2022年発売
夫の夢 律令政治を助けた 愛妻ーー 万世一系日本を創業した天武を支える持統 歴史を創るのは女と男 歌と愛に溢れる波瀾万丈の一生! 持統は天武の壬申の乱を支え、夫の夢を実現した。 大宝律令制定、庚寅年籍作成、藤原京遷都、 『万葉集』『古事記』『日本書紀』編纂、貨幣鋳造など。 イラスト満載で語られる歴史ロマンシリーズ第4弾。
シェリ=ビビよ! やさしかった肉屋見習いのおまえが、 なぜ、殺人鬼になってしまったのかーー すべてはファタリタス!(運命!) シェリ=ビビはある偶然に殺人を犯し、 以来殺人が殺人を呼び前代未聞の極悪人として 流刑地カイエンヌへと向かう監獄船バイヤール号の途上にあった。 ……囚人たちは待っていた、シェリ=ビビからの蜂起の合図を! 阿鼻叫喚! 看守を襲う800人の反乱! 船を支配下に置いたシェリ=ビビたちのもとへ遭難者が流れつく。 そこには憎きデュ・トゥシェ侯爵がいた。 シェリ=ビビは侯爵の父を殺害した濡れ衣を着せられ、その妻は初恋の相手セシリー。 因縁の下劣漢に恐ろしい復讐を考えつく…… 外科医ル・カナックによる言語を絶する方法で侯爵と入れ替わったのだ! シェリ=ビビは夫としてセシリーと夫婦生活をはじめる? すべては〈ファタリタス(運命)〉に導かれ、フィナーレの大スペクタクルは圧巻! フランス華やかなりしベル・エポック期に人気を博し、〈最後の連載小説家〉と称されるガストン・ルルー。 『黄色い部屋の謎』と『オペラ座の怪人』で売れっ子作家となったルルーが、1913年に満を持して《ル・マタン》紙に連載した怪人シリーズ。 極悪非道のファントマやジゴマとはちがった、人間味併せもつ怪人を描きだすガストン・ルルーの手腕。 本邦初紹介の人気怪人シリーズ〈シェリ=ビビ〉! 〈ベル・エポック怪人叢書〉 エッフェル塔が建ち、地下鉄が走る黄金期フランスーー ベルエポックの世に、怪人たちが跋扈する! 強盗、殺人お手のものの悪のアイコンを集成。 ベストセラー、ダークヒーロー犯罪小説! 「美しい時代」の怪しいヒーローたちーーーー小倉孝誠 ベル・エポックとは「美しい時代」という意味で、1900年の万博に象徴されるように、フランスの19世紀末から20世紀初頭を指す。当時のフランスには、世界でも破格の100万部前後の発行部数を誇る新聞が四紙もあり、その紙面を飾ったのがしばしば犯罪をテーマとする連載小説である。美しい時代は、犯罪者や悪党がうごめく不安な時代でもあった。〈ベル・エポック怪人叢書〉は、この時代を代表する作品を収めた魅力的なシリーズ。同時期のルブランが創造した怪盗ルパン以上に裏社会で暗躍する恐るべき、時として悲劇的な、そしてつねにカッコいいダークヒーローが登場して、息もつかせぬ物語が展開する。大衆文学とあなどるなかれ! 作者は当時最新の科学、医学、テクノロジーの知を駆使して、社会の闇と民衆の秘めた欲望をあぶりだす。現代人でもあっと驚くような技術や、状況の反転が利用される(詳細は読んでのお楽しみ!)。そしてこれらの作品は、誕生してまもない映画の題材にもなった。時代の感性と鋭敏に共鳴し、その後の大衆小説の流れに大きく影響した作品群の邦訳は、まさしく快挙である。
大学生のまゆ実は、あちこちで語られる身に覚えのない目撃情報に悩まされていた。そんな時、所属しているテニスサークルに、自分とそっくりな伊藤千春が現れる。姉と母の自死という衝撃的な出来事をきっかけに復讐を企てる千春と、復讐の対象となるまゆ実、二人の視点によって描かれる復讐劇。第三のオンナとは、果たして誰なのかー謎が解き明かされる度、さらなる衝撃の展開に息をのむ珠玉のミステリー小説。
寛政六年(一七九四)の春。日本橋通油町にある地本問屋の「耕書堂」は錦絵を求める客で賑わっていた。女中として働くお駒はそんな店の様子を誇らしく思いながら、買い物に出ようとしたとき、店の中に入って行く一人の男を見かける。その男は、写真と名付けられた新しい絵師だった。五月興行が始まると同時に、「耕書堂」の店頭に写楽の役者絵が並ぶと、江戸の町に衝撃が走った。それは、今まで誰も見たことのない役者絵だった。賛否入り混じる評判の中、店主の蔦屋重三郎に呼ばれたお駒は、次の興行で出す写楽の絵を手伝ってほしいと言われー。
辺境の街ハポネスで新たなダンジョンをつくり、奴隷やスラムの住民、冒険者ギルドを引き入れて着々とダンジョンを強化していく元四天王のカイトシェイド。魔龍王マドラの襲撃を受けるも難なく撃退し順調かと思ったが、その活躍ぶりからかなぜか教会から「勇者」だと指名を受けてしまう。しかもその指名は、カイトシェイドを追放した四天王筆頭の堕天使と同じ名前の「天使」によるもので…!?
