出版社 : KADOKAWA
「やっと見つけた。私の花嫁」 そう言って攫われた先で、ローザは不思議な歓待を受けていた。 ローザをここへ連れてきた美貌の青年の名はライアン。「妖精公爵」と名高いポーレット家の次期当主であった。彼はローザの実の従兄弟にあたり、ローザが正統な公爵家の血を引く小公女であることを明かす。 駆けつけたアルヴィンのおかげで一時は青薔薇骨董店に戻るが、今後の身の振り方に不安を覚えるローザ。アルヴィンと共にいる方法を探すため、そして改めて両親について知るため、アルヴィンとともに妖精公爵家へ接触を図るうちに、ローザの出自を取り巻く妖精公爵家の因習が明らかになっていき……。 孤独な少女と銀の貴公子の優しいフェアリーテイル、堂々の完結巻! ◆◇◆contents◆◇◆ 序章 妖精の瞳の誘惑 一章 妖精除けのシャトレーン 二章 疑惑のファミリーツリー 三章 舞踏会の光と影 四章 ドールハウスの秘め事 五章 薔薇の瞳は煌めいて 終章 青薔薇アンティークの小公女
天神契約。それは神様に生贄花嫁を捧げる対価に、人々を妖から守らせる古からの契約。その生贄花嫁となった千代は、荒ぶる龍神のはずの銀嶺に溺愛される。千代も銀嶺の力になろうと、生贄花嫁の学校で力を捧げる修行を重ねる。友人の唯と縁のある神様の妖堕ちを鎮め、平穏と愛に満ちた日々は一年が過ぎようとしていた。 そんな千代に新たな友人ができる。多くの花嫁を持つ大鼠神の古参の花嫁、蝶子。やがて彼女から、唯のときと同じように昔契りを交わしていた神様を助けてほしいと、願いを打ち明けられるのだが……? 目次 プロローグ 第一章 生贄花嫁は龍神様と歩みたい 第二章 歩みたいのに阻まれる 第三章 あなたとだから歩みたい 第四章 あなたと歩める未来のために エピローグ
「白芳国の華」と呼ばれた美しい公主は事故で死に、仙として生まれ変わったーー。 そして現在、元公主の智桂(ちけい)は日々調合に失敗しては爆発を起こし、師父に怒られつつも充実した毎日を送っていた。 そんな折、人であった頃の妹姫が輿入れ先の隣国で冷遇されていると知る。 様子を見に隣国に向かう智桂は偶然、男性二人が殺し合う場面に居合わせてしまう。 そこで自分をかばって重傷を負った男を助けるも、彼は隣国の若き将軍でーー「お前、何者だ」。 飄々とした女仙と無骨な武人の出会いから始まる中華冒険恋愛活劇、開幕。 序章 第一話 見習い女仙、旅立つ 第二話 炎龍との出逢い 第三話 思いがけぬ再会 第四話 女仙、医官となる 第五話 中秋節の宴 第六話 許されざる想い 第七話 暴かれた真実 終章
薫物づくりに熱中するあまり、変わり者と噂される左大臣家の姫 ・咲良。 そんな娘のため、 父が「一味違う男」として地方出身の衛士・有馬を連れてくる。 薫物の腕に惚れた! と褒めてくれる彼の押しの強さに面食らうものの、次第に心が動かされてしまいーー そんなある日、禁制品の伽羅が密売されていると知った咲良は有馬と共に真相を追うことになり!?
マーガスの正式な婚約者となり新たな生活を送るアルジェリータ。 公爵夫人としての勉強や騎竜に乗る練習を始めるが、ひょんなきっかけで治癒院で働くことになり毎日大忙し。 マーガスも仕事が忙しくなり、二人はすれ違うように……。 そんなある日、無理がたたってアルジェリータが過労で倒れてしまう! するとついにマーガスの我慢が爆発してーー!?
