著者 : 巖本英利
「“変異”したあたしたちを、人々は“闇の種族”と呼んだんだよ」カイル、アーネストとともに“闇の種族”が集結する王都ソフィアへ帰還した我が相棒のもとにシュタール、そしてアングルボザが現れた。アングルボザは語る。“闇の種族”の目的は、王都の地下に眠る航宙船に乗り、生まれ故郷ー地球へ帰ること。“闇の種族”の起源は、ただの地球の人間であることをー。だが、それが事実であろうとなかろうと関係ない。私はラグナロク。リロイが握りしめる剣であり、“闇の種族”を滅ぼすための兵器、なのだから。時代を超えて再構築された、バトルファンタジーの金字塔。第4幕。
戦国時代に転生したオレは、寺で育てられ、住職から十英承豊の名を与えられる。数年後、桶狭間の戦いで織田信長に敗れた今川家を立て直すため、僧侶として今川氏真を補佐することになったオレ、十英承豊。オレは今川仮名目録を駆使し、武威に依らない駿河の統治を目指していたが、戦国大名として圧倒的な武力を誇る武田の軍勢が駿河に迫る。「はじめまして、武田信玄。我等が敵よ」幾重にも張り巡らせたオレの知略が、織田信長の、徳川家康の、北条幻庵の想像の更に上を行く。はたして最強と名高い戦国武将・武田信玄に、己の策は届くのか!?黒衣の宰相を継ぐ十英承豊と今川氏真による戦国転生歴史ファンタジー、瞠目の第二幕!
是なるは最強。侵しがたき“絶対領域”-- ヴァナード王国へ訪れて早々、“闇の種族(ダーク・ワン)”アングルボザ、ソール、マーニ、そして異貌の男であるトゥーゲントと邂逅した我が相棒リロイ。 さらに、再会した女王フレイヤからある厄介事を依頼され、カイルという男とともに、とある教会へ赴くことになるのだが、そこにはランディ・ゴルトなるヴァルハラの刺客までもが控えていた。 本当に、どこまでこの男(リロイ)は災難に巻き込まれるのか……。 ーーこんなときだが、そろそろ自己紹介しておこう。 私はラグナロク。 リロイが手にしているひと振りの剣。 それが私だ。 時代を超えて再構築された、バトルファンタジーの金字塔。第3幕。
戦国時代の平凡な農民に生まれ変わったオレ。なんとかして足軽徴兵を逃れたい一心で駆け込んだ寺の住職は、戦国大名・今川義元の右腕、黒衣の宰相と呼ばれた太原雪斎だった!?地元の有力武士の息子と一緒に住職の講義を受けるオレは、いつしか『雪斎の愛弟子』として、師より十英承豊(じゅうえいしょうほう)の名を与えられる。数年後、二十二歳になったオレは、桶狭間の戦いで織田信長に敗れた今川家を立て直すため、仮名目録を駆使して、内政や外交面で同窓の学友・今川氏真を補佐していく。「今川家には最強の切り札がある」個人の武による統治では下剋上に抗えない。仮名目録(ルールブック)で組織を維持して目指せ復興、ゴールは天下統一!黒衣の宰相を継ぐ十英承豊と今川氏真による戦国転生歴史ファンタジー、ここに開幕!
テルミア王国が三都同盟の空中母艦「九頭蛇」を拿捕した事で、ラダル炭鉱を巡る戦争は再び膠着していた。つかの間の平穏を楽しむ文洋たちだったが、レオナは祖国に残してきた弟のルネをなんとか取り戻せないかと心を痛めていた。一方、ダークエルフたちと共に「九頭蛇」を同盟から奪取した文洋は、その功績から王女ラティーシャ直属の遊撃飛行隊を任されることとなる。そんな折、文洋の兄が所属する扶桑海軍は、テルミア海軍との共同作戦中に謎の飛行船に襲撃され、壊滅的な損害をこうむってしまう。帰還した乗組員が撮影した写真に写っていたのは、飛行戦艦と呼ぶべき鈍色の巨体。そして、砲弾を受け止め燐光を散らす、レオナのものと同じ魔法陣だったー。
我が相棒リロイ・シュヴァルツァーとカルテイルとの戦いの中、突如現れたのは“殺戮の淑女”レディ・メーヴェと“闇の種族”アシュガン。そしてアシュガンによって、カルテイルは何処かへと連れ去られてしまうのだった。その奪還を依頼された相棒は、行動を開始する。その身にナノマシンを宿すテュール・ヴァイスや、人ならざる存在でありながら、人を模倣する者たちとともに…。-そういえば私も人の姿をとる者のひとりであった。名はラグナロク。リロイが振るうひと振りの剣。それが私だ。時代を超えて再構築された、バトルファンタジーの金字塔。第2幕。
人ならざる怪物“闇の種族”が跋扈する世界。私とともに旅をするリロイ・シュヴァルツァーは、傭兵として各地を放浪していた。そんな相棒にある時舞い込んできた依頼。一見容易な依頼のように思えたそれは、リロイを亡き者にしようとするための罠であった。さまざまな暗殺者、エージェント、そして“闇の種族”が相棒に襲いかかり、私もその面倒な災難に巻き込まれることになる。-そういえば自己紹介がまだだったな。私の名はラグナロク。リロイが携えているひと振りの剣、それが私だ。時代を超えて再構築された、バトルファンタジーの金字塔。第1幕。
アルワラ族が引き起こした東サウランの内乱からおよそ二年。国際会議の場に乗り込んだ蔵人はその後、勇者たちの興した国であるヤオヨロズで用務員として働くこととなった。そして蔵人は誰憚ることなく生きるために、すべてを清算するべく事実の審判に臨む。一方で、蔵人を権力争いに利用せんとするアルバウムとヤオヨロズ国内の勢力、先の内乱でリサを亡くしたコースケの真実の探求、さらにはかつての教え子を案じて押しかけたタジマなどのせいで、蔵人の身辺は刃なき剣呑さを増していく。混沌とする新興国ヤオヨロズを舞台に、支部蔵人という男の物語がここに完結する!