いやいや、何この知識、すごすぎない!? 「力が全て」を掲げる王国にて、戦闘に使えない知識を持った第三王子、グレイスは『口先だけの知識バカ』と罵られ、辺境の不毛の地へと追放されてしまう。 グレイスの数少ない理解者である近衛騎士の少女ヴィグナと鍛冶屋のボーマンとともに辺境の地、アスガルドへと赴くが、そこはかつて「狂王ソウズィ」と呼ばれる人物が治めていた土地だった。 触れたものの知識を得ることができるグレイスの能力「世界図書館」を駆使して廃墟となったソウズィの屋敷にたどり着くと、そこには人間にしか見えないほど精巧に作られた少女型のゴーレムが鎮座していた。 グレイスがそのゴーレムに触れると、脳内にとんでもない知識が流れ込んでくる。 なんと、そのゴーレムは異世界の知識で作られた「ロボット」という存在だったのだ。 そして、「狂王ソウズィ」とは別の世界から来た人間で、彼の遺産は別の世界の知識で作られたものだということを知る。 「世界図書館」で得た知識により起動に成功したロボット「ガラテア」を仲間に加え、今まで蓄えたこの世界の知識と異世界の知識を組み合わせることで不毛の地を少しずつ発展させていくのであった。 「知識」を武器に、できそこない王子の快進撃が今始まる!
「おのれ董卓! ふざけた真似を!」 曹操、孫堅、袁紹…… 次々に反董卓連合に集う面々。 一方董卓は軍勢を集め、 さらに洛陽から長安への遷都を強行する。 そして都を猛火が襲った! 各地で繰り広げられる戦いの行方は!?
基礎魔法すら使えないという理由から、勇者パーティーを追放された魔術師のオリオン。途方にくれていたオリオンは偶然、魔物に襲われそうになっていた少女アリスを助ける。彼女は魔術の天才だと称されるほどの魔法使いであったが、彼女を助ける際にオリオンが放った魔法に圧倒され弟子入りを決意。戸惑うオリオンと行動をともにするのだった。一方、オリオンを追放した勇者パーティーは弱体化し没落をはじめるー。
観光で松本を訪れていた男が、泊まっている宿の名前も場所もわからないと、交番に保護された。自分の名前すら思い出せないという。その男に放火の容疑がかかった。市内の住宅街で白昼起こった火災現場近くの防犯カメラによく似た男が映っていたのだ。松本署・道原伝吉の捜査の結果、静岡市清水区に住む味川星之助と判明するが、味川は認知症を発症しており何も覚えていないという。やがて、日本平で味川の刺殺体が発見され、事件は予想外の展開を見せ始めた…。会心の書下し長篇旅情推理!
