2023年11月30日発売
広告代理店「八千代アドバンス」は、経営悪化により、会社を解散し清算することが決まる。制作部の畑井伸一は、総務部長に任命され、経験のない会社解散の手続きを担当することに。そんな中、負債の返済用資金二億円が元社員と共に消えてしまう。二億円の行方を捜す畑井の前に巻き起こるトラブル。金を取り戻し、八千代アドバンスの秘密を“清算”することはできるのか?
中小企業の後継者不足が問題となって久しい昨今、二代目社長・正人は悩んでいた。65歳になり経営者としての引退が見えてきた今、誰に会社を継がせるべきなのか。型破りな中小企業診断士・北川は、悩める経営者たちに前代未聞の後継者決定策を提示する。『県庁の星』著者がおくる、痛快お仕事エンタテインメント!
聖女見習いのアイニ・ミッコラがやってきて半年。男子生徒たちはアイニの無邪気で天然な可愛らしさに翻弄され、女子生徒たちはアイニの傍若無人な振る舞いに困惑していた。そんな中、巷で流行の物語になぞらえて「悪役令嬢」と呼ばれる三人の令嬢たちがいた。王太子の婚約者で清廉な侯爵令嬢セラフィーナ。商売で裕福な子爵家の気高き令嬢サンドラ。現宰相の侯爵家の聡明な令嬢ベルナルデッタ。いつしか学園内に不穏な空気が漂い始めた時、彼女たちがついに立ち上がる!アイニの間違いを正し、自らの心のままに進むために。
衝撃の巨大自動車企業小説、ついに完結! 「99%が真実」という噂で書店から本が消えた!? 気鋭の経済記者が「覆面作家」となって、初めて書くことができた「世界一の自動車メーカー」禁断の真実。あまりに詳しすぎる内部情報や関係者しか知らない極秘ネタを小説に偽装したノンフィクションではないか……そう噂され、発売と同時にベストセラーとなった超問題作『トヨトミの野望』と続編『トヨトミの逆襲』。その「完結作」がついに発売! 世界中を襲った未曾有のパンデミックのなか、巨大自動車会社トヨトミも待ったなしのEV(電気自動車)シフト転換を迫られていた。しかし、販売ディーラーの相次ぐ「不正事件」や持ち株比率たった2%の創業家の「世襲問題」など暗雲が垂れ込める。カギを握るのは“トヨトミの母”と呼ばれる元女優の謎の老女。彼女がひた隠す「豊臣家の秘密」とは──。 「本書の内容のどこまでが事実でどこまでがフィクションなのか。これについて、巨大自動車企業に極めて近い経営者は99%が事実と私に言い切った」(夏野剛氏、『トヨトミの野望』文庫版解説より)綿密な取材をもとに描き、経済界を震撼させてきたトヨトミシリーズ。 その“衝撃のラスト”を見逃すな!
“原野”と呼ばれる沼の森を抱える国ラディスでは、“小さな仲間”という生き物がもたらす呪いが人々に大きな影響を与えていた。15歳の少年ケレンは、呪いの糸をほどいて取り除くほどき屋だ。ケレンの相棒は同じく15歳のネトル。彼女はまま母に呪いをかけられ鳥にかえられていたが、ケレンに助けられて以来彼を手伝っている。二人は呪いに悩む人々の依頼を解決し、さまざまな謎を解き明かしながら、原野に分け入り旅をするが…。英国SF協会賞YA部門受賞。『嘘の木』の著者が唯一無二の世界を描く傑作ファンタジイ。
三つ星シェフ、ポール・ルノワールが猟銃自殺を遂げた。世界最優秀シェフに選出されたばかりだった彼がなぜ?ネットフリックスの番組製作のために取材を受けていたさなかに…。伝説的な料理人だった祖母のいた時代から三つ星シェフに上りつめた現在までの彼の人生と、華やかなフランス料理界の裏側。料理人たちの野心、苦悩、嫉妬、愛、孤独、闘い、そしてガイドブックの星の重圧…。ポール・ボキューズもアラン・デュカスも登場する、元『ミシュランガイド』編集部員にしか書けない傑作美食小説!カゼス文学賞、海辺の文学賞受賞作。
案山子だらけの宵待村で、案山子に毒の矢が射込まれ、別の案山子が消失し、ついに殺人事件が勃発する。現場はいわゆる“雪の密室”の様相を呈していたー。俊英が二度に亙る“読者への挑戦”を掲げて謎解きの愉しみを満喫させる、正統的本格推理。合作推理作家の大学生コンビが謎に挑むシリーズ第一弾!
