2021年発売
白魔法使いのアマリアは甘えっ子の息子・ユーゴ、昔なじみのレオナルドと「スローライフ」を満喫中。紅茶のもつ“癒しの力”をさぐるため、三人は生まれ故郷へ。そこでアマリアは自分を捨てた父親に会い、衝撃を受ける。そんな時竜退治をおこなう輩に、ユーゴの本当の姿“黄金の竜”がバレて、引き離されてしまい!?「ユーゴは…私の息子です!」「おれも、ママを愛してる」誰よりも大切な息子だからー固い絆で、最強家族は立ち向かう!
銀獣とは、石の卵から生まれる半人半獣の存在。富豪石渡征山が五人の男女に言い渡したのは、一年後に最も優れた銀獣を連れてきた者に財産を譲るというものだった、『銀獣の集い』。故郷で罪をおかしたヨキは、孤島の灯台守として五年を過ごすことになるが……、『咎人の灯台』。黄金館で母親と暮らすキア。だが、幸せな暮らしには秘密があった、『茨館の子供達』。全3編を収録。『銭天堂』『妖怪の子預かります』で大人気の著者の短編集。
神様からチート能力を授かった状態で大貴族の三男に異世界転生したアルフレードは、ここが異世界転生した人物(使徒)を徹底的に利用しつくす世界だと気づく。世の中に利用されることを回避したいアルフレードは、チート能力があることを隠して生活していくことを決意。使徒認定試験も無事クリア(落ちた)し、使徒巡礼の旅に出ると、そこでこの世界の仕組みや使徒に関する謎が徐々に明らかになっていくー。テンプレ無視の異世界ファンタジー、ここに開幕!
ラキ、タクトと一緒に冒険者パーティー「希望の光」を組んだユータ。 冒険者ギルドで登録をすませて草原に出向くと、森の方から人の気配が……。 様子を見にいくと、転倒した馬車と大きな木箱が見つかる。中からは3人の子どもが出てきて、街で人攫いにあったと説明。 良からぬことを考えるユータは、次の日、こっそりと部屋を抜け出していたーー。 クラスメートや召喚仲間と冒険する、ユータのもふもふ異世界ファンタジー、第六弾!
潜伏生活に仲間が増えていく!? ララのスキルで野菜や果物が収穫し放題! 自由気ままな異世界森生活 「モンスターコミックスf」でコミカライズ企画進行中! 無事にハティと仲直りし、森の中にも平穏な日常が戻ってきた。 動物や魔物たちと会話をするウィルは、日に日に眷属たち(仲間?)を増やしていく。 そんなある日、森に出かけたウィルは血だらけの格好でララの元に帰ってくる。 「ぼく、クマさんころしちゃった」 平穏な生活に、さざ波が立ち始めた瞬間だったーー。 もふもふと少年と少女による異世界森の中ファンタジー、第二弾!
2023年10月よりMBS、TOKYO MX、BS11にてTVアニメ放送開始!シリーズ累計120万部突破!(紙+電子) 続々大重版!物語は遂に第三部完結!
鬼神様の封印を解くー琥珀との約束を果たすべく新たな街へ進むスクナ。そんなある日、ゲーム内初のダンジョン攻略イベント“星屑の迷宮”開催を知る。待ちに待った親友リンネとのコラボ配信も決定し、いざ、星が瞬くダンジョンへ!次々に襲い掛かる罠や、謎の存在セイレーンの刺客たちも2人なら何のその。息ぴったりの打撃×魔法で、ランキング上位を目指して突っ走る!しかし、本番はここからだった…。セイレーンが最後の刺客を解き放つ。さあ、注目のレイドバトル公式生放送が始まった!激しい攻撃の応酬で、リンネに危機が迫るとき、スクナの禁忌の力が目を覚ます!仲間とともに最強のボスへと挑む、冒険配信ファンタジー第3弾!書き下ろし短編&コミカライズ第2話&ありのかまち先生描き下ろしマンガを豪華収録!
ほのぼの平和な愛されライフ、再び!1巻発売後、即重版!コミカライズ好評連載中!眼福ギルドファンタジー第6弾!
