各藩の留守居役や奉行所の役人であった。そんな由蔵のもとに、ある日、幕府天文方の役人が逃げ込んで来るが、シーボルト事件に絡むその騒動で、由蔵の手下が命を落とす。手下の理不尽な死を許すことができない由蔵は、真実を暴くため、動き始めるのだが…。気鋭の作家が描く傑作歴史小説。
候爵家の子息として転生したハルトは、お嫁さん候補となる三人の女性とお見合いをすることに。一緒に暮らすことで相性を見ると言われるが、その相手は前世での義母のチアキ、姉のアヤカ、妹のマフユだった。前世でもハルトが大好きだった彼女たちは、この世界でもやっぱり彼には甘々で…。