2022年発売
警察でも裁判官でもない私たちには「聴く」ことしかできないけれどーー。家裁調査官は「臨床の専門家」として生身の人間を扱い、罪を犯した者たちと向き合うのが職務。少年係調査官として働くかのんは家庭や学校、友人との問題等で荒んだ少年少女たちの“声なき声”に今日も耳を傾ける。更生の可能性を信じてーー。ひたむきな女性調査官が奔走する姿を描く連作短編シリーズ誕生!
「私のことみたい」「背中を押してもらえた」等、韓国で「共感」レビュー多数! 韓国のイラストレーターのチョン・ミリョンのイラストエッセイ。 多くの失敗を経験しながら一歩ずつ進み、ゆっくりだけど少しずつ成長していく主人公「ムリさん」の20代から40代までを綴ったエッセイ。毎日揺れ動きながら生きているすべての女性たちへ、共感度100%! 仕事…月給が命綱。頼まれると断れない。自由な時間ゼロ。 お金…いくらあれば足りるのか。常にお金が足りない。 結婚…結婚しないの? なんでしないの? そんなルール誰が決めた? 子供…早期閉経!? 生物学的なタイムリミットに迫られる。 加齢…疲れやすい。老化現象は頭より先に体にあわられる。 大丈夫、生き方にルールも正解もない。
十六歳で単身日本を脱出し、中国大陸にわたり満洲を目指した小日向白朗。誰かが通ったルートを辿るのではなく、未踏の地を歩くことを決意し、奉天で坂西利八郎閣下を紹介される。その後、白朗は「軍事探偵」の命を受け、意気揚々と北京を出発する。しかし、万里の長城を越え、シラムレン川に差し掛かったとき馬賊に急襲される!その馬賊とは、北京から北西四〇〇キロほどの下窪を本拠とする楊青山総攬把という男が率いる集団であった…。本名は権松、中国名は尚旭東、民衆から小白竜と呼ばれたひとりの男の息つく暇もない冒険の連続に、血湧き肉躍る。実在した満洲の馬賊王・白朗の桁外れの冒険劇!!
撮る大人たち、撮られる子供たち・・・・・・。 人生はドラマでも商品でもない! わが子をYouTubeで公開する母親。 SNSネイティヴの子供たちの未来をまだ誰も知らない。 若い頃、テレビのリアリティ・ショーに夢中になったメラニーは、母となり、子供たちをYouTubeで公開するようになり、何百万人もの視聴者を獲得する。しかし6歳になった娘が失踪。誘拐が疑われ、脅迫状も届く。金目当て? 成功者への嫉妬? ペドフィル? 彼女と同世代の警察官クララが事件を精査し始める。ネット社会に翻弄される人間たち、キッズインフルエンサーのその後の人生、実に考えさせられる問題作。タイトルは、母親の「うちでは子供が王様なんです」から。
東京でフリーライターとして働く小野寺衛は、同棲する恋人の妊娠が判明した夏の日、伯母からの電話を受ける。それは故郷に残してきた兄の死の報せだった。兄・聡には知的障害があったが、死因は自殺ということ以外なにもわからない。葬儀のため七年ぶりに地元・松島の地を踏んだ衛は、兄の死の真相を探る決意をする。父親、伯母、幼馴染みと、聡と関わりの深かった人物に話を聞いていくことで、慟哭の真実が明らかにー!エッセイ『しくじり家族』『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』で話題の著者が贈る、鮮烈なミステリデビュー作。
中須磨家の一族が殺される度に、 大きな波の音が聞こえるーー ここには海なんかないのに。 山間部の小村に伝わる特異な妖怪伝説、 名家が祀る謎の神"くとる"様 H・P・ラヴクラフト×不可能犯罪! 第十七回ミステリーズ!新人賞受賞作『影踏亭の怪談』に続く初長編 愛媛県の山間部にある過疎の村・赤虫村には、独自の妖怪伝説が存在する。黄色い雨合羽を着て暴風を呼ぶ「蓮太(はすた)」、火災を招く「九頭火(くとうか)」、廃寺に現われる無貌の「無有(ないある)」--そして古くから伝わる“クトル信仰”。フィールドワークのために村を訪れた実話怪談作家・呻木叫子は、その後村の名家・中須磨家で続く不可能状況下での殺人事件に関わることに。第17回ミステリーズ!新人賞受賞者による初長編。
豊臣秀吉に仕えた武将の家系に遺されていた一枚の絵。そこに描かれている肖像画とうり二つの女性が語り始めた。この絵を描いたのは、後世に明智光秀と呼ばれた人物だと。そして…かつて美濃の国と尾張の国の境目、木曽川の支流である二似見川のほとりにあった“いよの国”。その豊かで閉ざされた地には、争いがなく穏やかで豊かな“素晴らしき国”を造るための礎となる人材が育てられていた。そこで育った、智慧と力と様々な能力に長けた者たちは、“素晴らしき国”を実現できそうな、国を治める強い力を持った者の元に送り込まれ、その手助けをする。たとえば、織田信長に嫁いだ女や明智光秀のようにー。
犯罪都市NYの検視局でキャリアを積んだ法医学者が、神奈川県警と警察医契約を結び、横浜に戻ってきた。すべては死者のためにー。死者と語り、どこまでも真実に執着する警察医である法医学者。多様化する性を取り巻く犯罪に立ち向かうジェンダー班の刑事たち。死に隠れた謎を解き明かす、新たなドラマの幕が上がる!
