2024年5月発売
伝記と小説の融合を試みた意欲作3編収録。「自分はむろんのこと、読者にもすこしは楽しんでもらえるような伝記文学の方法はないものかと考えた末にたどり着いたのが、想像や空想も挿入できる小説と伝記のドッキングというスタイルであった。」「日本近代文学史上に巨大な足跡を印した永井荷風の文学的開眼に決定的な影響をあたえた」井上啞々の足跡をたどり墨田川界隈を訪ねる「夜の烏」、悪妻といわれたラフカディオ・ハーン夫人・小泉節子の真実に迫る「残りの雪」、パロディ精神にあふれる批評や小説で名を成したものの貧しさから抜けられず、「本日を以て目出度死去仕候」という新聞広告を出して生涯を閉じた斎藤緑雨を描いた「散るを別れと」-。いずれも事実を丹念に追いつつ、小説仕立てにして想像の羽を大胆に広げる構成で、読む者を魅了する。
ダニエルは26歳。難病で常に呼吸停止の危険に晒されているものの、朝食後には電動車椅子で玄関ポーチに出て、外の空気を吸うのが好きだった。毎朝、家の前を歩く彼女を心待ちにしていたが、携帯を見ている彼女は気づかない。それでもある朝彼女は顔をあげ微笑んでくれたが、見知らぬ車に乗りこんで行ってしまった。数日後、彼女が行方不明だと知ったダニエルは誘拐を疑いSNSに目撃情報を投稿すると、謎の人物から脅迫メールが届きはじめて…。サスペンスフルなのに読後に胸が熱くなる新感覚ミステリ登場。
妹に婚約者を奪われ婚約破棄されたあげく、なかば人質のような形で獣人の国に嫁入りすることになった聖女ラナ。人間を良く思っていない国へ嫁ぐため冷遇生活を覚悟するも、彼女を待っていたのは快適な生活だった!聖女の務めもなく持て余した時間を使って作った薬で人助けをしたり、城下町でグルメ散策をしながら異文化交流をしたりと楽しい日々を過ごしていた。ある日、聖女達に伝わる料理に興味津々な獣人の王子のため、「うどん」を作ることになり…!?カクヨム発「賢いヒロイン」中編コンテスト受賞作。
第二次世界大戦末期に行われた悪魔召喚の儀によって、世界の在り様は一変した。それから一〇〇年。世界の支配者となった悪魔に対し、人類は魔装機体を生み出し抗っていた。そんな中、「異なる現代」の記憶を持つ少年・川上啓太は入学した軍学校で、誰も起動すらさせられなかった試作機との適合に成功する。いきなり戦場に派遣された彼は、前世の知識を活かして、今までの常識を覆す戦果を示してしまう。-それは、人類が世界を取り戻す戦いの始まりだった。
姉上から届いた怒りの手紙に恐怖したアレンは、フェイやケイト、ライオと皆を巻き込んで久しぶりに王都の子爵邸へ帰ることに!するとライオが姉上に手合わせを頼んだことから楽しいBBQのはずが謎の大乱闘に発展し!?騒動も何とか乗り切り、やっと迎えた夏休み、港町で海鮮を楽しもうとするアレンだったが、ダンの訳ありな関係者と偶然出会い、彼の境遇を知ってしまう。両者を会わせる流れでの船遊びのはずが、なぜかシャチ退治をするはめに!?
異世界へ転移してしまったものの冒険者育成クランに保護され、そこでまったりスローライフを満喫していた悠利。ある日、友達のワーキャットの若様から里に遊びに来てほしいと手紙をもらう。悠利は戦闘能力0のため、護衛と訓練も兼ねた仲間達と一緒に出かけることに!里では、特産品の鮭を使った料理で歓迎されたり、子供達と遊んだりと異文化交流を楽しんでいたが、宝物庫の見学中に“神の瞳”さんが発動ーなんと遺跡に続く隠し通路を発見してしまい!?
異世界グルメキャンプ生活を満喫しているリン達のもとに、セノンの故郷から祭りの知らせが届く。メシマズだからと大反対するセノンだったが、数十年に一度の祭りと聞いて目を輝かせるリン達に負け、みんなでエルフの里へ向かうことに!里に到着して早々にキワモノ料理の洗礼を浴びたり、ライバルパーティと遭遇してあわや料理番対決に発展しかけたりと、祭りを楽しむ一行。しかし、大量発生した謎の綿毛が里を覆ってしまい、祭りは大混乱に…!?