二足歩行兵器ー機巧外骨格。先の戦争を通して性能を存分に示したその兵器運用の舞台裏では、決して消し去ることのできない遺恨が生まれていた。その確執の火薬庫は、搭乗者育成学校を襲うテロとなって爆発する。整備士として学園を訪れていた黒宮凛児。学内でトップクラスの操縦技術を持つ花枝連理。運命的な因果に絡め取られた二人の手に、生徒たちの命運が託される。戦争という悲劇が生んだ、機巧外骨格の名誉と汚名。その真相を受け容れる時、凛児は再び希望の光を掴みとる。第11回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。
砂漠で生き砂漠で死ぬのも悪くない、そう思い始めていた蔵人の前に、勇者たちを乗せた船が現れた。そこにはなぜか、イライダやヨビ、アカリの姿もあり、蔵人は勇者たちとの対面を決断する。謝罪や無関心、敵意とさまざまな反応を見せ、時に蔵人と衝突するも、勇者たちは目的の地へと向かい砂漠をあとにする。一方イライダは、自身の母親を捜しに来たのだという。義理を果たすべく協力する蔵人。その後、勇者たちにその存在が露見してしまったことから、東端に最も近いオアシスの街に居を移すこととなる。ところが、そこにもやはり勇者の影が。そして果てることのない部族間の抗争。砂漠で生きていくことを決めた蔵人の戦いは続く…。
“エルフ”の少女に乞われ異世界へ高飛びした元極道・成嶋千潮。しかしそこで彼が出会ったのは、気楽なファンタジーとはほど遠い、血で血を洗う絶望的な世界だった。虐殺された“エルフ”たちが、命と引き換えに守った秘密ーそれは、服用した者から「魔法」を引き出す薬=魔薬。「俺が、幻想(ファンタジー)を終わらせてやる」たった二人残された“エルフ”の姉妹と契約を結んだ千潮。そして最も危険な男は血と硝煙と策略をまとい、残酷な異世界を切り抜け、やがて破滅へと導いていきー。異世界×極道。最凶の組み合わせで紡ぐ異世界ダークファンタジー、幕開。
“戦友”の最小限度の犠牲を経て、ヒルトリア共産党を手中に収めたダーヴィドとトルバカイン。国政の抜本的改革を断行し、順調な漕ぎ出しを始めたかに見えた新政権だが、二人を待ち受けていたのはあまりにも残酷な“真実”だったー。未来に待ち受ける内戦を回避し、ヒルトリアを救うことができるのかー。カルロ・ゼンが贈る“共産主義英雄譚”完結。
君は「これでもうおしまいだ」と思ったことはあるかい?僕、才牙虚宇介はいつもそんな感じだ。未来は閉じていて、自分にできることはないって思ってる。しかし世の中は僕らにあれこれやらなきゃ駄目だっていう。正直うんざりだよ。できないことを無理にやらされるのを避けるには、きっと世界を征服でもしなきゃならないんだろうな…謎のエンペロイダーを巡る戦いは最終局面に突入する。すべての始まりの地“牙の痕”に人々が集まってくるとき、避けられぬ破滅が口を開く。統和機構も無力で、奇蹟使いも戸惑い、影の皇帝も滅び去り、最強の戦士も道を見失い、虚無の女王さえ絶望する闘争。その螺旋が渦を描く果てに、最後まで立っているのは誰なのか…?
