2023年発売
5人の少女たちは各々が謎や難問や敵に挑んできたー頭脳明晰学問好きのちせ、弟の身代わりに男装して生きる浅茅、阿蘭陀人との間に生まれたアフネス、お家騒動から逃れた喜火姫、そして武芸百般を修めた最強の武芸者・野風。5人の少女たちが、江戸を、いや日ノ本を守るために偶然集結した!?徳川12代将軍・家慶が治める時代、少女たちは大いなる陰謀に対峙することに。歪んだ思想のもとに“奇巌城”を一夜にして築き、世を転覆させんとする巨悪が暗躍していたのだ。5人は悪の根城に敢然と飛び込む。が、正体を暴かれ絶体絶命!はたして敵を倒し、脱出することはかなうのか…!?
西暦80万2700年。人類滅亡後、その文化を研究するため、高等知的生命体「玲伎種」に再生された作家たちは、収容施設(終古の人籃)で永遠に小説を執筆し続けていた。史上最も多くの小説を創作した作家、吸血鬼・人造人間・狼男の全てを産み出した作家、生涯を通じて美と苦悩について探求し続けた作家ー彼らに与えられた報酬は不老不死の肉体と、願いを一つだけ叶えること。自己の作風と才能を他者と混淆させながら共著する作家たちに対して、巡稿者メアリ・カヴァンは、ささやかな、しかし重大な反逆を試みたー「やめませんか?あなたひとりで書いたほうが、良いものができると思います」
ヴィクトリア朝ロンドンで暮らすメアリ・ジキルら、特異な能力をもつ"モンスター娘"こと〈アテナ・クラブ〉の令嬢たちに、ヴァン・ヘルシング教授の娘ルシンダから救助を求める手紙が届く。彼女たちは一路ウィーンへ! 大陸で繰り広げられる華麗な大冒険
大学生の伏見は、旧友の大石と共に、久しぶりに母校を訪ねた。思い出すのは、在学中に起こった特別支援学級の生徒に対するいじめ事件。当時、傍観者だった伏見は、正義感も熱も持てない自分に欠落を感じていた。一方、現在高一の敦子は、知的障害のある兄を持ち、自身もカウンセリングに通いながらなんとか世界に自分をつなぎとめている。彼女は「何食わぬ顔」をするOBの存在が許せなくてー。
史上まれにみる出世街道を突き進んだ戦国武将・豊臣秀吉の魅力あふれる物語。織田信長の美濃攻めが始まる。斎藤龍興領の要衝、墨俣に一夜にして城をつくり、敵はおろか信長の度肝を抜いた藤吉郎の奇想天外な策略の数々とは?そして、いつもその傍には野心家の兄を支える弟、小一郎の姿があった。次々に加わる仲間たちと藤吉郎一家が、力を合わせて乱世を生き抜いてゆく!のっけから大興奮!歴史に新たな息吹を。異能の時代小説家、渾身の書下ろし!
10歳年下の彼に溺れるほど本気です! 来年 50歳を迎える美樹は独身のキャリアウーマン。 ある日、10歳年下の男・涼真に交際を申し込まれ、 自分の年齢を理由に断るが、押しに負けて付き合うことに......。 年下彼氏×中年女性のキュン死必至な歳の差ラブストーリー 【目次】 第一章 カッサカサの女課長と若いお友達 第二章 年下の男性に心が揺らぐ…… 第三章 不安と親友の存在 第四章 運命の出会い 第五章 高山家のサプライズ 第六章 会社退職 第七章 偶然、元カノに出会う 第八章 高山家ダンスパーティー 第九章 通り魔に遭遇 第十章 友人のレストラン開店祝いで涼真さんが…… 第十一章 親友のお祝いと長期出張 第十二章 悲しい、辛い出来事 第十三章 美樹の覚悟 第十四章 突然の再会 第十五章 二度目の婚姻届 第十六章 涼真への陥れ 第十七章 親友の幸せ報告
至急、魂を解放せよ!-音楽は人間の喜怒哀楽とは切っても切れない関係にある。楽しい時、哀しい時、人は気持ちを音楽に託す。ジャズももちろんそうである。ジャズは黒人から発生したもので、奴隷の苦しみから逃れていく“自由への讃歌”が音楽にこめられていた。つまり、魂の解放だ。ジャズがニューオーリンズで誕生してから多くのミュージシャンが「魂の解放」の音楽を時代ごとにつくりあげてきたのだ。本書では「魂の解放」「魂の叫び」をテーマとして、人生をジャズに捧げたミュージシャンたちをモデルに12篇の短編推理小説「ジャズメガネの事件簿」を掲載。ジャズ史に隠されたエピソードと謎をジャズ探偵、成瀬涼子が解き明かす。そして、モデルのミュージシャンたちに捧げられたエッセイが各小説ごとに付随されている。それらのテーマはまさにスピノザの名著「エチカ」に通じるものがある。
台湾と日本。歩行と走行。二ヶ国を行きつ戻りつ、足とスケボーを興じ分けつ、そんなササキの日常に浮かび上がる落語家志望の元台湾人留学生。病み上がりの師匠が台湾語落語を完成させれば、消えた学生求めて物語が動き始める。学生は何故に消え、何故そこにいるのか。聞こえて来たのは台湾統一地方選挙の盛り上がり。師弟の二人会は実現するのか?ドタバタでもありながら歴史を汲んで大まじめ。台湾(語も)、落語、スケボー、これらが必然に絡んだ400枚!
