2022年4月発売
介護施設で働く小山葉子のもとに、差出人不明の怪文書が届く。書かれていたのは「おまえの息子は犯罪者だ」という衝撃の内容だった。葉子の息子・雅也は五年前に家を飛び出したきり、音信不通となっていた…。わずかな手掛かりをたどって新宿・歌舞伎町に行き着いた葉子は、雅也が「炎上系」の動画配信者だったことと、複数の人間の恨みを買っていたこと、そして数日前に自宅マンションから忽然と姿を消していたことを知る。彼女は息子を救うため、全世界に向けた動画配信に出演することを決意するのだが…。母、激走のサスペンス!
女子中学生のユミは、バイク事故で亡くなった親友の母親に呼び出されて、一冊の日記を手渡される。事故で死んだはずの親友・ジェジュンの日記には「ある日、僕が死にました」の一文が遺されていた。大事な人の死が実は自殺だったのではないかと頭によぎり、悲しみに打ちひしがれる。日記の続きを読んでほしいと頼まれたユミは、楽しかった日々を思い返しながら、ジェジュンの死の理由に迫る。少年の訃報のニュースを見て涙が止まらなかったという著者が描く、韓国発の優しい物語。
大逆転後宮とりかえ伝、第二幕「はじめての外遊編」後編!「なぜ…わたくしは止められなかったのか…」嫌われ者の雛女、慧月と入れ替わったまま邑の民に攫われた玲琳。邑を襲った疫病が一段落した頃、頭領の雲嵐が凶刃に倒れた。死の淵をさまよう彼の姿を見て、玲琳は激しく動揺し、消沈する。その様子は辰宇や景行から見ても危ういものだった。一方、慧月は闘志を燃やしていた。堯明や景影らの心配をよそに、雛女たちが集まる『茶会』を決行!女同士の腹の探り合いの中、慧月を貶めようとする藍芳春の毒牙をくぐり抜け、反撃に出るが…!?外遊先で起こった、慧月への執拗な嫌がらせ、祭りの妨害に伝染病。その大きな悪意は否応なしに玲琳と慧月の心に、変化をもたらしていくー。大好評シリーズ第二幕、終結!涙と決意の第4巻。
ジラルドの活躍で入会希望者が増えた「癒やしの盾」は、かつてないほどの活気に溢れていた。そんな中、ジラルドは旧知の戦友と再会し、古来種と呼ばれる勢力による恐るべき邪神復活計画を知る。阻止するには、異空間に点在する封印解除装置を破壊しなければならない。ジラルドは精鋭戦士を集め、異空間へ旅立つがー。黒き剣帝、最後の戦いが始まる!
最弱種族&無能魔法という逆境を乗り越えブロンズウルフを倒したニャンゴはパーティーの一員として街での活動を開始。学校の先生や女冒険者と出会い、知識と経験を積み重ねて更に成長する日々の中で、兄フォークスが貧民街に囚われていると知る。兄の救出に奔走し、更に身代金目的の学校襲撃に巻き込まれー家族と街を守るため最強猫人が奮闘する!
冬至祭が迫るヒールベリーの村に急報!ステラの末裔を名乗る東方の国から、ステラに会いたいとの知らせが届く。祭を盛り上げるべく、村人総出でアイデアを出し合い、作業が進む中、悩むステラと寄り添うエルトの関係にも少しだけ変化が…?そしてついに、何もない未開の地から植物魔法で発展した村の集大成、大賑わいの冬至祭が開幕します!
若返りスキルを手に異世界を旅するおっさんアジフ。王都へたどり着き、念願だった剣術道場へ入門。相変わらずのソロ討伐の傍ら、剣術を磨いていく。愛馬や気のいい冒険者たちとの出会いと別れを繰り返し、放浪生活を満喫していたのだが、ある事件をきっかけに、アジフは過酷な砂の国へと旅立つことを決意する。自分の足で世界を旅する放浪記、第二弾。
あなたの心の雲も、きっと晴れるー。トラウマを抱え言葉をうまく発することができない青年・悠平が、急きょ舞台で詩を披露することになり…。(「テレパスくそくらえ」)。最愛の妻を亡くした元気象庁技官・公伸は、喪失の日々のなかで一編の詩に出会う。(「幻の月」)。学習支援教室の指導員・聡美と、ブラジル出身の少女・ジュリアの心を繋いだのは、初めて日本語で挑戦した詩だった。(「あしたになったら」)。…ほか、“詩”が人を繋ぐ、生きる希望が満ちてくる全6編。
「小泉八雲」となった男ラフカディオ・ハーンを愛した、3人の女たち。あなたを語ることは、あなたを蘇らせることー。母、最初の妻。二番目の妻。陰の存在だった彼女たちの「声」が、時を超えて響きわたる。
この世界の理不尽さに深く傷つく中学生、実直に堅実に生きてきたのに報われない中年女性、定年後の不安と不満が募る元サラリーマン、薄れゆく記憶の中を生きる老人、“家”を守りながら囚われてきた専業主婦、強い悔恨の念を抱えて念願の舞台に立つ老優…。中高年限定の劇団を取り巻く人々の人生を丁寧に掬い取る。
ガーナにある探偵事務所を、アメリカ人の青年デレクが訪ねてきた。三カ月前、インターネット詐欺にあった彼の父親は、真相究明のためにこの地で自ら調査を行っていたが、消息を絶ってしまったという。元巡査の探偵エマ・ジャンはただちに捜査を開始するが、当初たんなる失踪と思われた事件は、やがて呪術師に操られる詐欺集団サカワ・ボーイズ、警察幹部の汚職、大統領候補暗殺事件などのさまざまな暗部へとつながっていき…灼熱の地ガーナを舞台に新米女性探偵の活躍を描く2021年度シェイマス賞新人賞受賞作!