『五年の梅』で山本周五郎賞(2001年)『生きる』で直木三十五賞(02年)、『武家用心集』で中山義秀文学賞(04年)、『脊梁山脈』で大佛次郎賞(13年)、『太陽は気を失う』で芸術選奨文部科学大臣賞(16年)、『ロゴスの市』で島清恋愛文学賞を受賞(17年)など、幾多の文学賞を受賞した実力派の作家・乙川優三郎が、真っ向から挑む書くことをテーマに一人の男の魂の変遷を描く力作。 あまたの文学賞を受賞した作家が古稀を目前に挑んだ力作。テーマは書くことの意味。 書くことへの飽くなき飢えを貫いたひとりの男。昭和生まれの男が辿る平成、令和までの魂の変遷。コピーライター、作詞家、小説家へ、書くことのひりつくまでの希求は清々しくも感動的な物語となっている。 昭和三十年代、中央高速が走る信州の小さな街。野心を抱いた二人の青年は、上京を夢見る。畳屋のせがれ・相良は最初、広告代理店にもぐり込み、コピーライターとして、一歩を踏み出す。母子家庭の大庭は俳優を目指す。共同生活が始まり、大庭は俳優として屈指の劇団に合格。夢の実現への開始である。 相良は入社後10年、応募したコピーが宣伝会議賞を受賞した。コピーライターとして大きな賞もとったが、一行の表現からはみ出してしまう思いが募り、作詞の世界に自分の挑戦を見出す。そして、作詞の世界でも地歩を築きつつあったが、本や映画、ライブスポットに栄養補給を求めた。ハーフのジャズ歌手ロッティに恋し、結婚生活が始まった。 作詞家としても仕事に油の載ってきた時期、子どもが誕生し、命の連鎖を実感した。 しかし、妻のロッティが娘のジェニィを連れて母親の住む西海岸に出かけた不在時に大庭の元恋人陽子と再会。親密な関係が続いた。 やがて、娘のジェニィはロスに進学することになり、ロッティは、娘と一緒に暮らすという。離ればなれの家族の隙間を埋める愛は続くのか。 相良は妻と娘のジェニィの暮らすロスへ赴く。久しぶりに会った娘は美しく成長していたが、ロッティとの距離は埋まらないままだった。 作詞家から、小説へ創作の重点を移しつつあった頃、故郷の寺を継いだ友人・保科正道の訃報が届く。相良は小説が完成すると、宇田川陽子に送り、20年来のなじみのレストランで、向かい合う。陽子からの核心をついた感想は貴重なことばであった。 作詞家から作家へ、新人賞への応募から始めた。そして受賞、夢は…。
「すごいな、ラビ!新しい力を使えるようになったんだ」ダグラスが最盛期の力を取り戻したことに加え…養女のラビが魔法の特殊能力に目覚めた!?しかし、最強の親子を召し抱えようとするリース王国に軟禁されてしまう。自由な暮らしを望み固辞するダグラスだが、国王は諦めようとしない。「…俺とラビを引き離す、だと?」さらにラビが人質になる恐れまで出て、怒ったダグラスは行動を開始する。かつて交流した仲間の協力を得て、王宮中を巻き込んだ大脱走を敢行!!「ラビ、しっかり掴まっていてくれ!!」ダグラスとラビは、二人だけのスローライフを取り戻すことが出来るか?
恋の記憶、家族の記憶、残酷で美しい春の記憶。 ソ・ユミは、私たち自身の傷と記憶を呼び覚まし、 時の流れとは何かを伝えようとする。 私たちはいつだって、人生の新しい章を始められるのだ。 ーー櫻木みわ(小説家) 1970年代生まれの韓国女性作家、チョ・ナムジュ、ファン・ジョンウンなどと並び、 韓国文学界を背負う一人であるソ・ユミ、待望の初邦訳 2022年10月上旬全国書店にて発売予定。 <あらすじ> 末期がんで苦しむ母の看病、妻との離婚を目前にし、幼いころの父の死が亡霊のように付きまとうヨンム。夫とはすれ違い、愛を渇望するも満たされず、若い男とのひとときの恋に走るヨンムの妻・ヨジン。貧困の連鎖から逃れられず、社会に出てもバイトを転々とし、恋人との環境の違いに悩むヨンムの部下ソジョンの物語とが交錯する。 「甘ったるい春夜の空気を物悲しく」感じる人々のストーリーは不幸という共通分母の中で一つになり、三人の人物が感じる「静かにうごめく喪失感」が小説の根底に流れている。それぞれがその喪失感を乗り越え、成長していく四月の物語を、やさしい視点で描き出す。 <訳者あとがきより> 「連合ニュース」はこの小説を「成長の物語」と評し、毎日経済は「別れの傷を癒やす間、桜は散り、五月の新芽が出る。作家は『終わりはついにやってきた新しい始まり』だと淡々と証言するのだ」と解釈した。本書は別れと喪失の物語であると同時に希望の物語でもある。原書の解説で小説家イ・スンウはこう述べている。「『切られた傷の上に貼るバンドエイド』のような小説だ。(中略)本書は貧しく疎外された人々の悲惨な現実を暴露し、貧しさが世襲される資本主義社会の構造的矛盾を批判するために声を上げる代わりに、彼らが作り出すぎこちない笑顔に注目する」。誰もが経験する恋人との別れ、家族の闘病や死、そしてそれを乗り越えようと必死でほほ笑む人々の健気さに引き込まれてしまう。