ベトナムで孤児であったところを拾われたマンは、育ての母に導かれ、カナダのモントリオールでベトナム料理店を営む男性と結ばれる。子供にも恵まれ、レストランも次第に繁盛して、生活は順風満帆であるように見えるが、マン自身は、常に日陰にひっそりとたたずんでいるように感情を押し殺して、どこか満たされない様子で日々を過ごしていた。しかしそんな最中、レストランの盛況とともに刊行したレシピ本の成功を機に訪れたフランスで一人のシェフと出会い、マンは、内に秘めた感情を少しずつ顕わにしてゆく…
チョコレートホリックな新人OL藍華は、年に一度のチョコレートの祭典に向かう途中、突風にあおられ異世界に飛ばされてしまう。 運よく第二王子で騎士団長のクレイドに保護してもらったものの、この世界には愛するチョコレートがないと知り、悲しみに暮れる。 しかし、クレイドに連れて行ってもらった市場で偶然カカオ豆を発見した藍華は決意する。 「チョコレートがないなら作ればいい! チョコレートを流通させショコラティエを育て、いつかこの異世界でもチョコレートの祭典を開催してみせる!」 生きる目的を見つけ騎士団や商店を巻き込みチョコ作りに挑戦する藍華だったが、彼女が作ったチョコレートには実は万能薬の効能があり、ひそかに呪いに蝕まれていたクレイドを救ってしまう。 その上恋愛経験ゼロなのに、クレイドと良い雰囲気になってしまって!? カクヨムコン7特別賞受賞作! 異世界聖女の甘いチョコラブ・スローライフファンタジー
「私には、研究が全てだった」 人生を奪われた天才は、あらゆるものを憎み、最も残酷な復讐を企てた。 第67回江戸川乱歩賞受賞作『北緯43度のコールドケース』のシリーズ2作目! ************* 強くてかっこいいのに等身大、警察小説の新ヒロインふたたび。 博士号を持つ異色のノンキャリ警察官・沢村依理子は、道警本部の警務部に異動となる。 とある出来事で監察官室に目をつけられている沢村は、これは報復人事ではないかと疑う。 そんな中、新札幌に新設されたばかりの北日本科学大学で爆破事件が発生。 これを機に沢村は突然捜査一課に異動となるが、ただし警務部付ーー果たしてこの人事の意味とは。 一方、爆破事件はいつまで経っても進展がない。まさか北海道でテロ事件が起こったのか。 公安との駆け引きの中で進めていく捜査、しかも沢村は突然班長を任されることに。 新天地でまだぎこちない沢村は、新参者の班長に対して心中複雑な班員たちをどうまとめていくのか。 なかなか実態がつかめない爆破事件の犯人の目的ーーそれは、女性研究者として博士課程まで進み、アカハラによって恋人を亡くすという経験をした沢村だからこそたどり着けるものだった。
あなたの、ささやかな生には意味がある。 毎日こつこつと働き、余暇には本を読み、紅茶を淹れて音楽を聴く。つつましく生きてきた律子に人生の終盤、ある奇跡が訪れる。 <彼女は善い魔法使いとなり、出会ったひとびとを救い、幸福にするための力を手に入れるのですが、それは世界の片隅で起きるひそかな物語、ほんとうに小さな魔法です。地球を救ったり、闇の力と戦ったり、そういう壮大な物語ではありません。時の狭間の中で忘れられてゆくような、忘れられてきたような、小さな祈りや命をひとつひとつ大切にすくい上げてゆく、そんな物語です>--著者あとがきより 人ならぬ身となり、黒猫メロディとともに空飛ぶ車に乗った律子は、旅先でいろんなひとや妖怪と出会ったり、時にはカフェを開いてお客様に料理やお茶をふるまったり…。2017年本屋大賞ノミネート作品『桜風堂ものがたり』や2018年同賞ノミネート作品『百貨の魔法』、そして「コンビニたそがれ堂」シリーズなど、ファンタジー小説の名手が贈る、ささやかな、小さな魔法の物語。 【編集担当からのおすすめ情報】 『レミーさんのひきだし』『王さまのお菓子』の人気イラストレーター・くらはしれいさんによる装画・挿絵も10点超掲載されています。作家×イラストレーターの豪華コラボを、どうぞお楽しみください。 序章 魔法の始まり 第一章 黄昏のひなまつり 第二章 花のもとにて 第三章 不思議の庭 あとがき
初午の真夜中、水垢離に臨もうとしていた喜八郎たちのすぐそばで、男女が川に飛び込んだ。女を助けた喜八郎は、ふたりが奉公先の賭場で恋仲になった挙げ句に心中を図ったと知り、賭場の貸元と直談判に及ぶが…。そして喜八郎と秀弥の恋の行方にも新たな展開が!
