2022年発売
死にたいキャバ嬢×推したい腐女子 焼肉擬人化漫画をこよなく愛する腐女子の由嘉里。 人生二度目の合コン帰り、酔い潰れていた夜の新宿歌舞伎町で、美しいキャバ嬢・ライと出会う。 「私はこの世界から消えなきゃいけない」と語るライ。彼女と一緒に暮らすことになり、由嘉里の世界の新たな扉が開くーー。 「どうして婚活なんてするの?」 「だって! 孤独だし、このまま一人で仕事と趣味だけで生きていくなんて憂鬱です。最近母親の結婚しろアピールがウザいし、それに、笑わないで欲しいんですけど、子供だっていつかは欲しいって思ってます」 「仕事と趣味があるのに憂鬱なの? ていうか男で孤独が解消されると思ってんの? なんかあんた恋愛に過度な幻想抱いてない?」 「私は男の人と付き合ったことがないんです」 推しへの愛と三次元の恋。世間の常識を軽やかに飛び越え、幸せを求める気持ちが向かう先は……。 金原ひとみが描く恋愛の新境地。 【著者プロフィール】 金原ひとみ(かねはら・ひとみ) 1983年東京生まれ。2003年『蛇にピアス』で第27回すばる文学賞を受賞。04年、同作で第130回芥川賞を受賞。ベストセラーとなり、各国で翻訳出版されている。10年『TRIP TRAP』で第27回織田作之助賞を受賞。12年『マザーズ』で第22回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。20年『アタラクシア』で第5回渡辺淳一文学賞を受賞。21年『アンソーシャル ディスタンス』で第57回谷崎潤一郎賞を受賞。
もし別の治療を試していれば、 もしもっと早く出会っていれば、 もし別の人と結婚すれば、 ぼくたちは幸福だったのだろうか? 几帳面な「ぼく」と自由なアントワネットは、愛に満ちた理想の二人だったーー子供に恵まれないことをのぞいては。 病院で診察を受けるも原因は不明。時はいたずらに過ぎ、夫婦の間の亀裂は少しずつ広がっていく。 不妊治療に臨む夫婦を夫の視点から描く、オランダの実力派による文芸作品。 美しい過去への憧憬が、静かに、確かに、胸を打つ。 【著者プロフィール】 ロベルト・ヴェラーヘン(Robbert Welagen) 1981年、オランダ・ドルトレヒト生まれ。2006年に執筆した初作品で、セレクシース文学新人賞(オランダ大手書店が主催していた文学賞)を受賞した。本書は8作目の小説にあたる。 オランダ文学界の中堅として重要な作家の一人。2009年よりアムステルダムの作家養成専門学校の講師を務めており、現在もユトレヒト郊外の町ザイストの森で執筆活動を行っている。 【訳者プロフィール】 國森由美子(くにもり・ゆみこ) 東京都生まれ。桐朋学園大学を卒業後、オランダ政府奨学生として渡蘭。演奏家ディプロマを取得し、音楽活動を続けるかたわら、オランダ語翻訳を手がけるようになる。ライデン在住。 訳書に、ヘラ・S・ハーセ『ウールフ、黒い湖』、ルイ・クペールス『オランダの文豪が見た大正の日本』(以上作品社)がある。 【原題】 Antoinette
八重は、幼い頃、両親を亡くし、九州の玄界灘に面した島で漁師をしている祖父母に育てられた。その後、十八歳で那嘉田家へ嫁ぎ、一年後には娘が生まれ、皆が仲睦まじく暮らしていた。しかし、三年が過ぎた頃、八重の運命は激変する。那嘉田家の多額の負債を返済するため、遊郭へ奉公へ出される。迎えに来るという言葉を信じて待ち続けるが、音沙汰の無いまま七年が過ぎていた。八重は遊郭から抜け出すために老県会議員の保身のための策略に加わり、一人の少女の恋を引き裂く。遊郭から自由の身になり、懐かしい古里へ戻ったものの、そこはかっての古里ではなく、しかも八重は自らの数奇な運命を知ることになる。やがて古里の小島を離れ、飯屋を出した。そこで、八重は、自らが産み落とした娘と再会するのだが……。波間に漂う小舟のように過酷な運命に翻弄される女の人生を描く。 一章 那嘉田家の嫁/二章 観音堂/三章 糸/あとがき
大陸五大ギルドの一つ『王獣の牙』所属の付与魔術師、レイン・ガーランドはある日突然ギルドを追放された。 信じていた仲間に裏切られたやるせない気持ちを抱えて、レインはギルド全ての防具にかけていた『強化ポイント』を全回収し、代わりに手持ちの剣と服に付与してみるとーー 安い銅剣は伝説級の剣に比肩する破壊力を持ち、単なる布の服はオリハルコン級の防御力を持つことに!? しかもレインの付与魔術にはさらなる進化を遂げるチート級の秘密があった!? ーーレインの噂を聞いて訪れた高名な美少女騎士・リリィ、勇者候補の貴族令嬢・マルチナはじめ、新たな仲間との出会いを経て、レインは偉大なる冒険者に成長していくのだが……!?
