2024年発売
第26回大藪春彦賞候補にノミネートされた「川崎警察 下流域」の第2弾。 神奈川県警川崎署のデカ長・車谷一人(くるまだにひとり)の活躍を描く、長篇警察ミステリー。 京浜運河沿いで死体があがった。身元は暴力団員、伊波肇の母親照子。 陰部をナイフで抉られ、腹部から腸がはみ出る陰惨な殺しだ。対抗する組の犯行か? だが、家族には手を出さないのがヤクザの掟だ。それが破られたとなると、報復の連鎖で大変なことになる……。 発見現場に臨場した川崎警察署捜査係デカ長の車谷一人は、軽のバンの荷台から不審な荷物を下ろして走り去ったふたり組の男がいたことを聞きつける。男の一人は足を大きく引きずっていたという。 被害者は故郷の沖縄に里帰りし、事件当日午後二時着の飛行機で羽田空港に帰ってきた。だがその後の足跡が不明だった。 翌年五月に沖縄は本土返還を控えており、帰郷はそれからの方が便利ではという大家に「返還されてからでは、遅い」と伝えたという。 捜査を進めるうちに、空港から照子を軽バンに乗せたのが、死体発見現場で目撃されたふたり組で、どうやら照子の知り合いらしきことがわかった。 有力容疑者として浮かびあがった男を、全力で探す車谷。 だが、予想外のところで別の殺人事件が起きた。被害者は沖縄の開発や本土との交流に尽力しているという大阪の会社社長。 本土復帰を目前にした沖縄を食い物にしようする者たちの暗躍が明らかになるにつれ、ふたつの事件が絡み合っていく…… 好評『川崎警察 下流域』が第26回大藪春彦賞候補となった著者による、書下ろし長篇警察サスペンス第2弾!
結婚か、それとも親権を争うのか。 愛しい我が子を守るためなら── ロンドンのホテルで働くアレイナは、一人の男性客を目にして 凍りついた。嘘でしょう? なぜラファエロがここにいるの? イタリアの富豪弁護士である彼とは5年前、カリブで出会った。 互いに惹かれ合って逢瀬を重ね、アレイナは永遠の愛を夢見た。 ところが突然彼に“僕は誰とも結婚しない”と冷たく拒絶され、 涙を堪えて、帰国するラファエロを見送るしかなかった。 呆然とするアレイナのもとに、4歳になる息子が駆け寄ってきた。 じつは別れた直後に妊娠がわかり、密かに産み育ててきたのだ。 するとラファエロが表情を一変させ、彼女に詰め寄って……。 大スター作家リン・グレアム譲りのドラマティックな展開と、共感せずにはいられないヒロイン像に定評がある、スター作家ジュリア・ジェイムズの登場です。「息子の人生から僕を締め出すなら法廷で争う」というヒーローは、はたして良い父親になれるのか……?
別の女性と婚約している彼を拒みたい。 でも、おなかの子から父親を奪っていいの? ギリシア富豪ヴァシリから「君が欲しい」と言われたとき、 その率直な言葉と男らしい魅力に、ローラは胸の高鳴りを覚えた。 だから男性不信だったにもかかわらず、彼を信じて純潔を捧げた。 けれど出会って5日目、ヴァシリは急にギリシアへ帰ってしまった。 一人残されたローラは、なにげなく彼をネットで調べて愕然とした。 ヴァシリが帰国したのは婚約している女性と結婚するためだったのだ。 失意と屈辱の中、彼女はヴァシリの電話番号を着信拒否にした。 だが3カ月後、ヴァシリはローラの前にふたたび現れた。 「君は妊娠しているだろう。それなら結婚が唯一の解決策だ」 ヒーローがおなかの子の父親になりたいのは跡取りが欲しいから?私は都合のいい結婚より彼の愛を望んでいるのに……。大スター作家R・ウインターズ同様、清らかなヒロインのドラマチックな運命を描いて読者から人気があるスター作家A・ウエストの作品です。
憎みきれない愛しい人。 もう会えないと思っていたのに……。 19歳で両親を亡くしたレクシーは、父の借金を肩代わりした ハンサムな実業家ジェイクと恋に落ち、結婚した。 すぐに夫の子を身ごもり、順風満帆のレクシーだったが、 流産した後から歯車が狂い始める。ジェイクと秘書の密会現場を 偶然目撃してしまったのだ。私は愛されていなかったの……? ショックで家を飛び出してから5年。ようやく離婚について 話し合う覚悟ができた彼女の前に、ジェイクが現れた。 「きみは僕の妻だ、離婚は許さない。必ず取り戻す」 なぜ今になって? 私はあなたの所有物じゃないわ。 憎しみと愛情のはざまで、レクシーの心は千々に乱れた。 ハーレクイン・ロマンス黎明期を支えた人気作家、ジャクリーン・バードが描く夫婦再生ロマンス! 若すぎた花嫁は5年の歳月を経て、自立した大人の女性として、再び傲慢すぎる夫と対峙することに……。ヒロインの心情に思わず引きこまれる逸作です。
息子たちを奪わないで! 学歴も仕事もない私に残された道はーー結婚。 「ぼくの息子たちは我が一族の屋敷で育てる」 現れたゴージャスなギリシアの海運王サンダーの言葉に、 ルビーは愕然としたーー6年前、17歳の彼女は、 両親を失った悲しみから、ぬくもりを求めて彼と一夜を共にした。 サンダーはいつ知ったのだろう? 双子の息子たちの存在を。 学もなく貧しい私から二人を奪うなど 巨万の富を誇る彼にはたやすいこと。いったいどうすれば……? そうだわ、この条件なら彼はきっと拒むはず。 「どうしても息子たちがほしいなら……私と結婚して」 大スター作家ペニー・ジョーダンが描く、大人気のシークレットベビー物語! 過酷な運命に翻弄される貧しいヒロインが愛したのは、愛も女性も信じないギリシア大富豪でした。母に愛された記憶のないヒーローは、はたして我が子を愛せるのでしょうか?
