2022年3月発売
職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作。心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。
遥か昔、神郷からもたらされたという奇跡の稲、オアレ稲。ウマール人はこの稲をもちいて帝国を作り上げた。この奇跡の稲をもたらし、香りで万象を知るという活神“香君”の庇護のもと、帝国は発展を続けてきたが、あるとき、オアレ稲に虫害が発生してしまう。時を同じくして、ひとりの少女が帝都にやってきた。人並外れた嗅覚をもつ少女アイシャは、やがて、オアレ稲に秘められた謎と向き合っていくことになる。
「飢えの雲、天を覆い、地は枯れ果て、人の口に入るものなし」--かつて皇祖が口にしたというその言葉が現実のものとなり、次々と災いの連鎖が起きていくなかで、アイシャは、仲間たちとともに、必死に飢餓を回避しようとするのだが……。 オアレ稲の呼び声、それに応えて飛来するもの。異郷から風が吹くとき、アイシャたちの運命は大きく動きはじめる。 圧倒的な世界観と文章で我々に迫る物語は完結へ。
“従順な子”と呼ばれ壮絶な人生を歩んだ母と、今を手探りで生きるふたりの娘たちー戦争で消えた人々、大規模デモ、そして「46年生まれ、順子」の子どもたちが拓く未来。2020年「小説家50人が選ぶ今年の小説」第1位。韓国を代表する作家の最新作にて最高傑作。
帝国主義に覆われ、軍靴の響きが近づく1905年のロンドン。霧の垂れ込めた街には夜ごと怪物が跋扈していた…。けれど、この街には暗鬱な空気に立ち向かう「白銀騎士団」がいる。腕利きの従者の中国人・李、インド人・ゴーシュ、負けん気の強いメイドのアイルランド人・アニー、そして若き准男爵にして団長のサー・ジョセフ。個性豊かな面々がロンドンの平和を守り、貧乏貴族から脱するため、はびこる悪と今日も戦う!
時は天正六年(1578年)。伊勢国を治める織田信長の次男・北畠信意は隣国、伊賀国への侵攻を計画していた。それをいち早く察知した伊賀国人たちは、侵攻の根城であった丸山城を強襲し焼き払う。しかし、これは大いなる戦の序章に過ぎなかった…。若き伊賀武者、新弥兵衛は幼馴染キヌへの思いを秘めつつも、剣術を極め任務にまい進するが、伊賀国の未来を憂う名主たちの思惑は決して一枚岩ではなく…裏切りの内通者、甲賀者の暗躍など予想外の事態が動き出すなか、強大な敵が間近に迫っていた!
新宿二丁目で夜遊びに興じる川島大吾。独身で趣味は仕事。男女の駆け引きのないニューハーフのショーパブに嵌っている。平成三年、あぶく景気が弾け、いつも指名するカスミも店を辞めた。当時はまだ日陰の存在だったニューハーフに頼る家族も故郷もない。老後の心配をするカスミに、ニューハーフのリタイアハウスのプランを告げる大吾だったが…。狂騒のなかに哀感があった平成バブル。夜の街に囚われた、男、女、ニューハーフ、ジャパゆきさんの、果ての果て。
鹿島穂花(40)は、相続した新宿区A町の古い民家をシェアハウスにすることに。しかし、不動産会社の口車に乗せられ想定外のリフォームをして借金を負う。さらに工事中に床下からとんでもないものを発見してしまう。シェアハウスには「キラキラネーム」の四人を含む六人の女性が入居。スレッド主「君の名は」が立てた「キラキラネームさん集まれ!」板の常連たちだ。時はコロナ禍、皆でマスクを手縫いし、果てには持続化給付金詐欺に手を染め…。次第に雲行きが怪しくなってゆくシェアハウスの実態は?「君の名は」の正体は?
「一体どうすれば、天下が取れるのか」。美貌も有力な後ろ盾もない阿茶には、男を凌ぐ知恵があった。夫亡き後徳川家康の側室に収まり、その才を生かし織田・豊臣の天下を生き延びる。そんな彼女には、家康よりも息子よりも愛した人がいた。阿茶の知られざる真実に迫る、傑作歴史小説。
警視庁上野署の若手署員がナイフを持った男に襲われた。品川では元警官が銃弾に倒れ、犯人には逃送されている。一方、指定暴力団の印旛会も幹部の事故死や失踪が続き、混乱を極めていた。組織犯罪対策課の八神瑛子は、ご法度の薬物密売に突然手を出して荒稼ぎを始めた印旛会傘下・千波組の関与を疑う。裏社会からも情報を得て、カネで飼い慣らした元刑事も使いながら、真相に近づいていく八神。だがそのとき、彼女自身が何者かに急襲され…。手段を選ばない捜査で数々の犯人を逮捕してきた八神も、ここで終わりなのか?