「小説家になろう」発、大熱狂のコミカルファンタジー第7弾!訪れた魔王国で魔物使いはモテモテです!?
不条理で恐ろしい、人間という存在 人の心に潜む「魔」 死は不条理なものだが、それより怖いのは人間だーー この一言が本書のテーマを端的に表している。読者は自分自身の心にも「魔」が潜んでいないかと問いかけられるに違いない。 あらすじ 懇願されて、病気の母親を殺す勇司。母親はかなり衰弱していたので、往診に来た医師にも怪しまれない。その後、葬儀の打ち合わせにやって来た僧侶から、読経と戒名代を合わせて100万円を現金で支払えと言われる。勇司が断ると、僧侶は血相を変えて鎌で切りつけてきた。返り討ちにされた僧侶は捨て台詞とともに退散するが、このやりとりは騒動になった。 騒ぎを聞きつけた自治会長は勇司に向かって次のように言う。 「いいですか。喪主というものは、なにもかも皆さんにおまかせして、少々のことには目をつむってだね、とどこおりなく式を執り行うべきものですぞ」。 僧侶に謝りに行けという自治会長の提案をはねつけたため、勇司は母の葬儀を一人で行うことになった。その後、勇司はさまざまなトラブルに巻き込まれていく。 日常に潜む「魔」 僧侶が切りつけてくるとは、どうしたことだろう。物語の冒頭から、不穏な空気が漂っている。それもそのはず。この町はいわくつきだった。太平洋戦争が終わって間もない頃、この町では混乱に乗じて罪のない村人を村八分にし、みんなで殺しを楽しんだ。人を殺すことに罪悪感を抱かせない集団の力は異様である。 時代は下り、現代。かつての事件などなかったかのように、登場人物たちはごく普通に暮らしているように見える。しかしそれは表面上の話だ。平和に暮らす人たちの中には、魔に取り憑かれ信者を食い物にする僧侶や、それに加担する市長、警察署長などがいる。 『慟哭のヘル・ファイヤー』は、日本社会における金や宗教、政治などの権力の乱用と、それによって引き起こされる人間の堕落と暴力を、一つの町を舞台にして鮮烈に描き出した作品だ。「魔」が人間を支配する仕組みやその恐ろしさが描かれている。 「魔」は人間自身が持っている欲望や恐怖などの感情が暴走したものであり、超自然的な力ではない。しかし、「魔」に取り憑かれた人間たちは、自身の行為を正当化し、他者を軽視し、残虐な行為や言動を繰り返す。あっけないほど人が簡単に死ぬ展開には驚く人もいるだろう。フィクションではあるが、その様子は詳細で現実味を伴っており、読者に強烈な嫌悪感と恐怖感を与える。 死は救済になりえる そして終盤では「ヘル・ファイヤー」というタイトルのとおり、地獄の業火のような光景が展開され、悪役の運命の結末はーー。本来、死は人がもっとも避けたいものであるはずだが、それ以上の罪を重ねずに済むという点で、死は魔に取り憑かれた者にとっては救済になりえるのかもしれない。 この作品では登場人物を取り巻く環境が、スピーディーに変わっていく。展開が早く、最初から最後まで飽きずに読めるが、血や暴力の描写も多いため、グロテスクなシーンに耐えられる人におすすめだ。 なお、物語には人ではないものも登場する。しかし、もっとも怖いのは天災でも、幽霊やお化けでもなく、生身の人間なのだと感じるに違いない。 文・筒井永英 [著者略歴] 雨宮惜秋(あまみや・せきしゅう) 1944年2月、東京都生まれ。日本大学法学部卒。2004年にアマチュア画家を廃業してから美術から文学に転向。資料館を経営。 著作一覧 2001年 『瑞宝館によせて』(自費出版) 2006年 『慟哭のヘル・ファイアー』鶴書院 2007年 『囁く葦の秘密』鶴書院 2008年 『小説恐怖の裁判員制度 : ワッ赤紙が来た! 懲役と罰金のワナ! : 続・囁く葦の秘密』鶴書院 2009年 『恐怖の洗脳エコロジー : 囁く葦の秘密 完結編』鶴書院 2009年 『小説恐怖の洗脳エコロジー : 囁く葦の秘密 完結編』鶴書院 2013年 『純白の未来』(自費出版)