宮崎の山奥に異動になっていた山本猛元店長が、 三年ぶりに、吉祥寺本店に店長として復帰した。 張り切る店長だが、相変わらず、人を苛立たせる天才だ。しかし京子は、心の中で「お帰りなさい」とつぶやいた。 そんな中、本や書店を取り巻く環境はますます厳しくなってきたが、 それでも京子は、新人作家の才能に出逢い、打ちのめされ、 好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っています。 スタッフの磯田さんや、覆面作家だった大西先生や神楽坂で小料理屋を営む親父さんや、優しき先輩たちに、応援を受けながらーー。 小説と書店の未来を、仕事の意味を、生きる希望を改めて深く問い直す、第二弾。
安倍益材の息子、葛丸(後の晴明)は、幼き頃から人の死を『先見』してしまう力を持っていた。 災いが降り掛からぬように、屋敷から出ずに育てられてきた葛丸。 彼が七歳になった時、陰陽師の修業を目前に控える少年・津久毛と、先帝の孫である鶴君だった。 ともに人に馴染めぬがゆえに親しくなる三人。しかし葛丸の先見のせいで、宮中での毒殺の疑いが益材にかかる。 その疑惑を晴らすべく、葛丸は平安の都に潜む数々の謎へと挑み始めるーー。 著者渾身の平安時代ミステリーの登場!
人気作家Priestの再生回数36億回超ドラマの伝説的原作BL小説(台湾リリース版)。重厚な世界観の中での数万年の時をかけた壮大な愛と戦いの物語が待望の邦訳! 大都市龍城(ロンチェン)。人間ではない存在が引き起こした特殊事件を扱う特別調査処の所長・趙雲瀾(チャオ・ユンラン)は、龍城大学で起きた不思議な事件の捜査中、大学教授・沈巍(シェン・ウェイ)に出会う。 二人は初対面なのに、なぜかそんな気がしない。一目惚れだと確信した趙雲瀾は沈巍に猛アタックするが、沈巍は距離を置く。それでも趙雲瀾が危険な捜査現場を突き止めたり、体調不良で倒れそうになったりするたび、そこには常に沈巍の姿があった。趙雲瀾が沈巍の正体に迫ると、二人の関係と特殊事件が交差し、数万年の時空をさかのぼりーー。数多くの前世からの輪廻を超えて、彼らは結ばれるだろうか?
栃木県の片田舎に小さな村があった。その村には“アヤの祟り”という言い伝えがあり、アヤという名の女性が村に入ると禍が起こるというものだった。現在村は“梅屋敷”と“藤屋敷”の二つの家を中心に動いていた。東京から戻ってきた“梅屋敷”の跡取り和壱が、密室内で拳銃自殺を遂げた…。
ユオの村にいきなり軍隊が攻めて来た!!!実は隣国の辺境伯の娘だったというリリを連れ戻しに来たらしい。なんとか誤解は解けたものの、家出の理由を聞いたユオはリリの実家に乗り込むことに!こうしてザスーラ王国のサジタリアス辺境伯領を訪れたユオだったが、うっかりお城を襲撃したり、うっかり洪水を起こしたり、うっかり温泉に入ったり、うっかり辺境伯領に“この世の終わり”を現出させたりと今回もやらかし放題。いろいろデカい女騎士のクレイモアも仲間に加え、温泉領地はもっとにぎやかに!!魔力ゼロの“灼熱の魔女様”が災厄級のあっためスキルと温泉パワーで仲間のピンチを救う異世界温泉物語第2巻!
最強女教師、モンスターペアレントと対決!? 《WEB版から大幅加筆、書き下ろし4編も収録!》 皇帝から正式な許可を得たアオイは、メイプルリーフでの教育、研究活動を推し進め、充実感を覚えていた。 そんな矢先に、シェンリーが学院を辞めて帰ってくるよう実家から命令を受けた。 悲しむ彼女を見て、アオイはシェンリーの父を説得するため、家庭訪問を実施する! そしてフィディック学院では、各国の王侯貴族がやってくる文化祭が始まろうとしていた。 個性派揃いの親たちが、“学院の魔女”と噂されているアオイを放っておくはずがなく……!? 「ご安心ください。私の教え子ですから」 いろんな親とバトルする、最強女教師アオイの異世界教育改革、第三弾!