ヤンマガWEBにてコミカライズ決定!! 15歳になると人々は女神様から固有の特殊能力「ギフト」を授かる。 優秀な魔法使い家系であるフェローズ家の三男・アルマもまた期待を向けられるが、何もギフトを授かることはできず、「無能」の烙印を押され一家を追放されてしまう。 失意に沈むアルマ。しかし直後、隠されたギフト《転生者》が覚醒。アルマは前世の記憶と能力を取り戻す。 一度目の人生ですべての魔法を極めたアルマはその瞬間、世界最強の魔法使いへと進化したのだーー! 目指すは、フェローズ家を凌駕する大貴族へと成り上がること。 「無能」と蔑まれた男の大逆転劇がはじまるーー!
全てが2位でエキスパートではない(と思い込んだ)少年、クレオ・ファーシード。 エキスパートを求める父によりファーシード公爵家を勘当されたクレオ。 冒険者となって様々な事件を解決していくが、そんなクレオの前に現れたのは 学園時代から婚約者を自称する暴走聖女、マリン・シンデリウス。 クレオを追って冒険者にまでなろうとするマリンだが、 彼女、そしてシンデリウス家は、 クレオとも対峙した冒険者ゴウン・オルザールと浅からぬ因縁があった。 シンデリウスとオルザールの因縁は、 悲しき運命を背負った少年を呼び込んでしまいーー!?
作家・雨宮惜秋氏が終始懸念していることは、すべてのマスコミ報道や政治家・官僚の言論、果たして信じるに値するのか、ということです。 本書で、雨宮氏は、ダイオキシンの害悪に関する問答劇を繰り広げます。 人間が1度呼吸するたびに、1億個ものダイオキシンの分子を吸入するといいます。 通説では、ダイオキシンの害は知られるところではありますが、実際はダイオキシン類は222種類にも及び、なかでも猛毒であるTCDD(テトラクロロジベンゾ・パラ・ダイオキシン)の数値に換算して、人の生命を貶める物質であると一般的に言われています。では、なぜその猛毒物質に換算するのでしょうか。大部分のダイオキシンに害が希薄にも関わらず。 雨宮氏の考えるところによると、まさにそこにあらゆる思惑・陰謀が隠れているところであり、人々が知らずに情報操作されている結果であると言います。 雨宮氏は、「洗脳社会」と話します。 現代では、複雑な情報を誰もがどこにいても知ることができることと裏返し的に、発信者もその情報の伝え方によっては如何様にも操作できる時代だといいます。すべての情報は、自身で取捨選別する、疑う技術が求められています。 前作、「囁く葦の秘密」・「小説 恐怖の裁判員制度」に続く、3部作目。 囁く葦の秘密シリーズ完結編です。 [目次] 第1章 “ゴミ分別”エレジー 第2章 “官僚マフィア”と“ダイオキシン・シンジケート” 第3章 ウルトラ・スーパーリッチと魔の洗脳エコロジー 読者の皆様へ 著者プロフィール 著者プロフィール 雨宮 惜秋(あまみや・せきしゅう) 昭和十九年二月、東京都生まれ。日本大学法学部卒。 平成十六年にアマチュア画家を廃業して美術から文学に転向。 平成十七年、小説『慟哭のヘル・ファイアー』を上梓。 平成二十七年四月、電子書籍『タロー 子供の夢』22ARTパブリッシングより出版。 平成二十七年七月、電子書籍『は縫い物語/愛の形見(新説鶴の恩がえし)』22ARTパブリッシングより出版。 平成二十七年七月、電子書籍『囁く葦の秘密』22ARTパブリッシングより出版。 平成二十七年八月、電子書籍『純白の未来』22ARTパブリッシングより出版。 平成二十七年九月、電子書籍『小説 恐怖の裁判員制度』22ARTパブリッシングより出版。
他人の強い思いをビジョンとして視ることのできる少女クララは、ある日を境に若い女たちが傷つけられる不吉なビジョンを頻繁に視るようになる。カジノのスパ施設で働くリリーの協力を得て彼女たちを救おうとするが……。エドガー賞受賞のサスペンス。
人生のレールを外れても、夢みることを忘れてしまっても、彼女には音楽があった。五線譜の奏でに導かれるように精神科医を志した亜紀は、家庭環境の影響もあって高校を中退してしまう。深い苦しみには、癒やしの旋律をー。誰かが悲しんでいるのなら、ピアノを弾こう。“音楽”には全てある。出逢い、離別、享楽、悲哀、辛苦、苦悩、屈辱、絶望、孤独、沈黙。そして、再生ー。愛と人生を奏でる中編小説、ついに文庫化。
平凡な司祭だったジャネイだが、長い礼拝を終えて聖堂を出てみると、世界は一変していた。聖職者であるはずのシスターたちまでが、異性との行為に積極的になっている。どうやら教義と共に常識も変わっているようで、聖者として子作り教義を実践することに!?
