小説むすび | 2022年発売

2022年発売

フォルモサに吹く風 オランダ人、シラヤ人と鄭成功の物語フォルモサに吹く風 オランダ人、シラヤ人と鄭成功の物語

出版社

東方書店

発売日

2022年9月22日 発売

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17世紀、オランダ統治下の台湾。ハンブルク牧師が原住民族シラヤの集落に家族を連れて赴任した。娘のマリアは父が建てた学校の仕事を手伝いながら、年の近いウーマと友情を育むが、やがて大陸出身の漢人やオランダ東インド会社幹部などとの交流を重ねるなかで、政策のひずみが年々増しつつあることを知る。その頃台湾海峡の対岸では、清軍との戦いで劣勢を強いられている鄭成功が、台湾に活路を見出そうとしていた。 オランダ人から漢民族へと為政者が変わる激動の時代を、オランダ人マリア、原住民族シラヤの女性ウーマ、鄭成功麾下の漢人・陳澤という三者の視点から描き出す歴史小説。「あとがき」では鄭成功の死因について、医師の視点から興味深い考察がなされている。 序 日本の読者へ 凡例/登場人物紹介 第一部 一六四六年 生 第二部 一六四九〜五一年 望 第三部 一六五二年 絆 第四部 一六五三年〜五五年 疫 第五部 一六五六年〜六〇年 祈 第六部 一六六一年 交戦 第七部 一六六一年 包囲 第八部 一六六一年 決別 第九部 一六六二年 運命 注 エピローグ あとがきーー私はなぜ『フォルモサに吹く風』を書いたかおよび医師の視点から論じる鄭成功の精神分析と死因について 訳者解説(大洞敦史)

森江春策の災難森江春策の災難

日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞ダブル受賞記念 緊急出版決定! 《森江法律事務所》にかかってきた敏腕女性検事・菊園綾子からの電話は、花村カオルという札付きのワルが身辺をかぎ回っているようだから気をつけろと警告するものだった。その数分後、コート姿の怪しい人物が《森江法律事務所》に入ってゆき、直後に死体で発見される。果たして、森江春策の事務所でいったい何が起きたのか? 一風変わった犯人当てである表題作をはじめ、森江春策がヘンリー・メリヴェール卿と共演する「密室法廷」や神津恭介、星影龍三とともに密室について語り合う「架空座談会」、鉄人28号の物語世界へと読者をいざなう「寝台特急あさかぜ鉄人事件」、舞台劇の脚本として書き下ろされた「探偵が来なけりゃ始まらないーー森江春策、嵐の孤島へ行く」など、日本一地味な探偵・森江春策が活躍する十三編の異色な事件簿! 「年譜・森江春策事件簿〔第二版〕」も特別収録! さらに数量限定で玉川重機画伯による扉絵のポストカードを1枚進呈いたします! 《開幕前のご挨拶ーー森江春策誕生記》  森江春策の災難  告げ口時計  うぬぼれた物真似鳥  七回殺された猫の冒険  読者よ欺かれておくれ 《幕間がわりのあとがき1》  真・裁判員法廷ーー森江春策と振り返る大阪第一号  密室法廷ーーヘンリー・メリヴェール卿対森江春策  架空座談会 神津恭介×星影龍三×森江春策、密室ミステリ進化論を語る  七人の探偵には向かない事件 《幕間がわりのあとがき2》  寝台特急あさかぜ鉄人事件  ヴェルデンツ大公国の密室  解凍された密室  ポール・アルテ氏に捧ぐ 《幕間がわりのあとがき3》  探偵が来なけりゃ始まらないーー森江春策、嵐の孤島へ行く 《終幕後のご挨拶ーー森江春策上演記》 年譜・森江春策事件簿〔第二版〕 作成・村川真一