ー夢を叶えるために生きてきたんだー あらゆるメジャー・レコード会社のディレクターやスカウトマンが集まった1990年代後半の下北沢のライブハウス。すべてのミュージシャンの目前に巨大なルーレットが置かれていた。 NONA REEVES 西寺郷太、初の自伝的小説! 僕は相変わらず大学や下北沢から家に帰ると寝る間も惜しんでダビングを繰り返していた。デモテープを配った相手にアンケートを渡し、そこに書かれた住所に美しくデザインされたダイレクト・メールを送る。お金に関して言えばまだすべて持ち出しだ。しかし、そんな日々を繰り返している中で「ファン」と呼べるような何人かが僕の周りに生まれ始めている。ようやく上京してから、いや音楽の道を目指してから永遠に続くかと思われた長い「スランプ」のトンネルを抜け出そうとしている実感が湧いてきた。 「やったるでー!」 ひとり暮らしの東中野ヒルズで布団にくるまりながら、僕は大声で叫ぶ。 (本文より) 第一章 Once Upon A Time In SHIMOKITAZAWA 九四年・冬 - 九五年・春 第二章 BIRD SONG 自由の小鳥 九五年・春 - 夏 第三章 Distortion And Me 九五年・夏 - 九六年・春 第四章 End Of A Century 九六年・夏 - 九九年・夏 最終章 See You Again 九九年・夏 - 二〇〇一年・冬
「こんなはずじゃなかった」。進路を断たれた高校生、恋人と別れたばかりの青年、ワンオペで初めての育児に励む女性…。市役所に開設された「2020こころの相談室」に持ち込まれたのは、切実な悩みと誰かに気づいてもらいたい想い、そして、誰にも知られたくない秘密。あなたなりの答えを見つけられるよう、二人のカウンセラーが推理します。最注目の気鋭がストレスフルな現代に贈る、あたたかなミステリー。
侠客の父と、ネグレクトの果てに自死した母。彼は17歳で天涯孤独となった。喧嘩と女に明け暮れ、全財産6万円を握りしめ上京。そして、薬物に溺れ、どん底に堕ちたー。もがく男と、巡る人間たちに光をあてる、絶望と再生の物語。
大手製菓会社「マロン製菓」に勤めるタヘ、ウンサン、チソン。20代後半、独身、経済的余裕がなくワンルームで一人暮らし、業務評価はいつも「無難」ランクと共通点が多く仲が良い。あるとき、財テクに詳しいウンサンが仮想通貨・イーサリアムへの投資を始め、面白いように儲かるという。最初は懐疑的だったタヘとチソンも、今の給料では先が見えない!とイーサリアム投資を始めることに。3人は通貨価格のアップダウンに一喜一憂しながら、自らの人生を見つめていくことになるがー日本と同じく厳しい時代を生きる若者たちの、切実ながらも逞しい姿を描いた韓国の“ハイパーリアリズム”小説。
魔法適性が「植物」だったせいで、家から追放された元貴族の青年、アシュト。彼は父の命令により、未開の森、オーベルシュタインの領主として第二の人生を始めるのだった。新たなお酒を造ったり、種族同士の抗争に強制参加させられたり…騒がしくも楽しい領主生活を送っていたある日、アシュトの元にこの世界を創った七体の龍ー『神話七龍』の皆さんがやってきた。数千年ぶりに同窓会をしたいという個性的すぎる神様達を、アシュトは全身全霊でもてなすことにー!?万能魔法師の異世界開拓ファンタジー、第8弾!
不慮の事故で意識を失い、気が付いたらロイス・アインレットという貴族の少年に転生した元・社畜リーマンの俺。魔法の素質が地味な「無属性」だったために、最果ての領地で辺境領主として生き直すことにしたのだった。充実した開拓生活を送っていたある日、領地をさらに豊かにするべく、俺は仲間達と共に鉄道都市バーロンへ赴くことに。魔法の力で動く魔導列車に乗って快適な鉄道旅行!…とワクワクしていたのもつかの間、俺は新たな町で自分のルーツにまつわる驚くべき事実を知ることになるー!
食べ歩きが趣味の青年、日之本巡。不慮の事故で命を落とした彼だったが、不憫に思った食神によって、“味覚創造”というスキルとともに異世界に転生させられる。『イメージ通りの味を生み出す』ことができるという、自身にぴったりのスキルを手にした彼は、『美食の都』でレストランを開いた。メグルの生み出した地球の料理の物珍しさと美味しさで、店は繁盛!しかし従業員が不足していることに気がついたメグルは、料理の盛り付けを生業とする『装飾人』を雇うことにする。さっそく従業員候補を探しに向かったのだが、現れたのは一癖ある美少女でー。異世界レストランに立ち塞がるどんな困難も、地球のグルメが全て解決!?異世界料理(?)ファンタジー、第2弾!