2023年3月2日発売
〈古典部〉シリーズ第1作『氷菓』と第2作『愚者のエンドロール』を1冊に合本し、函入り単行本として刊行します。 アニメオリジナルエピソード「持つべきものは」を小説化した「プールサイドにて」、投稿版「氷菓」刊行の際に別の謎と差替えられた暗号ミステリ「クリスマスは箱の中」を新規小説として収録します。 氷菓 愚者のエンドロール プールサイドにて クリスマスは箱の中 第五回角川学園小説大賞〈ヤングミステリー&ホラー部門〉受賞のことば エッセイ「始まりの一冊」
伯爵家の庶子で神殿に仕える聖女ジゼラは、大事な異母妹が横暴で女好きと噂される「極悪王子」アーロンの婚約者候補に選ばれたと知らされ、妹を守るため身代わりとして登城することに!ついでに、とある事情から聖女と伏せたままアーロンに処女を奪ってもらおうと画策!無事アーロンに抱かれることに成功したジゼラだったが…。なぜか彼に気に入られ、愛玩動物ならぬ「愛玩聖女」として囲われることにー。噂通り俺様で我が侭なアーロンに振り回される日々を送るうち、彼が実は意図的に悪人ぶっていることにジゼラは気がつく。本当の姿を知れば知るほど、アーロンに惹かれていくジゼラだが、彼には「大切な人」と共にいられない深刻な理由があって…!?2022eロマンスロイヤル大賞金賞受賞作。
地味な男爵令嬢・パトリシアは、「地味で目立たないから」と幼馴染みに振られたショックで、メイドとして住み込みでロンダルト伯爵家で働くことを決める。ある日、誰よりも美しいが誰よりも気難しい、とウワサのご主人様・レオンの部屋を掃除していると、パトリシアの存在に気付かなかった当のレオン様と鉢合わせ!「この屋敷で働き続けたいのなら、ご主人様には絶対に姿を見せてはいけない」ときつく言いつけられていたのに…!けれど、ご主人様の秘密を見てしまったその日から、二人の距離はほんの少しずつ、でも確実に近づいていく。レオンからの信頼を得たパトリシアは、レオンの亡き母の日記を読み衝撃の事実を知ってしまう。期せずしてレオンの秘密を暴いてしまったパトリシアは、彼から離れることを決意するのだが…。2022eロマンスロイヤル大賞ピーチ賞受賞作!
以前は完璧な王子様だと称されていたが、今はただただ無気力に昼から離宮で一人酒を飲んで過ごすフィエルテ王国の第一王子・スティーブン。その彼のもとへある日突然やってきたのは、ラフィネ公爵家令嬢のエイダという同い年の女性だった。最初はエイダに教育されることを快く思っていなかったスティーブンだったが、献身的に支えようとしてくれるエイダに徐々に心を開き始める。そしてそんな生活の中で、スティーブンは自身がエイダと共に過ごした幼少期の記憶を思い出し始めー?一人の王子の挫折と立ち直りから始まる二人の心温まる異世界ラブストーリー、ここに開幕!
剣士と魔術師が反目しあう世界。デュランダルは世界でも有数の剣士の一族に生まれる。デュランダルは一度見聞きしたものは忘れないという能力を持っていたが、力がすべての一族においては役立たずだった。そのためデュランダルは弱肉強食の一族の中で、「無能」の烙印を押され、追放されてしまうー。しかし、圧倒的な記憶力は魔術との相性が抜群だった。魔術の世界の奥深さに目覚めたデュランダルは『王立高等魔術学院』に入学。世界最高の魔術師へと登り詰めていくー!「小説家になろう」で連載中の異世界ファンタジー、開幕!
カオル恭子レイコー人(?)呼んでKKR。時代と世界は変わっても、三人の志は変わらない。横暴に振る舞う悪徳商会ーレリナス商会の支店長であるローディリッヒを懲らしめたら、逆恨みした彼は表から裏からカオルたちに危害を加えようとしてきてー。「潰すよ!」「…何を?」「ローディリッヒ一味」正義の心(?)を胸に悪を懲らしめ生き延びます!
新大陸での新たな商売も確立し、次は海運へと手を広げようともくろむミツハ。そんな中、新大陸の拠点・ヴァネル王国がきな臭くなっている。せっかくできた拠点がダメになってはたまらない!陰に日向に暗躍するミツハだがー。とはいえ足下固めは忘れちゃいけない!コレットちゃんはもちろん、ベアトリスちゃんにサビーネちゃん、みんなに大人気のミツハは大忙し!TVアニメ大好評放送中!老後に備えてお金も縁も大事にします、の第8巻!
