2024年9月10日発売
繊細複雑な文章と、その長大さで文学史にそびえ立つ『失われた時を求めて』。本書は、その中から最もプルースト的な文章を、岩波文庫版十四巻を全訳した編訳者が選び抜いたもの。生と死/愛と性/認識と忘却など、八つのテーマに分類した名文は、あらすじを知らずとも、どの頁からでも、気軽に楽しめる。登場人物の心理分析、人生と芸術をめぐる省察、比喩を駆使した描写を神髄とするプルーストの珠玉の文章には、世界の見方を一新することばが煌めく。
聖教騒動は何とか収束したものの、黒幕・神父は行方知れず。背後では総隊長・万朶に怪しい影が見え隠れしていた。一方防人として第8守備隊の一隊を任された晶は、神器の不調に悩まされていた。伯道洲から訪れていた剣聖・孤城、そして嗣穂も晶の精神を蝕む迷いに気づきつつあったが…?そんな中、晶は田舎めいた話し方の謎の少女・雪乃と偶然出会う。聞けば、滅んだはずの祖母の実家“夜劔”の家の出だという。雪乃は起こり得ないはずの百鬼夜行を予告しー。
魔王国の細工師として大活躍のノーミィ。地下ダンジョンの罠整備ついでに転移エレベーターを導入したり、ドライヤーに洗濯機、キッチンカーにアイスクリームメーカーと、お役立ちアイテムを次々と作り出していく。一方その頃、地下ダンジョンには勇者を名乗る侵入者一行が現れてー!?海でのバカンスに新食材お披露目のお祭り、楽しいことが盛りだくさんのチートなモノづくりスローライフ第2弾!
異世界に召喚された遙と和泉は、その場の怪しい雰囲気を察知してチートスキルでこっそり逃げ出す。王城で潜伏しつつ情報収集する中で、元の世界には帰れないことを知り…ならば探そう、のんびり暮らせる永住先!ふたりはハルとイーズに名を変えて旅立つことに!?見知らぬ世界のご当地グルメや壮大な風景ー若返った元サラリーマンと中学二年生の凸凹コンビが異世界を満喫し尽くす、気ままなのんびり観光旅がスタート!
クギとコノハが惑星破壊級の宇宙怪獣の存在を察知!?ヒロの助けを借りて本国に救援を頼むことにするが…。一難去って、一行はショーコの正式な退職のため、イナガワテクノロジーの本拠地へ向かう。だが、見え隠れするヒロをつけ狙う新たな謎の宇宙海賊の影ー。ヒロは忍者を護衛に雇ってみたり、カジノで目立って(ついでにミミとエルマにバニーガールの格好をしてもらったりして)おびき出そうとするが、その正体はミミと関係の深いあの人で…!?
宇宙と地球で物を交換するスキルから、猫宇宙人、アイドル、宇宙船をGETし、いつの間にか社長に収まったトンボ。だが、宇宙アイドルとして修羅場をくぐってきた姫の助言に加え、悪徳宇宙人を目の当たりにしたトンボは、地球全体の技術レベル向上のため、政府と共同の宇宙進出を決断!忙しさの中、今度は異世界からコボルト少女がやってきたり、合間にトンボが売り出したカードゲームや毛生え薬がバズったりと、どんどん川島家は騒がしくなっていき…?
異世界に突然転移してしまったものの、保護してくれた冒険者育成クランでまったりスローライフを満喫中の悠利。竜田揚げ風の水晶鶏や塩鮭を使ったコロッケ、大量のフルーツを使ったフルーツポンチなどを作ってのんびり過ごしていた。ある日、ダンジョンマスターからのお願いで悠利の友達であるフレッドを連れてダンジョンを訪問することに。楽しく交流する中、フレッドの状況を聞いた悠利がレア素材と錬金釜でアイテムを作ったところ超規格外品になってしまい!?
『ローマの休日』『スパルタカス』…赤狩りでハリウッドから追放されながら数々の歴史的名作を生んだ稀代の脚本家、トランボ。彼が第二次世界大戦中に発表し、過激な反戦小説として波紋を呼んだ問題作、待望の新訳!仏戦線で触覚以外の感覚と、四肢をすべてを失った青年・ジョー。世界から追い出された彼が思索と闘争の果てに見つけた希望とは?主人公が絶望に抗いアメリカの実像を問う。
無実の罪で「死の森」に捨てられた魔法薬師のクナ。狼のロイや冒険者のリュカたちと出会い、ウェスの町でポーションを販売しながら暮らす日々。だが無能と虐げられていた過去から、まだ薬師としての自分の腕に自信が持てずにいた。そんなある日、義兄のドルフが「死の森」を抜けてやって来て…。ついに明かされる「黄色蓋の外れポーション」の真実と決別。そしてー「私、夢ができたんだ」無自覚天才薬師、追放されたその先で、幸せになります!
「日本のバンクシー」と耳目を集める新鋭“ブラックロータス”。彼の正体を熱心に追うウェブライター。ストリートにこだわり続けるグラフィティライター“TEEL”。そして「落書きなんて流行らない時代」に落書きを始めた青年。「俺はここにいるぞ」と叫ぶ声が響く、新世代のクライム・ノヴェル!第31回松本清張賞受賞作。
超難関の官僚採用試験を最年少突破したが、コネ採用と侮られて出世とも無縁のゼン。ついには辺境へと左遷されてしまうがー「やったあ左遷だあああああああああああああああああああああっ」殺人的な仕事量にうんざりしていたゼンは、逆に大喜び。親友の大狼キールを連れ、念願の田舎のんびり暮らしを満喫することに!釣りをしたり、命を狙われる皇女エリシャを匿ったり、役場で百人分の仕事を一瞬で処理したり、軍隊でも手こずる魔物を退治したり。「ああ、田舎っていいなあ。毎日のんびりできるなあ」やがて皆がその才覚に気づく男の、頼られまくり辺境スローライフ!