目羅博士でも真相は見抜けまい。 大乱歩が読んだら、どれだけ喜んだことだろう。 ーー春日武彦(精神科医)推薦! 心理学を専攻する大学院生の夷戸と彼の先輩の根津、ふたりの行きつけの喫茶店のマスターの美菜は三人で壱岐に旅行にやってきた。 根津の提案でボートを借り、かつて隠れキリシタンの島民が大量死したという曰くある島「弔月島(ちょうげつとう)」の見物に出かける三人。島にはキリシタンの末裔である富豪が築いた奇妙な館・淆亂館(ばべるかん)が残っていた。 上陸した三人は、「館の使用人」を名乗る獰猛な男たちに拉致され、館に軟禁される。そこにいたのは、有名な劇団のメンバーたちとゴシップ記者。淆亂館の主は、彼ら全員と因縁のある、十年前に失踪した「伝説の俳優」なのだと言うが…… 謎の黒衣の男が跋扈し、次々と起こる謎めいた殺人。作者渾身のシリーズ第三作は、異常なロジックと奇矯なトリックが炸裂する傑作変格ミステリ! プロロオグ 渚にて 一 暗鬱なる島へ 二 淆亂館の主人 三 消失と出現と 四 因辺留濃への道行 五 宴の精神病理学的考察 六 悪夢と悪魔 七 会議は踊る、されど進まず 八 了解操作が始まる、すべてが終わる 九 宗教的な、余りに宗教的な エピロオグ 弔い月の下にて
花浦久兵衛は父の弥兵衛が明治維新後に設立した花浦財閥の総帥を受け継いだ。一九四五年の敗戦後、GHQ主導による財閥解体の危機に直面し、苦悩する久兵衛。やがてGHQ参謀第二部のキャノン中佐率いる一団が花浦邸を接収し、傍若無人に振る舞い、屋敷は滅茶苦茶にされてしまう…。花浦財閥存亡の危機に、久兵衛が下した決断とは?疲弊した現代日本を逆照射する歴史経済巨編!
58歳の主婦・澄子は、横暴な夫・孝男との生活に苦しんでいた。田舎の狭いコミュニティ、ギスギスした友人グループ、モラハラ夫に従うしかない澄子を変えたのは、離婚して自分らしく生きる元同級生との再会だった。勇気を振り絞って離婚を決意するも、財産分与の難航、経済力の不安、娘夫婦の不和など、困難が山積。澄子は人生を取り戻せるのか?平凡な主婦による不屈の離婚達成物語
大隈重信、新しい国家・日本は、この男の登場を待っていた。名君と謳われた九州佐賀藩主・鍋島直正(閑叟)に見いだされ、歴史舞台に躍り出た大隈重信。動乱の幕末明治を駆け抜け、日本を近代国家へと導いた男の波瀾万丈の生涯を描いた歴史巨篇!この国の未来のために奔走した人々は、薩長土だけにあらず!
日本の未来を拓いた男、大隈重信。その波瀾万丈の生涯。「日本」という新しい国家のために邁進する大隈重信。国会開設、政党政治移行、内閣総理大臣就任、早稲田大学創立ー。数多の事績を残し、幕末、明治、大正と時代を駆け抜けた巨人の生涯を描く!信念のためには、突き落とされても、何度でも這い上がる!