冒険者のクラウスが手にしたスキル“自動機能”-当初は役立たずと思われていたが「移動」「採取」「戦闘」すべてを自動でこなし、成功率100%の超絶スキルだった!そんな“自動機能”を使いこなすことで昇級試験をクリアし無事中級冒険者となったクラウスはさらなるランクアップをめざして狩りを続けてきた。その頃、ゲイン・カッシュ率いる、クラウスにとっての因縁のクラン『特別な絆』は、遠大な野望実現のため、とある危険過ぎる計画を進めていた。-避けられぬ運命のいたずらか、クラウスはゲインたちの「計画」に端を発する大事件に巻き込まれ、想像を超えた強敵と相まみえることになってしまい…!?“自動機能”の底知れぬ力は、クラウスや仲間たちを救えるのか!?破滅ぎりぎりの戦いを描く第3幕がいよいよ幕を開ける!!
モチベ最低、評価も最低のサラリーマン・大前現人。つまらない毎日を癒やしてくれるのは、無理して買った最新のPHEV“アウトランナー”を駆っての「車中泊」だ。ある時仕事のミスから愛車で逃亡した現人が、いつものように車中泊して目覚めた時に出会ったのは、なんと“ケモミミ娘”!?辿り着いた先はもしや異世界だったりする!?異世界だからやっぱり怖い魔物もいるわけで、いきなりサバイバルを強いられる現人だが!?なにゆえか異世界と行き来できる不思議な力を備えるに至った現人と愛車アウトランナーによる、不思議な出会いと異世界美少女たちとの温かい交流の日々が、現人=アウトの人生をポジティヴに変えていくー。ハートフルにしてハードな新感覚異世界冒険譚登場!
「家出ようと思うんだけど、一緒に来る?」身勝手な親から逃れ、姉妹で生きることに決めた理佐と律。ネネのいる水車小屋で番人として働き始める青年・聡。水車小屋に現れた中学生・研司…人々が織りなす希望と再生の物語。
魔法が使えないことを理由に、第二王子オリバーから婚約破棄を突きつけられた辺境伯令嬢クレア。これまで無能なオリバーの尻ぬぐいばかりしてきたというのに…!あまりの仕打ちにクレアが怒りをあらわにすると、突然、この国では忌み嫌われている闇の魔力が暴走してしまった。危険視され囚われてしまったクレアだが、そんな彼女のもとにしゃべる猫・ケットシーが現れ、なんとか牢を脱出することに成功!ところが第一王子ジルベルトに見つかってしまい!?絶望したクレアだったが、『好色殿下』とよばれるジルベルトはなぜか彼女を庇い逃がしてくれて…。魔女になったこじらせ令嬢の恩返しラブファンタジー!
コロナ禍においてアメリカ疾病予防管理センター(CDC)で顧問として働き、ニューヨークのコロナ対策に尽力した遺伝子工学の研究者カール・バレンタインは、旧知のニックに仕事を依頼され、極秘にバイオ医薬品企業ナショナルバイオ社のP3ラボを訪れた。感染力のあるウイルスやバクテリアを扱うP3ラボ内で、カールは未知のウイルスを発見する。そのウイルスは死んではいたが、凶暴なエボラウイルスに似たものだった。「もしこのウイルスが活性化したら…」。カールの懸念をニックは一顧だにしない。だがニックだけでなく多くの者が発症し、次第に感染者が増えていく。事態を収束させるために尽力するカール。そしてウイルスを生物兵器に利用しようとする存在がちらつきはじめー。
小さな奇跡の物語がここに終わり、ここから、また始まる。僕は地元のラジオ局で深夜の番組を担当している。ある日、17歳の時に絵のモデルをしたことを話したところ、リスナーから、僕によく似た肖像画を見た、と葉書が届くー。土曜日のハンバーガー、流星新聞、キッチンあおい、行方不明の少年、多々さん、鯨オーケストラーすべてが響きあって、つながってゆく。
アメリカの太平洋沿岸、PCHを舞台に、美しき主人公・レクシーは、謎多き日本人青年・シュージと出会う。凪のように穏やかで、静かな世界に溶け込む圧倒的な孤独と、愛を乞う登場人物たちの魂の叫び。著者渾身のサスペンス・ミステリーの傑作、ここに見参!
切れぎれの回想、現在のノアの心理、オーパルからの手紙、ノアの父ヴァージルや母ルービーをめぐる一連の奇妙な逸話…。事実は見えなくても、ノアの胸に満ちる強い喪失感は、一ページ目からはっきり伝わってくる。その静かな哀しみが、ノアと猫たちとのどこかとぼけたやりとりや、ノアの父親ヴァージルのやたらと衒学的な物言いなどから浮かび上がる淡いユーモアと絶妙に混じりあい、それらすべてが、文章教室的規範から逸脱することを恐れない自在の文章で語られることによって、この作品を、昨今の小説には稀な、とても美しい小説にしている。(訳者・柴田元幸)哀しみを抱えるすべての人へ。2006年刊行の「とても美しい小説」を復刊。