非モテ大学生の二階堂塁、同人エロゲの鬼畜主人公・ルートヴィヒに転生!原作のルートヴィヒを待つ絶望的な未来を知る塁は破滅を避けるため、女の子には手を出さず、清く正しく慎ましく生きていくことを決意する。しかし、生まれ変わった彼の姿がヒロインたちを魅了してしまい、予想外のモテ期と修羅場が到来するのであった!!第2回「新人発掘コンテスト」金賞受賞作。
最大手パーティー夜蜻蛉に加入することになった付与術師のヴィムは周りの環境に慣れないながらも、少しずつパーティーに馴染みはじめていた。そんな中、階層突破を祝した踏破祭が盛大に行われることに。一方、ヴィムを追放したクロノス率いる竜の翼の活躍の噂が聞こえはじめて…熱気うずまく踏破祭がヴィムの運命を大きく変えることに…!?
カモインス以後のポルトガル最大の詩人、アンテーロの全ソネット集、本邦初訳。 19 世紀後半、ポルトガルの革命的知識人として知られる一方、現在も「聖アンテーロ」と敬愛されるアンテーロ・デ・ケンタルの、詩人としての天賦の才に光を当てる。 詩作の集大成『全ソネット集』完訳に加え、彼の生涯をたどり、思想の深淵に迫る「アンテーロ・デ・ケンタルの風景」も収録。 アンテーロ・デ・ケンタルの全ソネット集 オリヴェイラ・マルティンスによる序文 拾遺詩集 全ソネット集(1860-1862) 全ソネット集(1862-1866) 全ソネット集(1864-1874) 全ソネット集(1874-1880) 全ソネット集(1880-1884) アンテーロ・デ・ケンタルの風景ーおよびその生涯と思想に関する考察 プロローグ 第1 章 詩人としてのアンテーロ・デ・ケンタル 第2 章 アンテーロをソネットへと導いたもの 第3 章 サウダーデ 第4 章 アンテーロにおけるソネットの意味 第5 章 アンテーロのソネット(第1 期) 第6 章 コインブラ時代 第7 章 カジノ民主講演会ーアンテーロにおける「革命」の定義 第8 章 アンテーロとテイシェイラ・デ・パスコアイス、あるいはサウダーデの系譜 第9 章 アンテーロにおける理性と感情の相剋 第10 章 アンテーロのソネット(第4 期)-「合理的な、実証的な、社会的な詩は存在可能か? 現代、人間は詩的存在たりえるか?」 第11 章 ヴィラ・デ・コンデ時代 第12 章 結論、あるいは宇宙の法則としての「善」 エピローグー聖アンテーロ 年譜
パンドラの箱を開けたのは、だれ? この地球をリセットしたのは、何者? 文明が引き起こした〈大破局(ビッグ・コラプス〉によって、海面が30メートルも上昇。 人類間引きプログラムが作動! 〈日本(ニッポン)〉と呼ばれた国家は、消滅した。 かつて存在した首都の半分を海没させてできた都市国家トキヨを舞台に〈SFする思考〉が紡ぎだす近未来。 ====== 日本SF大賞受賞長編第一作! 【目次】 序 章 光のニヒリズム 第1部 第1章 独立都市トキヨ・シティー 第2章 百寿者と人工知能 第3章 トキヨ七賢人 第4章 〈マトリックスX(テン)〉の戦友 第5章 ポップアート・ファクトリーの夜宴 第2部 第6章 ヴァーチャル界の禅僧 第7章 旗の台島の茶人 第8章 原郷大子への旅 第9章 里山資本主義 第10章 アンドロギュノス・シンジケート 終 章 聖なる侵入 【あとがきに代えて】 用語解説 全登場人物一覧 序 章 光のニヒリズム 第1部 第1章 独立都市トキヨ・シティー 第2章 百寿者と人工知能 第3章 トキヨ七賢人 第4章 〈マトリックスX(テン)〉の戦友 第5章 ポップアート・ファクトリーの夜宴 第2部 第6章 ヴァーチャル界の禅僧 第7章 旗の台島の茶人 第8章 原郷大子への旅 第9章 里山資本主義 第10章 アンドロギュノス・シンジケート 終 章 聖なる侵入 【あとがきに代えて】 用語解説 全登場人物一覧
猛り狂った、途方もない生、そして死者たち、そして蝿。溢れでる声と言葉が交錯するめくるめく小説世界。救いのない貧困、安らぎのない家族…、バティスタ独裁政権末期、カストロの武装蜂起を時代背景に、思春期をおくる青年フォルトゥナートの生の苦難と魂の叫びを描いて、『夜明け前のセレスティーノ』に続く、ライフワーク第二作。