身分と魔力を失ったアリシアは、妖精キイに導かれ、その魔力を借りて森の女王クシャナとの約束を守りにラヴァール国へと舞い戻る。 しかし、クシャナが頼んだのは 「民から自分の記憶を消してほしい」 という悲しい願いだった。 クシャナの本心を確かめたいアリシアだが、顔に火傷の痕がある男に命を狙われた挙げ句、村が炎に包まれる事件まで起こり!?
清宮継司は由緒正しい名家の一人息子。だが事情があって家は継げず、別邸で一人暮らしを楽しんでいた。ある日、上流階級の同級生たちすら一目置く優等生・氷坂清耶香がメイド服を着て転がり込んでくる。 「いくら俺でも、同級生を金で雇うほどクズじゃないぞ」 「雇ってくれないなら、メイド服を着た宿なし少女が爆誕するわ」 「断ってもクズになるのかよ!」 「今ならあなたが期待する『ご奉仕』もついてくるわよ?」 「…………」 「あ、ちょっと揺れたわね」 密かに好きだった女子と一つ屋根の下なんて精神がもたない! けど清耶香は、たまに俺の部屋を漁って何をしてるんだ?
二人は、『ほうかご』で死んだはずなのにーー。 『ほうかご』から週が明けた月曜日、死んだはずの二人の仲間が何事もなかったように生き返り、学校に登校していた。驚愕する五十嵐華菜たちの前で、混乱状態に陥る当事者の二人。「なあ……お前、本物か?」「帰ってきてくれて、マジで嬉しい」恐怖と動揺、そして喜びがない交ぜになった『かかり』たちは、次の『ほうかご』の夜を迎える。 だが彼らを待ち受けていたのは、あまりにも衝撃的な異常事態だった。華菜は理解不能な状況を打破するため、『かかりのしおり』を作った元『かかり』に接触を図るがーー。これは化け物たちに捕食される運 命に抗う少年少女たちの、生き残りを懸けた戦いの記録。鬼才・甲田学人が放つ、恐怖と絶望が支配する“真夜中のメルヘン”第2部、第2弾。 年間ランキング唯一無二のホラー ★「このライトノベルがすごい! 2025」《総合新作部門》7位(文庫部門12位)(宝島社刊) ★「次にくるライトノベル大賞2024」《文庫部門》9位 四話 赤いマフラーの女 五話 動く人体模型 六話 動く骨格標本
界律騎士団に入団したその日、新米騎士・レミナは不死身と謳われた団長・テッサの死体を目にしていた。騎士団の象徴であり、多くの命を救ってきた英雄でもある彼女が死ぬなど、誰も想像すらしていなかった。 犯人も不明、殺害手段も特定されていない。騎士団に動揺が広がる中、ただ静かに横たわる死体だけが、ありえない現実を語っていた。 不死を殺すことは本当にできるのか? なぜ、彼女は死ななければならなかったのか? レミナは胸に渦巻く哀しみと疑念を抱え、数年ぶりに再会した幼馴染・カリルら仲間達と共に、テッサの死の真相と遺された想いを追いかける!
君は、ギャルに銃殺されそうになったことはあるか? 僕はある。なぜなら、この世に存在してはいけない異能を持った《勇者》だからーー。 異能を授ける違法薬物が出回る日本で、運悪く勇者になってしまった僕・千才一愚は追われていた。《探偵》に異能を暴かれれば死。殺されるはずの僕を救ったのは、どんな問題も解きほぐす探偵・独希だった。 勇者でありながら探偵を目指すことになった僕を待ち受けるのは、ミステリアスな彼女との同居生活、ギャルとの再会(※地味子偽装状態)、生意気な妹ヒロインの爆誕。--というのもありつつ。 立ち向かうのは教室に紛れ込んだ勇者を見つけ出す入学試験。そして、探偵の抹殺を目論む勇者組織との戦いに身を投じることになるーー。
外部からの不正アクセスによってサービスが停止された、人気VRSLO『ダーケスト・レルム』。その熱狂的プレイヤーの一人だった椋野ミギリは“眠りアザラシ”を名乗る人物から、ウィルス解析(フォレンジック)用ルートを使用した裏口接続(バックドアアクセス)のオファーを受ける。 ゲーム内に残された暗号通貨で一儲けしようと集まったかつてのプレイヤーたち。ところがログインした彼らを待っていたのは、ウィルス感染によって逃げ場のない地獄と化したデスゲームの世界だった……。その最深部・地下六十層で窮地に陥ったミギリは、しかし思いも寄らない出会いから数奇な運命に巻き込まれていく。絶望の淵からミギリを救った“彼女”の目的とは? そして謎多きサービス停止の真相とはーー?