彼は私の夢を現実にしたような人。 でも私は、彼には必要のない存在……。 赴任先のイタリアの病院で上司となる男性を見て、ケリーは絶句した。 ルカ・フェレーロ! 2年前、彼は恋人だった私のもとを突然去った。 ただ一言、別の女性と結婚することになった、とだけ告げて。 ケリーは深く傷つき、やっとその痛手から立ち直って、 今まさに、新しい人生の一歩を踏み出そうとしたところだった。 まさかこんな形で再会するなんて……。もう忘れたつもりでいたのに! いいえ、彼はただの上司。距離をおいて冷静にふるまわなくちゃ。 どう転んでも、ルカはもう、別の女性の夫になったのだから。 だが、ケリーはまだ知らなかったーールカが今は独身であることも、 彼の結婚には、彼女が想像もしなかった理由が隠されていたことも。 ルカがケリーを捨てたのには、やむをえない深い理由がありました。道ならぬ恋の末に妊娠し、病で残り少ない余命を賭して産もうとしている幼なじみとおなかの子のために、便宜結婚を選んだのでした。しかし、故人との約束により、彼は今なおすべてを話せず……。
NYの一流ホテルで開かれた実業界トップのパーティで、ラーナはギリシア系大富豪の夫クリストス・ディアコスを捜していた。クリストスとは結婚して3年になるが、一緒に住んだことも、ベッドを共にしたことも、キスしたことさえもない。じつのところ、夫のことはろくに知らなかった。独身でいると望まぬ相手から誘われるのが煩わしくて、既婚者の身分がお互いにとって好都合という理由で便宜結婚したのだ。でも今後、ラーナは彼にどうしても伝えたいことがあったー“あなたの赤ちゃんが欲しい”と。病のせいで、彼女にはあと3カ月しか時間が残されていないのだった…。
一つ屋根の下で暮らすなんてーー たった2回会っただけの彼と。 牧師の娘のプルーデンスは今夜、一大決心をしていた。 仕事にかこつけて4年も待たされた婚約を破棄するのだ。 身勝手な婚約者には、結婚はやめて職に就くと伝えるつもりだけれど、 まだ働くあても見つかっていないのに、どう言えばいいだろう? 悩むプルーデンスに、意外な人物から声がかかる。 義弟の親友のオランダ人医師ベネディクト・ファン・フィンケに、 身の回りの世話をする住み込みの助手になってほしいと言われたのだ。 渡りに船とばかりに、プルーデンスは申し出を受けることにした。 いくらベネディクトが理知的ですてきな男性とはいえ、 ほとんど知らない彼とオランダへ行くことに一抹の不安を覚えながら……。 やさしく穏やかでどこか懐かしい、唯一無二の作風が世界中に愛され続ける大スター作家ベティ・ニールズが描いたシンデレラ・ストーリーをお贈りします。本作は、長い旅の果てにたどりついた中世の城、ウォリック城でのヒーローの告白が感動を呼ぶ名作です!