ギリギリの駆け引きでリュージの魔手から脱した蔵人は、ついにサウラン砂漠へと到達し、どこから手を付けるべきか途方に暮れていた。そんな蔵人の前に、骨人種の少女が姿を現す。渡りに船の好機と思われたが、種族と宗教の差からすれ違い、蔵人は苛立ち紛れに砂漠へ足を踏み入れてしまう。当然のごとく遭難してしまう蔵人だが、偶然にも砂舟に乗って生活するダークエルフたちに助けられ、そのまま行動を共にしていくこととなった。そこは中世どころか中世以前の文化圏。蔵人は文化や習俗の違いから、敵どころかダークエルフとも衝突しながら日々を送る。砂漠という過酷な環境と生活に直面しつつも、己の生き方にあったこの地は、求めていた安住の地なのだろうか。砂丘を睨む蔵人の自問自答は続く…。
エスティアの仇であるファンフとの戦いに決着をつけた蔵人は、再び昇格試験に挑み、どうにか七つ星に昇格する。だがそこに、怪盗討伐の強制依頼が舞い込んだ。蔵人は八つ星降格と依頼を天秤にかけるが、躊躇なく降格を選び、日常へと戻っていく。そんな蔵人の前に、突如リュージという暴虐の勇者が現れる。賞金稼ぎとして単独で活動しているリュージにとって、加護を奪われた勇者である蔵人には大きな利用価値があった。勇者の名誉を守りたいハヤト派と、勇者を道具として使いたい反ハヤト派、どちらに売っても多大な利益が見込める。逆に蔵人は、どちらに転んでも待っているのは死か、監禁。見事なまでに、詰んでいた。そしてリュージに従わざるをえなくなった蔵人は、一度断った強制依頼を受け、怪盗討伐作戦へと向かうはめになるのだが…。
蔵人は足止めを食らっていた。 サウラン行きの船に乗るため、ラッタナ王国から徒歩で北上し、大きな港マルノヴァにたどり着いた蔵人だが、次の便は百日後だという。 しかたなくマルノヴァで逗留を決め込み、ハンター協会へ足を向ける。しかし、相変わらず厄介ごとは勝手に舞い込んでくるようだ。 ヨビの義父の一門、ルワン家の娘ファンフが、一門の仇として蔵人に決闘を申し込んできたのだ。 捨て身の速攻でファンフに勝利するも、とどめを邪魔され、街での宿泊と滞在にリスクが生じてしまう。 結局、街の外、飛竜のナワバリである竜山を隠れ巣にすることとなった。 そんななか、蔵人はエスティアという娼婦と出会い、彼女からの依頼をこなしていく。 ハンターとしても、男としても充実した日々を送る蔵人。 だが、たった一振りの凶刃によって、それは儚くも消え失せるのであった……。
人として生まれることは、それ自体が呪いよね?親を選べないし、場所を選べないし、運命を選べない。たとえどんなに裕福だろうと、悲惨だろうと、それらはすべて自分の選択ではなく、押しつけられた借り物の未来。たとえそれが世界をその手に握る皇帝となる継承であっても、結局はまがい物のエンペロイダーになるだけ。そうでしょう?才牙虚宇介…呪われし我が息子よー奇妙な能力を持つ子供たちが集められたNPスクールに忍び寄る破滅の影。生贄を差し出せという理不尽な命令に分裂しそうとになる彼らに虚宇介は「僕がなんとかする」と宣言するが、それは彼を奈落の底に誘う危険な罠だった。すべてに背かれて、遂には己自身さえ信じられなくなったとき、少年が遭遇したのは真実の絶望か、それとも虚偽の栄光か…?
蔵人は予てよりの因縁の相手、勇者ハヤトとのどつきあいに勝利し、サレハドをあとにした。新天地を求め、海を渡る。-が、遭難してしまう。船は『精霊の悪戯』と呼ばれる嵐に遭遇し、大破。蔵人たちは海に投げ出されてしまう。浜に打ち上げられ、衰弱していた蔵人を待っていたのは、燦々と降り注ぐ太陽の光と白い砂浜、鬱葱としたジャングルに魔獣の襲撃。地元のハンターの助けもあり、なんとかピンチを脱したものの、同行していた雪白やイライダとははぐれ、魔導書は全滅と、散々なスタートを切る蔵人であった。新章突入!舞台は一転して南国!そしてヨビという奴隷の女との出会いが、蔵人を再び面倒事へと誘っていく…。
無茶な強制依頼を出した支部長をやり込めてから九十日。蔵人は相変わらず塩漬け依頼をこなす日々を送っていた。そんなある日、協会で蔵人の『加護』を盗んだハヤト・イチハラ(一原颯人)のパーティメンバーと遭遇してしまう。なんとか気付かれずにその場をやり過ごした蔵人は、ハヤト本人が近くまで来ていると察知し、山に引き籠もった。五日後、アカリの無実を証明するために奔走したマクシームが帰還。彼が引き連れてきた『月の女神の付き人』という一団と、怪物による村の襲撃事件をきっかけに、その後蔵人とハヤトは対峙することとなる。果たして蔵人のとる行動とは。そして、アカリの審議の行方は…。勇者と用務員さんの因縁の対決がついに始まる!?