ジルベルトが大魔導師イシュタルの試験に合格したことで、正式にジルベルトの弟子となったラピス。師匠を次の大魔導師にするべく、鍛錬を重ねていた。だが、そんなラピスのもとに刺客が迫りくる。 「俺は錬金術師デモクリトルの弟子、リーリー。ジルベルトの弟子と勝負しに来た!」 ジルベルトと同じく後継者候補で、大陸史上最高の錬金術師デモクリトスの弟子を名乗る少女リーリーは、デモクリトスによって作られたホムンクルス・キメラ。複数の獣を掛け合わせて作られた人工生命体だ。 動物の長所を組み合わせて攻撃するリーリーを退けたラピスたちだが、ラピスとジルベルトの関係を見るリーリーは、どこか羨まし気で……。
生物部に入った出田たち四人が発見した、50年前の怪しげな報告書。かつての部員たちが「天狗の怪異」とされる現象を科学的に調査したというレポートからは、なぜか肝心の結論部分が抜け落ちていた。まるで後輩たちに向けて、続きを調べろと訴えるかのように。 失われた真相を確かめるべく、連休を利用して実地調査を敢行する四人。森を探索し、夜の神社を歩き回り、宝物殿に伝わるミイラさえも観察しながら、伝説を科学的に検討する二泊三日の合宿が始まった。 「こんな調査がしてみたかったんだ。同い年の、同じ趣味の人たちと」 それは紛れもなく理系の青春だった。しかし怪異の真実を追う中で見えてきたのは、彼らの日常を壊しかねない不穏な秘密でーー?
蒼太の恋人であり、最愛の婚約者である他校の【氷姫】──東雲凪。 蒼太の両親も認める関係となった二人は、年末年始に蒼太が幼少期を過ごした故郷へ一緒に帰省することに。かつて過ごした景色を凪と振り返りながら、穏やかな日々を過ごす蒼太だったが、そこには彼が思い出したくない記憶もあって……。 「嫌な記憶は私で忘れちゃってください。全部、私が幸せな記憶で塗り替えちゃいます」 そして、大切な友人、瑛二たちも迎えた初詣で、蒼太は決心する。 「凪の婚約者として、みっともない姿は見せたくないから」 あの時逃げてしまった過去も、彼女たちが傍にいてくれるなら──。
学院襲撃事件を利用してまた最強の悪役へと近づいた俺ーールカ・サルバトーレに、お茶会への招待状が届く。差出人はルシア・モルガン。このゲームのヒロインの一人であり、エルフ族の公爵令嬢だ。 ヒロインだろうが全ては俺の成長の糧にすぎないッ! ルシアを都合よく利用して、俺はエルフの里を訪問する許可を取り付ける。里に封印されし巨人・ネフィリムを狩り、あるアイテムを得るために。 しかし、この荒神がかつてリリスの力を奪っていった復讐相手の一人だと分かり、彼女は怒りで我を忘れかけてしまう。 「どのみち殺すんだろ。だったら怒るより笑え。ざまぁみろってな」 強くなるためなら神をも殺す。最"凶"の悪役ファンタジー第2弾!