十一代将軍家斉の徳川幕府爛熟の時世に、こともあろうに中山道の大宮宿に「ラスベガス」が出現した。公儀にとっては由々しき事態で、一刀流免許皆伝である青年旗本・桂主水介が歓楽の驕りを成敗するべく大宮宿に立ち向かった。
世界を舞台に「辣腕のウルフ」と呼ばれる男。杉岡清が業界の機密を次々と暴く痛快スパイ小説。 カーボンニュートラルは自動車業界を直撃した。杉岡清の対策レポートが秘密裏に評判になり、彼は連日多忙だった。 ゴーンの逃避行 カーボンニュートラルへの道 空飛ぶ車
もっと話せばよかった...時代を超えて読みたい家族の物語 少女の死をきっかけに家族の抱えていた秘密が語られ、一家の深い闇が暴かれる 舞台は1977年、オハイオ州の架空の田舎町。16歳の少女が行方不明になり、数日後に湖で遺体で発見される。 物語はリー一家を中心に進んでいく。父親ジェームズ・リーは中国系アメリカ人の大学教授。ハーバード大学を卒業したものの、教職に就いてからも周囲になじめずにいる。そんなコンプレックスから、ジェームズはリディアに「友達と同じように」「周囲にとけこむように」という夢を託し、プレッシャーをかけ続ける。 妻のマリリンは南部出身のブロンドヘアーの白人。医師を志していたが、ジェームズと出会って恋に落ち、妊娠・結婚。夢をあきらめることになる。マリリンもまた、あきらめきれなかった夢を、自分と同じ青い目をもつリディアに託し、知らず知らずのうちにリディアを追い詰めていた。 長女のリディアは母親によく似た容姿で両親に溺愛される。青い目であっても、黒髪であること、父親がアジア系であることから、周囲にはなじめずにいる。 一方、長男のネイスと次女のハンナは父親ゆずりのアジア人顔だ。ネイスは、父から疎まれ、母から無視をされ、鬱屈した生活を送っていた。ただ大学入学を機に、ついに家を出ることが決まっていた。しかし、このことで、お互いを支えとしていたネイスとリディアの関係が変化し、リディアに決定的な暗い影を落とす。 妹のハンナは、家族から相手にされず、常に部屋の隅、机の下に隠れている。だが、誰よりも客観的に家族を観察し、事件の真相に迫っているキーパーソンでもある。 本書では、章ごとに1950年代の両親のなれそめ、1970年代の現代を行き来し、家族が徐々に崩壊していく様子が語られる。その語り手も、リー一家が章によって入れ替わり、それぞれの秘密を静かに暴露していく。終盤ではリディアの語りによって、死の真相が明らかになる。 秘密にしていたこと 謝辞 セレステ・イング 訳者あとがき 田栗美奈子
神域となった自宅で、隣神さんたちと田舎でのんびり暮らす楠木湊。またもや山神の気まぐれで、一足早めにお庭が夏仕様に。そこには大物神様までもがふらっと訪れてきて!?(もちろん、お土産持参で)力を遣って縮んだ山神を戻そうと奮闘したり、加護で宝くじを当ててしまったり、相変わらず騒がしくも楽し毎日です。さらに、山神のライバルー隣町の稲荷神社の天狐までもがやってきて…!?お隣のモフモフ神様とのスローライフ、第三弾!
少年時代へと【時魔術】でタイムリープし、幼馴染の少女二人の運命を救った世界最強の時魔術士・クロム。 彼は次なる「やり直したい過去」のために、幼馴染のエルとともに王都へと向かう。 そう、彼は過去【未来】の知識により既に知っていた。 この王都に、未来を破滅に導いた元凶・『十二賢者』の一人が潜んでいることを──。 その十二賢者の名は、メモリア・ロストメモリー。記憶を操る魔女。 彼女のもたらす最悪の未来を回避すべく、未来の知識を活かして行動を開始するクロムだが……。 「──クロム様。私のことは忘れてください」 最悪の存在が、過去【未来】の最愛の女性だということを思い出したクロムは──。 すべてを救うためにタイムリープした最強の魔術士は、『魔王』すらも救い出すのか? 最強タイムリープ・ファンタジー、感動の第2弾!