2024年5月27日発売
スイス・アルプスの村々を舞台に、親から子へ、子から孫へと語り継がれてきた伝説をもとに、生の世界と死の世界を行きかう者たちを描いた、怪奇と幻想の渦巻く短編集。 ー 「あの世の扉を開くと、そこでは毎日納骨堂で骸骨を目にすることができる人々が生きているさまに出くわすだろう。そのうえ死者たちは、絶えず我々の中に姿を現す。とりわけ夜中に戻ってきて、煉獄の炎の中で罪を贖わねばならない間はしつこく祈禱を求める。夜の亡霊たちは路上にも列をなして彷徨っている(『雪のフィアンセたち』「はじめに」より)。 【目次】 日本語版への序……普遍的作家モーリス・ゼルマッテン ◆雪のフィアンセたち はじめに 愛と死について 雪のフィアンセたち アマンディーヌ 血の婚礼 ストラ 愛、憎しみ、死について ラバの尻に乗った死神 杖 高地放牧地と山小屋の物語 親方の泉 コンベッタの原 イルグラーベンの牧童頭 司祭とバターの塊 騙したと思った者はこのようにして騙される 奇 跡 コルブランの聖母の奇跡 ル・プレレの聖母の奇跡 グラン・ジャンヴィエの奇跡 ル・ボンガールのジャンとクリスマスの宝 ラナの司祭はどうやって天国へ行ったか 同時に数か所でお目にかかれた司祭 捨て子 魔 力 なぜ椅子の真ん中に穴があるのか 悪魔が身体の中にいる娘 最も長い洗濯 司祭と粉挽きとロバ 〈インゼルナ〉にあった男 ミサに行かなかった男 悪魔の岩 獣たち 竜 赤い雄牛 マイウーの黒い雄山羊 リス ◆魂の中にいる悪魔 はじめに┅ ジャン゠ジョゼフ宅の夜の集い 熊の皮 亭主をローヌ河に突き落とした女の話 赤い雄羊 聖棘 エルビオの吞み屋の女将さん エーソンの魔女ザブットの死 角のある猿 ナンダ村の魔女たち 二人の盗賊 擲弾兵の回心 ジュストコール 悪魔の金 モントルジュの赤いスイレン トゥルビヨン城の妖精モネット 解説……モーリス・ゼルマッテンの民話と伝説について 訳者あとがき
古代の日本、この時代に日本国に何が起きていたのか。その一瞬、その瞬間、その時代の人達は何を求めて生きていたのか。権力をほしいままにしている蘇我一族と敵対する中臣鎌足と中大兄皇子(後の天智天皇)は、蘇我氏を倒すためにクーデターを計画。鎌足と中大兄皇子の部下によって蘇我入鹿を暗殺。次に入鹿の父、蘇我蝦夷を討つ機会を狙うが、入鹿暗殺の翌日に蘇我蝦夷は自分の屋敷に火を放ち、自害してしまう。こうして、権力をほしいままにしていた蘇我氏は滅亡した。その後、新政権が発足し、「大化の改新」が進められることになった。1400年の時を隔てて、今よみがえる古代日本のカタチ。「大化の改新」前の激動する日本。蘇我一族の暗躍と滅亡にいたる過程を描いた古代歴史小説! 罵りあい/深まる対立/決断/独裁/野望/騙す/血のつながり/失意/哀しみ、そして悩み/厩戸皇子(聖徳太子)の死/別れ/二人の死/傀儡/恐怖政権/暴走/滅亡/命の危機/暗殺計画/乙巳の変/夜明け
昭和の銀行で最先端の開発を 昭和46年4月不動産銀行本店に異動した武田は、新設された事務管理部オンライン班に着任。不銀全店のシステム化を練る議論の熱き日々。業務を分析し、処理の手順を起こし、プログラム設計書をつくるクリエイティブワーク。新方式の外国為替計理で海外店システムを開発した武田は、ニューヨーク支店開設準備のためアメリカへ旅立ったーー。 『日債銀破綻の原罪』の著者が描く。 コンピュータ黎明期、システム開発に 奮闘する昭和の銀行員の群像劇。 第2巻 システム開発篇◆目次 第三章 オンラインシステム開発 第四章 ニューヨーク支店システム開発 第二巻終章 総合オンラインシステム苦難の船出
野球×SF=∞(無限大)。未来でも、宇宙でも、あり得た過去の世界でも、私たちは白球の行方を追う。今読むから面白い、傑作野球SF短編9編を収録。新井素子「阪神が、勝ってしまった」、小松左京「星野球」といった野球SFの名作もこの一冊に。小説以外にも、千葉集によるコラム「わたしの海外野球SF短編ベストナイン」、高山羽根子によるエッセイ「永遠の球技」、磯上竜也の作品解説を収録。
ムカつく、この男! 何度原稿を破り捨てそうになったか。(担当編集A・女性) 誠実な教育カウンセラーの皮をかぶって 女子〇生を食いものにする怪物、下劣すぎる。 (でも、ちょっと憧れる)(編集協力H・男性) 生理的にムリ!!(20代女性) 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 テレビやセミナーに引っ張りだこの青少年教育コンサルタント、森田誠(45)。 美しい妻と可愛い子供たちにも恵まれ、その人生は正に順風満帆。 しかし爽やかな笑顔の裏には、目的のためなら手段を選ばない姑息で卑劣な面が隠されていた。 ライバルは捏造スキャンダルで潰し、大のギャル好きで若い女性をとっかえひっかえ抱く。 倫理観も良心も皆無な男が買った恨みの数々は、静かに、しかし着実に蓄積し復讐のときを待っていた・・・。 一流経営者に愛読される社会評論誌月刊『ザ・フナイ』で異色の連載開始早々、賛否の嵐が吹き荒れた問題作!