「ハッピーエンドになんないのは、あんたが生きてるからじゃないの!?」人を寄せ付けず『冷徹公女』と噂されるミリィは、『悪役令嬢』を自称するアンジェリーナに訳も分からず殺されてしまう。しかし目が覚めると、彼女は殺されるより3年前の世界にいた。復讐を誓うミリィだが、1人ではまた殺されてしまうだけ…。協力してくれる友達を作ろうと思い立ち、前回とは違った社交的な行動を心がけるミリィ。ところが、ずっと独りぼっちだったミリィの考えはことごとく空回り。周囲を巻き込んだ騒動の果て、思わぬ相手からも慕われることとなりー!?復讐から始まるやり直しコメディファンタジー、開幕!!
「殿下が、火竜山の落石事故に巻き込まれてー昏睡状態に」聖女との因縁に決着をつけ、101回目のループ世界から戻って渋々皇子との婚約を受け入れたアルフィーナ。あとは豪華絢爛な結婚式を待つ中、皇子が『不審な事故』によって意識不明となった悲報が届く。「殿下。私たち、もう一度、出会い直しましょう?」皇子を救うため、彼女は全ての魔力を使い果たして決死のループに挑むことに!?何もかもが前世とは異なる「闇に包まれた世界」で、アルフィーナが知った真の光、真の「溺愛」とはー。「102回目だとしても、お前を離さない。俺のアル!」
野間宏、加賀乙彦の系譜を継ぐ大長篇小説の第一部。ガダルカナル、ニュージョージア島、コロンバンガラ島の戦闘などソロモン戦からフィリピン戦への太平洋戦争の激烈な流れを父親の精神の病の中に鮮やかに再現しながら、日本定住の元ポル・ポト兵のカンボジア難民の殺人裁判に関わることによって、虐殺の生々しい真相に迫る。戦争と生の真実を対峙させる衝撃のテーマ。日本人が振り返り、大事にすべき問題をも提起する。「群像」新人長篇小説賞作家の挑戦的長篇小説。
トラック島を撤退、ラバウルの基地機能を失い、さらにマリアナ沖海戦で敗北して日本軍はサイパンを失陥、米軍勢力はフィリピンに押し寄せる。「捷一号作戦」を発して乾坤一擲のレイテ決戦を挑むものの日本連合艦隊は潰え、敗北。ついに米軍はルソン島に上陸する。一方クメール・ルージュとなったユアンは、プノムペンの陥落とともに、都市住民を地方農村に強制移住させる。破壊と殺戮への道を辿った日本定住難民の殺人事件を辿って、戦争の姿を掘り起こす黙示録。飢餓への道を記しつつ戦争と生の真実を対峙させる衝撃のテーマ。
殺戮を重ねるユアンは、寺院を屍で埋めていく。母親の記憶を喪失する内部の苦悶が肥大。しかしベトナム軍のカンボジア侵攻によって、ポル・ポト体制は崩壊。その混乱の中でついにユアンは父への復讐を果たす。難民に紛れてタイ国境へ向かう。敦志の父親は、北部ルソンへの逃避行を辿り、飢餓との戦いのうちに、原住民を殺し、仲間を破傷風への恐れから生きたまま焼却する。追いつめられ最後には人肉に手を出す。人間の限界に迫り、生と死の境目に戦争と生の真実を対峙させ、生きる意味を問う衝撃の純文学長篇。
六歳の時、伯爵令嬢リリベル・ハートウェルは前世の記憶を思い出した。そして、十二歳になったリリベルは、王城のお茶会で前世の最推しである公爵令息アレン・スペンサーと出会い、自身が乙女ゲームのモブに転生していることに気づく。ところが、モブとしてひっそり生きていこうとするリリベルに、アレンから婚約の申し込みが!?なぜかリリベルにだけ優しいアレンに、甘々に溺愛されるようになる。-三年後、リリベルはゲーム本編である学園へ入学し、ついにヒロインであるマリアに出会う。ゲームを知るリリベルは、アレンの心が自分から離れていくことを恐れ始めるがー!?「小説家になろう」発、転生モブ令嬢×氷の貴公子の甘々溺愛ファンタジー!
姉の身代わりだと誤解していたテティスだったが、今では筆頭魔術師であるノアと相思相愛のラブラブ!ある日、自然豊かなマーレリア領の湖で、数百年静かに棲んでいた水龍が暴れだしたという報告が。調査に向かうことになったノアとテティスたちを出迎えたのは子爵令嬢のクロエ。ノアの幼馴染だというが、あまりの親密な態度にテティスは不安を募らせる。テティスを安心させるためか、ノアは領内のお祭りデートに誘うのだった!一方、テティスに惹かれるセドリックの気持ちを悟ったノアは、正々堂々と警告を出すー!!
兄のフェリクスが親友カリスタの家に婿入りし、エメラルド家の跡取りとなったカチヤ・エメラルド。有力貴族の娘である彼女の周りにはいつも人が絶えず、学院では忙しない日々を過ごしていた。ある日カチヤは、ふと立ち寄った図書室で1人の学生アンゼル・ゲルトナーと出会う。好きな本の話題で意気投合した2人の距離は自然と縮まっていった。そんな中、カチヤは両親から“跡取りの婿として相応しい相手を”と見合いの打診を受けることに。貴族として政略結婚は当然のことと受け入れていたはずのカチヤ…それでも頭の中にはアンゼルの顔が浮かんでしまいー。私、諦めませんから!幸せは自分で手に入れる、全力の恋物語。第11回ネット小説大賞受賞作。