唐の時代を舞台にスケールアップした乱歩の娯楽長編を読むような面白さ! この驚天動地の恐るべき動機は、まさに僕の好みでした! ーー 作家 三津田信三さん推薦! 一族の内紛に勝利して大唐の二代皇帝に即位した李世民の治世、貞観三年の春。 霍邑県を訪ねた旅の僧・玄奘と従者の波羅葉は、県令郭宰の屋敷の女中から「県令夫人を祟る悪鬼を祓ってほしい」と申し出られる。しかし、対面した夫人が玄奘を一目見て発したのは、今すぐ霍邑から立ち去れという謎めいた警告だった。 その夜、郭宰の歓待を受けた玄奘は、師を殺め出奔した兄・長捷の足取りを追うために霍邑を来訪したことを明かす。前県令の崔珏が自殺した事件に兄が関わっているかもしれないと告げる玄奘に、郭宰はこの地の人々が、崔珏がその死後に地獄の判官となったと噂し、彼を祀った「判官廟」は霊験あらたかであると崇拝されていると教える。 逗留中、玄奘は二度にわたって殺されかける。襲われた理由も分からぬまま、醜聞を避けるため郭家を出、名刹・興唐寺に移った玄奘たちは判官廟に足を向けるが、そこで怪現象に襲われ三たび命を狙われるーー 楔子一 楔子二 第一章 唐朝の僧、天竺人の逃亡奴隷 第二章 ノコギリの歯、閨房のこと 第三章 大麻、曼陀羅 第四章 興唐寺、判官廟 第五章 三度目の暗殺 第六章 逢引する女、誘惑する僧侶 第七章 死んで、生き返る 第八章 魏道士、杜刺史 第九章 座籠、地下道 第十章 天竺人の正体、老僧の秘密 第十一章 三十丈の地下で 第十二章 訴えごとは冥界までつきまとう 第十三章 君とは何者ぞ? 臣とは何者ぞ? 第十四章 画策する者、参与する者、主催する者 第十五章 魂は冥界に入り、魄は忘川を渡る 第十六章 鬼門関、閻王殿、泥犁獄 第十七章 紅塵は終わりを迎え、生死を絶つ 第十八章 謀僧の手腕、帝王のもくろみ 第十九章 自ら嗟く 此の地 吾が土に非ず 尾声 付録 人物、地理史料 訳者あとがき
本格ミステリ界にその名を轟かせる似鳥鶏の新境地は、“メタ・フィクション”! 私たちの知る「小説」は、様々な「決まりごと」の上に成り立っている。 無意識下の常識を逆手に取った、ルール無用の超次元小説! ▼各話紹介▼ 「立体的な藪」……いつものように殺人に出くわしてしまった名探偵。華麗な活躍で事件が解決したはずだったそのとき、思わぬ“伏兵”が推理を始めーー!? 「文化が違う」……異世界転生し、チート能力で無双する。誰もが夢見るシチュエーションで、最大の敵は、言葉の“イメージ”だった!! 「無小説」……「小説」とは何か、「書く」とは何か。創作の限界に挑む、禁断の×××小説! 「曰本最後の小説」……新法が成立し、検閲が合法化された「曰本」。表現の自由が脅かされる中、小説家の渦良は、あらゆる手を尽くして作品を書き続ける。 ※紙書籍版カバー裏には、特別書き下ろし短篇「かみつき小説」を収録。 ※電子書籍版巻末には、特別書き下ろし短篇「夫の日記帳」を収録。 まえがき 「立体的な藪」 「文化が違う」 「無小説」 「曰本最後の小説」 あとがき
王家にも商品を納入している有力な商家である『ブルーム商会』の末娘アリシアはトストマン子爵家の令息・フェリクスと婚約していた。 しかし、浮気に夢中のフェリクスからは蔑ろにされており、これは破談か、と思っていたある日、浮気相手を連れて現れ目の前で貶められたアリシアは、ついに婚約解消を宣言する。 煩わしいこともなくなり平穏な日常に戻る……はずだったがふとした表紙に意気消沈してしまう。 そんなアリシアに、硬派なイケメン騎士・アインハルトや謎多き飲み友達のノアが急接近! 戸惑いながらも二人の男性に心惹かれていくアリシアはーー! 小説家になろう 発 ラブ&グルメファンタジー!
料理も剣の腕も規格外! 300年生きた少年料理番の無双譚! 「貴様は我が子ではない」 世界最強の『剣聖』の長男として生まれたルーシェルは、将来を嘱望されながらも、身体が弱いという理由で山に捨てられる。 魔獣がひしめく山に、たった8歳で生き抜かなければならなくなったルーシェルはたまたま魔獣が食べられることを知り、ついにはその効力によって不老不死になってしまう。 長い刻を経て、真の家族と出会ったルーシェルは公爵家にて最強でおいしい料理を作り始める。 これは300年生きた料理人が振るう、やさしい料理のお話。