不幸にも病で命を落とした藤沢拓美は、子爵家の三男・アスランとして異世界に転生する。その際、相手のスキルを自分のものにできる『吸収』という特別な力を神から与えられる。しかしそれは、使用対象が罪人に限定されるなかなかにクセの強い代物だった。幸せな家庭ですくすく育ったアスランは、やがて王都の学園に入学。魔法の才能に恵まれた上、さらに『吸収』スキルを巧みに使いこなした結果、たちまちのうちにクラスメイトの尊敬を集めていく。そんなある日、学生同士の国別対抗戦の実施が告げられる。国家の威信をかけた一大イベントに向け、アスランはクラスを勝利に導くために奮闘する!
王家の血を引きながらも、幼くして魔物が棲む森に捨てられた双子ーアーサーとモニカ。高い潜在能力のおかげで厳しい環境を生き延びた二人は、やがて森を出て街で生活することを決意する。彼らは汚い身なりを不審がられるものの、周囲の助けもあって、徐々に街での暮らしに馴染んでいった。そんな二人はある薬師に弟子入りし、ついに店を任されるまでになる。ところが、モニカが回復魔法で強力なポーションを作ったことで事態は急変。回復の力を独占する悪しき組織に狙われてしまう!?
仕事帰りにトラックに撥ねられて、命を落としてしまった会社員の江崎塁。けれど目が覚めるとそこは異世界で、おまけに愛らしい3歳児・エルになっていた!社畜として馬車馬のように働く毎日から一変、優しい家族に囲まれ、楽しく賑やかな日々がスタート。超効能ポーションを作ったり、即席で魔法を創造したり…時たま起こるトラブルも、前世の知識でサクッと解決!-って、あれ?ちょっとやりすぎた?気がつけば家族からも友人からも頼られて、次々に規格外なことをしでかしてしまい…この世界の普通ってなんですか!?最強少年が繰り広げる、異世界爽快ファンタジー!
校舎ごと異世界に転移した上、クラスメイト達から役立たずと糾弾されて追放された水沢優樹。しかし、とある偶然から万能にして最強の“創造魔法”を手に入れると、立場は一転する。自由な冒険者となった優樹は、手のひらを返してしがみついてくる彼らをしり目に、迷宮に巣くう災害クラスモンスターの討伐、他の冒険者との対決など、様々な難題を乗り越えていく。そんな優樹の前に、人間の敵である魔族に寝返って強大な力を得た『元』クラスメイトーカースト上位グループが立ちはだかる!アルファポリス第1回次世代ファンタジーカップ「面白スキル賞」受賞作第2巻!
貧乏貴族家に転生した少年・ウィンは、自分だけの農場に出入りできる特別なスキルを持っていた。ある日彼の国に、永遠の巫女と呼ばれる少女がやって来る。彼女は極めて高い潜在能力を秘めていたが、なぜか暗示がかけられ、魔法の力を抑制されていた。不審に思ったウィン達が調べると、彼女が最上位の『魔境』を開く『鍵』であると判明する。もし『魔境』が開かれれば、強力な魔物が溢れ、世界が危機に瀕するという。彼女を利用して世界を混乱に陥れようとする何者かの企みを、ウィン達は阻止できるのか!?
風の神シルフィリールのミスによって命を落とし、異世界に転生したタクミ。森の中で双子のアレンとエレナを保護した彼は、冒険者として生活を始めた。ある日タクミ達は、滞在していた港街ルイビアを離れ、隣国であるセルディーク国に向かうことにする。普段は乗らない客船では、意外な再会があったり、海上ならではの滅多に起きない現象に遭遇したりと、一行は船旅を満喫する。そしてセルディーク国に到着してからは、双子の希望で迷宮に向かうことに。見たこともないようなものばかりの迷宮に、双子も契約獣達も大はしゃぎで攻略を進めていくがー
神様のイタズラによって命を落としたお詫びに、三つの便利な初期スキルを授かって異世界に転生した銀髪の少年、ラルク。冒険者ギルド総本部のお悩みを持ち前の機転で解決した彼はある日、ひょんなことから一頭の馬と仲良くなる。せっかくだからと軽い気持ちで従魔にしたのだが…。実はこの馬、「魔馬」という桁外れの力を持つレア種族だった!?新しい仲間をパーティに加えたラルク一行は、まだ見ぬ異世界の不思議な物を探すべく、魔馬を駆って新たな冒険に出ることを決意する!無限の可能性を秘めた超お人好し少年の異世界ファンタジー!
落雷で命を落とし異世界に転生した雨宮咲。サキ・アメミヤとしての彼女の第二の人生は、公爵家の養子になったり王様に認められたりと順風満帆!そんなある日、サキは王様に呼び出され、王家のお姫様・プレシアの魔法の教育係に任命される。こうして始まった3ヶ月の教育期間を通し、サキはプレシアの実力をぐんぐん伸ばしていく。そしてプレシアを一人前の魔法使いに育て上げ、サキの任務は完了…かと思いきやプレシアが何者かにさらわれてしまった。サキと仲間たちが王都を捜索する中で、どうやらプレシアの失踪には国家反逆組織が関わっていることが判明し…?