エミラは25歳のアフリカ系アメリカ人。大学卒業後、定職に就かずにベビーシッターをしているが、そろそろきちんと健康保険に入れる職に就きたい。ある日、ベビーシッター先の白人の子どもを連れて高級スーパーを歩いていると、誘拐の疑いをかけられてしまう。雇い主の白人女性は正式に抗議すべきだと焚きつけてくるが、エミラは今一つ気が進まない。一見リベラルだが、無意識な差別感情に溢れる白人に圧倒されっぱなしのエミラが選ぶ生き方はー。女優リース・ウィザースプーンのブッククラブに選書され、英米で話題沸騰。70万部突破のブッカー賞候補作。
希望の光、再生への旅。満州からの帰還。敗戦の傷跡を背負いつつ真摯に生き抜いた人びと。若い世代は過去から何を伝え聞いたのか。世代を超えて語り継ぐ小さな愛と勇気と祈りの物語。
配偶者を亡くし自活できない男女が、収容先で再婚に向けて奇妙な再教育を受ける「前に進む」。大洪水のなか水没をかろうじて逃げた自宅で、助けを乞う人々を追い返して生き延びてきた男が、ある男をボディガードがわかりに唯一受け入れたところ…「最後の日々の過ごしかた」。会議中に襲来した怪物から逃げまどいパニックに陥ったエリート役員たちが、死を前にして思い至ったのは…「やつが来る」。友人と出かけたボートが遭難し、来る気配のない救助を待つ男が、長年の友情が幻想だったと突きつけられる表題作。特異な生殖能力を持つため、あらゆる女に追い求められる“みんなの男”が、落ち着いた関係を望みはじめたとたん…「おたずね者」。抽選で“不要”と認定された子どもたちが繰り広げる、一瞬も気を抜けない苛酷な生存競争を描く傑作「不要の森」など。不条理な絶望の淵で生き残りをかけてもがく人々の孤独とかすかな希望を、無尽の想像力で巧みに描く、ダークでシュール、可笑しくて哀しい鮮烈な12篇。
王太子と婚約中の聡き令嬢・ティアリーゼ。王太子は別の女に夢中だが、彼に恋愛感情0のティアリーゼにとって、取るに足らない出来事であった。しかし2人の関係は熱を増し、このままでは彼から婚約破棄をーえっ、待って、向こうから!?私悪くないのに!?そんな一方的な話なんて、絶対に受けてたまるものですか!婚約破棄を突きつけられる前にこの結婚、白紙に戻して差し上げようじゃない!我が道を突き進むティアリーゼに王太子との関係も次第に変化していき…。武闘派令嬢がおくる、痛快!爽快ファンタジー!
妹びいきの両親から冷遇されてきた伯爵令嬢ソフィア。聖女選定の儀式の日、妹が聖女に選ばれ厄介払いされたことをきっかけに「これからは自分の人生を生きる」と決意する。その矢先、突然伝説の竜王が現れてー「俺の花嫁となる聖女を迎えにきた」実はソフィアこそが聖女の中でも最上級の力を持つ“白の聖女”だったと判明!一方ソフィアがいなくなったことで王都には深刻な影響が。自称夫な竜王や聖獣に囲まれ、薬草を生成したり土地を浄化したり、薬師として大活躍するソフィアの噂は王城にまで届いていて…!?
国を救う「水の精霊憑きの聖女」として幼い頃から期待されてきたモニカ。しかし覚醒の儀で聖女としての力が示せなかった彼女は、役立たずとして隣国バーヘリダムに売られてしまう。聖女としての自信を失うモニカだったが、バーヘリダムの人々の温かさに触れ、国のためではなく彼らの幸せのため力を使い始める。すると彼女に憑いている水の精霊が現れ、モニカは「真の水の聖女」として覚醒!並外れた力を見せつける。一方、モニカを追放した王国は迫りくる災いから逃れるため、躍起になって水の聖女を探し続けるが…!?
王国の宮廷魔術師にして勇者ケビンの教育者でもある魔女アニエスは、魔王との最終決戦で勇者を守るために自ら犠牲となるが、自身に転生の魔法をかけて死を回避する。しかし、転生した先はなんと、3歳の幼女だった。辺境の村で平凡な娘リタとして新たな人生を歩み始めるが、森で遭遇した魔獣を魔法矢で撃退するなど、その魔力は変わらぬまま。一方、帰還したケビンは、アニエスの生存を信じ、捜索を決意する。伝説の魔女と国を救った英雄。二人の人生が再び交差する日はやってくるのか!?