小説集 徳川家康小説集 徳川家康

東の大国・今川の脅威にさらされつつ、西の新興勢力・織田の人質となって成長した少年時代。秀吉の命によって関八州に移封されながら、関ヶ原の戦いを経て征夷大将軍の座に就いた苦労人の天下人。その生涯と権謀術数を、名手たちの作品で明らかにする。 2023年NHK大河ドラマ『どうする家康』視聴者必読! 家康は温和な人だという評言は秀吉の家康についての極(きま)り文句のようであった。秀吉は知っていたのである。(…)家康も温和な人だ。けれどもいつの日かその眼前に天下に通じる道が自然にひらかれたとき、そのときを思うと家康という人は怖しい。いったん道がひらかれた時、そのかみの彼自身が俄(にわか)に天下をめざす獰猛(どうもう)な野心鬼に変じた如く、家康も亦(また)いのちを張って天下か死かテコでも動かぬ野心鬼となる怖れがある。そういう怖れをいだくのも、家康自体にその危さが横溢しているためよりも、時代の人気があまり家康に有利でありすぎたせいだった。--坂口安吾「家康」より 鷲尾雨工「若き家康」 岡本綺堂「家康入国」 近松秋江「太閤歿後の風雲ーー関ヶ原の前夜」 近松秋江「その前夜ーー家康と三成」 坂口安吾「家康」 三田誠広「解説 徳川家康とは何ものか」

姉の引き立て役に徹してきましたが、今日でやめます 2姉の引き立て役に徹してきましたが、今日でやめます 2

召喚術の授業で、伝説級の生き物を次々召喚!? 体育祭の魔法部門で見事に優勝を果たしたシャーロットは、姉に流されたデマの払拭に成功する。 そうして手に入れた平穏な学園生活を気ままに楽しんでいたある日、授業で召喚術を行うことに! しかし、そこでも事件発生!! なんと前代未聞の複数召喚を意図せず成し遂げてしまう! そこで、規格外の状況を招いたシャーロットに興味を抱く皇帝の手引きにより、帝国屈指の魔導師集団である宮廷魔導師団を訪れることとなる。 稀少な祈願術の使い手でもあるシャーロットに興味津々の彼らと改めて調査を行うことになるもーー不死鳥や聖獣、果ては精霊王など伝説級の存在を次々と召喚してしまい!? さらに、迫るテスト期間を前に隣国の第三王子・グレイソンに実技試験対策で魔法を教えることに。 その訓練中、前々からシャーロットに目を掛けている様子の皇太子・レオナルドがやって来て……? 「--シャーロット嬢が、欲しくなったんだ」 様々な思惑が絡み合う学園ファンタジー、第二弾!!

クロコダイル・ティアーズクロコダイル・ティアーズ

出版社

文藝春秋

発売日

2022年9月26日 発売

【第168回 直木賞候補作】 ベストセラー作家、雫井脩介による「究極のサスペンス」 この美しき妻は、夫の殺害を企んだのか。 息子を殺害した犯人は、嫁である想代子のかつての恋人。被告となった男は、裁判で「想代子から『夫殺し』を依頼された」と主張する。犯人の一言で、残された家族の間に、疑念が広がってしまう。 「息子を殺したのは、あの子よ」 「馬鹿を言うな。俺たちは家族じゃないか」 未亡人となった想代子を疑う母親と、信じたい父親。 家族にまつわる「疑心暗鬼の闇」を描く、静謐で濃密なサスペンスが誕生! 「家族というのは、『お互いに助け合って、仲睦まじく』といった一面が取りざたされることも多いですが、そうじゃない部分もあります。ある種の運命共同体であるからこそ、こうしてほしいという願望を押しつけあったり、求めあったりして、生きづらさも生んでしまう。だからこそ、ドラマが生まれる。家族が一枚岩になれないときに生ずる『心の行き違い』は、サスペンスにしかならない」(著者インタビューより) 全国の書店員さんから、驚愕と感嘆の声が届いている傑作をぜひ!

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