1995年6月4日、奇しくも同じ日に起こった“事件”により、9歳の二人の少女は49日間、一人きりでの軟禁を余儀なくされた。奇跡的に生還を果たして20年後、封印してきた記憶を二人が徐々に取り戻すとき、再び事態が動き出す! 韓国人女性作家の新星による、スリルに満ちたサスペンスの傑作。
人形を思わせる色男の岡っ引き 、 佐七が 次々と江戸の事件を解決していく推理劇 。 「 銭形平次 」 をはじめとする 五大捕物帳の一つで 、 横溝自身も格別に愛着を持っていたシリーズです 。 最新の研究であきらかにされた全 180 篇を 、 綿密な校訂のもと初めて発表順に完全収録しました 。
ログ・ホライズンのスマホゲームから 人気のシナリオを厳選しノベライズ!! 5年前にクリアしたイベントの舞台を、再び訪れたシロエと直継は驚愕する。 イベントは大地人にとって半世紀前の出来事となり、「ナオツグ様」は伝説の 英雄”<ヒーロー>として語り継がれていた。 町の至るところにたてられた、自分たちの石像に困惑するふたり。 その隣で若き冒険者、ユーマは小さな不安を抱く。 「ボクはシロエさんや直継さんのような英雄<ヒーロー>じゃない…」 表題作「新たなる冒険の大地」のほか短編3作も同時収録!
“運命”の問題は、『白鯨』という作品の急所を衝く。エイバブを悲劇的な英雄と見なすのでも、イシュメイルをエイバブの批判者と見なすのでもなく、メルヴィル自身も自覚していなかった運命観を読みとる。それは、エイハブがモービィ・ディックを追跡したように、生に対する最も深い肯定がなされている『白鯨』というテキストそのものを探求(=精読)する行為である。
第34回三島由紀夫賞、第37回坪田譲治文学賞、ダブル受賞! 中学入学を前にしたサッカー少女と、小説家の叔父。 2020年、コロナ禍で予定がなくなった春休み、 ふたりは利根川沿いに、徒歩で千葉の我孫子から鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅に出る。 ロード・ノベルの傑作! 第164回芥川賞候補作。 「この旅のおかげでそれがわかったの。 本当に大切なことを見つけて、 それに自分を合わせて生きるのって、 すっごく楽しい」(本書より)
ソ連軍侵攻直前の満州を、ユーモラスに描く 昭和19年、いわゆる“三文文士”の木川正介は、永く喘息と神経痛とを患っており、招集も受けずにくすぶっていた。そこへ、某開発公社の嘱託の話が舞い込んできて、厳寒の満州に赴くことに。物資不足などで環境は厳しいものの、内地にいるより自由がきく日々をそれなりに楽しんでいた正介だが、突然、召集令状が舞い込んできてーー。 戦争に対しても、上官に対してもシニカルに見る姿勢を保ちつつ、現地の人々との交流など満州での日常を、生々しくユーモラスに描いた傑作長編小説。第13回芸術選奨文部大臣賞受賞作。
老夫婦の穏やかでかけがえのない日々を描く 「もうすぐ結婚五〇年の年を迎えようとしている夫婦がどんな日常生活を送っているかを書いてみたい」(あとがきより)--。庭に咲く四季折々の花々、かわいい孫たちの成長、ご近所さんが届けてくれる季節の風物など、作者の身のまわりの何気ない日常を、まるで花を育てるように丹念に描く。 「棚からものが落ちてきても、すぐには反応できない」「歩くスピードが明らかに落ちた」などという老いの兆候も、戸惑いながらも受け入れ、日常の一コマとして消化していく。事件らしい事件は何も起こらないが、些細な驚きの積み重ねで読み応えある文学作品にしてしまう、まさに庄野潤三の世界。