これまでひたむきに勉学に励んできたキャロラインは、あまりに奥手で、異性にたいして素直にふるまうすべを知らない。そんなキャロラインが、病で倒れた同僚に代わって、男社会ともいえる仕事場に突如放りこまれることになった。そこで彼女を待っていたのは、数々の功績を築き、要求の厳しさで部下から畏れられる上役のジョー・マッケンジー。ジョーのオフィスにおもむいたキャロラインは、彼女の身元調査ファイルを手にした彼の言葉に、耳を疑った。「君は男とつきあったことがない。男ばかりのこの職場ではトラブルのもとになる。連中が手を出せないように、僕のものになれ」
年の差ロマンス・アンソロジーの決定版! 一途な乙女は、手の届かぬ年上男性と……。 北米ロマンス小説界の重鎮ダイアナ・パーマーをはじめ、恋に悩むうぶなヒロインを巧みに描く名作家たちが大集結! 若きヒロインが年上の傲慢ヒーローを時に振り回し、時に振り回される、じれったいほど甘く切ない年の差ラブストーリー3篇をお楽しみください。
行き先はケット・シー暮らす故郷の森!? わくわくどきどきの林間学校開幕! 幼馴染の猫の妖精・シャムとともにウィルダージェスト魔法学校に入学して早一年。 努力と持ち前の才能によって、学年一の成績を収めたキリクは初等部の二年生となる。 学年替わりの冬休み、キリクとシャムは先代校長・ハーダス先生が遺した仕掛けを見つけるため、学校内を探索することに。 新たな魔道具の手掛かりを発見するも、そこに見知らぬ上級生が現れてーー。 学年も上がりレベルアップした魔法の授業。初めての後輩との出会いと交流。そして、ケット・シーの村がある故郷の森への林間学校。 二年次も魔法学校では楽しいイベントが目白押し! マイペースな少年キリクとしっかりものの相棒シャムの、ちょっと不思議な魔法学校物語、第二弾。
世界をさまよう宿命を背負った詩人バチウの生涯と、大洋を越えてひろがる詩の連帯の〈世界文学〉をあきらかにする、本格評伝! ルーマニアからスイス、ブラジルはリオデジャネイロ、ラテンアメリカをへて、シアトル、そしてハワイはホノルルへーー。 そのときどきの政治状況によって生を危ぶまれ、自由と真実をもとめ闘いながら、生涯を誠実な言葉とともに旅すること(亡命)を選んだ詩人バチウ。太平洋の離れにある群島から、海と大陸をこえて世界のあらゆる土地の詩人や作家、芸術家たちを結び、詩にもとづく連帯のネットワークを織りあげた。 詩誌「MELE」(ハワイ語で「詩や歌、祈り」)は、国家や民族の境界に隔てられるはるか手前で、一人ひとりがその生を凝集した言葉を交わしあってできたもの。詩の贈与交換をもとにした小さき〈世界文学〉が、知られざる海にひろがっていた。 世界の周縁に生きた彼を知るものはもはや数少ない。日本に数名、世界を見渡してもごくわずか。しかし彼の成し遂げた仕事の数々は、分断と衝突に満ちた私たちの時代へ、忘れてはならないことを教えている。 本書は、詩人の生きた土地々々へ実際に足を運び、散逸した資料を集め、知人や友人への聞き取りを合わせて研究した成果である。温かみある詩的文体でその生涯と広大にひろがる詩のネットワークを精緻にたどった、世界で初めてのシュテファン・バチウ評伝。 第一部は、ルーマニアからハワイにいたる道行きのなかで失われた時、土地、人々への〈郷愁〉”Dor, Saudade, Aloha”を描きながら、つねに詩とともにあったその生涯を緻密に追った心にせまる伝記。 第二部は、バチウの膨大な業績のなかでもとりわけ重要な詩誌「MELE International Poetry Letter」に焦点をあてる。 その世界大の詩の連帯のネットワークに参加した詩人たちの作品を具体的に取り上げ、それぞれの土地の文学や政治にいかなる価値をもったのかあきらかにする。多なる世界の言葉がひとところに響く複数性の場としてMELEを描きだす。 〈MELE、太平洋は蒼海の彼方に浮かぶ群島から、世界へむけて差し出された手紙ーーその差出人にも宛名にも、詩が自由と真実、行動、そして革命であることを信じて疑わない、すべてのものたちの名が記されてゆくであろう手紙。そして銘々の渚に立ち、我々は歌う〉(「MELE」のマニフェストより)
戦前、世界ランキング三位の実力がありながら、遠征の途中、船から身を投げた名テニスプレーヤー・佐藤次郎。彼の血縁である大学生の薫は、突然次郎の生きる昭和八年にタイムスリップしてしまう。そこで薫が見た、彼の生き様と死の真相とは?次郎の血族が、独自資料を基に描く。
