小説むすび | 2025年4月8日発売

2025年4月8日発売

パリの最後の夜パリの最後の夜

『ナジャ』と並ぶ、 謎めいたファムファタル 1920年代の夜のパリ。謎の女ジョルジェットにいざなわれた語り手は、セーヌ河岸で犯罪を目撃する……。ジュルジェットはパリだ、パリの夜そのもの。幻想・神秘・偶然は、この娼婦のファムファタルの圏内でうごめくーー 『ニック・カーター』を愛読していたスーポーが綴る犯罪小説は、読者を闇の迷宮へと誘う。『ナジャ』と比べて味わいたい、パリとパリの女の驚異を描いたシュルレアリスム小説。初訳短篇『オラス・ピルエルの旅』『ニック・カーターの死』を併録。読み応えある詳細解説111頁添え。 シュルレアリスム叢書[第1回配本]         ★ 〈シュルレアリスム叢書〉全5巻【四六判上製・筒函入】 20世紀最大のアヴァンギャルド、 次の100年へーー。 ・A.ブルトン、P.スーポー、P.エリュアール『磁場・処女懐胎』中田健太郎 訳 ・フィリップ・スーポー『パリの最後の夜』谷昌親 訳 ・ロベール・デスノス『ワインが樽から抜かれたら……』谷昌親 訳 ・ルネ・マグリット『目に見える詩ーーマグリット著作集』利根川由奈訳 ・レオノーラ・キャリントン『石の扉ーーキャリントン中・短篇集』野中雅代 訳 オラス・ピルエルの旅 ニック・カーターの死 パリの最後の夜 訳者解説「シュルレアリストであり小説家であるということ」谷 昌親

石の扉石の扉

シュルレアリスム×メキシコ魔術  エルンストと出会いシュルレアリストになり、メキシコに渡り独自のシュルレアリスムを発展させたキャリントン。「〈石の扉〉よ、私を通して、外に出して」とリフレインする少女ーー占星術・錬金術・魔術が渾然となり、死者の国からハンガリー王を探す魂の遍歴の壮大なメタフィクション「石の扉」ほか、不気味で、残酷で、夢、ブラック・ユーモアの奇妙な世界20篇。 短篇集『七頭目の馬』の戯曲を除く全篇に、「砂の駱駝」「グレゴリー氏の蝿」「ジェミマと狼」を付加し、抄録の「石の扉」を完全版とした日本版オリジナル編集。13篇は本邦初紹介。読み応えある詳細解説65頁、キャリントンの挿絵5葉添え。 【目次】 彼らが丘の斜面を駆けたとき 三人の猟師 鳩よ、飛べ! シリル・ド・ガンドル氏 悲しみにうちひしがれて 姉妹 白兎たち 待ちながら 七頭目の馬 中性の男 私の母は牛です 私のフランネルのニッカーズ 製薬業創始法 エト・イン・ベリクス・ルナルム・メディアリス 幸福な死体の物語 メキシコのお伽噺 グレゴリー氏の蠅 砂の駱駝 ジェミマと狼 石の扉 解説「作家レオノーラ・キャリントン」野中雅代 シュルレアリスム叢書[第2回配本]         ★ 〈シュルレアリスム叢書〉全5巻【四六判上製・筒函入】 20世紀最大のアヴァンギャルド、 次の100年へーー。 ・A.ブルトン、P.スーポー、P.エリュアール『磁場・処女懐胎』中田健太郎 訳 ・フィリップ・スーポー『パリの最後の夜』谷昌親 訳 ・ロベール・デスノス『ワインが樽から抜かれたら……』谷昌親 訳 ・ルネ・マグリット『目に見える詩ーーマグリット著作集』利根川由奈訳 ・レオノーラ・キャリントン『石の扉ーーキャリントン中・短篇集』野中雅代 訳 彼らが丘の斜面を駆けたとき 三人の猟師 鳩よ、飛べ! シリル・ド・ガンドル氏 悲しみにうちひしがれて 姉妹 白兎たち 待ちながら 七頭目の馬 中性の男 私の母は牛です 私のフランネルのニッカーズ 製薬業創始法 エト・イン・ベリクス・ルナルム・メディアリス 幸福な死体の物語 メキシコのお伽噺 グレゴリー氏の蠅 砂の駱駝 ジェミマと狼 石の扉 解説「作家レオノーラ・キャリントン」野中雅代

ヨシコ・ウチダの強制収容体験とアメリカ児童・思春期文学ヨシコ・ウチダの強制収容体験とアメリカ児童・思春期文学

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彩流社

発売日

2025年4月8日 発売

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日系アメリカ人作家ヨシコ・ウチダの人生に大きな影響を与えた「強制収容」体験。1941年12月7日、日本のハワイ真珠湾攻撃による日米戦争勃発と共に、アメリカは「敵性外国人」の名の下に、日系アメリカ人を住居から退去させ、強制収容した。この市民権の剥奪と強制収監の経験を、ウチダに限らず多くの作家が、そのマイノリティへの抑圧、人種差別憎悪について作品で描いていっている。民主主義国家の汚点として意識されながらも、現在まで、アメリカ社会にある有色人種への差別や少数派への差別意識は無くなってはいない。かつての日米経済摩擦、9.11事件、そして今トランプ大統領が叫ぶ「アメリカ第1主義」にも通底する排除・差別意識に対し、本書は、児童向け、大人向けでは異なる描き方をしてはいても、それらへの眼差しを向け続けたウチダ文学と、同じく「強制収容」体験を描いた同時代作品との比較再評価を行い、強制収容体験のウチダ文学における意味を追求している。 はじめに 第1部  強制収容体験とウチダ作品の世界 第一章 『ぶんぶく茶釜とその他日本の昔話』── 強制収容との関連で読む 第二章 『タカオと祖父の刀』と『間にはさまれたミヤ』       ──冷戦期の日系人の同化志向との関連で読む 第三章の一 『トパーズへの旅』と『故郷に帰る』        ──多文化主義児童文学のオーセンティシティの観点から読む 第三章の二 『トパーズへの旅』と『故郷へ帰る』──ウチダの執筆の意図を考える 第三章 リンコ三部作『夢は翼をつけて』『リンコの逆転ホームラン』       『最高のハッピーエンド』──リドレス運動との関連で読む 第四章『写真花嫁』──抑圧の観点から強制収容までの日系の歴史を読む 第2部  ウチダの意思を受け継ぐ21 世紀の強制収容物語 第一章ジュリー・オオツカの『天皇が神だったころ』と      シンシア・カドハタ『草花とよばれた少女』      ──砂漠表象を「パイオニア」言説から読む 第二章サミラ・アーマドの『強制収容』──イスラム教徒排除への抵抗 第三章カービイ・ラーソンの『ダッシュ』と      ロイス・セパバーンの『マンザナの風にのせて』      ──多文化主義児童文学のオーセンティシティの観点から読む あとがき 引用参照文献 索引

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