席替えがきっかけで、海山愛莉、市之瀬優里亜、黒木瑠衣と親密になってしまった泉谷諒太。一学期の期末テスト直前、愛莉の提案により、彼女たちが赤点を回避したら、夏休み中なんでも言うことを聞くと約束してしまう。その効果もあってか、彼女たちは全員が赤点を回避し、諒太は彼女たちの言いなりになることが決定! お泊りデートにプールと、例年の陰キャ生活からは考えられないような夏休みを満喫していたのだが、ただ一人、意味深な笑顔を浮かべる完璧美少女がいた。「ふふっ……諒太くんってさ、半日くらいずっと座ってても平気かな?」一体どんなお願いをするつもりなんだ瑠衣! 陰キャの刺激的な夏が今、始まる!
その日は峰ヶ原高校の体育祭。咲太はいつも通り、かえでに起こされ学校に向かう。理央や佑真と同じ青組で応援を決め込むも、憂鬱な相談が舞い込んで……。 「玉入れのメンバーに欠員が出たから、咲太が出てくれ」 任されたのは、急に姿を消した同級生にしてビーチバレーのジュニア選手でもある大津美凪の代役。朋絵と玉入れをしたり、のどかと借り物競争に出たりして、ようやく訪れた麻衣とのお弁当タイム。 ところが、その途中立ち寄ったあるところで美凪の姿を発見しーー!? 書き下ろし『トロピカルサマー』も収録する『青ブタ』初の短編集をお届け! 『青春ブタ野郎はビーチクイーンの夢を見ない』 『青春ブタ野郎はホワイトクリスマスの夢を見る』 『青春ブタ野郎はトロピカルサマーの夢を見ない』
Boogiepop Nightmare"There Will Come Purple Rain" あなたは心から大切に想ってる人を「君はその人が好きって訳じゃないんだな」って言われたらどう? たとえ相手が死神ブギーポップでもそんなの許せると思う? 私は許さない、絶対に──自己嫌悪に囚われた少女織機綺が激怒するとき、街には異形の"雨"が降り終末への扉が開く。かつて最強によって滅ぼされたはずの悪夢が甦り、人々から未来が奪われていく。 世界が展望を失って蒼白と化し、すべてが"可能性のスキマ"に堕ちていく中で、罪を犯した若き玖良々三兄妹はこの無間地獄を解き放って皆を救うことができるのか。人類を監視する者は陰からその苦闘を見つめている…… Introduction 1,愚を欺き、悪に迷い…… 2,情は歪み、恋は溶け…… 3,雨に濡れ、影が迫り…… 4,渦に落ち、扉は閉じ…… 5,謎は失せ、真も消え…… 6,天は廻り、人は沈み…… 7,嘘は軽く、足は重く……
「新しい時代の桜並木さんが現れた、って言えば伝わるかな」 『主役』への拘りが強くなったものの、もらえるのは悪役のオファーばかり。悩む由美子が次に共演するのは、千佳すらも唸るほど顔が可愛い、後輩アイドル声優の綿菓子モコでーー。 「わたし、キャストは純粋な実力で決まるとは思ってないですよ」 新人なのに主役の経験を持つ彼女。ただ、売れているのは演技がすごいからじゃなくて、事務所のプッシュのおかげらしくて? そんな時に声をかけてきたのは、モコのマネージャーの南雲だった。 「歌種やすみさん。カラメル・プロモーションに移籍しませんか?」 夢を追うからこそ悩み迷う、青春声優ストーリー・第13弾!
季節は巡りゾルタンに来てからもう何度目かの夏、早いものであの幸せな結婚式から2ヶ月が経った。うだる暑さでレッド&リット薬草店へ客足も遠のいているなかーー 「そうだ、旅行だ! 新婚旅行に行くなら今しかない!」 リットも大賛成で早速準備開始! 目的地は……両親たちへの報告もかねてふたりの故郷にしようか。船はヤランドララにお願いして……。考えるだけで楽しみだ! 「ふたりっきりの旅って初めてだね」 そして、ふたりの間には新たな命の息吹がーー。次の旅は3人手を繋いでどこまでも。スローライフは続いていくーー