聖女最有力候補と予言されていた公爵令嬢リゼリア。しかし18歳の誕生日に発覚したスキルは、謎の黄色い物体“たくあん”の錬成。婚約破棄された上に国外へ追放となるものの、道中行き倒れていた隣国の第二王子に、たくあんを食べさせたら見事復活!その王子に連れられ神殿食堂で働くことになったリゼリアは、瀕死の騎士を窮地から救ったり、果ては国際問題まで、たくあんパワーで解決していき!?刻んで良し混ぜて良し、盾にもなる(!?)万能スキルで幸せを掴みます!第8回カクヨムWeb小説コンテスト特別賞“恋愛部門”。
「父親の名は『ワット・シアーズ』。私はあなたに会いに来たのです」王国筆頭騎士を引退後、最辺境の街で巨大な人型機械「鉄獣機」を操縦し、貨物運びをする毎日を送るワット・シアーズ。ときには「鉄獣機」乗りの師匠、ときには街の仲裁役としてお人好しながら頼られるおっさんとして残りの余生を過ごすはずだったが、自分の娘と名乗る少女アンナとの出会いを機に、彼の騎士としての物語が再び動き出す。次期王国を選ぶための争い『継承戦争』。ワットは次期“王”の資格を持つアンナが継承候補の王弟に狙われていることを知り助けることに。のちに王国を巻き込んだこの出来事は娘(女王)の剣として、王国最強の騎士に復帰するきっかけとなりー。
“電子通貨ビットコイン”に関する論文を発表し、世界に大きな影響を与えた謎の人物「サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)」が姿を消してから10年以上。突如SNS上に現れた彼は「全てのコードを集めた者に、私が保有しているビットコイン全てを譲渡する」と宣言した。3兆円以上の価値をもつコインを求め人々が熱狂する中、偶然コードに繋がるヒントを得た会社員の芥川光啓は、不可解な出来事に翻弄されることになるー。
ある日突然、前世の記憶を思い出し、この世界が恋愛小説「星降る夜の恋人たち」で、自分はその中の「悪女」だと気づいた王妃・アシェリー。彼女は、前世の推しである国王・ラルフの弱みを握り、苦しめてきたことを反省。彼を解放しようと離縁状を託して、城から出ることに。ところが、生まれ変わったアシェリーに、ラルフは次第に心惹かれていく。そんなラルフの心変わりのせいか、小説の正ヒロインである聖女・アメリアがラルフを誘惑するも上手くいかないようで…?正ヒロインよりも溺愛される!?逆転ラブ・ファンタジー!
前世魔王の伯爵令嬢アビゲイルと、アビゲイルを溺愛する生真面目軍人ジェラルド。幸せな二人の結婚生活はここ最近、アビゲイルにお友達が出来たり、お料理にチャレンジしてみたりで少しだけ慌ただしい。そんななかジェラルドの異動が決定し、新婚旅行先の港町オルタに引越すことに…!「わあ。くるくるの町にお引越しですか!」タバサたちもみんな一緒にお引越しで、おいしい新生活が始まるー!コミカライズも大人気!新感覚餌付けラブストーリー、待望の第四巻!!
学園での生活も3年の新学期を迎え、ケータたち一行は初めてのダンジョン演習に挑戦。マジックバックに荷物を詰め込んで順調に階層を進んでいくと、ボス部屋を出たところで突然賊に襲われる。一見、ピンチの状態に思える一行だが、ケータたちのチート具合は常識の範囲外でー。ゆるゆると自由気ままな生活を満喫する幼児の異世界ファンタジー、第六弾!
田舎から出てきた私・シンシアは、結婚相手を探すために王都の夜会に参加していました。 そんな中、突如として行われた王女殿下による婚約破棄。 婚約破棄をつきつけられた公爵令息テオドール様を助ける人は誰もいません。 ちょっと、誰か彼を助けてあげてくださいよ! 仕方がないので勇気をふりしぼって私が助けることに。テオドール様から話を聞けば、公爵家でも冷遇されているそうで。 あのえっと、もしよければ、一緒に私の田舎に来ますか? 何もないところですが……。
バイクに乗って旅をするかっこいい女性に憧れた女の子は、入念な旅の準備をしました。外国語を習い、太極拳を習い、バイクの免許をとり、茶道まで習い、貯めたお金を持って念願の旅に出ます。 そして、辿り着いたのは、なぜか異世界。 え、赤ちゃんになってる!? 言語チートは!? 魔力チートは!? まわりの貴族の視線、怖いんですけど!! 言語と魔法を勉強して、側近も育てなきゃ……まずは学校をつくって、領地を発展させて、とにかく自分の立場を安定させます!! 前世で学んだ知識を駆使して、異世界を変えていく転生幼女の物語、開幕です!
ナナシ村を順調に発展させていた村長の啓介。村人も増え農産物の生産量が増大したことから、同じ日本人がいるという街に獣人族の村人を派遣して、食料を販売したり街の商会と関係を結ぶなど交易にも力を入れていく。また、村の近くにダンジョンが発見されたことから、戦闘職の冬也を筆頭に村人を潜らせレベルアップを図っていった。そんなある日、村の敷地も拡大したことから南の海岸を探索したところ、謎の砦を発見し日本人の一団と遭遇。メンバーの職業を鑑定したところ、「勇者」「賢者」「剣聖」「聖女」など、明らかに勇者パーティーだった!
悪魔の雨がやみ、精霊具になった水差しのおかげもあって、病の流行も無事におさまった、そんな矢先。私・アンゼリカは、ララの姿に変身した、姉のシャルロッテにさらわれてしまう。 絶体絶命のところで助けにきたのは、ものすごい力を持った、未来の姿のネージュ!? 無事帰ってきた私は、ララの姿が見えないことに気が付き……。 え!? ララも兵士たちも、ハムちゃんになっちゃったの!? ハムちゃんたちを元の姿に戻すべく、かわいいネージュと甘くなり始めた旦那様といっしょに、王城へ行ってきます!
鬼子母神…人なり山のこがねの石を奪われてしまったが、それでもなお、生きる誇りを呼び戻したスサノヲは、未生以前の矜恃を保ち続けている出雲の里を心の支えに、地に迸る熱と天に放つ光とで、“核なき未来”を切り拓かんとする!
稀代の猛将・戸次鑑連、高橋紹運を従え、毛利・島津・竜造寺ら群雄が割拠する九州を驀進し、さらに理想のキリスト教王国を築こうとしたキリシタン大名・宗麟。その躍進と繁栄、崩壊を描くー。劉寒吉未刊の連載小説を書籍化。