売上300億円から1兆円超えを目指すある企業のサクセスストーリー。企業業績を伸ばすため、管理者がどのように先を読み、どのように実践していくか、そのヒントがここにあります! 株式会社トレンドアップは創立20年を過ぎて、売上を300億円まで伸ばし、社員も1,000人を超え、中堅企業へと成長を遂げました。 会社設立以来、がむしゃらに進み、また運にも恵まれ、ゼロ金利政策などの低金利を上手に利用した成果です。 しかしコロナウィルス、アメリカの金利高騰による円安、中国経済の低迷などにより、売上は頭打ちに……。 これは、個々の社員の力を結集し未来を大胆に予想することで、 中堅企業から大企業へと飛躍を遂げた、とある企業のサクセスストーリーです。
*ただ、面白いだけの小説の時代は終わった! 一読三鳥のニュー スタイル エンタメ小説 *小説で知る ワインと自転車のトリセツ*明日、誰かに話したくなるマメ知識満載!*ワイン醸造家で自転車の元世界チャンピオンが、小説を執筆すると、こうなる *エンタメ読んで、ワインと自転車のこと、学べちゃう *あのカヌレって、ワインが、起源・・・?!ワインや自転車に興味がなくたって、楽しめる、繋がってる *動画の時代だ!時代をあと取り(?)・・・、最旧端、パラパラのおまけ付き。*アナログ生成N.I(※)の描く、ワインと自転車が紡ぐ、ヒューマン エンターテインメント物語 *架空の物語であり、自叙伝やドキュメンタリー作品ではありません。実在の個人や団体とは関係がございません。(※N.Iとは、著者のイニシャルです)
罪を償っていれば、許せるか? 受け入れられるか? それとも、許せないのか? 揺れ動く心情を丹念に描ききった社会派ミステリー 『希望が死んだ夜に』の著者が挑む新境地 横浜に本社を置くオオクニフーズの相模原支社に勤務する藤沢彩は、子どもの頃から自分の感情や思考を言葉にするのが苦手だ。 その性格もあり引っ込み思案で人との付き合いも苦手な彩だったが、仕事のことで思い悩んでいた時に声をかけてきた一年先輩の同僚社員・田中心葉に次第に惹かれていく。 心葉と同期の佐藤千暁とも次第に交流ができ、三人はそれぞれ十年後も二十年後も一緒にいたいと願うようになっていた。 そんなある日、心葉が会社の朝礼で、何の前置きもなく「ぼくは人を殺したことがあります」と発言したことで、絆は揺らぐ。 そして千暁にも、兄が殺された被害者遺族という人に言えなかった過去があった……。
金髪美女、債務取立人、食料品王の息子、ゴロツキ。“ガチョウの貯金箱”に群がるアブナイ奴ら。相棒サムを拉致されて孤立無援となったジョニーは難局を切り抜けられるか? “笑撃”のクライマックスが待ち受ける〈ジョニー&サム〉シリーズ長編第13作。 一本足のガチョウの秘密 訳者あとがき
しがない私立探偵・烏間壮吾(からすましょうご)の足元に横たわっているのは、後頭部から血を流した自分自身だった。戸惑う壮吾のもとにやってきた、自分のことを「天使」と言い張るくたびれたサラリーマン風の男性と、「悪魔」と名乗る美しい女性。彼らの役目は、死んだ人間の魂を天国か地獄のどちらかに運ぶことらしいが、手違いにより壮吾はうっかり死んでしまったと明かされる。生き返る条件は、彼らの仕事である「魂の選別」の代行をすること。半ば強制的に仕事を手伝うことになった壮吾は、様々な事件に巻き込まれていく…。 新世代ホラーミステリーの旗手・阿泉来堂の新境地! プロローグ 第一話 死の運命と落ちた女神 第二話 死の運命と残されたメッセージ 第三話 死の運命と探偵の矜持 エピローグ
千万の詩より、雄弁な口づけ。 郎千秋(ラン・チエンチウ)、そして四大害・戚容(チーロン)との複雑な関係が明らかになった謝憐(シエ・リェン)。その過去に天界は騒然として、三度目の追放を願い出た謝憐(シエ・リェン)は君吾(ジュンウー)から禁足を命じられる。だが、そんな彼を天界から攫い、「あなたは間違っていない」--そう言って千々に乱れた心を受け止めてくれたのは、他でもない花城(ホワチョン)だった。菩薺観へ戻り、戚容(チーロン)や子供たちと奇妙な共同生活を送る謝憐(シエ・リェン)は、依頼を受けてとある異象の調査へ。霊との攻防の中で湖へ飛び込むと、突然水中で誰かに口づけられる!瞠目しながら謝憐(シエ・リェン)が感じたのは、柔らかな唇、力強く腰を抱く腕、そして眩い赤色でーー。